JPS6042103B2 - 合成樹脂製袋 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、合成樹脂製袋に関するものである。

従来、合成樹脂製袋とくに合成樹脂フィルムを所要枚
数積層して形成した積層フィルムで袋体を構成したもの
例えば、一層のベースフィルムの一方の面に熱融着性プ
ラスチックフィルム層を備えた積層フィルム部材を、互
いに向かい合わせて周縁部をヒートシールして袋体を構
成したものにあつては、袋体の内収容物を取出す際に、
開封するとき、積尼フィルムであるため容易に開口部が
破裂しにくく、強く引裂くと反動で開口部から内収容物
が飛び出す等の弊害が多く、開封作業が円滑に行いがた
い欠点があつた。

この発明では、積層フィルムで構成した袋体の内側面
に、切欠糸を定着せしめて、同切欠糸の端部を袋体の内
部外側方に突出せしめて同突出部を切欠糸つまみ部とし
、しかも、同つまみ部を、切欠糸に沿つた両側の切込線
と、その先方の仕切り線とによつて形成するようにし、
つまみ部から切欠糸を引張ることによつて切欠糸を定着
した部分が切欠糸により内側方から引裂かれていき、極
めて容易に開封てきる合成樹脂製袋を提供せんとするも
のである。

この発明の実施例を図面にもとづき詳説すれば、Ａは
合成樹脂製の液体であり、同袋体Ａは、合成樹脂フィル
ムを所要枚数積層して形成した積層フィルムにて構成さ
れており、１は一層または多層のベースフィルムであり
、同フィルム１の一方の面には熱融着性プラスチックフ
ィルム層２を積層しており、かかるベースフィルム１と
熱融着性プラスチックフィルム層２の積層により構成さ
れた積層フィルム３は、熱融着性プラスチックフィルム
層２を互いに向き合わせた状態とし、周縁部を超音波に
よるシール或いはヒートシール４して袋体Ａを構成する
ものてある。

ベースフィルム１は、防湿性、耐熱性、紫外線遮断性
等の特質を有した合成樹脂素材のものを使用しており、
また熱融着性プラスチックフィルム層２は、袋体Ａの周
縁部を超音波によるシール或はヒートシール４する際に
互いに融着結合するに適した素材であれは良い。

かかる構成の積層フィルムにて構成した合成樹脂製の袋
体Ａの所望の開口位置においては、同袋体Ａの内側面す
なわち熱融着性プラスチックフィルム層２に切欠糸Ｂが
定着されている。

切欠糸Ｂとしては、合成樹脂製の糸、天然糸、金属線糸
等その種類は問わず、また単糸或いは撚り糸等であつて
もよい。

かかる切欠糸Ｂを熱融着性プラスチックフィルム層２の
内側面に定着せしめるのは、切欠糸Ｂ自体を周面熱融着
性樹脂にて形成することにより熱熔着させる方法、切欠
糸Ｂを熱融着性繊維による撚糸として熱熔着させる方法
、切欠糸Ｂの周面を被覆層ｂにて被覆し、同被覆層ｂを
熱融着性プラスチックフィルム層に簡易に融着しうる熱
融着性樹脂にて形成する方法等がある。

なお、切欠糸Ｂは、袋体Ａの一側壁に定着せしめる場合
の他に、両側壁にわたつて定着させる場合もある（第４
図参照）。

また、切欠糸Ｂの端部は、袋体Ａの内部外側方すなわち
、袋体Ａの周縁部のシール部分に達する状態で配設され
ており、切欠糸Ｂの端部を、向き合わせた積層フィルム
３の周縁部の間に挾着して周縁部をシールすることによ
り液体Ａの周縁部のシール部分に切欠糸Ｂの端部が挾着
固定されたことになり、同端部を切欠糸つまみ部Ｂ−１
とするものてある。

しかも、同つまみ部Ｂ−１は、袋体Ａの周縁部から一部
切欠しており、ノッチを形成しているものである。

切欠糸つまみ部Ｂ−１の形状は、任意の形状に構成しう
るものてあり、とくに切欠糸Ｂの両側に配した切込線５
，５″の先端方向に、切込線先端と一定の間隔を保持し
て縦方向の仕切り線６を切欠状態に設け、しかも仕切り
線６の両端は切込線５，５″の両外側方にまで伸延して
おくことにより、切欠糸Ｂの切欠作動効率を良好にしう
る。

この発明の実施例は上記のように構成されているもので
あり、袋体Ａ中の内収容物を取出すために袋体Ａの開封
を行う場合には、袋体Ａの周縁部のシール部４に突出せ
しめた切欠糸つまみ部Ｂ一１を切欠糸Ｂの定着した所定
開口方向に向つて引張つていくことにより、切欠糸Ｂは
、定着された袋体Ａの内側面から積層フィルム３を破つ
ていくことになり、開口が簡易かつ確実になされるもの
である。この発明によれば、袋体の内側面に切欠糸を定
着させて、その端部を液体の外側方に突出その突出部分
を袋体の周縁部のシール部分で挾着固定゛し、切欠糸の
端部たる突出部分の両端には切欠線設け、その先方には
切込線と干渉しない状態で、切欠糸を横断する仕切り線
を、切欠状に設けているので、切欠糸つまみ部を切込線
に沿つて持上げ、縦方向の仕切り線まで袋周縁部の熱シ
ール部分を破いていくと、縦方向の仕切り線が切欠糸の
切裂きの始端となつて切欠糸がその後の積層フィルムの
切裂きを切欠糸に沿つた線状に行つていくことができ、
しかも開封前においては切欠糸つまみ部は切欠線と縦方
向の仕切り線とが干渉しない゛状態でその間に間隙があ
るので同つまみ部が垂れてしまうことがなく、不用意に
同つまみ部に触つて引張るおそれもないものであり、従
つて切欠糸つまみ部が支障とならない状態で袋の保管も
行え、また開封作業は、切欠糸の定着線に沿つて確実に
開封でき、しかも開封操作も簡便に行いうると共に、袋
体自体は、切欠糸の定着にもかかわらず完全密封の袋体
に構成でき、開口容易で密封自在の袋体となしうる効果
がある。

図面の簡単な説明第１図は、本発明合成樹脂製袋の平面
図。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 合成樹脂フィルムを所要枚数積層して形成した積層
   フィルム３にて、袋体Ａを構成し、同袋体Ａの所望開口
   位置において、袋体Ａの内側面に、切欠糸Ｂを定着せし
   め、同切欠糸Ｂ端部を、向き合わせて熱溶着シールした
   積層フィルム３周縁部の間に挾着固定して切欠糸Ｂの端
   部が袋体の内部外側方に突出状となるべく構成し、同突
   出部を、切欠糸つまみ部Ｂ−１とし、しかも同つまみ部
   Ｂ−１は熱溶着シールした積層フィルム周縁部において
   、切欠糸Ｂの両側位置に切込線５、５′を設けると共に
   同切込線５、５′の先端方向で同切込線５、５′と干渉
   せず、かつ切込線の外側方にまで伸延した状態で切欠糸
   Ｂを横断する縦方向の仕切り線６を切欠状に設けること
   により形成してなる合成樹脂製袋。