JPS586487Y2 - ストレ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は工業用水、工業排液、下水、海水、原油等の濾
過を必要とする液体（原液）中がら、ゴミ、土砂等の固
形異物を取除くために用いられ、濾過槽内に濾過エレメ
ントを内装して戊るストレーナに関する。

本考案は原液中のゴミ等の比較的粗大な固形異物が濾過
エレメント表面に付着するのをできるだけ少なくシ、濾
過エレメントが原液中の土砂等の比較的微細な固形異物
の濾過に専念できるようにして濾過効率を上げると共に
、濾過エレメントの目詰り防止を効果的に行えるように
したストレーナを提供することを目的とする。

以下本考案を図面に示す実施例に基き具体的に説明する
。

１は円筒状に形成した濾過槽で、その側周壁２の上端近
傍に原液ａが側周壁内周面３に沿って濾過槽１内に流入
しうるように開口する流入部４ａを有する原液流入管４
を設ける一方、底板５の中央に流出口６ａを設ける。

この流出口６ａには濾過後の液体を装置外部に取出すた
めの濾液流出管６を接続する。

又濾過槽１の下方に異物貯留タンク８を連設し、前記底
板５の所定位置に設けた異物排出部（本実施例では２個
の連通孔がこれに該当する。

）９．１０で濾過槽１の内周面３と後述の筒状濾過エレ
メント１１間に形成される空間即ち原液流動室１２と異
物貯留タンク８とを連通ずる。

１３は異物貯留タンク８の下端に設けた異物排出口で、
適時開口し異物を排出する。

１１は濾過槽１内に回転可能に配設した有頂無底円筒状
の筒状濾過エレメント（以下エレメントと称す）で、例
えば断面三角形状のウェッジワイヤー１５を円筒状に捲
装して成る濾過部１４を有し、相隣接するワイヤー１５
．１５・・・・・・間に形成される隙間１６．１６・・
・・・・の寸法を原液ａ中の固形異物すの大きさ、形状
を考慮して所定位置に定めることにより、該個所で１形
異物すを完全に遮断することができ、濾過された液体即
ち濾液Ｃのみをエレメント１１内に流入せしめることが
できる。

図示するエレメント１１は前記隙間１６を横方向に形成
しているが、これを縦方向に形成してもよく、又多孔濾
過筒等により前記エレメント１１を構成することも可能
である。

前記エレメント１１はその下端開口縁１７が底板５に水
封状態に接触し、濾過槽１の頂板７を貰いて配設される
回転軸１８の回転に伴って回転する。

この回転軸１８はモータ１８の回転駆動力を減速装置２
０を介して受は回転し、しかも正逆回転可能なように構
成している。

本実施例においては、通常時においてエレメント１１の
回転方向を原液ａの濾過槽１内への流入方向と逆方向に
定めているが、一定時間において短時間エレメントが逆
方向に回転するように構成している。

前記エレメント１１の外周面と濾過槽１の内周面との間
には、エレメント１１の外周面にその軸方向に沿って接
触してエレメント１１の正回転時及び逆回転時の夫々に
おいてこれに付着する異物を掻取るように形成したスク
レーパ２１を配設している。

本実施例では、このスクレーパ２１を相近接して立設し
且つ横断面を半円形に形成した１対のスクレーパ、即ち
第１スクレーパ２１ ａと第２スクレーパ２１ｂで構成
し、且つこれらスクレーパ２１ａ、２１ｂの全体又は端
縁部を弾性部材で形成し、端縁２２，２２がエレメント
１１の表面に常に圧接せしめられるようにすると共に、
これらスクレーパ２１ ａ 、２１ ｂを、第２図に示
す如く、前記連通孔９゜１０の半周縁を囲むように立設
する。

本実施例では、原液流入部４ａ側の第１スクレーパ２１
ａは、エレメント１１の正回転時にこれに付着する異
物を掻取り易いように配してあり（このため、その端縁
部２２が角度をもってエレメント１１に接触している。

）、他方の第２スクレーパ２１ ｂはエレメント１１の
逆回転時にこれに付着する異物を掻取り易いように配し
ている（このため、その端縁部２２が第１スクレーパ２
１ ａとは逆方向の角度をもってエレメント１１に接触
している。

）、尚、第２スクレーパ２１ ｂは前記原液ａの円運動
流をここで阻止し、ゴミ等の固形異物すを異物貯蔵タン
ク８に導くゴミガイドとしての作用を営む。

次に本実施例の作用を説明する。

原液ａは流入部４ａより原液流動室１２内に流入し、こ
こで濾過槽内周面３に沿って円運動しつつ斜下方向に向
けて流動し、この際のサイクロン現象により原液ａ中の
固形異物ｂ、特にゴミ等の粗大な固形異物を遠心分離し
、これらを前記原液ａの円運動流に乗せて第２スクレー
パ２１ ｂに向けて搬送する。

この間原液ａは漸次エレメント１１内に流入し、その濾
過部１４で残余の固形異物ｂ、主として土砂等の微細な
異物が分離される。

而してエレメント１１の表面は常に原液ａの円運動流に
より洗浄されるので、エレメント１１に固形異物すが付
着しに＜＜、又付着しても、その固形異物すは剥離容易
な状態であるので、第１スクレーパ２１ ａにより容易
に掻き落される。

特に本実施例では通常時のエレメント１の回転（連続回
転、断続回転）方向（正回転方向）と原液ａの流動方向
が逆の関係にあるので、前記原液ａの洗浄効果及び第１
スクレーパ２１ ａの掻き落し効果は大となる。

斯くして原液ａ中の大部分の固形異物すは原液ａの円運
動流により第２スクレーパ２１ ｂに導かれ、次いで前
記連通孔（異物排出部）１０を通過して異物貯蔵タンク
８内に集積せしめられる。

この際原液ａは第２スクレーパ２１ ｂに沿って下方向
に流れるので、自動的に固形異物すを好物貯蔵タンク８
内に導くことができる。

他方にエレメント１１表面に付着した固形異物すは第１
スクレーパ２１Ｈにより掻き落され前記連通孔（異物排
出部９を通過して異物貯蔵タンク８内に集積せしめられ
る。

一方エレメント１１の濾過部１４で濾過された濾液Ｃは
、エレメント１１内により流出口６ａを径て流出管６に
達し、外部に取り出される。

上述の如くエレメント１の正回転時には、第１スクレー
パ２１ ａによりエレメント１に付着した大部分の固形
異物すが掻き落されるのであるが、エレメント１の正回
転時の第１スクレーバ２１ａとの接触によっては掻き取
りにくい固形異物すが一部に残存する。

このため、エレメント１を逆回転させると、残存固形異
物すを第２スクレーパ２１ ｂにより掻き落すことがで
きる。

従って通常時はエレメント１を正回転させ、一定間隔を
置いて短時間、エレメント１を逆回転させれば、エレメ
ント１の濾過状態を極めて良い状態に保つことができる
。

又エレメント１の正回転時に、第１スクレーパ２１ ａ
とエレメント１との間の隙間に固形異物すが挾まって、
第１スクレーパ２１ ａの掻き取り能力を低下させる場
合があるが、エレメント１の逆回転によりこの問題をも
解決できる。

本考案は上記実施例を示す外、種々の態様に構成するこ
とができる。

例えば上記実施例ではスクレーパ２１を２本のスクレー
パ２１ａ、２１ｂで構成したが、これを１本のスクレー
パで構威し、エレメント１に対する接触角度を、エレメ
ント１の正逆回転に応じて変えられるように構成するこ
とができる。

又前記異物貯蔵タンク８を省略し、固形異物すを前記連
通孔（異物排出部）９．１０から直接排出管で排出しう
るように構成してもよい。

更に原液ａを原液流動室１２で円運動させる手段として
流入部４ａ部に流動方向案内装置を付設してもよい 斯くして本考案は原液が濾過槽内にその内周面に沿って
円運動しつつ漸次エレメント内に流入するように構成し
ているので、原液中の固形異物、特にゴミ等の比較的粗
大な固形異物をサイクロン現象によって遠心分離するこ
とができると共に原液の円運動流によりエレメント表面
を洗浄することができる。

従ってエレメントには固形異物、特に粗大な固形異物が
付着しに＜＜、又付着した固形異物もスクレーパにより
掻き取り易い状態にあるので、エレメントの目づまりを
最小にすることができると共にスクレーパの負担を軽く
することができる。

又本考案はエレメントを正逆回転可能に構成し、且つス
クレーパをエレメントの正回転時及び逆回転時の夫々に
おいてこれに付着する異物を掻取るように形成している
ので、作用説明で詳述したようにエレメントの目づまり
を減少させ、且つスクレーパの掻き取り能力を向上させ
るのに大きな効果がある。

更に本考案は濾過槽内の分離された固形異物を原液の流
れに乗せて異物排出部に導き易く構成しているので、従
来例の如く濾過槽内にゴミ等の異物が浮遊充満すること
を回避でき、濾過槽内で浮遊する異物の量を従来例に比
較し格段に少なくすることができる。

而してこの面からも、エレメントへの付着異物の量を少
なくすることができ、濾過効率を向上させることができ
る。

本考案は上記諸効果を奏する上に、構造を簡単にし、製
造コストを安価なものにすることができるという効果を
も有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は斜視図、第２図
は横断平面図である。 １・・・・・・濾過槽、３・・・・・・内周面、４ａ・
・・・・・原液流入部、６・・・・・・濾液流出管、９
，１０・・・・・・異物排出部、１１・・・・・・筒状
濾過エレメント、２１・・・・・・スクレーパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状濾過エレメントを正逆回転可能に内装した濾過槽の
   軸方向一端部に濾過槽の内周面の略接線方向に向は原液
   を流入せしめる原液流入部を、軸方向他端部に異物排出
   部を夫々設けると共に、異物排出部と同一側に筒状濾過
   エレメントの内部に連通ずる濾液流出管を配設し、且つ
   筒状濾過エレメントの外周面にその軸方向に沿って接触
   して筒状濾過エレメントの正回転時及び逆回転時の夫々
   においてこれに付着する異物を掻取りうるように形成し
   たスクレーパを、濾過槽の内周面と筒状濾過エレメント
   の外周面との間に配設したことを特徴とするストレーナ
   。