JPS604814Y2 - 車輛用摺動屋根における屋根枠取付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車輌用摺動屋根における屋根枠取付は構造に
関する。

乗用自動車等の車輛屋根において、その運転室上方位置
に開口部を設け、この開口部に開閉自在な摺動屋根を被
蓋する開閉屋根装置は既知である。

前記開閉屋根装置として摺動屋根を一般に水平方向にス
ライドする型式のものがあるが、そのスライド型はその
対称両側を屋根上に設けた摺動案内溝付の屋根枠に枠長
手方向にスライドするものであり、このため対称両側に
形成したスライドエツジを摺動案内溝に摺動自在に係合
させると共に、該溝にウェザ−ストリップを嵌合させて
気密性と雨仕舞いを図るべく構威しである。

而して、従来においては前記屋根枠を車輌屋根に固着す
るに、屋根枠の摺動案内溝の溝底に頭付ボルトを溶着す
るのであるが、従来の取付ボルトの頭は溝内に位置して
いることから、前記ウェザ−ストリップはその頭にて変
形され、場合によっては充分な気密性と雨仕舞いが期待
できない場合があり、又、ウェザ−ストリップを介して
摺動案内されるものであるから、その摺動案内の円滑性
が損なわれるときもあった。

本考案は上記実状に鑑み、屋根枠を車輌屋根上に固着す
るにその取付ボルトの頭は屋根枠の溝外面に固着するこ
とにより、ウェザ−ストリップを摺動案内溝に嵌合する
に前記取付ボルトの頭が障害となることなく、延いては
摺動屋根の円滑なスライドと気密性、雨仕舞い性能を向
上したことを目的とし、斯る目的を達威せんために本考
案では摺動案内溝を備えた屋根枠を車輌屋根の開口部周
、部に固着し、前記開口部を開閉する摺動屋根が前記案
内溝に嵌装された装置において、取付ボルトの頭を前記
案内溝外の下面でかつ溝長手方向間隔を存して固着する
と共に、該取付ボルトを車輌屋根の取付部に挿通してナ
ツトで螺着し、更に、前記取付ボルトの頭の内外両周部
において上向に突出された肩部が取付部にそれぞれ形成
されていることを特徴とする。

以下、図面を参照して本考案の実施例を詳述すると、第
１図において、１は自動車等の車輌屋根であり、この車
輌屋根１上には摺動屋根２の枠３が固着しである。

屋根枠３は左右一対の摺動案内溝４がその溝開放側を対
向させかつ、溝長手方向が互いに平行して設けである。

摺動屋根２が前記案内溝４に沿って摺動するとかで第２
図乃至第４図で示す開口部５を開閉するが第１図では閉
鎖状態で示している。

開口部５の周部において第２図乃至第４図で示す如く車
輌屋根１には樋６が凹設されており、この樋６の外周に
屋根枠取付部７が膨出形成されている。

屋根枠取付部７に頭８付のボルト９とナツト１０等を介
して屋根枠３が固着しである。

屋根枠３は摺動案内溝４と共に整流板１１を第３図に示
す如く押出又は引抜加工で備えるか第２図に示す如く折
曲一体物として備えており、摺動案内溝４に弾性材料か
らなるウェザ−ストリップ１２が嵌合しである。

前記取付ボルト９は案内溝４の溝外下面にその頭１０が
溶着して固着されるが、その頭１０には第５図で示す如
く回り止め突起１３の複数を有する。

従って、突起１３を溝外下面に衝合して溶着することで
取付ボルト９の複数が屋根枠３の溝長手方向間隔を存し
て固着されている。

そして、取付部７には頭８の内外周周部において上向に
突出された肩部が溝長手方向に形成されているのである
。

なお、前記ウェザ−ストリップ１２に第２図乃至第４図
で示す如く摺動屋根２のスライドエツジ１４が嵌合され
ここにウェザ−ストリップ１２とエツジ１４の協働で摺
動屋根２の案内部が気密に係合している。

摺動屋根２を備えた屋根枠３は取付ボルト９と取付部７
にシールワッシャ１５を介在してもとで取付部７に挿立
され、座金１６を介在したもとで取付ボルト９にナツト
１０を螺着することで固着され、このさい、取付ボルト
９の頭１０は摺動案内溝４の溝外面に固着されているこ
とから、溝４に嵌合されるウェザ−ストリップ１２は整
然と溝４に嵌込むことができるのであり、又、取付ボル
ト９を屋根枠３に溶着する作業も狭隘な溝を介して溶着
することないので能率よく正確に実施できるのである。

即ち、第６図に示す従来例においては、屋根枠３Ａを取
付けるボルト９Ａの頭１０Ａが溝４Ａ内に収納されて溶
着され′ていたので、その溶着作業は困難であるし、又
、その取付ボルト９Ａは溝長手方向所定間隔おきに固着
されるものであるから、取付ボルト９Ａの位置する部分
と位置しない部分とにおいてウェザ−ストリップ１２Ａ
の変形又は嵌合むらが起り、これが延いてはスライドエ
ツジ１４Ａとの気密性を悪くし、かつ、円滑な摺動屋根
２Ａの摺動が期待できなかったのを本考案の実施例では
これを約束したものである。

その他、第２図乃至第４図において、１７は車輌屋根内
張りであり、その支持部材１８が樋６に重ね合されて溶
着されている。

又、支持部材１８には内張り押え部材１９が締結具２０
を介して固着され、樋６の内フランジにシール材２１を
嵌入れ、そのシール材２１を内張り押え部材１９に受承
せしめている。

なお、内張り押え部材１９が実質的に開口部５の全周に
わたって設けられており、実施例では第４図に示す如く
摺動屋根２の内面に装置した開閉ロック装置２２のロッ
クパー２３が内張り押え部材１９に係脱自在とされてい
る。

なお、第２，３図は実質的に屋根枠３の前部の摺動屋根
２出入れ溝に本案を採用しているが、本案の溝４はこれ
を含むものである。

本考案は摺動案内溝４を備えた屋根枠３を車輌屋根１の
開口部５周部に固着し、前記開口部５を開閉する摺動屋
根２が前記案内溝４に嵌装された装置において、取付ボ
ルト９の頭８を前記案内溝４外の下面でかつ溝長手方向
間隔を存して固着すると共に、該取付ボルト９を車輌屋
根１の取付部７に挿通してナツト１０で螺着し、更に、
取付ボルト９の頭８の内外周周部において上向に突出さ
れた肩部が取付部７にそれぞれ形成されていることを特
徴とするものであるから次のような利点がある。

取付ボルト９の頭１０が摺動案内溝４の外下面に固着さ
れていることから、該ボルト９を固着する作業が至極便
利で正確に取着できる。

又、案内溝４に嵌入れられるウェザ−ストリップ１２は
取付ボルト９の頭１０が嵌入れ障害とならないことから
ウェザ−ストリップ１２は整合したもとで嵌入れ可能と
なり、この結果、スライドエツジ１４との協働による気
密性と雨仕舞性能が向上するだけでなく摺動屋根２の円
滑かつ正確な開閉摺動を約束でき、また、取付部７は頭
８の内外周部において上向に突出する肩部が形成されて
いるので、頭８を溝４外の下面に固着したとしても、前
記肩部によってゴミ、雨水等が侵入されるおそれは少な
くなり、ここに、構造簡単でありながら所期目的を有効
適正に遠戚できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は閉塞状態の摺動屋根装置の斜視図、第２図は本
案の第１実施例で第１図Ａ−Ａ拡大断面図、第３図は同
他例の断面図、第４図は本案実施例としての第１図Ｂ−
Ｂ拡大断面図、第５図は取付ボルトの斜視図、第６図は
従来例の断面図である。 １・・・・・・車輌屋根、２・・・・・・摺動屋根、３
・・・・・・屋根枠、４・・・・・・摺動案内溝、５・
・・・・・開口部、７・・・・・・取付部、８・・・・
・・ボルト頭、９・・・・・・ボルト、１０・・・・・
・ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 摺動案内溝４を備えた屋根枠３を車輛屋根１の開口部５
   周部に固着し、前記開口部５を開閉する摺動屋根２が前
   記案内溝４に嵌装された装置において、取付ボルト９の
   頭８を前記案内溝４外の下面でかつ溝長手方向間隔を存
   して固着すると共に、該取付ボルト９を車輛屋根１の取
   付部７に挿通してナツト１０で螺着し１．更に、取付ボ
   ルト９の頭８の内外周部において上向に突出された肩部
   が取付部７にそれぞれ形成されていることを特徴とする
   車輛用摺動屋根における屋根枠取付は構造。