JPS604575Y2 - ストレ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は工業用水、工業排液、下水、海水、原油等の濾
過を必要とする液体（原液）中からゴミ、土砂等の固形
異物を取除くために用いられ、濾過槽内に濾過エレメン
トを内装して成るストレーナに関する。

本考案は原液中のゴミ等の比較的粗大な固形異物が濾過
エレメント表面に付着するのをできるだけ少なくし、濾
過エレメントが原液中の土砂等の比較的微細な固形異物
に濾過に専念できるようにして、濾過効率を上げると共
に濾過エレメント洗浄用スクレーパの負担を軽くし、更
に原液より分離された固形異物の集積及び排出を円滑且
つ自動的に行えるようにしたストーナを提供することを
目的とする。

以下本考案を図面に示す実施例に基き具体的に説明する
。

先ず第１図及び第２図に示す実施例につき説明すると、
１は円筒状に猛威した濾過槽で、その側周壁２の上端近
傍に原液ａが側周壁内周面３に沿って濾過槽１内に流入
しうるように開口する流入口（原液流入部）４ａを有す
る流入管４を設ける一方、底板５の中央に流出口６ａを
設ける。

この流出口６ａには濾過後の液体を装置外部に取出すた
めの濾液流出管６を接続する。

又濾過槽１の下方に異物貯蔵タンク８を連設し、前記底
板５の所定位置に穿設した異物排出口９で、濾過槽１の
内周面３と後述の筒状濾過エレメント１１間に猛威され
る空間即ち原液流動室１２と異物貯蔵タンク８とを連通
ずる。

１３は異物貯蔵タンク８の下端に設けた異物排出管で、
適時開口し異物を排出する。

１１は濾過槽１内に回転可能に配設した有頂無底円筒形
状の筒状濾過エレメント（以下エレメントと称す）で、
例えば断面三角形状のウェッジワイヤー１５を円筒状に
捲装して威る濾過部１４を有し、相隣接するワイヤー１
５．１５・・・間に猛威される隙間１６，１６・・・の
寸法を原液ａ中の固形異物すの大きさ、形状を考慮して
所定値に定めることにより、該箇所で固形異物すを完全
に遮断することができ、濾過された液体即ち濾液Ｃのみ
をエレメント１１内に流入せしめることができる。

図示するエレメント１１は前記隙間１６を横方向に形成
しているが、これを縦方向に形成してもよい。

又多孔濾過筒等により前記エレメント１１を構成するこ
とも可能である。

前記エレメント１１はその下端開口縁１７が底板５に水
封状態に接触し、濾過槽１の頂板７を貫いて配設される
回転軸１８の回転に伴なって回動する。

この回転軸１８は手動により回転させてもよいが、図示
する如くモータ１９の回転駆動力を減速装置２０を介し
て回転軸１８に伝え、これを断続的又は連続的に回転せ
しめると好適である。

又この実施例においては、エレメント１１の回転方向を
原液ａの濾過槽１内への流入方向と同方向に定めている
。

前記流入口４ａより原液流動室１２に流入する原液ａは
前記内周面３に沿って円運動しつつ漸次エレメント１１
内に流入するが、前記原液ａの旋回運動の終端部に前記
底板５上に立設した横断面Ｕ磁板２１を配している。

この横断面Ｕ磁板２１は全体又は端縁部を弾性部材で形
成しているが、その端縁２２はエレメント１１の外周面
にその軸方向に沿って直線状に圧接触してこれに付着す
る異物を掻取るべく構成され、スクレーパとしての作用
を営む。

又この横断面Ｕ磁板２１は前記異物排出口９の周囲の略
半分を囲んで、前記原液ａの旋回運動をここで阻止し、
ゴミ等の固形異物すを異物貯蔵タンク８に導く異物誘導
板としての作用を営む。

次に本実施例の作用を説明する。

原液ａは原液流入部（流入口）４ａより原液流動室１２
内に流入−ここで濾過槽内周面３に沿って円運動しつつ
斜下方向に向は流動し、この際のサイクロン現象により
原液ａ中の固形異物ｂ、特にゴミ等の粗大な固形異物を
遠心分離し、これらを前記原液ａの旋回流に乗せて横断
面Ｕ磁板２１に向は搬送する。

この間原液ａは漸次エレメント１１内に流入し、その濾
過部１４で残余の固形異物ｂ、主として土砂等の微細な
異物が分離される。

而してエレメント１１の表面は常に原液ａの旋回流によ
り洗浄されるので、エレメント１１に固形異物すが付着
しにくく、又付着しても、その固形異物すは剥離容易な
状態にあるので、横断面Ｕ磁板（スクレーパ）２１によ
り極めて容易に掻き落とされる。

斯くして原液ａ中の大部分の固形異物すは原液ａの旋回
流により横断面Ｕ磁板２１に導かれ、次いで前記異物排
出口９を通過して異物貯蔵タンク８内に集積せしめられ
る。

この際原液ａは異物誘導板２１に沿って下方向に流れる
ので、自動的に固形異物すを異物排出口９内に導くこと
ができる。

他方エレメント１１表面に付着した固形異物すは横断面
Ｕ磁板（スクレーパ）２１により掻き落とされその直下
にある前記異物排出口９を通過して異物貯蔵タンク８内
に集積せしめられる。

一方エレメント１１の濾過部１４で濾過された濾液Ｃは
、エレメント１１内より流出口６ａを径て濾液流出管６
に達し、外部に取り出される。

上記実施例においては、横断面Ｕ磁板２１が、スクレー
パと異物誘導板とを兼ねているが、このスクレーパと異
物誘導板とを別体形成することが可能である。

又前記異物貯蔵タンク８を省略し、固形異物すを前記異
物排出口９から直接排出管で排出しうるように構成して
もよい。

更には原液ａを原液流動室１２で旋回動させるため、流
入口４ａ部に流動方向案内装置を付設して原液流入部を
構成してもよい。

次に第３図に示す実施例につき説明する。

この実施例はエレメント１１の回転方向を原液ａの流動
方向と逆方向とした点及びｌ対の異物排出口９ａ＊９ｂ
とこれに対応する１対の横断面Ｕ磁板２１ａ、２１ｂと
を備えている点に特徴を有する。

本実施例では一方の横断面Ｕ磁板２１ａがスクレーパと
しての作用を、他方の横断面Ｕ磁板２１ｂが異物誘導板
としての作用を営む。

又本実施例においては、エレメント１１を第３図の矢印
方向とは反対方向に回転させることをも可能としており
、このときは前記異物誘導板としての作用を営む横断面
Ｕ磁板２１ｂがスクレーパとしての作用をも有すること
となる（第２図に示す実施例と同様となる。

）。斯くして本考案は原液が濾過槽内をその内周面に沿
って旋回動しつつ漸次エレメント内に流入するように構
成しているので、原液中の固形異物、特にゴミ等の比較
的粗大な固形異物をサイクロン現象によって遠心分離す
ることができると共に原液の旋回流によりエレメント表
面を洗浄することができる。

従ってエレメントには固形異物、特に粗大な固形異物が
付着しにくく、又付着した固形異物もスクレーパにより
掻き取り易い状態にあるのでエレメントの目づまりを最
小にすることができると共にスクレーパの負担を軽くす
ることができる。

しかもエレメントは土砂等の比較的微細な固形異物の濾
過に専念でき、濾過効率を向−ヒさせることができる。

又本考案は原液の旋回動の終端部に異物排出口の周囲の
一部を囲むように異物誘導板を設けているので、分離さ
れた固形異物を原液の流れに乗せて自動的に異物排出口
内に導くことができる。

従って従来例の如く濾過槽内にゴミ等の異物が浮遊充満
することを回避でき、濾過槽内で浮遊する異物の量を従
来例に比較し格段に少なくすることができる。

而してこの面からも、エレメントへの付着異物の量を少
なくすることができ、濾過効率を向上させることができ
る。

更に本考案はスクレーパを直線状に形威し、エレメント
との接触を直線に沿って行なわしめているので、スクレ
ーパの構造を簡単にできると共に、スクレーパとエレメ
ントとの位置調整も容易にできるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１回は本考案の実施例を示す斜視図、第２図はその横
断平面図、第３図は他の実施例の横断平面図である。 １・・・・・・濾過槽、３・・・・・・濾過槽内周面、
４ａ・・・・・・原液流入部、６・・・・・・濾液流出
管、９・・・・・・９ａ、９ｂ・・・・・・異物排出口
、１１・・・・・・筒状濾過エレメント、１２・・・・
・・原液流動室、２１．２１ａ・・・・・・スクレーパ
、２１，２１ｂ・・・・・・異物誘導板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状濾過エレメントを回転可能に内装した濾過槽の上端
   部に濾過槽の内周面の略接線方向に向けて原液を流入せ
   しめる原液流入部を、下端底部に異物排出口を夫々設け
   ると共に、筒状濾過エレメントの内部に連通ずる濾液流
   出管を配設し、且つ筒状濾過エレメントの外周面にその
   軸方向に沿って直線状に接触してこれに付着する異物を
   掻取るべく猛威したスクレーパを濾過槽内に配設し、更
   に前記異物排出口の周囲の一部を囲んで濾過槽内の原液
   の旋回流を異物排出口に導く異物誘導板を濾過槽底部上
   に設けたことを特徴とするストレーナ。