JP3041714B2 - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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JP3041714B2
JP3041714B2 JP2210499A JP21049990A JP3041714B2 JP 3041714 B2 JP3041714 B2 JP 3041714B2 JP 2210499 A JP2210499 A JP 2210499A JP 21049990 A JP21049990 A JP 21049990A JP 3041714 B2 JP3041714 B2 JP 3041714B2
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善弘 野口
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電気掃除機の騒音対策に関するものである。
[従来の技術] 第2図は従来の電気掃除機の断面図で、図中、(1)
は掃除機本体のケーシング、(2)は気流を発生させる
ための送風機、(3)はそのモータ、(4)は紙フィル
タパック、(5)はホースを挿入する吸気口、(6)は
排気口、(7)はモータ(3)の風下側に配置された排
気風路、(8)は排気風路(7)の内壁の一部を構成す
る吸音材である。従来の電気掃除機は上記のように構成
されている。
上記電気掃除機において、送風機(2)のモータ
(3)を駆動すると、吸気口(5)、紙フィルタパック
(4)、モータ(3)、排気風路(7)及び排気口
(6)と繋がる気流が発生し、吸込み部(図示せず)よ
り吸引されたごみはこの気流に乗って紙フィルタパック
(4)内に濾過集積され、清浄な空気だけが掃除機本体
外に排出される。
このときモータ(3)から発生する騒音は、排気風路
(7)を伝播し、この伝播過程で騒音エネルギーの一部
は吸音材(8)により吸収されるが、残りは騒音として
排気口(6)から外部へ放射される。
[発明が解決しようとする課題] 上記電気掃除機において、吸音材(8)により騒音エ
ネルギーを吸収するには騒音源であるモータ(3)から
排気口(6)に至る排気風路(7)の長さを長くし、か
つ排気風路(7)に面する吸音材(8)の表面積を大き
くする必要があり、従来から該条件を満足させるべく種
々の工夫がなされてきた。しかしながら、第2図に示す
従来の電気掃除機の構造では、上記条件のうち、特に排
気風路(7)の長さを長くすることは限界がある。ま
た、吸音材(8)の使用法を工夫しようとすると、吸気
口(5)から排気口(6)までの長さを増やさざるを得
ないが、これは小形化を求められている電気掃除機にと
っては実現困難な問題である。
本発明は上記のような問題点を解決するためになされ
たもので、本体を大形に構成することなく吸音効果の高
い排気風路を備えた電気掃除機を提供しようとするもの
である。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明に係る電気掃除機に
おいては、本体後部から底部を経て本体前部に至る位置
に排気風路を配設するとともに、この排気風路内の少な
くとも本体後部側に吸音材を介して騒音を吸収する空気
層を形成し、空気層の厚さを、排気風路内を伝播する騒
音の吸収率の高い周波数に対応し、かつ空気層を有する
部分の排気風路の断面積と逆比例関係になるように形成
したものである。
また、空気層を、排気風路内を伝播する騒音の吸収率
の高い周波数に対応して仕切り、複数個の独立した空間
により構成したものである。
[作用] 排気風路内の少なくとも本体後部側に設けられた空気
層は、吸音材を介して形成されるため吸音効果がある。
また、空気層の厚さを排気風路内を伝播する騒音の吸収
率の高い周波数に対応して形成することにより、本体を
大形に構成することなく吸音効果を高めることができ
る。さらに、空気層を、排気風路内を伝播する騒音の吸
収率の高い周波数に対応して仕切り、複数個の独立した
空間により構成することにより、吸音効果をより高める
ことができる。
[実施例] 第1図は本発明の一実施例を示す電気掃除機の断面図
で、図中(1)〜(5)は従来の電気掃除機と同一また
は相当部品であり、(10)は排気風路、(11)は吸音
材、(12)は空気層、(13)は仕切り壁、(14)は排気
口である。
図に示すように、送風機(2)のモータ(3)の風下
側の排気風路(10)は、掃除機本体のケーシング(1)
の後部から底部を経てケーシング(1)の前部側面の排
気口(14)に続くように構成されている。また、排気風
路(10)内の少なくともケーシング(1)の後部側に
は、多孔質材料からなる吸音材(11)を介して排気風路
(10)内を伝播する騒音を吸収する空気層(12)が形成
されている。そして、排気風路(10)の最終端であるケ
ーシング(1)の前部側面には排気口(14)が形成され
ている。
空気層(12)は、排気風路(10)に沿って形成されて
いるので、排気風路(10)内を伝播する騒音を吸収す
る。一般に空気層(12)は、その厚さAによって吸収す
る音の周波数は異なるため、空気層(12)の厚さAを適
宜設定することにより、所定の周波数の音の吸収率を最
大にすることができる。電気掃除機において、排気風路
(10)を伝播する騒音の周波数スペクトルは一様でない
が、騒音として寄与している幾つかの周波数がある。し
たがって空気層(12)の厚さAを、この騒音の吸収率の
高い周波数に対応して形成することにより、騒音周波数
特性に合った吸音周波数特性が得られ、最も効果的な吸
音を行うことが可能である。
また、空気層(12)は、仕切り壁(13)によってそれ
ぞれ独立した複数個の空間によって構成されている。こ
れは空気層(12)の厚さAを変化させるものであり、空
気層(12)を仕切り壁(13)によって厚さ毎に独立空間
として区分けすることにより、各々の厚さの空気層(1
2)に対応した部分での吸音周波数特性をより顕著にす
ることができ、吸音効果をより高めることができる。
そして、排気風路(10)は、ケーシング(1)の後部
から底部を経てケーシング(1)の前部にまで及んでい
るので、騒音源であるモータ(3)から排気口(14)ま
での長さ、すなわち排気風路長が長くなり、吸音効果を
高めることができる。
さらに上記空気層(12)の厚さAを、空気層(12)を
有する部分の排気風路(10)の断面積Sと逆比例関係に
なるように形成することにより、ケーシング(1)の底
部に形成された排気風路(10)を厚さをほぼ一定にする
ことができる。この結果必要以上にケーシング(1)の
寸法を増大させることがなく、電気掃除機の大形化を防
ぐことができる。それに第1図に示すように、排気風路
(10)の断面積Sを排気口(14)に向かって増加させて
いるので、排気風路(10)内の気流の流速は漸減し、排
気風路(10)内での二次騒音発生も抑制することができ
る。
本発明に係る電気掃除機においては、排気風路(10)
はケーシング(1)の底部に配置しているので、ケーシ
ング(1)の底部は二層、三層の遮音構造となってい
る。そのためケーシング(1)の底部が一層の外壁より
なり、モータ(3)の騒音がこの一層の外壁を透過して
ケーシング(1)外に放射される構造の、第2図に示す
従来例に比較すると、本発明に係る電気掃除機は遮音性
がよく吸音効果が高い。またケーシング(1)の底部に
排気風路(10)及び空気層(12)を設けることにより、
使用上あまり問題とならないケーシング(1)の高さを
増すだけで、ケーシング(1)の床面投影面積を増加さ
せない、つまり電気掃除機を大形に構成することなく大
きな吸音効果を上げることができる。
さらに排気口(14)をケーシング(1)の前部側面、
特に両側面に配置したので、排気流の分散にしたがって
排気流速の低減と、排気風路(10)内を伝播する騒音の
分散放射が実現され、掃除機使用者や掃除機近くにいる
人達に聴感上の騒音低減となる。
[発明の効果] 本発明に係る電気掃除機は、本体後部から底部を経て
本体前部に至る位置に排気風路を配設するとともに、こ
の排気風路内の少なくとも本体後部側に吸音材を介して
騒音を吸収する空気層を形成し、空気層の厚さを、排気
風路内を伝播する騒音の吸収率の高い周波数に対応し、
かつ空気層を有する部分の排気風路の断面積と逆比例関
係になるように形成したので、本体を大形に構成するこ
となく吸音効果の高い排気風路を備えた電気掃除機を得
ることができる。
また、空気層を、排気風路内を伝播する騒音の吸収率
の高い周波数に対応して仕切り、複数個の独立した空間
により構成したので、吸音効果を大きく向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である電気掃除機の断面図、
第2図は従来の電気掃除機の断面図である。 図中、(10)は排気風路、(11)は吸音材、(12)は空
気層、(13)は仕切り壁、(14)は排気口である。 なお図中の同一符号は同一または相当部分を示すものと
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 正博 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 1 三菱電機ホーム機器株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−85630(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 9/00 103 A47L 9/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体内に送風機及びそのモータを内蔵する
    電気掃除機において、 本体後部から底部を経て本体前部に至る位置に排気風路
    を配設するとともに、該排気風路内の少なくとも上記本
    体後部側に吸音材を介して騒音を吸収する空気層を形成
    し、 該空気層の厚さを、上記排気風路内を伝播する騒音の吸
    収率の高い周波数に対応し、かつ上記空気層を有する部
    分の排気風路の断面積と逆比例関係になるように形成し
    たことを特徴とする電気掃除機。
  2. 【請求項2】上記空気層を、上記排気風路内を伝播する
    騒音の吸収率の高い周波数に対応して仕切り、複数個の
    独立した空間により構成したことを特徴とする請求項1
    記載の電気掃除機。
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