JP4542749B2 - ろ過装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ろ過装置に関し、詳しくは、原水中に含まれる固形物の濾過処理を高速にかつ確実に行うことができる高速ろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ろ過装置の一つとして、原水流入口を有するろ過槽の内部に、ろ過液流出口を有する環状多層プリパックスクリーン組立体からなる直径が異なる3個以上の円筒状スクリーンを同軸に配置して隣接するスクリーン間に環状空間を形成するとともに、各環状空間内に異なるろ過機能を果たす2以上の異なるろ材を充填した高速ろ過装置が知られている(特許文献1参照。)。このような円筒状のスクリーンを使用することにより、一般的なろ過装置に比べてろ過面積を大幅に拡大することができるので、ろ過処理の高速化を図ることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−246021号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の高速ろ過装置では、円筒状スクリーンの外周面に粗大固形物が付着することによってろ過効率が低下してしまうことがあった。また、前記環状空間内に充填したろ材の洗浄も不十分なものとなりやすいという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、円筒状スクリーンの外周面に付着する粗大固形物を自動的に除去してろ過効率の低下を防止できるとともに、ろ材の洗浄も効果的に行うことができる高速ろ過装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、下部に原水流入部を、該原水流入部より下部に洗浄排水流出部をそれぞれ有する密閉容器と、該密閉容器の内部に軸線方向を上下にして配設されてなる、周面に通水構造を有する大径円筒体からなる外スクリーンと、該外スクリーンの内部に設けられて、外スクリーンの上下両端の開口を閉塞する鏡板の中心をそれぞれ密封状態で貫通するとともに、上部を前記密閉容器の天板を回転可能な状態で、かつ、密封された状態で貫通し、下端部を前記密閉容器内に設けられた軸受に回転可能に支持された、多数の通水孔を有する内スクリーンと、前記外スクリーンと内スクリーンとの間に充填されたろ材と、前記内スクリーンを介して前記外スクリーンを軸線を中心として回転させる駆動手段と、前記外スクリーンの外周面に摺接するスクレーパーと、前記天板を貫通した内スクリーンの突出部に設けられた、処理水流出部及び洗浄水流入部を有する通水カップリング部とを備えたろ過装置であって、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の空間部の底部に散気手段を設け、該散気手段は、前記内スクリーンの内部に挿通した散気用空気管と、該散気用空気管の下端から放射状に分岐して、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の底部に配設された複数の散気管と、前記散気用空気管に前記通水カップリング部を介して圧縮空気を導入するための散気用空気供給管とを有するろ過装置において、本発明の第1の構成は、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の上部にろ材圧搾手段を設け、該ろ材圧搾手段は、外スクリーンと内スクリーンとの間の空間部形状に対応したリング状の圧搾板と、該圧搾板を下方に押し下げるためのベローズと、該ベローズ内に通気カップリング部を介して圧搾用空気供給管からの圧縮空気を導入するための圧縮空気管とを有していることを特徴としている。
【0007】
さらに、本発明の第2の構成は、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の中間位置にろ材圧搾手段を設け、該ろ材圧搾手段は、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の中間位置の複数箇所に設けた圧縮空気によって膨らむバルーンと、該複数のバルーン内に通気カップリング部を介して圧搾用空気供給管からの圧縮空気を導入するための圧縮空気管とを有していることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4はろ過装置の参考例を示すもので、図1は、本発明の参考例となるろ過装置を使用したろ過設備の系統図、図2はろ過装置の縦断面図、図3はろ過装置の横断面図、図4は外スクリーンの拡大断面図である。
【0009】
本参考例に示すろ過装置10は、原水流入部11及び洗浄排水流出部12を有する略円筒状の密閉容器(ケーシング)13と、該密閉容器13の内部に回転可能に設けられた外スクリーン14と、該外スクリーン14の内部に設けられた内スクリーン15と、外スクリーン14と内スクリーン15との間に形成される空間内に充填されたろ材16と、外スクリーン14を軸線を中心として回転させる駆動手段17と、外スクリーン14の外周面に摺接するスクレーパー18とを備えている。
【0010】
図3に示すように、原水流入部11は、密閉容器13の下部に接線方向に原水を流入させるように設けられており、この原水流入部11から容器内に流入した原水に外スクリーン14の回転方向と同方向の旋回流を形成することにより、その遠心力で砂分や比重の大きな夾雑物を分離して槽底部に沈降させ、外スクリーン14やろ材16の負担を軽減させている。
【0011】
外スクリーン14は、周面(胴部)を円筒形のウェッジワイヤースクリーン21で形成し、その両端開口を鏡板22で閉塞したものであって、この上下両鏡板22の中心を貫通するようにしてパイプ形状の内スクリーン15が設けられている。ウェッジワイヤースクリーン21は、図4に示すように、上下両鏡板22間に外スクリーン14の軸線方向に互いに平行に等間隔で配置した複数のサポートロッド23の外周にリング状のウエッジワイヤー24を所定間隔で多数組み付けたものであって、隣接するウエッジワイヤー24同士の間隔(目開き)は、使用するろ材16の種類や原水の性状に応じて0.2〜5.0mm程度に設定されている。
【0012】
内スクリーン15は、外スクリーン14の上下の鏡板22に対して密封状態となっており、上下両鏡板22の範囲内に多数の通水孔25が設けられている。この通水孔25は、ろ材16の種類に、特にろ材16の大きさに応じた形状で形成されており、運転中にろ材16が通水孔25を通過したり、ろ材16によって通水孔25が閉塞されない形状となっている。
【0013】
また、内スクリーン15の上部は、密閉容器13の天板26を回転可能な状態で、かつ、密封された状態で貫通しており、下端部は密閉容器内に設けられた軸受27によって回転可能に支持されている。さらに、天板26から突出した内スクリーン15の上部には、駆動手段17を構成するモーター28にチェーン等を介して接続したスプロケット29と、内スクリーン15の内部に連通して処理水の抜き取りや逆洗水の導入を行うための通水カップリング部30とが設けられている。また、天板26には、密閉容器13内の水抜きや曝気処理を行う際に空気を流通させるための吸排気弁31が設けられている。
【0014】
スクレーパー18は、密閉容器13の内壁から突出して先端が外スクリーン14の外周面に摺接するように設けられるものであり、外スクリーン14を回転させたときに、スクレーパー18の先端で外スクリーン14の外周面に付着した粗大固形物を掻き落とせるように形成されている。また、このスクレーパー18に、外スクリーン14の回転方向に対応した下り傾斜の螺旋形状乃至ひねり形状を付与することにより、外スクリーン14の付着物を容器下方に向かって掻き落とすことができる。
【0015】
ろ材16は、原水の性状に応じて任意のものが使用可能であり、大きさや形状も任意であるが、2〜20mm程度の中空円筒状、円筒状、立方体、直方体等の形状が好ましい。ろ材16の材質も、ポリプロピレン、ポリエチレン、ウレタン等様々なものが使用可能である。特に、珪砂やアンスラサイト、軽量骨材等のろ材と比較して空隙率が大きく、懸濁成分の捕捉量が多くて高速でのろ過を可能とする繊維状又はスポンジ状のろ材を用いることが好ましい。繊維状のろ材としては、織物、不織布、繊維をクリップや接着剤あるいは溶着等によって束ねたものなど、様々なものが使用できる。さらに、ろ材16として、比重が1付近のものを使用することにより、外スクリーン14と内スクリーン15との間の空間内にろ材16を平均的に分散させた状態にできるので、短絡流の発生も防止できる。
【0016】
なお、外スクリーン14及び内スクリーン15は、ろ材16を通過させない通水構造を有していれば任意の構造を採用することができる。例えば、外スクリーン14の通水部は、内スクリーン15と同じような多数の通水孔を有するパイプ状、例えばパンチングメタルを筒状に成形したものを使用することができ、内スクリーン15の通水部に外スクリーン14と同じようなウエッジワイヤースクリーンを使用することができる。
【0017】
図1に示すように、このように形成しろ過装置10は、原水流入部11に原水ポンプ41を介して原水槽42が、洗浄排水流出部12に洗浄排水弁43を介して洗浄排水槽44が、通水カップリング部30に処理水流出部として処理水弁45を備えた処理水流出経路46と洗浄水流入部として洗浄水ポンプ47及び洗浄水弁48を備えた洗浄水流入経路49とを介して処理水槽50がそれぞれ接続されている。
【0018】
流入経路51から原水槽42に流入した原水は、原水ポンプ41により汲み上げられ、逆止弁52を通って原水流入部11に所定圧力で供給される。この原水は、原水流入部11から容器内に接線方向に流入して旋回流を形成し、遠心力で砂分等が分離された状態で容器上方に流れ、外スクリーン14の周面から外スクリーン14内に流入する。原水が外スクリーン14を通過する際に、前記ウエッジワイヤースクリーン21の目開きより大きな夾雑物がウエッジワイヤースクリーン21の外周面に捕捉され、捕捉された夾雑物は、外スクリーン14の回転に伴ってスクレーパー18により掻き落とされる。なお、外スクリーン14の回転速度は、ウエッジワイヤースクリーン21で捕捉される夾雑物の量によって調整すればよく、通常は、周速度を毎分1〜10m程度とすればよい。また、外スクリーン14は、原水中の夾雑物の状態に応じて運転すればよく、連続回転させてもよく、間欠的に回転させるようにしてもよい。
【0019】
外スクリーン14を通過することによって比較的大きな夾雑物を除去された原水は、内スクリーン15との間に充填されたろ材16の層を通過することにより、原水中の細かい懸濁成分がろ別される。懸濁成分をろ別した後の処理水は、内スクリーン15を通過して上部の通水カップリング部30から処理水弁45及び処理水流出経路46を通り、処理水槽50に流出する。
【0020】
このとき、密閉容器13の内径を2800mmとし、外スクリーン14におけるウエッジワイヤースクリーン21の外径を2600mm、有効高さを3000mmとしたときのろ過面積は約24.5m2となる。一方、従来の水平断面がろ過面となるろ過装置では、密閉容器13の内周の断面積から、ろ過面積は約6.2m2となる。したがって、同等の外形寸法のろ過装置において、本形態例に示すろ過装置は、従来に比べて約4倍のろ過面積が得られることになる。
【0021】
さらに、従来のろ過装置では、ろ過装置の前段にオートストレーナー等の前処理装置を設置する必要があったが、本形態例に示すろ過装置では、原水流入部11における遠心分離効果と、外スクリーン14でのスクリーン効果とが得られ、しかも、外スクリーン14の外周面を清掃するスクレーパー18を設置しているので、ろ過装置前段に前処理装置を設ける必要もない。
【0022】
これらのことから、従来のろ過装置に比べて数十倍のろ過処理能力を得ることができる。したがって、下水の三次処理、合流式下水道の雨天時越流水対策、湖沼等のアオコや赤潮対策等、従来から各種ろ過装置が採用されていた用途に適用することにより、コンパクトで経済的な高速ろ過処理を行うことができ、設備コストや運転コストの大幅な削減が図れる。さらに、原水にPAC、バンド、ポリ鉄等の従来から用いられている金属系凝集剤や、有機系ポリマー等の各種凝集剤を適宜添加することにより、ろ過処理性能を更に向上させることができる。なお、凝集剤による凝集操作は、凝集反応槽を別途設置して行うこともでき、原水流入部11に接続する配管内で行うこともできる。また、浮上分離濃縮や脱水装置を組み合わせて洗浄排水量を削減することも可能である。
【0023】
一方、ろ過処理の継続に伴ってろ材16の洗浄が必要になる。ろ材16の洗浄操作は、タイマーによる設定の他、原水流入管の圧力上昇、原水流入部と処理水流出部との差圧上昇、処理水の濁度の上昇等を検知することにより、自動的に開始することができる。前記ろ過装置10の洗浄操作は、いくつかのパターンが考えられる。
【0024】
例えば、図5に示す洗浄操作では、ステップ101の洗浄開始指令によりステップ102の水抜工程が始まり、原水ポンプ41が停止し、処理水弁45及び洗浄水弁48が閉じた状態で、洗浄排水弁43と吸排気弁31とが開き、密閉容器13内の水及び沈殿汚泥が洗浄排水槽44に排出される。次に、ステップ103の水洗工程に進み、洗浄排水弁43が閉じ、洗浄水弁48が開くとともに、洗浄水ポンプ47が起動し、処理水槽50内の処理水が、洗浄水として洗浄水流入経路49から内スクリーン15内に供給される。この洗浄水は、内スクリーン15から外スクリーン14に向かって流れる間にろ材16を洗浄する。密閉容器13の上部まで水面が達したらステップ102に戻り、再び水抜工程に入る。
【0025】
この後、この水抜工程と前記水洗工程とを必要数繰り返して行った後、水洗工程からステップ104の捨水工程に進み、洗浄水ポンプ47が停止して洗浄水弁48が閉じ、捨水弁53を開くとともに原水ポンプ41を起動する。ろ過装置10を通過して捨水経路54から流出する捨水(ろ過水)の濁度が所定濁度以下になったときに捨水工程を終了し、捨水弁53を閉じて処理水弁45を開き、処理水を処理水流出経路46から処理水槽50に流出させるろ過工程を再開する。
【0026】
図6及び図7は、本発明のろ過装置の第1形態例及び第2形態例をそれぞれ示す縦断面図であって、ろ材の洗浄操作において空洗工程とろ材の膨張、圧搾工程とを行えるようにした例を示している。なお、以下の説明において、前記参考例で示したろ過装置における構成要素と同一の構成要素には、それぞれ同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0027】
まず、図6に示すろ過装置は、前記外スクリーン14と内スクリーン15との間の空間部の底部に散気手段61を設けるとともに、空間部の天井部にろ材圧搾手段62を設けたものである。散気手段61は、内スクリーン15の内部に挿通した散気用空気管63の下端から複数の散気管64を放射状に分岐させたものであって、内スクリーン15の突出部には、外部の空気圧縮機65から供給される圧縮空気を散気用空気管63に導入するための通気カップリング部66が設けられている。
【0028】
また、ろ材圧搾手段62は、外スクリーン14と内スクリーン15との間の空間部形状に対応したリング状の圧搾板67と、この圧搾板67を下方に押し下げるためのベローズ68と、ベローズ68内に圧縮空気を導入するための圧縮空気管69とを有するものであって、内スクリーン15の突出端には、空気圧縮機65から供給される圧縮空気を圧搾空気管69に導入するための通気カップリング部(スイベルジョイント)70が設けられている。
【0029】
前記空気圧縮機65からの圧縮空気供給管71は、散気弁72を有する散気用空気供給管73と圧搾弁74を有する圧搾用空気供給管75とに分岐しており、散気用空気供給管73が散気用空気管63に連通する通気カップリング部66に、圧搾用空気供給管75が圧搾空気管69に連通する通気カップリング部70にそれぞれ接続されている。
【0030】
また、図7に示すろ過装置は、ろ材圧搾手段62として、前記圧縮板67及びベローズ68に代えて、圧縮空気によって膨らむバルーン81を外スクリーン14と内スクリーン15との間の空間部における中間位置の複数箇所に設けた例を示している。このバルーン81は、前記圧縮空気管69を内スクリーン15の内部まで適当に延長して分岐させ、各分岐管82の先端にそれぞれ取り付けられている。なお、その他の構造は、図6に示したろ過装置と同様に形成できるので、同一構成要素には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0031】
図8は、散気手段61のみを使用したとき(あるいは散気手段61のみを設けたとき)の空洗工程を組み込んだ洗浄操作の一例を示している。まず、ステップ111の洗浄開始指令によりステップ112の空洗工程が始まり、原水ポンプ41が停止し、洗浄排水弁43、処理水弁45、洗浄水弁48及び捨水弁53が閉じた状態で、吸排気弁31及び散気弁72を開いて圧縮機65を起動する。これにより、散気管64からの散気が行われ、ろ材16の空洗が行われる。空洗終了後は、ステップ113で前記図5に示したステップ102と同じ水抜工程、ステップ114で前記ステップ103と同じ水洗工程をそれぞれ行い、ステップ112からステップ114を必要数繰り返して行った後、水洗工程からステップ114の捨水工程に進み、捨水工程終了後にろ過工程を再開する。
【0032】
図9は、散気手段61による空洗工程及びろ材圧搾手段62によるろ材圧搾工程を有する洗浄操作の一例を示している。まず、ステップ121の洗浄開始指令によりステップ122のろ材膨張工程を行い、原水ポンプ41が停止して原水の流れが止まることにより、ろ過工程で内スクリーン15側に圧縮された状態のろ材16が膨張する。ろ材16が十分に膨張したら、ステップ123の空洗工程、ステップ124の水抜工程を前記ステップ112、113と同様にして行う。
【0033】
次に、ステップ125のろ材圧搾工程を行い、散気弁72を閉じた状態で圧搾弁74を開き、圧縮機65からの圧縮空気をベローズ68内あるいはバルーン81内に供給し、圧搾板67を押し下げることにより、あるいは、バルーン81を膨らませることにより、ろ材16を圧搾して濁水をろ材16から放出させる。その後、ステップ126の水洗工程、ステップ127の捨水工程を行ってからろ過工程を再開する。なお、ステップ123からステップ126の工程は繰り返し行うようにしてもよい。
【0034】
このように、空洗工程や膨張工程、圧搾工程を行うことにより、ろ材洗浄効果の向上と洗浄水量の削減とを図ることができる。なお、ろ材圧搾手段62は、ろ材として圧縮、膨張可能なものを使用した場合、すなわち、前述のような繊維状あるいはスポンジ状のろ材を用いたときに特に有効であり、ろ材圧搾手段62を設けることにより極めて効果的なろ材洗浄を行うことができる。
【0035】
さらに、前記各洗浄操作において、水洗工程(ステップ103,114,126)は、洗浄排水弁43を最初からあるいは途中から開いた状態で行うこともできる。すなわち、洗浄水流入経路49から内スクリーン15内に供給され、ろ材16を洗浄して外スクリーン14の外側に流出した洗浄水を洗浄排水弁43から洗浄排水槽44に排出することにより、洗浄水を連続的に流しながらろ材16を洗浄するようにしてもよい。また、原水の状態が良好で、原水中の固形物量が少ない場合は、水洗工程で処理水に代えて原水を密閉容器13内に供給しても、ろ材16を十分に洗浄することが可能である。なお、原水を使用して水洗工程を行う場合は、前記洗浄水流入経路49を設ける必要はない。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のろ過装置によれば、コンパクトで経済的な高速ろ過処理を行うことができ、設備コストや運転コストの大幅な削減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例に係るろ過装置を使用したろ過設備を示す系統図である。
【図2】図1のろ過装置の縦断面図である。
【図3】図1のろ過装置の横断面図である。
【図4】図1の外スクリーンの拡大断面図である。
【図5】図1の洗浄操作の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明のろ過装置の第1形態例を示す縦断面図である。
【図7】本発明のろ過装置の第2形態例を示す縦断面図である。
【図8】空洗工程を有する洗浄操作の一例を示すフローチャートである。
【図9】空洗工程及びろ材圧搾工程を有する洗浄操作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…ろ過装置、11…原水流入部、12…洗浄排水流出部、13…密閉容器(ケーシング)、14…外スクリーン、15…内スクリーン、16…ろ材、17…駆動手段、18…スクレーパー、21…ウェッジワイヤースクリーン、22…鏡板、23…サポートロッド、24…ウエッジワイヤー、25…通水孔、26…天板、27…軸受、28…モーター、29…スプロケット、30…通水カップリング部、31…吸排気弁、41…原水ポンプ、42…原水槽、43…洗浄排水弁、44…洗浄排水槽、45…処理水弁、46…処理水流出経路、47…洗浄水ポンプ、48…洗浄水弁、49…洗浄水流入経路、50…処理水槽、51…流入経路、52…逆止弁、53…捨水弁、54…捨水経路、61…散気手段、62…ろ材圧搾手段、63…散気用空気管、64…散気管、65…空気圧縮機、66…通気カップリング部、67…圧搾板、68…ベローズ、69…圧縮空気管、70…通気カップリング部、71…圧縮空気供給管、72…散気弁、73…散気用空気供給管、74…圧搾弁、75…圧搾用空気供給管、81…バルーン、82…分岐管
Claims (2)
- 下部に原水流入部を、該原水流入部より下部に洗浄排水流出部をそれぞれ有する密閉容器と、該密閉容器の内部に軸線方向を上下にして配設されてなる、周面に通水構造を有する大径円筒体からなる外スクリーンと、該外スクリーンの内部に設けられて、外スクリーンの上下両端の開口を閉塞する鏡板の中心をそれぞれ密封状態で貫通するとともに、上部を前記密閉容器の天板を回転可能な状態で、かつ、密封された状態で貫通し、下端部を前記密閉容器内に設けられた軸受に回転可能に支持された、多数の通水孔を有する内スクリーンと、前記外スクリーンと内スクリーンとの間に充填されたろ材と、前記内スクリーンを介して前記外スクリーンを軸線を中心として回転させる駆動手段と、前記外スクリーンの外周面に摺接するスクレーパーと、前記天板を貫通した内スクリーンの突出部に設けられた、処理水流出部及び洗浄水流入部を有する通水カップリング部とを備えたろ過装置であって、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の空間部の底部に散気手段を設け、該散気手段は、前記内スクリーンの内部に挿通した散気用空気管と、該散気用空気管の下端から放射状に分岐して、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の底部に配設された複数の散気管と、前記散気用空気管に前記通水カップリング部を介して圧縮空気を導入するための散気用空気供給管とを有し、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の上部にろ材圧搾手段を設け、該ろ材圧搾手段は、外スクリーンと内スクリーンとの間の空間部形状に対応したリング状の圧搾板と、該圧搾板を下方に押し下げるためのベローズと、該ベローズ内に通気カップリング部を介して圧搾用空気供給管からの圧縮空気を導入するための圧縮空気管とを有していることを特徴とするろ過装置。
- 下部に原水流入部を、該原水流入部より下部に洗浄排水流出部をそれぞれ有する密閉容器と、該密閉容器の内部に軸線方向を上下にして配設されてなる、周面に通水構造を有する大径円筒体からなる外スクリーンと、該外スクリーンの内部に設けられて、外スクリーンの上下両端の開口を閉塞する鏡板の中心をそれぞれ密封状態で貫通するとともに、上部を前記密閉容器の天板を回転可能な状態で、かつ、密封された状態で貫通し、下端部を前記密閉容器内に設けられた軸受に回転可能に支持された、多数の通水孔を有する内スクリーンと、前記外スクリーンと内スクリーンとの間に充填されたろ材と、前記内スクリーンを介して前記外スクリーンを軸線を中心として回転させる駆動手段と、前記外スクリーンの外周面に摺接するスクレーパーと、前記天板を貫通した内スクリーンの突出部に設けられた、処理水流出部及び洗浄水流入部を有する通水カップリング部とを備えたろ過装置であって、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の空間部の底部に散気手段を設け、該散気手段は、前記内スクリーンの内部に挿通した散気用空気管と、該散気用空気管の下端から放射状に分岐して、前記外スリーンと内スクリーンとの間の底部に配設された複数の散気管と、前記散気用空気管に前記通水カップリング部を介して圧縮空気を導入するための散気用空気供給管とを有し、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の中間位置にろ材圧搾手段を設け、該ろ材圧搾手段は、前記外スクリーンと内スクリーンとの間の中間位置の複数箇所に設けた圧縮空気によって膨らむバルーンと、該複数のバルーン内に通気カップリング部を介して圧搾用空気供給管からの圧縮空気を導入するための圧縮空気管とを有していることを特徴とするろ過装置。
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