JP3578181B2 - ゴルフボールの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ソリッドゴルフボールのソリッドコア、糸巻きゴルフボールのセンター、ツーピースソリッドゴルフボール又は糸巻きゴルフボールのカバー、或いはワンピースソリッドゴルフボールを成形する際に、成形金型の冷却,加熱を良好かつ効率的に行うことにより、高品質のゴルフボールを効率よく確実に製造するようにしたゴルフホールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ゴルフボールには、リキッドセンター又はソリッドセンターに糸ゴムを巻回した糸巻きコアをカバーで被覆した糸巻きゴルフボールと、ソリッドコアをカバーで被覆したツーピースボール又は単一のゴム層からなるワンピースボール等のソリッドゴルフボールとがあり、これらのゴルフボールは通常次のようにして製造されている。
【0003】
即ち、上記糸巻きゴルフボールは、ソリッドセンターの場合まずポリブタジエンゴム等の高反発性ゴムでソリッドセンターを加熱加硫成形し、このソリッドセンターに糸ゴムを巻回して糸巻きコアを作成し、この糸巻きコアにハーフカップ状に形成した一対のカバー材を被せて加熱圧縮成形することにより製造され、またリキッドセンターの場合には、ゴム製の袋内に液体を封入したリキッドセンターに糸ゴムを巻回して糸巻きコアを作成し、以下同様にして製造される。一方、ソリッドゴルフボールは、ワンピースボールの場合ポリブタジエンゴム等の高反発性ゴムを加熱加硫成形して製造され、またツーピースボールの場合はポリブタジエンゴム等の高反発性ゴムを加熱加硫成形して作成されたソリッドコアの周囲にアイオノマー樹脂等の熱可塑性樹脂によりカバー層を射出成形することにより製造されている。そして、通常これらゴルフボールはカバー層を成形する際(ワンピースボールの場合はボール成形時)にその表面にディンプルが形成されるが、場合によっては後からディンプルを加圧成形により型付けすることもある。
【0004】
この場合、上記ツーピースゴルフボールを製造する際の射出成形によるカバー層の形成は、次のようにして行われる。即ち、図9(A)に示したように、半球状のキャビティーを有する一対の半型a,bからなる金型内にソリッドコアcを配置してサポートピンdでこのソリッドコアcを金型の中心に保持し、ソリッドコアcと金型の内面との間に形成されたキャビティーe内にアイオノマー樹脂等の熱可塑性樹脂を射出注入してカバー層fを成形した後、図10に示したように、上記半型aとbとを分離して上記サポートピンにより得られたツーピースゴルフボールgを突き出し、金型から取り出すものである。
【0005】
この場合、上記キャビティーe内に射出注入された溶融樹脂を効率よく固化させるため、上記金型を構成する半型a,bに冷却水路hを設け、この冷却水路hに冷却水を循環させて金型を冷却することが行われる。また、図9(B)に示したように、複数個(図では4個)の半型a,b(図9(B)では一方の半型aについて示した)を型板iに取り付けて一度に複数個(図では4個)のボールを成形することが行われており、この場合各半型aの冷却水路hを型板iに設けた循環路jで連結し、該循環路jの入口j1から冷却水を導入して出口j2より排出することにより、各半型aの冷却水路hに冷却水を循環させて各金型を冷却することが行われている。
【0006】
しかしながら、この冷却水の循環より金型を冷却しながら射出成形を行う方法には、以下の問題点がある。
▲1▼複数(図9(B)では4個)の金型の各キャビティーe間の温度が循環路jの入口j1側と出口j2側とで差ができるため、成形条件の厳しい樹脂では成形不良が生じ易い上に、得られるカバー層fに良好な寸法精度が得られない場合がある。また、個々のキャビティーe内においても熱分布が不均一になり、樹脂が冷却固化する時間に差が生じることとなるため、得られるゴルフボールの真球度が低下したり、外観不良が発生する場合がある。
▲2▼上記▲1▼の不都合が発生した場合、冷却水の循環量を増やすことによりこれを防止する方法が採られるが、この場合冷却水の循環装置が大型化するという問題を生じる。
▲3▼金型の冷却水路hや型板iの循環路j内に錆が発生し、管径が細くなって循環水量が低下したり、部分的に詰まって冷却水が流れないといった不都合が発生し易く、金型の管理に多大な労力を要する。
▲4▼強度や加工性の点から、上記サポートピンd及びその周囲に冷却水路を設けることができず、このためこの部分を良好に冷却することができず、この部分にも成形不良等の不都合が発生し易い。
【0007】
このため、金型の冷却を良好かつ確実に行いながら射出成形を行うことにより上記▲1▼〜▲4▼の問題点を解消し、良好かつ確実に高品質のゴルフボールを得ることができる方法の開発が望まれる。
【0008】
また、糸巻きボールのソリッドセンターやツーピースボールのソリッドコア又はワンピースボールを加熱加硫成形により成形する場合や糸巻きコアにカバー層を加熱圧縮成形する場合、及びゴルフボールの表面にディンプルを加熱加圧成形により型付けする場合は、図11に示したように、多数(図では25個)の半球状キャビティーkを有する一対の半型m,nをそれぞれ熱板o,o上に保持し、この両半型m,nのキャビティーk内で上記ソリッドセンターやソリッドコア又はワンピースボールを加熱加硫成形し、また糸巻きコアにカバーを付ける場合には、糸巻きコアにハーフカップ状に成形した一対のカバー材を被せて上記両半型m,n内に配置し、これを両半型m,nで加熱圧縮した後冷却することにより、カバー層を加熱圧縮成形し、更にゴルフボール表面にディンプルの型付けを行う場合には、ゴルフボールを上記両半型m,n内に配置して両半型m,nで加熱圧縮した後冷却することにより、ゴルフボール表面にディンプルを型付けする方法が採られている。
【0009】
この場合、図11に示されているように、上記熱板o,oに加熱冷却路pを設け、この加熱冷却路pにスチーム又は温水を導入することにより上記半型を加熱し、また冷却水を導入することにより半型を冷却することが行われている。
【0010】
しかしながら、熱板oに加熱冷却路pを設け、この加熱冷却路pにスチームや温水又は冷却水を導入して、金型の加熱,冷却を行いながら加熱加硫成形又は加熱圧縮成形や型付けを行う上記方法には、以下の問題点がある。
▲5▼複数(図11では25個)のキャビティーkの内で、加熱冷却路pの入口p1側のキャビティーと出口p2側キャビティーとで型付け温度,加硫温度に差が生じ、この温度差がそのまま得られるコアやゴルフボールの品質に影響し、品質にバラツキが生じる原因となる。また、個々のキャビティーk内においても熱分布が不均一になり、加熱圧縮成形や型付けでは樹脂が加熱溶融する時間に差が生じることとなり、加熱加硫ではコアやボール表面の加硫度にバラツキが生じ、得られるコアやゴルフボールの真球度が低下したり、外観不良が発生する場合がある。
▲6▼スチーム加熱と冷却とを繰り返す場合には、加熱と冷却とを切り替える際にドレンを抜くための時間が必要となり、サイクルタイムが長くなって製造効率が低下する。またドレンが抜け切れない場合があり、加熱冷却路pの出口p2側で得られたコアやゴルフボールに硬度不良が発生する場合があった。
▲7▼上記▲5▼,▲6▼の問題点は、熱板oの加熱冷却路pを加熱用と冷却用とに分割すると共に、各キャビティーkごとに別個の加熱冷却路pを設けることにより、改善することができるが、この場合配管が非常に大きくなり、その付帯設備も増大するという問題が生じる。
▲8▼加熱冷却路pに破損や詰まりが生じるおそれがあり、その管理や補修に多大な労力を要する。
【0011】
このため、金型の加熱,冷却を良好かつ確実に行いながら加熱加硫成形や加熱圧縮成形を行うことにより、上記▲5▼〜▲8▼の問題点を解消して良好にソリッドセンター、ソリッドコア、ワンピースゴルフボールの成形、糸巻きボールのカバー層の成形、ディンプルの型付け等を行い、良好かつ確実に高品質のゴルフボールを得ることができる方法の開発が望まれる。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、糸巻きゴルフボールのソリッドセンターやカバーの形成、ツーピースゴルフボールのソリッドコアやカバーの形成、ワンピースゴルフボール成形、又は各種ゴルフボールへのディンプルの型付けを行う場合などに、金型の冷却や加熱を良好かつ確実に行って、効率よく確実に高品質のゴルフボールを得ることができるゴルフボールの製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、下記のゴルフボールの製造方法を提供する。
(1) 半球状のキャビティーを有する一対の半型からなる金型内に芯球を配置して上記各半型が具備するサポートピンによって上記芯球を金型の中心に保持し、該芯球の表面と金型のキャビティー内面との間に形成された空間にカバー材を射出注入して、該芯球の表面にカバー層を成形し、芯球をカバーで被覆したゴルフボールを得るゴルフボールの製造方法において、上記金型を構成する半型に大径リング状入熱部と小径リング状入熱部との2つのリング状入熱部を少なくとも有するヒートパイプの上記大小両リング状入熱部をキャビティーの周面に沿って半型内に埋設すると共に、棒状の入熱部を有するヒートパイプの上記棒状入熱部を半型のサポートピンの間に埋設し、該ヒートパイプによって金型の冷却を行いながら上記カバー層の成形を行うことを特徴とするゴルフボールの製造方法。
(2) 金型のキャビティー内にカバー材を射出注入するゲートに、該ゲートを開閉するゲートバルブを設け、かつ該ゲートにカバー材を導くランナーとしてホットランナーを用いると共に、該金型のゲート周囲にヒートパイプを埋設して、該ヒートパイプで金型のゲート周辺を冷却するようにした請求項1記載のゴルフボールの製造方法。
(3) 芯球にハーフカップ状に形成した一対のカバー材を被せ、金型内で加熱圧縮した後冷却して、芯球の表面にカバー層を形成することにより、芯球をカバーで被覆したゴルフボールを得るゴルフボールの製造方法において、上記金型が複数列に配列された多数の半球状キャビティーを有する上下一対の半型よりなり、これら半型の半球状キャビティーの配列に沿って、櫛歯状に延びるヒートパイプ、または複数のブロック板状をなして延びるヒートパイプを埋設した熱板上に上記半型を保持する一方、上記ヒートパイプの一端を加熱装置及び冷却装置に接続し、これら装置に対する加熱,冷却の切り替えによって金型の加熱及び冷却を行いカバーを成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
(4) 上記半球状キャビティー内にディンプル形成用の凸部が多数形成された請求項1記載のゴルフボールの製造方法。
(5) 芯球にハーフカップ状に形成した一対のカバー材を被せ、金型内で加熱圧縮した後冷却して、芯球の表面にカバー層を形成することにより、芯球をカバーで被覆したゴルフボールを得るゴルフボールの製造方法において、上記金型が複数列に配列された多数の半球状キャビティーを有する上下一対の半型よりなり、これら半型の半球状キャビティーの配列に対応し板状に広がるヒートパイプを埋設した熱板上に上記半型を保持する一方、上記ヒートパイプの一端を加熱装置及び冷却装置に接続し、これら装置に対する加熱、冷却の切り替えによって金型の加熱及び冷却を行いカバーを成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
(6) 芯球にハーフカップ状に形成した一対のカバー材を被せ、金型内で加熱圧縮した後冷却して、芯球の表面にカバー層を形成することにより、芯球をカバーで被覆したゴルフボールを得るゴルフボールの製造方法において、上記金型が複数列に配列された多数の半球状キャビティーを有する上下一対の半型よりなり、これら半型内に全体が板状に広がるヒートパイプ及び棒状の櫛歯状のヒートパイプを直接埋設し、一方、上記ヒートパイプの一端を加熱装置及び冷却装置に接続してなり、これら装置に対する加熱、冷却の切り替えによって金型の加熱及び冷却を行いカバーを成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
【0019】
【作用】
本発明のゴルフボールの製造方法は、上述のように、カバー層を射出成形する際、ソリッドセンター,ソリッドコア又はワンピースゴルフボールを加熱加硫成形する際、ハーフカップ状に形成したカバー材を用いてカバー層を加熱圧縮成形する際、及びゴルフボール表面にディンプルを型付けする際に、金型の冷却、加熱或いは加熱冷却をヒートパイプを用いて行うようにしたものである。
【0020】
ここで、ヒートパイプとは、内部に封入した液体の潜熱を利用して入熱部から熱を吸収して放熱部からその熱を極めて効率よく放出する装置であり、棒状、針状、リング状、板状、ブロック状、枝状、櫛歯状等、種々の形状とすることができると共に、入熱部と放熱部との間を断熱部として入熱部から吸収した熱を非常に少ないロスで放熱部へと伝達して放熱させることができ、必要な箇所を極めて効率よく冷却又は加熱することができるものである。
【0021】
従って、このヒートパイプを用いて金型の冷却,加熱を行う本発明のゴルフボールの製造方法は、金型のキャビティー周辺に均一にヒートパイプを配設することにより、キャビティー全体又は複数のキャビティーを均一かつ効率的に冷却又は加熱するとができる上、ヒートパイプは熱媒体である液体が内部に封入されているので、金型に設けた管内に冷却水やスチーム,温水を循環させる場合のように錆の発生や詰まりといった不都合を生じることもなく、その管理が極めて容易である。また、針状のように非常に細く形成することも可能であり、かつその先端部を放熱部又は入熱部とすることにより、必要なポイントを集中的に冷却又は加熱することも可能であるから、サポートピンやその周囲又はゲート周辺などの従来冷却や加熱が困難であった箇所も極めて良好に冷却,加熱することができる。
【0022】
この場合、ヒートパイプは熱流束を変換することができ、一端を小さく他端を大きく形成し、小さく形成された一端側を冷却又は加熱することにより、大きく形成された他端側を均一に冷却又は加熱することができ、また大きく形成された他端側を冷却又は加熱することにより、その熱を小さく形成された一端側に集中させて強力に冷却又は加熱することができるものである。従って、大きく形成された端部で金型を冷却又は加熱するようにすることにより、小さく形成された他方の端部を冷却又は加熱するだけで、金型の大面積を均一に冷却又は加熱することができ、一方小さく形成された端部で金型を冷却又は加熱するようにすることにより、大きく形成された他方の端部を冷却又は加熱してその熱を小さな面積に集中させ、金型の微細部分を強力に冷却又は加熱することができ、更に一端側を複数に分岐させて金型に均等に配設することにより、ヒートパイプの他端側の1箇所を冷却又は加熱することにより、金型の複数箇所を同時かつ均等に冷却又は加熱することができ、極めて効率よく金型の冷却又は加熱を行うことができる。
【0023】
また、ヒートパイプの熱の伝達方向は可逆的であり、一端を加熱すれば他端からその熱を放出して他端周辺を加熱し、一端を冷却すれば他端で熱を吸収して他端周辺を冷却する。よって、極めて容易に冷却,加熱を切り替えることができ、金型に設けた加熱冷却路内を循環する熱媒体をスチームと冷却水とで切り替える従来法のように加熱冷却路内のドレン抜きを行う必要がなく、極めて容易に冷却と加熱との切り替えを行うことができる上、また例えばヒートパイプの一端を加熱するヒータと冷却する冷却器があればよく、比較的大型の冷却水供給装置とスチーム供給装置との両方を必要とする従来装置に比べて極めて簡易な装置で良好に金型の冷却,加熱及びその切り替えを行うことができる。
【0024】
このように、本発明のゴルフボールの製造方法は、ヒートパイプを用いて金型の冷却,加熱又はその両方を切り替えを行うことにより、カバー,ソリッドセンター,ソリッドコア,ワンピースボールの成形、ディンプルの型付けを行うように構成されているので、金型に設けられた複数のキャビティー及び個々のキャビティーを均一かつ極めて効率よく冷却,加熱することができ、冷却,加熱の不良(不均一等)に起因する品質低下を防止して高品質のゴルフボールを確実に製造することができるものである。しかも、金型の管理を極めて容易に行うことができると共に、大がかりな冷却装置や加熱装置を要することなく、小型で簡易な冷却装置や加熱装置を用いて、良好かつ確実に高品質なゴルフボールを効率的に製造することができるものである。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
図1〜5は、本発明の製造方法に従ってソリッドコアの表面にカバー層を射出成形してツーピースソリッドゴルフボールを製造する際に用いられる金型の半型a或いはbを例示したものであり、上述した図9,10の半型と同一の構成部分については、同一の参照符号を付したものである。
【0026】
図1,2に示された半型aは、大径リング状入熱部1と小径リング状入熱部2との2つの入熱部を有するヒートパイプ3の上記大小両リング状入熱部1,2をキャビティーeの周面に沿って半型a内に埋設すると共に、棒状の入熱部4を有するヒートパイプ5の上記棒状入熱部4を半型aのサポートピンdの間に埋設し、更に針状の入熱部6を有するヒートパイプ7(図2参照)をサポートピンd内に埋設したものである。
【0027】
この図1,2に例示した半型aを用いて本発明の製造方法に従って、ソリッドコアの表面にカバー層を射出成形してツーピースソリッドゴルフボールを得る場合、同様に構成されたの半型と対にして成形金型を構成し、図9,10に示された上述の従来法と同様にしてソリッドコアの表面にカバー層を射出成形するものである。
【0028】
この場合、本実施例の製造方法では、上記各ヒートパイプ3,5及び7の放熱部を冷却し、各ヒートパイプ3,5,7の入熱部1,2,4,6により金型のキャビティーe及びサポートピンdを冷却しながらカバー層の射出成形を行う。この場合、図9(B)に示した従来例と同様に複数の金型で同時に複数のゴルフボールを製造する場合には、各金型設けられた上記ヒートパイプ3,5,7を互いに連結し(各ヒートパイプ3,5,7をそれぞれ1本のヒートパイプとする)、それぞれ1つの放熱部を冷却することにより全ての金型を冷却するように構成することができる。
【0029】
また、金型のキャビティーe内に溶融樹脂を射出注入するゲートとして、図5に示したように、ゲートバルブ8を有するゲート9を用いると共に、このゲート9に溶融樹脂を供給するランナーとしてホットランナー(図示せず)を用い、キャビティーa内に完全に樹脂が充填させたときに上記ゲートバルブ8でゲート9を閉じて溶融樹脂の射出注入を停止させると共に、ランナー(図示せず)及びゲート9内の樹脂を溶融状態で保持しておくことにより、ランナー及びゲート9内で樹脂が硬化してしまうことを防止して経済的かつ連続的にカバー層の成形を行うこともできる。この場合には、キャビティーeの上記ゲート9周辺は、溶融樹脂がゲート9内に存在することになるのでその熱で冷え難いため、この部分を冷却するために図5に示されているように、ゲート9周囲に細いリング状のヒートパイプ10を埋設することもできる。
【0030】
また、図3,4は本発明の製造方法に従ってソリッドコアの表面にカバー層を射出成形してツーピースソリッドゴルフボールを製造する際に用いられる金型を構成する半型の他の実施態様を示すもので、図3はヒートパイプ3の入熱部を径の異なる4つのリング状入熱部11に分割し、これらリング状入熱部11をキャビティーeの内面に沿って同心円状に配置して半型aに埋設したものであり、更に図4はヒートパイプ3の入熱部を8つの枝状入熱部12に分岐させ、こられ枝状入熱部12をキャビティーeの内面に沿って放射状に配置して半型aに埋設したものである。これら図3及び図4の半型aのその他の構成及びこれらの半型を用いた射出成形法は、上記図1,2の半型の場合と同様である。
【0031】
次に、図6〜8は、本発明の製造方法に従って加熱加硫成形により糸巻きゴルフボールのソリッドセンター,ツーピースソリッドゴルフボールのソリッドコア又はワンピースソリッドゴルフボールを成形する際、糸巻きコアにハーフカップ状のカバー材を被せて加熱圧縮成形するすることによりカバー層を形成して糸巻きゴルフボールを製造する際、或いはゴルフボール表面に加熱加圧によりディンプルを型付けしてゴルフボールを製造する際に、用いられる金型の半型mを例示したものであり、上述した図11の半型と同一の構成部分については、同一の参照符号を付したものである。
【0032】
図6は、多数(図では25個)の半球状キャビティーkを有する半型mを板状に形成されたヒートパイプ13上に保持したものである。この場合、半型mは、上述した図11に記載された半型mと同一のものである。
【0033】
この図6に例示した半型mを用いて本発明の製造方法に従って、糸巻きゴルフボールのソリッドセンター,ツーピースソリッドゴルフボールのソリッドコア又はワンピースソリッドゴルフボールを加熱加硫成形する場合、この半型mを板状ヒートパイプ上に保持した同様の半型と対にして成形金型を構成し、図11に示された上述の従来法と同様にして、各キャビティーk内にポリブタジエンゴム等の形成材料を供給し、所定の圧力で圧縮しながらこれを加熱加硫成形することにより上記ソリッドセンター,ソリッドコア又はワンピースソリッドゴルフボールを得るものである。
【0034】
この場合、本実施例の製造方法では、上記板状ヒートパイプ13の下面側(半型mが取り付けられていない側の面)又はその一部に形成した入熱部(図示せず)を加熱し、この熱を板状ヒートパイプ13の上面(半型mが取り付けられた面)から均一に放出して半型mを加熱しながら加熱加硫成形を行う。このとき、板状ヒートパイプ13は、入熱した熱を放熱部である上面(半型mが取り付けられた面)から均一に放出することができ、半型mが均一に加熱されるものである。
【0035】
また、この図6の金型を用いて糸巻きコアにハーフカップ状のカバー材を被せて加熱圧縮成形することにより糸巻きコア表面にカバー層を成形して糸巻きゴルフボールを得る場合には、この半型mを板状ヒートパイプ上に保持した同様の半型と対にして成形金型を構成し、従来法と同様に、一対のハーフカップ状カバー材を糸巻きコアに被せてこれを金型のキャビティーk内に収容し、金型を加熱した状態で圧縮することによりカバー層を加熱圧縮成形した後、金型を冷却して形成したカバー層を硬化させ、キャビティーk内から糸巻きコアをカバー層で被覆した糸巻きゴルフボールを回収するものである。
【0036】
更に、この図6の金型を用いてゴルフボールの表面に加熱加圧によりディンプルを型付けしてゴルフボールを製造する場合は、この半型mを板状ヒートパイプ上に保持した同様の半型と対にして成形金型を構成し、従来法と同様に、表面層が熱可塑性(加熱軟化性)の樹脂で形成されたディンプルを有さないゴルフボールを多数のディンプル形成用凸部を有する金型のキャビティーk内に収容し、金型を加熱した状態で加圧することによりゴルフボールの表面層にディンプルを型付けした後、金型を冷却してディンプルが型付けされたゴルフボールの表面層を硬化させ、キャビティーk内からディンプルを有するゴルフボールを回収するものである。
【0037】
ここで、上記加圧圧縮成形による糸巻きゴルフボールのカバー層の形成、及びディンプルの型付けにおける本実施例の製造方法では、上記板状ヒートパイプ13の下面側(半型mが取り付けられていない側の面)又はその一部に形成した加熱,冷却部(図示せず)を加熱し、この熱を板状ヒートパイプ13の上面(半型mが取り付けられた面)から均一に放出して半型mを加熱しながら加熱圧縮成形を行う。次いで、上記ヒートパイプ13の下面側又は上記加熱,冷却部(図示せず)を冷却し、板状ヒートパイプ13の上面を冷却して半型mを均一に冷却するものである。このとき、上記ヒートパイプ13の下面側又は上記加熱,冷却部(図示せず)を加熱から冷却へと切り替えることにより、板状ヒートパイプ13の熱伝達方向が切り替わり、容易に加熱操作から冷却操作へと切り替えることができるものである。また、板状ヒートパイプ13は、上記加熱操作時には入熱した熱を放熱部である上面(半型mが取り付けられた面)から均一に放出することができると共に、冷却時には上面(半型mが取り付けられた面)から均一に熱を奪って半型mを冷却することができ、金型を均一に加熱,冷却することができるものである。
【0038】
また、図7,図8は、本発明の製造方法に従って加熱加硫成形により糸巻きゴルフボールのソリッドセンター,ツーピースソリッドゴルフボールのソリッドコア又はワンピースソリッドゴルフボールを成形する際、糸巻きコアにハーフカップ状のカバー材を被せて加熱圧縮成形するすることによりカバー層を形成して糸巻きゴルフボールを製造する際、或いはゴルフボール表面に加熱加圧によりディンプルを型付けしてゴルフボールを製造する際に用いられる金型の半型の他の実施態様を示すものである。
【0039】
図7に示した半型は、多数(図では25個)の半球状キャビティーkを有する半型mを熱板o上に保持させると共に、図7(B)に示されているように、該熱板oには一端側14aが櫛歯状に分岐したヒートパイプ14の上記櫛歯状一端側14aを埋設したものである。この半型は、上記ヒートパイプ14の他端部14bを加熱又は冷却することにより、その熱を熱板o内に埋設された上記櫛歯状一端側14aから均一に放出させ又は該一端部14aから熱を均一に吸収して、熱板oを均一に加熱又は冷却することにより、この熱板oを介して半型mを均一に加熱又は冷却するようにしたものである。
【0040】
また、図8(A)はブロック板状のヒートパイプ15,15と支柱16,16,16とを組み合わせて熱板oを形成したものであり、更に図8(B)は熱板o内に板状のヒートパイプ17を埋設したものである。これら、図8(A),(B)の例は、板状ヒートパイプの強度が不十分なために上記図6の金型を構成し得ない場合などに好適に採用し得る。
【0041】
更に、図8(C)は半型m内に板状のヒートパイプ18と棒状の櫛歯状のヒートパイプ19とを直接埋設し、これらヒートパイプ18,19で直接半型mを加熱又は冷却するようにしたものであり、図8(D)は櫛歯状のヒートパイプ14を埋設した図7と同様の熱板o上に複数に分割した半型mを保持すると共に、各半型m間に棒状のヒートパイプ20が埋設されたブロック状の加熱冷却体21を配設したものである。
【0042】
なお、これら図7,図8に示した各金型は、上記図6の金型と同様に使用して、加熱加硫成形により糸巻きゴルフボールのソリッドセンター,ツーピースソリッドゴルフボールのソリッドコア又はワンピースソリッドゴルフボールを成形し、又は糸巻きコアにハーフカップ状のカバー材を被せて加熱圧縮成形することによりカバー層を形成して糸巻きゴルフボールを製造し、或いはゴルフボール表面に加熱加圧によりディンプルを型付けしてゴルフボールを製造するものである。
【0043】
このように、本実施例のゴルフボールの製造方法は、カバー層を射出成形する際、ソリッドセンター,ソリッドコア又はワンピースゴルフボールを加熱加硫成形する際、ハーフカップ状に形成したカバー材を用いてカバー層を加熱圧縮成形する際、及びゴルフボール表面にディンプルを型付けする際に、金型の冷却、加熱或いは加熱冷却をヒートパイプを用いて行うようにしたものである。
【0044】
この場合、ヒートパイプは、内部に封入した液体の潜熱を利用して入熱部から熱を吸収して放熱部からその熱を極めて効率よく放出する装置であり、図1〜8に示されているように、棒状(例えば図1〜3のヒートパイプ5)、針状(例えば図2のヒートパイプ7)、リング状(例えば図1,3のヒートパイプ3)、板状(例えば図6のヒートパイプ13、図8(B),(C)のヒートパイプ17,18)、ブロック状(例えば図8(A)のヒートパイプ15)、枝状(例えば図4のヒートパイプ3)、櫛歯状(例えば図7のヒートパイプ14)等、種々の形状とすることができると共に、入熱部と放熱部との間を断熱部として入熱部から吸収した熱を非常に少ないロスで放熱部へと伝達して放熱させることができ、必要な箇所を極めて効率よく冷却又は加熱することができるものである。
【0045】
従って、このヒートパイプを用いて金型の冷却,加熱を行うようにした本実施例のゴルフボールの製造方法は、金型のキャビティーe,kの周辺に種々の形状に形成されたヒートパイプが均一に配設されていることにより、キャビティーe,k全体又は複数のキャビティーe,kを均一かつ効率的に冷却又は加熱するとができる上、ヒートパイプは熱媒体である液体が内部に封入されているので、金型に設けた管内に冷却水やスチーム,温水を循環させる場合のように錆の発生や詰まりといった不都合を生じることもなく、その管理が極めて容易である。また、針状のように非常に細く形成することも可能であり、かつその先端部を放熱部又は入熱部とすることにより、必要なポイントを集中的に冷却又は加熱することも可能であるから、図2に示したようにサポートピンdやその周囲又は図5に示したようにゲート9周辺などの従来冷却や加熱が困難であった箇所も極めて良好に冷却,加熱することができる。
【0046】
この場合、ヒートパイプは熱流束を変換することができ、一端を棒状等に小さく他端を板状等に大きく形成し小さく形成された一端側を冷却又は加熱することにより、大きく形成された他端側を均一に冷却又は加熱することができ(例えば、図6のヒートパイプ6)、また大きく形成された他端側を冷却又は加熱することにより、その熱を小さく形成された一端側に集中させて強力に冷却又は加熱を行うことができる(例えば、図1〜3のヒートパイプ5)ものである。従って、大きく形成された端部で金型を冷却又は加熱するようにすることにより、小さく形成された他方の端部を冷却又は加熱するだけで、金型の大面積を均一に冷却又は加熱することができ、一方小さく形成された端部で金型を冷却又は加熱するようにすることにより、大きく形成された他方の端部を冷却又は加熱してその熱を小さな面積に集中させ、金型の微細部分を強力に冷却又は加熱することができ、更に一端側を複数に分岐させて金型に均等に配設することにより(例えば、図1〜4のヒートパイプ3や図7のヒートパイプ14)、ヒートパイプの他端側の1箇所を冷却又は加熱することにより、金型の複数箇所を同時かつ均等に冷却又は加熱することができ、極めて効率よく金型の冷却又は加熱を行うことができる。
【0047】
また、ヒートパイプの熱の伝達方向は可逆的であり、一端を加熱すれば他端からその熱を放出して他端周辺を加熱し、一端を冷却すれば他端で熱を吸収して他端周辺を冷却する。よって、極めて容易に冷却,加熱を切り替えることができ、金型に設けた加熱冷却路内を循環する熱媒体をスチームと冷却水とで切り替える従来法のように加熱冷却路内のドレン抜きを行う必要がなく、極めて容易に冷却と加熱との切り替えを行うことができ、また例えばヒートパイプの一端を加熱するヒータと冷却する冷却器とがあればよく、比較的大型の冷却水供給装置とスチーム供給装置との両方を必要とする従来装置に比べて極めて簡易な装置で良好に金型の冷却,加熱及びその切り替えを行うことができる。
【0048】
このように、本実施例のゴルフボールの製造方法は、ヒートパイプを用いて金型の冷却,加熱又はその両方を切り替えを行うことにより、カバー,ソリッドセンター,ソリッドコア,ワンピースボールの成形、ディンプルの型付けを行うようにしたので、金型に設けられた複数のキャビティー及び個々のキャビティーを均一かつ極めて効率よく冷却,加熱することができ、冷却,加熱の不良(不均一等)に起因する品質低下を防止して高品質のゴルフボールを確実に製造することができるものである。しかも、金型の管理を極めて容易に行うことができると共に、大がかりな冷却装置や加熱装置を要することなく、小型で簡易な冷却装置や加熱装置を用いて、良好かつ確実に高品質なゴルフボールを効率的に製造することができるものである。
【0049】
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、ヒートパイプの配設態様や金型本体の構成等は、公知技術等に従って適宜変更することができ、例えば、加熱加硫成形により糸巻きゴルフボールのソリッドセンター,ツーピースソリッドゴルフボールのソリッドコア又はワンピースソリッドゴルフボールを成形し、又は糸巻きコアにハーフカップ状のカバー材を被せて加熱圧縮成形することによりカバー層を形成して糸巻きゴルフボールを製造し、或いはゴルフボール表面に加熱加圧によりディンプルを型付けしてゴルフボールを製造する場合にも、図6の半型mに設けられた各キャビティーkに沿って、図1〜図4に示された半型aと同様にヒートパイプを配設することもできる。また、その他の構成についても本発明の要旨を逸脱しない限り種々変更して差し支えない。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のゴルフボールの製造方法によれば、カバー,ソリッドセンター,ソリッドコア,ワンピースボールの成形、ディンプルの型付けを行う際に、金型に設けられた複数のキャビティー及び個々のキャビティーを均一かつ極めて効率よく冷却,加熱することができ、冷却,加熱の不良(不均一等)に起因する品質低下を防止して高品質のゴルフボールを確実に製造することができるものである。しかも、金型の管理を極めて容易に行うことができると共に、大がかりな冷却装置や加熱装置を要することなく、小型で簡易な冷却装置や加熱装置を用いて、良好かつ確実に高品質なゴルフボールを効率的に製造することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴルフボールの製造方法を実施する際に用いられる射出成形用金型の一例を示すもので、(A)は概略断面図、(B)は概略平面図である。
【図2】図1の金型に設けられたサポートピン部分を示す概略拡大断面図である。
【図3】同射出成形用金型の他の例を示すもので、(A)は概略断面図、(B)は概略平面図である。
【図4】同射出成形用金型のまた別の例を示すもので、(A)は概略断面図、(B)は概略平面図である。
【図5】同射出成形用金型のゲート部分を示す概略拡大断面図である。
【図6】本発明のゴルフボールの製造方法を実施する際に用いられる加熱加硫成形、加熱圧縮成形、ディンプル型付け用の金型の一例を示す概略斜視図である。
【図7】同加熱加硫成形、加熱圧縮成形、ディンプル型付け用の金型の他の例を示すもので、(A)は概略断面図、(B)は概略平面図である。
【図8】(A)〜(D)は、それぞれ同加熱加硫成形、加熱圧縮成形、ディンプル型付け用の金型の更に他の例を示す概略断面図である。
【図9】従来のゴルフボールの製造方法に用いられる射出成形用の金型を示すものであり、(A)は部分概略断面図、(B)は一方の半型を示す平面図である。
【図10】同金型でゴルフボールを成形した際に、得られたゴルフボールを金型から取り出す際の動作を説明する概略図である。
【図11】従来のゴルフボールの製造方法に用いられる加熱加硫成形、加熱圧縮成形、ディンプル型付け用の金型を示すもので、(A)は概略断面図、(B)は一方の半型を示す概略平面図である。
【符号の説明】
3 ヒートパイプ
5 ヒートパイプ
7 ヒートパイプ
10 ヒートパイプ
13 ヒートパイプ
14 ヒートパイプ
15 ヒートパイプ
17〜20 ヒートパイプ
a,b 半型(金型)
c ソリッドコア(芯球)
d サポートピン
e,k キャビティー
m,n 半型(金型)
Claims (6)
- 半球状のキャビティーを有する一対の半型からなる金型内に芯球を配置して上記各半型が具備するサポートピンによって上記芯球を金型の中心に保持し、該芯球の表面と金型のキャビティー内面との間に形成された空間にカバー材を射出注入して、該芯球の表面にカバー層を成形し、芯球をカバーで被覆したゴルフボールを得るゴルフボールの製造方法において、上記金型を構成する半型に大径リング状入熱部と小径リング状入熱部との2つのリング状入熱部を少なくとも有するヒートパイプの上記大小両リング状入熱部をキャビティーの周面に沿って半型内に埋設すると共に、棒状の入熱部を有するヒートパイプの上記棒状入熱部を半型のサポートピンの間に埋設し、該ヒートパイプによって金型の冷却を行いながら上記カバー層の成形を行うことを特徴とするゴルフボールの製造方法。
- 金型のキャビティー内にカバー材を射出注入するゲートに、該ゲートを開閉するゲートバルブを設け、かつ該ゲートにカバー材を導くランナーとしてホットランナーを用いると共に、該金型のゲート周囲にヒートパイプを埋設して、該ヒートパイプで金型のゲート周辺を冷却するようにした請求項1記載のゴルフボールの製造方法。
- 芯球にハーフカップ状に形成した一対のカバー材を被せ、金型内で加熱圧縮した後冷却して、芯球の表面にカバー層を形成することにより、芯球をカバーで被覆したゴルフボールを得るゴルフボールの製造方法において、上記金型が複数列に配列された多数の半球状キャビティーを有する上下一対の半型よりなり、これら半型の半球状キャビティーの配列に沿って、櫛歯状に延びるヒートパイプ、または複数のブロック板状をなして延びるヒートパイプを埋設した熱板上に上記半型を保持する一方、上記ヒートパイプの一端を加熱装置及び冷却装置に接続し、これら装置に対する加熱,冷却の切り替えによって金型の加熱及び冷却を行いカバーを成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
- 上記半球状キャビティー内にディンプル形成用の凸部が多数形成された請求項1記載のゴルフボールの製造方法。
- 芯球にハーフカップ状に形成した一対のカバー材を被せ、金型内で加熱圧縮した後冷却して、芯球の表面にカバー層を形成することにより、芯球をカバーで被覆したゴルフボールを得るゴルフボールの製造方法において、上記金型が複数列に配列された多数の半球状キャビティーを有する上下一対の半型よりなり、これら半型の半球状キャビティーの配列に対応し板状に広がるヒートパイプを埋設した熱板上に上記半型を保持する一方、上記ヒートパイプの一端を加熱装置及び冷却装置に接続し、これら装置に対する加熱、冷却の切り替えによって金型の加熱及び冷却を行いカバーを成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
- 芯球にハーフカップ状に形成した一対のカバー材を被せ、金型内で加熱圧縮した後冷却して、芯球の表面にカバー層を形成することにより、芯球をカバーで被覆したゴルフボールを得るゴルフボールの製造方法において、上記金型が複数列に配列された多数の半球状キャビティーを有する上下一対の半型よりなり、これら半型内に全体が板状に広がるヒートパイプ及び棒状の櫛歯状のヒートパイプを直接埋設し、一方、上記ヒートパイプの一端を加熱装置及び冷却装置に接続してなり、これら装置に対する加熱、冷却の切り替えによって金型の加熱及び冷却を行いカバーを成形することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
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