JPS6041688Y2 - 電圧非直線抵抗体

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【考案の詳細な説明】本考案は電圧非直線抵抗体、特に薄板にＡｇ電極を焼付
けたのちに裁断して抵抗体とする電圧非直線抵抗体に関
する。

従来比較的小形の電圧非直線抵抗体は薄板状に焼結した
抵抗体素体の表裏両面にＡｇペーストなどを塗布−焼付
して電極とし、これを所定の寸法に裁断して得ていた。

しかしながらこのようにして得た抵抗体は電極を焼付は
後に裁断するため、この裁断によって抵抗体素体に密着
している電極が剥離し該電極に接続するリード線の取着
が不完全または全くできない問題点があった。

また前記の如くして剥離した電極が表裏面に形成した電
極にまたがって触れ短絡を生じたり、前記載断面の上下
面に電極が形成されているため沿面放電が発生しやすい
などの欠点を有していた。

また実開昭５４−１３６５３３号公報記載の技術のよう
に電圧非直線抵抗体の両面に直交するように電極を設け
、該電極にリード端子を取着したものも知られている。

しかしながら、このような抵抗体では一方のリード端子
を電極の幅方向に取着するために接続強度が小さく、か
つ、リード端子間寸法は抵抗体の厚さのみであるので沿
面放電が発生しやすい問題があった。

本考案は上記の点に鑑みてなされたもので、前記短絡、
沿面放電などの欠点を除去した電圧非直線抵抗体を提供
せんとするものである。

以下図面を参照しながら説明する。

第１図に示すように、酸化亜鉛、酸化チタンなどを主成
分としこれに他の金属酸化物を添加して薄板状に焼結し
た抵抗体素体１の表裏面に幅の中心が互いに略同−角度
をもって交叉するように所定の幅にＡｇペーストなどを
塗布あるいは印刷などをしたのち高温で焼付は電極２，
３とする。

該電極２は第１図の表面に設けたもので実線で示してあ
り、電極３は裏面に設けたもので点線で示しである。

そしてこれらの電極２，３の交点が中心となるように、
かつ電極２．３の幅の中心が対角線上にあるように前記
抵抗体素体１を一点鎖線で示したように裁断し、第２図
に示すような角形の個々の抵抗体４を得る。

この抵抗体４の電極２，３にそれぞれ引出リード線５，
６をハンダなどによって接続し外装用樹脂で被覆して電
圧非直線抵抗器とする。

このように構成された電圧非直線抵抗体では、電極２，
３が表裏に、しかも対角線上に位置しており、かつ引出
リード線５，６が引出された角の反対面に電極３．２が
形成されていないため各引出リード線と対極となる電極
との沿面距離が大きくなり、したがって沿面放電による
短絡の発生が少なくなる効果を有する。

また、電極２．３に対し長さ方向に引出リード線５，６
を接続できるので、十分な接続強度を得ることができる
効果も有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案になる電圧非直線抵抗体の素体を示す平
面図、第２図は本考案になる電圧非直線抵抗体を示す平
面図である。１・・・・・・抵抗体素体、２，３・・・・・・電極、
４・・・・・・抵抗体、５゜６・・・・・・引出リード線。

【実用新案登録請求の範囲】

角形の抵抗体素体の表・裏面１と幅の中心が抵抗体素体
の中心で交叉する対角線に配した所定幅の電極を設け、
該電極にそれぞれ引出リード線を接続した電圧非直線抵
抗体。