JPS603975B2 - 圧縮成形方法、圧縮成形用モ−ルドフレ−ムおよびモ−ルドプレ−ト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複数の圧縮成形用型を保持する圧縮成形用モー
ルドプレートおよび圧縮成形方法に関するものである。

ゴルフボールのような製品の圧縮成形においてはディン
プル付のゴルフボールの最終成形はモールドフレーム内
に保持された複数の半型乃至モールドカツプをそれぞれ
備えた一対のモールドプレートからなるモールドアセン
ブリ内において行なわれる。モールドフレ−ムは半型を
それぞれ受容する複数の閉口を備えている。このような
構成によって、個々の半型が破損したり、摩滅したりし
たときにもその半型のみを交換すればよく、モールドァ
セソブリ全体を交換する必要がなくなる。周知のように
圧縮成形によってゴルフボールを製造する際には、２個
のハーフシェルをコアに被せる。このコアは糸巻コアの
場合もあるし、均質の一体コアの場合もある。ハーフシ
ェルを作るカバーストックは一般に、天然樹脂のバラ夕
もしくはデュポン社のィオノマー樹脂であるサーリンの
いずれかである。いずれの場合にも２個のハーフシェル
とコアからなるゴルフボールのサブアセンブリを圧縮成
形機内に装填した後、カバーストックを溶かしてそのカ
バーストックをコアーの周囲に均一に流すために個々の
型を加熱しなければならない。そのカバーストックがコ
アの周囲に成形された後には型を開く前に型を冷却して
カバーストックを固化させなければならない。ゴルフボ
ールの製造に現在使用されている標準的な圧縮成形技法
によればモールドフレームは型の列の間に１本乃至数本
のチャネルを備えておりｔ必要に応じ加熱用液体あるい
は冷却用液体がそのチャネルを通って蛇行して流される
。

これによってモールドフレームの温度が変えられ、各型
が加熱または冷却されて「 カバーストックの温度が変
えられる。本発明は型の列の間にチャネルを有するモー
ルドフレームに比べてずっと有利なモールドフレーム、
およびそのモールドフレームを使用したモールドプレー
トを提供することを目的とするものである。

さらに、本発明は従来の圧縮成形方法より優れた圧縮成
形方法を提供することを目的とするものである。

本発明においては「熱媒体自体が各型にそのほぼ全周面
に亘つて直接接触せしめられる。

これによって温度レスポンスが大中に良くなる。特に加
熱と冷却が必要な金属部分が少なくなり、モールドフレ
ームの単位面積当たりに収容し得る型の数が増え「各成
形工程に要求される加熱時間と冷却時間が短くなるとと
もに処理時間が大中に短縮される。以下図面を参照して
本発明を更に詳細に説明する。

第１図はゴルフボールの圧縮成形に使用される従来の標
準的なモールドフレームを示すものである。

このモールドフレーム１０は複数列に並べられた複数の
キャビティ１２を備えており、その各キャビティ１２内
に標準的なゴルフボール用半型（図示せず）が固定され
るようになっている。型枠１０内のキャビティ１２の列
の間には貫通孔１４，１４ａ，１４ｂ，１４ｃ力薄設け
られている。その貫通孔１４，１４ａ，１４ｂ，１４ｃ
はモールドフレーム１０の両端において横断貫通孔１６
，１６ａによって相互に連結されている。その各貫通孔
および横断貫通孔は短い螺入栓１８によって両端を閉鎖
されている。加熱用蒸気あるいは冷却用の水等の熱媒体
が継手２０からモールドフレーム１０内に導入され、貫
通孔１４，１４ａ，１４ｂ，１４ｃを通って排出用の継
手（図示せず）からモールドフレーム１０外に排出され
、キャビティ１２内に配された半型を加熱または冷却す
る。

その熱媒体を蛇行したパスを通ってモールドフレーム１
０内を流すために長い螺入栓２２が貫通孔１４，１４ａ
，１４ｂ，１４ｃの間に横断貫通孔１６，１６ａに交互
に挿入されて、その横断貫通孔１６，１６ａを選択的に
閉鎖している。各キャビティ１２内に配された半型を加
熱または冷却するためには、各キャビティ１２の間の型
枠部分をモールドフレーム１０内を流れる熱媒体の温度
まで加熱または冷却する必要がある。

第２図は本発明の一実施例のモールドフレーム２４を示
すものである。ゴルフボール用の半型（図示せず）をそ
れぞれ受容する複数のキヤビティ２６がそのモールドフ
レーム２４のプレート部材２８中に「稲密配列」で形成
されている。なお、この「鋼密配列」とは、ここでは、
各列のキャビティ２６の中心を通る線間の距離が各キャ
ビティ２６の半径の２倍より小さくなるような配列と定
義される。キャビティ２６の列間の間隔はキャビティ２
６の半径の約１．２牙音から約１．３７５倍の範囲であ
るのが望ましい。第２図に示す配列以外の配列を使用し
ても差し支えないが、モールドフレーム内のスペースを
小さくできるという本発明の長所を生かすためには第２
図に示す配列が望ましい。鋼密配列によれば所定の大き
さのモールドアセンブリと成形機によってより多数のボ
ールを成形することができ、したがって生産性を高める
ことができるとともにエネルギー消費を節約することが
できる。例えば従来４２個のキャビティを備えたモール
ドアセンブリの大きさで５針固のキヤビティを形成する
ことができる。キャピティ２６の各列を貫通して貫通孔
３０，３２，３４，３６，３８，４０，４２が設けられ
ており、それによって各列内で隣接するキャピティ２６
間で流体を蓮通させるチャネルが形成されている。

他のパターンでキヤビティ２６をつなぐチャネルを形成
してもよいが、このように各列内で隣接するキャピテイ
２６を次々とつなぐようにチャネルを形成するのが望ま
しい。貫通孔３０〜４２はモールドフレーム２４の両端
において横断貫通孔４４，４６によって連結されている
。流体入口用継手４８がモールドフレーム２４の０一端
側で貫通孔３０１こ接続されており「流体出口用継手５
０がモールドフレーム２４の池端側で貫通孔４２に接続
されている。各貫通孔３０〜４２および横断貫通孔４４
，４６の継手４８，５０を接続された端部以外の端部は
短い螺入栓５２によ夕って閉鎖されている。もちろん、
螺入栓以外の手段、例えば、膨張栓によって各端部を閉
鎖してもよい。複数の長い螺入栓５４が貫通孔３０〜４
２の間に横断貫通孔４４，４６に交互に挿入され、横断
０貫通孔４４，４６を選択的に閉鎖し、熱媒体をモール
ドフレーム２４内を蛇行したバスに沿って流すようにな
っている。

なお、長い螺入栓５４以外の手段、例えば圧入栓を使用
して横断貫通孔４４，４６を選択的に閉鎖するようにし
てもよい夕が、長い螺入栓を使用するのが望ましい。第
３図は第２図に示すモールドプレートに半型を収容した
もの一対をゴルフボールの成形位置に重ね合わせたとき
の、第２図の３一３線に相当する位置で切断した断面図
である。なお、両モール０ドプレートは本質的に同じも
のであるから、両者には同じ参照番号が付してある。第
３図において一対のモールドブレート２４は成形時には
互いに対向して当綾する位置に保持される。

それぞれのモールドプレート２４のキヤピティ２６内に
は半型５６が収容され、互いに対向して当接せしめられ
る。キャビティ２６の上部と下部において一対の環状リ
ップ部５８，６０が内側に突出しており、その両リップ
部５８，６０の間に大蓬部が形成されている。この大径
部は前記貫通孔によって隣接するキヤビティと蓮通され
ている。その各リップ部５８，６川こは環状溝６２，６
３が形成されている。その環状溝６２，６３には○リン
グ６４，６５が収容されている。その０リング６４，６
５はキャビティ２６内に挿入された半型５６の外面と密
着してその半型５６の周囲から熱媒体がもれるのを防止
する。半型５６の外端に設けられた環状状リップ部６６
がモールドフレーム２４の後面の凹部６８内に受容され
、半型５６のキャビティ２６内への挿入深さを制限して
いる。

なお、キャビテイ２６の側面を平らにして、半型５６の
方に一対の○リングを隊着し、半型５６のその一対の○
リングの間に環状溝を形成してその半型５６を取り巻く
流体用の通路を形成するようにしてもよいが、半型５６
の着脱の際に○リングが保護されること、および半型５
６を製造するのに要する材料が少なくて済むことから第
３図に示す構造の方が望ましい。必要に応じてリップ部
６６にボス７０を設けてモールドフレーム２４内に半型
５６を公知の方法でキー留めするようにしてもよい。ま
た第２図に示すように、位置合わせピン７２および取付
ラグ７４を使用してもよい。半型５６は真ちゆう等の熱
伝導性の良い金属で形成するのが望ましく、それによっ
てモールドフレームが所望の温度に達するのに必要なラ
グタィムないこその半型の温度が短時間で熱媒体の温度
と平衡することができる。

更に重要なことはモ−ルドフレームの金属と半型の間に
従来存在した熱的臨界面がなくなることである。本発明
においては加熱媒体もしくは冷却媒体が半型の表面に直
接接触せしめられる。従来、モールドフレームと半型の
間の熱伝達が小さかったために生じていた熱的レスポン
スの遅れが本発明によれば解消される。例えば従釆装置
では半型を暖めるのに約５．５分も要したが、本発明の
モールドプレートでは約３硯砂しかかからない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のモールドフレームの平面図、第２図は本
発明の一実施例のモールドフレームの平面図、第３図は
成形位置にある本本発明の一実施例のモールドプレート
の一部の断面図である。 ２４……モールドフレーム、２６……キヤビテイ、２８
．．．．・・プレート部材、３０，３２，３４，３６，
４０，４２・・・…貫通孔、４４，４６・・・・・・横
断貫通孔、５６・・・・・・半型。 ｒ／６．／ 〆／Ｇ２ ｆ／６３

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の半径を保持する形式のモールドフレームにお
   いて、 前記半径をそれぞれ収容する複数のキヤビテイ
   を備えたプレート部材に前記複数のキヤビテイの内部に
   流体をを直接流通させる流通手段を設けたことを特徴と
   するモールドフレーム。 ２ 前記流通手段が前記複数のキヤビテイを連結するよ
   うに前記プレート部材内に設けられた貫通孔であること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載のモールドフレ
   ーム。 ３ 前記複数のキヤビテイが複数列に並べられており、
   その各列内の隣接するキヤビテイが前記流通手段によっ
   て連結されていることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載のモールドフレーム。 ４ 互いに連結された複数の前記流通手段を備えている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第３項記載のモールド
   フレーム。 ５ 前記各キヤビテイの上部と下部に環状シール部材が
   それぞれ配されており、その各シール部材がそのキヤビ
   テイ内に収容された前記半径の周囲に密着するようにな
   っており、前記キヤビテイの前記両シール部部材の間の
   部分に導入された流体のもれをその両シール部材が防止
   するようになっていることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載のモールドフレーム。 ６ 複数のキヤビテイを備えたモールドフレームとその
   複数のキヤビテイ内にそれぞれ収容された複数の半型と
   からなるモールドプレートにおいて、 前記モールドフ
   レームが前記各半型の少なくとも一部に流体を直接接触
   させる流体流通手段を備えていることを特徴とするモー
   ルドプレート。 ７ 前記流体流通手段が連続した貫通孔手段であること
   を特徴とする特許請求の範囲第６項記載のモールドプレ
   ート。 ８ 前記各キヤビテイの上部および下部にそのキヤビテ
   イから外側に流体が流れるのを防止するシール手段が配
   されており、前記流体流通手段が前記両シール手段の間
   において各キヤビテイに連通していることを特徴とする
   特許請求の範囲第６項記載のモールドプレート。 ９ 前記両シール手段が前記キヤビテイ内において前記
   モールドフレームに固定されており、前記各半型と密着
   するようになっていることを特徴とする特許請求の範囲
   第８項記載のモールドプレート。 １０ 前記各半型が真ちゅうで形成されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第６項記載のモールドプレート
   。 １１ 複数の列をなすように稠密配列された複数のキヤ
   ビテイを備えたモールドフレームと、前記複数のキヤビ
   テイ内にそれぞれ収容された複数のゴルフボール圧縮成
   形用半型とからなるゴルフボール成形用モールドプレー
   トにおいて、 前記各キヤビテイの上部および下部にそ
   れぞれ一対の環状シール手段が配されており、その両シ
   ール手段がそのキヤビテイ内に収容された前記半型に密
   着して前記上部と下部の間に両端のシールされた環状キ
   ヤビテイ部分を形成しており、前記モールドフレーム内
   に前記キヤビテイの各列内の互いに隣接するキヤビテイ
   の前記環状キヤビテイ部分を連結する複数の貫通孔手段
   と、その複数の貫通孔手段間を連結する横断貫通孔手段
   と、その横断貫通孔手段を選択的に閉鎖する閉鎖手段と
   を備えており、それによって、前記各貫通孔手段と前記
   環状キヤビテイ部分を通る蛇行した流体流路が前記モー
   ルドフレーム内に形成されていることを特徴とするモー
   ルドプレート。 １２ 相対向した一対のモールドフレーム内に保持され
   、それぞれ対向して当接せしめられた各一対の半型から
   形成される複数のゴルフボール成形用の型の温度を制御
   する方法において、 前記各型の周面の少なくとも一部
   に前記モールドフレーム内を通される熱媒体を直接接触
   させることを特徴とする方法。 １３ 前記各半型が真ちゅうで形成されることを特徴と
   する特許請求の範囲第１２項記載の方法。 １４ 前記半型が前記モールドフレーム内の複数のキヤ
   ビテイ内にそれぞれ収容され、その複数のキヤビテイが
   前記熱媒体を流す複数の貫通孔で連結されることを特徴
   とする特許請求の範囲第１２項記載の方法。