JPS604315Y2 - ラジオ受信機付テープレコーダー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はラジオ受信機がテープレコーダーに組込まれて
いるラジオ受信機付テープレコーダーの改良に関する。

最近前述したラジオ受信機付テープレコーダーが普及し
ているが、斯かるテープレコーダーは磁気ヘッドより再
生された信号の周波数特性を補償するイコライザー回路
を含むテープレコーダー用前置増幅器、スピーカーが負
荷として接続されている主増幅器及びラジオ受信回路を
備えている。

また斯かるテープレコーダーはテープレコーダー使用と
ラジオ受信機使用とを切換える選択スイッチを備えてい
る。

そして斯かるラジオ受信機付テープレコーダーは電源と
して乾電池を使用することの出来る所謂ポータプル型の
ものが一般的であり、電池の消耗を防ぐためにテープの
再生を行なっている場合には前記選択スイッチと連動し
て切換られるスイッチにより前記ラジオ受信回路への電
源供給を断つように構成されている。

また斯かるラジオ受信機付テープレコーダーはテープの
再生を行ないながら前記選択スイッチをラジオ側に切換
えることによりラジオの音をスピーカーより放音せしめ
るように構成されているが、この状態でプリント基板の
パターン配置や前記選択スイッチへのリード線等の影響
によりテープからの再生音がラジオの音と共に小さなレ
ベルながらスピーカーより放音されるということがあっ
た。

斯かる点を改良する方法としてはラジオ使用時にはテー
プから再生される信号の経路を断つスイッチを設ける方
法があるがスイッチの回路数が増加するため該回路数に
制限がある場合には不向な方法であった。

本考案は前述したラジオ受信回路への電源供給を制御す
るために設けられたスイッチを利用して前述した問題を
解決した装置を提供しようとするものであり、以下図宗
した実施例を参照して詳細に説明する。

図において、１は磁気ヘッド、２は該磁気ヘツド１によ
って再生された信号を増幅すると共に該信号の周波数特
性を補償するイコライザー回路を含むテープレコーダー
用前置増幅器であり、増幅作用を威すトランジスター３
． ４． ５等より構成されている。

６はスピーカー７が負荷として接続されている主増幅器
、８はラジオ受信回路、９は前記テープレコーダー用前
置増幅器２とラジオ受信回路８からの出力信号を前記主
増幅器６の入力信号として選択的に切換える選択スイッ
チであり、図示した状態はテープ側に切換えられた状態
である。

１０は乾電池等の直流電源であり、前記テープレコーダ
ー用前置増幅器２及び主増幅器６へは主スィッチ１１を
通して電源が供給されるが前記ラジオ受信回路８への電
源供給は前記選択スイッチ９と連動して切換えられる制
御スイッチ１２を通して行なわれる。

また該制御スイッチ１２の被給電端子１３はダイオード
１４を介して前記テープレコーダー用前置増幅器２を構
成するトランジスター３のベースに接続されており、該
端子１３に電源が供給されると前記トランジスター３の
ベースバイアスを変化せしめて該前置増幅器２を不動作
状態にするように構成されている。

以上の如く本考案は構成されており、次に動作について
説明する。

図示した状態はテープ使用状態であり、この状態におい
て主スィッチ１１を閉威しテープレコーダーの再生操作
を行なうと、テープレコーダー用前置増幅器２及び主増
幅器６に電源が供給されると共にテープが駆動されて再
生状態になる。

磁気ヘッド１によって再生された信号はテープレコーダ
ー用前置増幅器２によって増幅された後選択スイッチ９
を通して主増幅器６に導かれ、該増幅器６によって更に
増幅された後スピーカー７より放音される。

このテープの再生状態では制御スイッチ１２によってラ
ジオ受信回路８への電源供給が断たれているため該ラジ
オ受信回路８は不動作状態にある。

斯かるテープの再生状態において、ラジオ放送を聴取す
るために選択スイッチ９をラジオ側に切換えると該選択
スイッチ９に連動して制御スイッチ１２が図示した状態
より反対側に切換えられ該・制御スイッチ１２を通して
ラジオ受信回路８へ電源が供給される。

その結果該ラジオ受信回路８が動作状態となり、該ラジ
オ受信回路８から出力される信号は選択スイッチ９を通
して主増幅器６に導かれ、該主増幅器６によって増幅さ
れた後スピーカー７より放音される。

従って使用者はラジオ放送を聴取することが出来る。

またこの状態では制御スイッチ１２及びダイオード１４
を通してテープレコーダー用前置増幅器２を構成するト
ランジスター３のベースに高電圧が印加されることにな
るので該トランジスター３が飽和状態となり、該トラン
ジスター３の後段に接続されているトランジスター４及
び５は遮断状態になる。

従って前記テープレコーダー用前置増幅器２は不動作状
態となり、増幅作用を失なう。

それ故このラジオ使用状態においてテープより再生され
た信号がスピーカー７より放音されることは全く無くな
る。

尚本実施例では録音動作についての説明は省略したが斯
かるテープレコーダーにおいて一般に行なわれている録
音再生切換スイッチの切換によってマイクロフォンから
の信号やラジオ受信回路８からの信号を磁気ヘッド１に
印加せしめて録音動作を行なうことが出来る。

そしてラジオ受信回路８からの信号を録音する場合には
録音再生切換スイッチを前記制御スイッチ１２の被給電
端子１３とテープレコーダー用前置増幅器２との間に挿
入接続し１、該録音再生切換スイッチの切換によって録
音時には高電圧が該前置増幅器２を構成するトランジス
ター３のベースに印加されないようにされる。

またダイオード１４はラジオ受信回路８を使用しない場
合にテープレコーダー用前置増幅器２に該回路８からの
影響を無くするために接続されているものである。

以上に説明したように本考案はテープを再生状態にした
ままでラジオを使用した場合にテープの再生音がラジオ
の音と共にスピーカーより放音されるという問題を解決
することが出来るだけでなく、ラジオ受信回路への電源
供給を制御するスイッチを利用しているため別個にスイ
ッチを設ける必要もなく構成が簡潔になるという利点を
有している。

【図面の簡単な説明】

図示した回路は本考案の一実施例である。 １・・・磁気ヘッド、２・・・テープレコーダー用前置
増幅器、６・・・主増幅器、８・・・ラジオ受信回路、
９・・・選択スイッチ、１２・・・制御スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テープレコーダー用前置増幅器、スピーカーが負荷とし
   て接続されている主増幅器及びラジオ受信回路を備えた
   ラジオ受信機付テープレコーダーにおいて、前記テープ
   レコーダー用前置増幅器とラジオ受信回路からの出力信
   号を前記主増幅器の入力信号として選択的に切換える選
   択スイッチと、該選択スイッチと連動して切換えられる
   と共に前記選択スイッチをラジオ受信回路側に切換えた
   とき該ラジオ受信回路に電源を供給する制御スイッチと
   より威り、前記選択スイッチをラジオ受信回路側に切換
   えたとき前記制御スイッチを通して前記テープレコーダ
   ー用前置増幅器に直流電圧を印加し該前置増幅器を構成
   する増幅用トランジスターのベースバイアスを変化せし
   め、以って該テープレコーダー用前置増幅器を不動作状
   態にせしめたことを特徴とするラジオ受信機付テープレ
   コーダー。