JPS604178B2 - 芳香族ビス(エーテル酸無水物)の製造方法 - Google Patents

芳香族ビス(エーテル酸無水物)の製造方法

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JPS604178B2
JPS604178B2 JP49034776A JP3477674A JPS604178B2 JP S604178 B2 JPS604178 B2 JP S604178B2 JP 49034776 A JP49034776 A JP 49034776A JP 3477674 A JP3477674 A JP 3477674A JP S604178 B2 JPS604178 B2 JP S604178B2
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anhydride
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dianhydride
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルカリ金属ジフェノキシドとハロゲン又はニ
トロ基置換芳香族酸無水物とを接触させることによる芳
香族ビス(エーテル酸無水物)の製造方法に関する。
本願と同時出願に係り本願の譲受人に対して出願権を譲
渡されたダーレルヒース(DanelIHeath)お
よびトールタケコシ(TomuTakekoshi)に
よる特許出願明細書中に示されているように、芳香族ビ
ス(エーテル酸無水物)はN−置換芳香族ビス(エーテ
ルフタルィミド)からビスィミドの対応するテトラ酸塩
への転化、この塩のテトラ酸への酸性化およびテトラ酸
の酸二無水物への脱水を含む段階的な方法によって製造
することができる。
この段階的な方法によれば高収率で芳香族ピス(エーテ
ル酸無水物)が得られる。この高収率が得られるのは、
N−置換ニトロフタルィミド‘こ対して著しい程度の開
環を生じさせずにアルカリジフェノキシドを直接的に用
いることができるためである。本発明は特定のジフェノ
キシドにより置換可能な官能基を有する芳香族酸無水物
、たとえばハロゲン置換無水フタル酸および無水ニトロ
ナフタル酸等に対してジフェノキシド類を直接的に接触
させてすぐれた芳香族ビス(エーテル酸無水物)の収率
を得ることもできるという発見に基いてなされたもので
ある。
さらに詳細に述べれば、芳香族ビス(エーテル酸無水物
)をつくるための本発明の実施に際しては、次式の無水
ハロゲン置換フタル酸:および次式の無水ナフタル酸:
を用いることができる(式中、Xはフッ素、塩素、臭素
および沃素の基からなる群より選ばれたハロゲンの基で
あり、そしてYはニトロ基およびXで示す基からなる群
より選ばれた基である)。
芳香族ビス(エーテル酸無水物)の収率が比較的低くて
も差し支えのないときには、Xがニトロ基であってもよ
いことが発見された。本発明によれば、芳香族ビス(エ
ーテル酸無水物)をつくるための方法が提供され、この
方法は(1}有機溶媒の存在下において次式のアルカリ
ジフエノキシド:M−0−R−0−M(m) および前記式(1)および(D)からなる群より選ばれ
た有機酸無水物とを反応させ、そして(2}上記の‘1
lから芳香族ビス(エーテル酸無水物)を回収すること
を含み、上記式中のMはナトリウム、カリウム、リチウ
ム等からなる‐群より選ばれたアルカリ金属のイオン、
Rは6〜3の固の炭素原子を有する2価の芳香族有機基
であり、そしてXおよびYは前記の定義の通りである。
Rによって含まれるものとしては、{a}以下の2価の
有機基からなる群より選ばれた芳香族有機基:および ならびに【b’次の一般で示される2価の有機基:(式
中、Qは式:−CyH凶−・−○−、および−S−の2
価の基から なる群より選ばれた成分であってmは0又は1であり、
そしてyは1なし、し5の整数である)が含まれる。
好ましくは、式(1)のX−層宅奥無水フタル酸として
は、無水3−フルオロフタル酸、および無水4ーフルオ
ロフタル酸がある。
式(1)の無水フタル酸としては又無水3ークロロフタ
ル酸、無水4−ク。ロフタル酸等がある。式(0)の無
水ナフタル酸としては式中のYが2又は4位置を取るこ
とのできるたとえば無水2−ニトロナフタル酸、無水4
ーニトロナフタル酸「無水2−クロロナフタル酸、無水
4−クロロナフタル酸等が含まれる。本発明の方法によ
って与えられる芳香族ビス(エーテル酸無水物)として
は次式を有する化合物が含まれる:上記式中、R,は であって、Q,は−○−、一S−、 およ び から選ばれる。
式(V)に含まれる酸二無水物としてはたとえば、2.
2ービス〔4−(2・3ージカルボキシフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン酸二無水物、4.4−ビス(2・3ー
ジカルポキシフエノキシ)ジフェニルェーテル酸二無水
物、1・3ーピス(2・3ージカルボキシフエノキシ)
ベンゼン酸二無水物、4.4′−ビス(2・3−ジカル
ボキシフエノキシ)ジフェニルスルフィド酸二無水物、
1.4ービス(2・3−ジカルボキシフエノキシ)ベン
ゼン酸二無水物、4.4′ービス(2・3ージカルポキ
シフエノキシ)ジフェニルスルホン酸二無水物等がある
式(W)および(抑)に含まれる酸二無水物としては、
たとえば、2.2−ビス〔4一(3・4−ジカルボキシ
フェノキシ)フヱニル〕プロパン酸二無水物、4.4′
ービス(3・4ージカルボキシフエノキシ)ジフェニル
ェーテル酸二無水物、4・4′ービス(3・4−ジカル
ボキシフエノキシ)ジフェニルスルフィド酸二無水物、
1.3−ビス(3・4−ジカルボキシフヱノキシ)ベン
ゼン酸二無水物、1.4ービス(3・4ージカルポキシ
フエノキシ)ベンゼン酸二無水物、4.4′−ビス(3
・4ージカルボキシフエノキシ)ジフェニルスルホン酸
二無水物、4一(2・3ージカルボキシフエノキシ)一
4′(3・4ージカルボキシフヱノキシ)一2・2ージ
フヱニルプロパン酸二無水物等がある。
上記の無水フタル酸の他に次のような式(刑)の無水ナ
フタル酸も含まれる。2.2−ビス〔4−(4・5−ジ
カルボキシナフトキシ)フェニル〕プロパン酸二無水物
、2.2−ビス〔4−(2・3ージカルボキシナフトキ
シ)フェニル〕プロパン酸二無水物、4.4−ビス(4
・5ージカルポキシナフトキシ)ジフェニルェーテル酸
二無水物、1.3ービス(4・5ージカルボキシナフト
キシ)ベンゼン酸二無水物、1.3−ビス(2・3ージ
カルポキシナフトキシ)ベンゼン酸二無水物、4.4−
ビス(4・5−ジカルボキシナフトキシ)ジフェニルス
ルフィド酸二無水物、4.4−ビス(4・5−ジカルボ
キシナフトキシ)ジフェニルスルホン酸二無水物、4−
(2・3−ジカルボキシナフトキシ)一4(4・5−ジ
カルボキシフエノキシ)一2・2ージフェニルプロパン
酸二無水物。
上記式(m)のジフェノキシドのアルカリ金属塩として
は、以下の2価フェノール類のナトリウムおよびカリウ
ム塩が含まれる。
2・2ービス(2ーヒドロキシフエニル)プロ/ぐン、
2・4−ジヒドロキシジフエニルメタン、ビス−(2−
ヒドロキシフエニル)メタン、以下「ビスフェ/−ルA
」又は「BPA」として記載される2・2−ビス(4−
ヒドロキシフエニル)ブロ/ぐン、1.1ービス(4ー
ヒドロキシフエニル)エタン、1・1ービス(4ーヒド
ロキシフエニル)プロ/ぐン、2・2ービス(4ーヒド
ロキシフエニル)ペンタン、3・3−ビス(4ーヒドロ
キシフエニル)ペンタン、4・4′ージヒドロキシビフ
ヱニル、 4・4−ジヒドロキシー3・3′・5・5−テトラメチ
ルビフエニル、2・4−ジヒドロキシベンゾフヱノン、 4・4′ージヒドロキシベンゾフエノン、4・4′ージ
ヒドロキシジフエニルスルホン、2・4ージヒドロキシ
ジフエニルスルホソ、4・4′ージヒドロキシジフエニ
ルスルホキシド、4・4ージヒドロキシジフエニルスル
フイド等。
上記の「A群」の2価フェノール類の他にも、本発明に
おいては次のような「B群」の2価フェノール類のアル
カリ金属塩を用いて芳香族ビス(エーテル酸無水物)を
つくることができる。
ハイドロキノン、レゾルシン、3・4一ジヒドロキシジ
フェニ.ルメタン、および4・4−ジヒドロキシベンゾ
フエノンおよび4・4′ージヒドロキシジフェニルェー
テル等。式(m)のアルカリ金属ジフェノキシドは予め
形成して用いてもよく又はその場で生成させることもで
きる。
予め形成するには水酸化アルカリ、2価フェノールおよ
び炭化水素溶媒からなる水性混合物から水を共沸的に蒸
留してこの予備生成物がほとんど無水状態となるように
してつくることが好ましい。2価フェノール1当量に付
いて水酸化アルカリを化学量論的に2当量用いる。
本発明の実施に当っては、以下式(1)又は(0)の有
機酸無水物およびアルカリジフェノキシドをそれゞれ意
味する「芳香族酸無水物」とアルカリジフェノキシドと
を反応させることによって芳香族ビス(エーテル酸無水
物)をつくることができる。
約2モルの芳香族酸二無水物をアルカリジフェノキシド
の1モル当りに付いて用いられることが判明した。
ジフェノキシドと芳香族酸無水物との間の反応は、チッ
素等のような不活性雰囲気中においてほとんど無水状態
で行なうことが好ましい。
芳香族ビス(エーテル酸無水物)の形成を容易にするた
めに用いることのできる適当な有機溶媒は、中性の双極
性有機溶媒であって、たとえばジメチルホルムアミド、
スルホラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、ヘキサーメチルリン酸トリアミド等が含まれる。
使用できる温度はたとえば25o0なし、し170qo
、好ましくは100℃ないし150q○である。反応時
間は反応の行なわれる温度、蝿拝の程度、等によって5
分間又はそれ以下から1錨時間又はそれ以上にまで変え
られる。
生成物の収率を最大にするためには、場合によってはた
とえば還流条件を与えることが好ましいことが判明した
。反応生成物の回収は反応の完結時に反応生成混合物を
塩化水素酸および氷等のような希釈鉱酸中に注入するこ
とによって行なわれる。これによって生じた沈澱物を炉
過等によって回収することができる。本発明の方法によ
って生成された芳香族酸二無水物は有機ジァミン類との
反応によってポリイミド等のようなポリマーをつくるた
めの中間体として用いることができる。
加えて、この酸二無水物はェポキシ樹脂のための硬化剤
およびポリエステル樹脂をつくるための中間体としても
用いることができる。当該技術分野における通常の知識
を有する者によって本発明が容易に実施できるよう、以
下にその実施例を示すが、これらは説明のために記載し
たものであって本発明を限定するものではない。
全べての部は重量部である。例1水酸化ナトリウムの5
0%水溶液0.7部およびビスフェノールAI部からな
る混合物からビスフェノールAのニナトリウム塩を調整
した。
この塩は反応混合物からベンゼンを用いて水を共織的に
除去することによってつくられた。上記の塩、2.1部
の無水4ーニトロナフタル酸および約15部の無水のジ
メチルホルムアミドからなる混合物をチッ素雰囲気下で
1時間、室温で婿拝した。
全体の反応生成混合物を水中に注入して生成した沈澱物
を収集して乾燥させ1.6部の茶褐色の粉末を得た(収
率60%)。酢酸から再結晶させてm.p.258〜2
59ooの試料が得られた。製造方法および赤外線およ
びNMRスペクトル分析に塞いて、この生成物は2・2
ービス〔4一(4・5−ジカルボキシナフトキシ)フヱ
ニル〕プロパン酸二無水物であった。例2 ビスフェノ−ルAのこナトリウム塩0.4744夕(0
.0017モル)、無水3ーフルオロフタル酸0.57
88夕(0.0035モル)および無水のジメチルホル
ムアミド11の上からなる混合物をチッ素雰囲気中にお
いて3時間、約17000の温度で縄拝した。
次いで混合物を室温迄冷却した。この混合物を150の
‘の1.が塩化水素塩/氷の混合物に対して加えた。白
色の生成物が得られこれを炉過によって収集した。この
生成物を1.州の塩化水素酸で洗浄し乾燥して収率91
%として0.8077夕の粗生成物質を得た。次いでこ
れを酢酸/無水酢酸の混合物から再結晶させたところ融
点181.5〜18チ○の物質が得られた。製造方法お
よび赤外線分析の結果からこの生成物は2・2−ビス〔
4−(2・3−ジカルボキシフヱノキシ)フェニル〕プ
ロパン酸二無水物であった。例3 例2の方法にしたがって、無水3−フルオロフタル酸お
よび4・4′ージヒドロキシビフェニルのナトリウム塩
の混合物を無水物の塩に対するモル比を2:1としてチ
ッ素雰囲気中にか・て1$間にわたって17000の油
裕中で燈拝した。
次いでこの混合物を室温迄冷却させた。黄色生成物が5
1%の収率で得られた。生成物の融点は281〜283
ooであった。製造方法および赤外線分析の結果からこ
の生成物は4・4ービス(2・3−ジカルボキシフェノ
キシ)ビフェニル酸二無水物であった。例4ビスフェノ
−ルAの二ナトリウム塩1部、無水4−フルオロフタル
酸1.22部および熱水のジメチルホルムアミド14部
からなる混合物をチッ素雰囲気中で還流下に2時間燈拝
した。
混合物を室温迄冷却してこれを氷と混合された1.州の
HCI14碇部に加えた。生成した白色沈澱物を集めて
乾燥させ1.6部(収率85%)の2・2−ビス〔4一
(3・4ージカルポキシフヱノキシ)フエニル〕プロパ
ン酸二無水物を得た。この試料をトルェン/無水酢酸の
混合物から再結晶させてm.p.186〜188qoの
物質が得られた。この生成物はその赤外線分析とプロト
ンおよび炭素原子のNMRスペクトル分析によって同定
された。以下本発明の好ましい実施態様について記載す
る。
1 芳香族ビス(エーテル酸無水物)を製造する方法に
おいて、‘1) 次式のアルカリジフェノキシド:M−
○−R−○一M、ならびに および からなる群より選ばれた芳香族酸無水物を反応させ、そ
して(2} 上記(1}の反応から上記芳香族ビス(ェ
ー7ル酸無水物)を回収することを含み、上記式中Xお
よびYはニトロ基およびハロゲンの基からなる群より選
ばれ、Mはアルカリ金属のイオンであり、そしてRは6
〜3の固の炭素原子を有する2価の芳香族基である上記
芳香族ビス(エーテル酸無水物)の製造方法。
2 上記第1項記載の方法においてRが‘a}:次式の
2価芳香族基:および および【bー次式の2価の有機基: (式中Qは式−CyH沙−L −0一および−S−の2価の基から なる群より選ばれる成分であり、mは0又は1であって
yは1なし、し5の整数である。
)から選ばれる基である上記第1項記載の方法。3 無
水有機酸が無水3−フルオロフタル酸である上記第1項
記載の方法。
4 無水有機酸が無水4−フルオロフタル酸である上記
第1項記載の方法。
5 無水芳香族酸が無水4−ニトロ−1・8−ナフタル
酸である上記第1項記載の方法。
6 ジフエノキシドがビスフエノールAのアルカリ金属
塩である上記第1項記載の方法。
7 ジフエノキシドが4・4′ージヒドロキシビフェニ
ルのアルカリ金属塩である上記第1項記載の方法。
8 次式の芳香族ビス(エーテル酸無水物)式中、R,
は次式:で示され、Q,は−○−、一S一、 および から選ばれる。
9 2・2−ビス〔4−(4・5−ジカルボキシナフト
キシ)−フェニル〕プロパン酸二無水化合物。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 芳香族ビス(エーテル酸無水物)を製造する方法に
    おいて、(1) 次式のアルカリジフエノキシド:M−
    O−R−O−Mならびに次式の芳香族酸無水物:▲数式
    、化学式、表等があります▼ を反応させ、そして (2) 上記(1)の反応から上記芳香族ビス(エーテ
    ル酸無水物)を回収することを含み、上記式中Yはニト
    ロ基およびハロゲン基からなる群より選ばれ、Mはアル
    カリ金属のイオンであり、そしてRは6ないし30個の
    炭素原子を有する2価の芳香族基である上記芳香族ビス
    (エーテル酸無水物)の製造方法。
JP49034776A 1973-03-30 1974-03-29 芳香族ビス(エーテル酸無水物)の製造方法 Expired JPS604178B2 (ja)

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