JP2001017578A - ゴルフボール成形用のモールド及びキャビティダイ - Google Patents

ゴルフボール成形用のモールド及びキャビティダイ

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JP2001017578A
JP2001017578A JP11191231A JP19123199A JP2001017578A JP 2001017578 A JP2001017578 A JP 2001017578A JP 11191231 A JP11191231 A JP 11191231A JP 19123199 A JP19123199 A JP 19123199A JP 2001017578 A JP2001017578 A JP 2001017578A
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flow path
cavity
cavity die
golf ball
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Masaaki Kikuchi
正明 菊池
Takeshi Asakura
健 朝倉
Haruki Shinagawa
晴喜 品川
Toshiaki Tanaka
聡明 田中
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/72Heating or cooling
    • B29C45/73Heating or cooling of the mould
    • B29C45/7312Construction of heating or cooling fluid flow channels

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  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温調効率が良好で、温度分布に偏りが生じに
くく、しかも製造が容易なゴルフボール成形用のモール
ド及びキャビティダイ1の提供。 【解決手段】 キャビティダイ1は、鍔部5と本体7と
キャビティ面9とを備えている。本体7の外周には、環
状溝11が形成されている。この環状溝11とリテーニ
ングプレートとによって囲まれた領域が、境界流路であ
る。本体7には、内部流路17が形成されている。内部
流路17は直線状であり、その両端は本体7の外周面に
形成された開口19である。境界流路及び内部流路17
には、リテーニングプレートに形成された流路を通じて
熱媒体が流通する。これにより、キャビティダイ1が温
調される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴルフボールの製造
に用いられるゴルフボール成形用のモールド及びキャビ
ティダイに関するものであり、特に温調用流体が流通す
るための流路の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ツーピースゴルフボール、マルチピース
ゴルフボール、糸巻きゴルフボール等の成形工程では、
コアにカバーが被覆される。この被覆の方法として、一
般的には射出成形法又は圧縮成形法が採用される。いず
れの成形方法においても、上下一対のキャビティダイが
用いられる。個々のキャビティダイは半球状のキャビテ
ィ面を有しており、2個のキャビティ面から球状のキャ
ビティ(空隙)が形成される。射出成形法ではこのキャ
ビティ内にコアが保持され、このコアの周りに加熱・溶
融されたカバー材料(通常は熱可塑性樹脂)が射出され
る。また、圧縮成形法ではキャビティ内にコアとともに
カバー材料が投入され、加熱・圧縮される。主として練
習場に供給されるワンピースゴルフボールは、カバーを
備えておらずソリッドゴム単体から構成されているが、
このワンピースゴルフボールの成形にもやはり上下一対
のキャビティダイが用いられる。ワンピースゴルフボー
ルの場合はキャビティ内にゴム材料が投入され、加熱・
圧縮される(圧縮成形)。
【0003】これらの成形方法において品質が良好なゴ
ルフボールが得られるためには、キャビティダイの温調
(温度調節)が重要である。温調は、キャビティダイを
含むモールドに形成された流路を熱媒体が流通すること
によって達成される。例えば、加熱された熱媒体が流通
することによってキャビティダイが昇温され、冷却され
た熱媒体が流通することによってキャビティダイが降温
される。熱媒体としては、水(湯)が一般的である。
【0004】特に射出成形法においては、高温の熱可塑
性樹脂が射出されてキャビティダイが高温となりやすい
ので、このキャビティダイの冷却が極めて重要である。
キャビティダイが高温であると射出後の熱可塑性樹脂
(カバー)が十分に冷却されず、成形後のゴルフボール
がエジェクトピンで突き出される際に軟弱なカバーをエ
ジェクトピン先端が傷つけ、いわゆるピンマークが発生
する。冷却時間を長時間とすることによってピンマーク
の発生は防止されるが、ゴルフボールの成形サイクルが
長くなって生産性が低下してしまう。
【0005】図5は、従来のゴルフボール成形用のモー
ルドが示された断面図である。このモールドは、キャビ
ティダイ101と、このキャビティダイ101が嵌挿さ
れるリテーニングプレート103とから構成されてい
る。そして、リテーニングプレート103には、熱媒体
が流通するための流路105が形成されている。このモ
ールドでは、流路105とキャビティ面107との距離
が大きいので熱交換が十分には行われず、温調効率が不
十分である。
【0006】図6は、従来の他のゴルフボール成形用の
モールドが示された断面図である。このモールドは、キ
ャビティダイ109と、このキャビティダイ109が嵌
挿されるリテーニングプレート111とから構成されて
いる。キャビティダイ109の本体113の外周には、
環状溝115が形成されている。そして、この環状溝1
15とリテーニングプレート111とによって囲まれた
部分が、熱媒体が流通するための流路117である。こ
のモールドでは、キャビティ面119の側部は流路11
7に近くて温調が効率よく行われるが、底部近傍は流路
117から遠く、温調が不十分となる。特に射出成形用
のモールドの場合、エジェクトピンは底部寄りに形成さ
れるので、底部近傍の冷却が不十分となるとピンマーク
が発生しやすくなってしまう。
【0007】特開平7−137038号公報には、その
本体内部に環状の流路が形成されたキャビティダイが開
示されている。このキャビティダイでは、キャビティ面
と流路との最短距離が近いので、熱交換の効率が高めら
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、環状の流路
は通常の切削工具では加工できず、キャビティダイの製
造コストが上昇してしまうという問題がある。また、こ
のキャビティダイでは前述のようにキャビティ面と流路
との最短距離が近いので、キャビティ面のうち流路に近
い部分とそうでない部分との温調効率に差が生じやす
く、キャビティ面の温度分布が不均一となりやすい。温
度分布の均一化のためには本体の上方から下方に渡って
複数の環状流路が形成される必要があるが、前述のよう
に環状流路の加工は困難(通常の切削工具では不可能)
なので、複数の環状流路の形成によってますますキャビ
ティダイの製造コストが上昇してしまうという問題があ
る。
【0009】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであり、温調効率が良好で、温度分布に偏りが生じ
にくく、しかも製造が容易なゴルフボール成形用のモー
ルド及びキャビティダイの提供をその目的とするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めになされた発明は、本体及びキャビティ面を有するキ
ャビティダイと、このキャビティダイが嵌挿されるリテ
ーニングプレートとを備えており、温調用流体が流通す
るための流路がその内部に形成されているゴルフボール
成形用のモールドであって、この流路が、キャビティダ
イの本体内部に形成された内部流路及びキャビティダイ
とリテーニングプレートとの境界に位置する境界流路を
含むことを特徴とするゴルフボール成形用のモールド、
である。
【0011】このモールドの流路は内部流路とともに境
界流路を含み、両者によって熱交換が行われるので、内
部流路の数がさほど多くなくともキャビティダイの良好
な温調が達成される。このため、このモールドの作製は
低コストである。
【0012】好ましくは内部流路は略直線状であり、そ
の両端はキャビティダイの本体外周面に形成された開口
である。この内部流路は、例えば切削工具等によって容
易に形成され得る。
【0013】内部流路はまた、略直線状であって、その
一端はキャビティダイの本体外周面に形成された開口で
あり、他端はキャビティダイの本体内部に位置してお
り、他端において他の内部流路と連通しており、他端か
ら一端に向かってキャビティ面に沿うように傾斜してい
るように形成されてもよい。この内部流路は、例えば切
削工具等によって容易に形成され得る。また、この内部
流路はキャビティ面に沿うように傾斜しているので、キ
ャビティ面の温度分布の均一化に寄与し得る。
【0014】内部流路とキャビティ面との距離がtとさ
れ境界流路とキャビティ面との距離がTとされたときの
両者の比であるt/Tの値は、好ましくは0.5以上
1.5以下である。これによって、内部流路による熱交
換と境界流路による熱交換とがほぼ同等になされ得る。
【0015】好ましくは、内部流路とキャビティ面との
距離であるtは6mm以上12mm以下であり、境界流
路とキャビティ面との距離であるTは6mm以上12m
m以下である。これによって、キャビティ面の温度分布
の不均一が抑制される。
【0016】また、上記の目的を達成するためになされ
た他の発明は、本体及びキャビティ面を有するゴルフボ
ール成形用のキャビティダイであって、本体内部に温調
用流体が流通するための内部流路が形成されており、こ
の内部流路が略直線状であるゴルフボール成形用のキャ
ビティダイ、である。この内部流路は、例えば切削工具
等によって容易に形成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面が参照されつつ、
本発明の実施形態が説明される。図1は本発明の一実施
形態にかかるゴルフボール成形用のキャビティダイ1が
示された正面図であり、図2は図1の平面図である。ま
た、図3は図1及び図2のキャビティダイ1がリテーニ
ングプレート3に嵌挿された状態が示された断面図であ
る。図3においてキャビティダイ1は、図2におけるII
I−III線に沿った断面図として表されている。キャビテ
ィダイ1とリテーニングプレート3とは、ゴルフボール
成形用のモールドを構成する。
【0018】図1に示されるように、このキャビティダ
イ1は、鍔部5と本体7とキャビティ面9とを備えてい
る。鍔部5は、キャビティダイ1がリテーニングプレー
ト3に嵌挿される際の上下方向及び回転方向の位置決め
に寄与する。キャビティ面9は半球状であり、上下一対
のキャビティダイ1が閉められたときには上下のキャビ
ティ面9によって球状のキャビティが形成される。そし
て、このキャビティによってゴルフボールが成形され
る。従って、キャビティの直径は得られるゴルフボール
の直径と同等か、成形後のゴルフボールのシュリンクが
考慮されてゴルフボールの直径よりもやや大きめとされ
ている。
【0019】本体7の外周には、環状溝11が形成され
ている。図3に示されるように、環状溝11とリテーニ
ングプレート3の内周面13とによって、閉鎖領域が形
成される。この閉鎖領域が境界流路15である。境界流
路15には、リテーニングプレート3に形成された図示
されない流路を通じて熱媒体が流通する。これにより、
キャビティダイ1が温調される。境界流路15は、本体
7の外周全体に渡って形成されるのが、温調の均一化の
観点から好ましい。
【0020】本体7には、2本の内部流路17が形成さ
れている。図1及び図2から明らかなように、内部流路
17は直線状であり、その両端は本体7の外周面に形成
された開口19である。この内部流路17は、ドリル等
の切削工具が一方の開口19から他方の開口19に向か
って直線的に進むことによって、容易に形成される。こ
の内部流路17には、リテーニングプレート3に形成さ
れた図示されない流路を通じて熱媒体が流通する。これ
により、キャビティダイ1が温調される。
【0021】このキャビティダイ1では、境界流路15
によってキャビティ面9の側部(図1における上側寄
り)が主として温調され、内部流路17によってキャビ
ティ面9の底部(図1における下側寄り)が主として温
調される。従って、キャビティ面9の温度分布に偏りが
生じにくい。特に、このキャビティダイ1が射出成形に
用いられた場合、底部に配置されるエジェクトピン(通
常、このエジェクトピンはコアを保持する保持ピンを兼
ねる)近傍の熱可塑性樹脂が内部流路17によって十分
冷却されるので、ピンマークが発生しにくい。
【0022】このキャビティダイ1では境界流路15が
設けられているので、本体7に形成される内部流路17
の数はさほど多くなくともよい。このため、キャビティ
ダイ1の加工の手間が省かれ、また、キャビティダイ1
の強度が維持される。具体的には、1つのキャビティダ
イ1における内部流路17の数は6以下、特には4以
下、さらに特には2以下とされる。なお、同様に加工の
手間を省略する観点から、境界流路15の数は3以下、
特には2以下、さらに特には1とされる。
【0023】内部流路17とキャビティ面9との距離
(すなわち最短距離)がtとされ境界流路15とキャビ
ティ面9との距離(すなわち最短距離)がTとされたと
きの両者の比であるt/Tの値は、0.5以上1.5以
下が好ましく、0.9以上1.1以下が特に好ましい。
これによって、内部流路17による熱交換と境界流路1
5による熱交換とがほぼ同等になされ得る。
【0024】このt及びTの寸法は、6mm以上12m
m以下が好ましく、6mm以上8mm以下が特に好まし
い。t及びTの寸法が上記範囲内とされることにより、
熱交換効率が維持されつつ、キャビティ面9の温度分布
の不均一が抑制される。t及びTの寸法が上記範囲未満
であると、キャビティ面9のうち流路の近くの部分と流
路から離れた部分との温度差が大きくなってしまうこと
があり、特にキャビティダイ1の製造コストの観点から
流路の本数が少なく設定された場合(例えば境界流路1
5が1つで内部流路17が2つの場合)にこの傾向が顕
著となる。t及びTの寸法が上記範囲を越えると、熱交
換効率が低下してしまうことがある。
【0025】図4は、本発明の他の実施形態にかかるゴ
ルフボール成形用のキャビティダイ21が示された正面
図である。このキャビティダイ21は、図1から図3に
示されたキャビティダイ1と同様に、鍔部5と本体7と
キャビティ面9とを備えている。そして、本体7の外周
には、環状溝11が形成されている。この環状溝11
は、図1から図3に示されたキャビティダイ1と同様
に、リテーニングプレート(図4では示されていない)
の内周面とともに境界流路を形成する。
【0026】本体7には、第一内部流路23と第二内部
流路25とが形成されている。図4から明らかなよう
に、第一内部流路23及び第二内部流路25は直線状で
ある。第一内部流路23の一端は本体7の外周面に形成
された開口27であり、他端29は本体7の図4におけ
る中央に位置している。同様に、第二内部流路25の一
端は本体7の外周面に形成された開口31であり、他端
33は本体7の図4における中央に位置している。第一
内部流路23の他端29は、第二内部流路25の他端3
3と一致している。すなわち、第一内部流路23と第二
内部流路25とは、連通している。第一内部流路23及
び第二内部流路25には、熱媒体が流通する。これによ
り、キャビティダイ21が温調される。第一内部流路2
3は、ドリル等の切削工具が開口27から他端29に向
かって直線的に進むことによって、容易に形成される。
また、第二内部流路25も、ドリル等の切削工具が開口
31から他端33に向かって直線的に進むことによっ
て、容易に形成される。
【0027】図4から明らかなように、第一内部流路2
3は、他端29から開口27に向かって上向きに傾斜し
ている。同様に、第二内部流路25も、他端33から開
口31に向かって上向きに傾斜している。すなわち、第
一内部流路23及び第二内部流路25は、キャビティ面
9に沿うように傾斜している。これにより、キャビティ
面の温度分布がより一層均一化される。
【0028】図4では、第一内部流路23及び第二内部
流路25からなる一対の流路が示されているが、このキ
ャビティダイ21には、紙面垂直方向奥側にさらにもう
一対の流路が形成されている。すなわち、流路の数は2
対である。キャビティダイ21の加工の手間を省略する
観点からは、1つのキャビティダイ21における流路の
数は6対以下、特には4対以下、さらに特には2対以下
が好ましい。
【0029】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明の効果を明らか
にするが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的
に解釈されるべきものではないことはもちろんである。
【0030】[実施例]図1から図3に示されるよう
な、1つの境界流路15と2つの内部流路17とを備え
たキャビティダイ1を用意してリテーニングプレート3
に嵌挿し、実施例の射出成形用モールドを得た。この境
界流路15の断面寸法は、縦が9mmであり、横が5m
mである。また、内部流路17の内周直径は6mmであ
る。さらに、tは7mmであり、Tは7mmである。
【0031】[比較例1]図5に示されるような、リテ
ーニングプレート103に3つの流路105が形成され
た射出成形用モールドを用意して、比較例1とした。こ
の流路105の内周直径は5mmである。また、流路1
05とキャビティ面107との最短距離は15mmであ
る。
【0032】[比較例2]図6に示されるような、キャ
ビティダイ109の本体113とリテーニングプレート
111との境界部分に1つの流路117が形成された射
出成形用モールドを用意して、比較例2とした。この流
路117の断面寸法は、縦が9mmであり、横が5mm
である。また、流路117とキャビティ面119との最
短距離は7mmである。
【0033】[比較例3]図7(a)に示されるよう
な、本体121に8個の流路123が形成されたキャビ
ティダイ125を用意してリテーニングプレートに嵌挿
し、比較例3の射出成形用モールドを得た。この流路1
23は、図7(b)(すなわち、図7(a)におけるB
−B線に沿った断面図)に示されるように環状である。
この流路123の内周直径は3mmである。また、流路
123とキャビティ面127との最短距離は7mmであ
る。なお、このキャビティダイ125は、図7(a)に
示されるように本体121を水平方向に5分割し、各部
分に流路123を切削・形成し、さらに各部分を接合す
ることによって得られる(いわゆる割れ型)。
【0034】[ピンマークの確認]実施例及び各比較例
のモールドを用いて、流路に20℃の水を1分当たり5
リッターの流量で流しつつ、射出成形法にてコア直径が
約39mmでカバー厚みが約1.9mmであるツーピー
スゴルフボールを成形した。具体的には、架橋ポリブタ
ジエンゴムからなるコアをキャビティの中央に保持し
て、この周りに240℃の溶融熱可塑性樹脂を射出し
た。熱可塑性樹脂としては、アイオノマー樹脂(三井デ
ュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1706」
と「ハイミラン1605」とを重量比が50:50とな
るようにブレンドしたもの)を用いた。射出完了後、所
定時間モールドを締めたまま保持して、ゴルフボールを
冷却した。冷却時間は、10秒から50秒までの間で変
化させた。冷却完了後、モールドを開くとともにゴルフ
ボールを5本のエジェクトピンで突き出して、キャビテ
ィダイから離型させた。そして、ゴルフボール表面のピ
ンマークの有無を目視で確認した。各モールドにおい
て、ピンマークが発生しない最短冷却時間は、次の通り
であった。
【0035】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例 比較例1 比較例2 比較例3 20秒 35秒 28秒 20秒 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0036】ピンマークの確認テストの結果より、実施
例のモールドが、比較例1及び比較例2のモールドより
も温調効果が大きいことが解る。なお、比較例3のモー
ルドの温調効果は実施例のモールドと同等であるが、こ
の比較例3のモールドはいわゆる割れ型であるので、ゴ
ルフボール表面のうちモールド各部の境界に相当する部
分にバリが発生した。このようなゴルフボールは、商品
価値の低いものである。また、比較例3のモールドは作
製に手間がかかるものである。
【0037】以上、ツーピースゴルフボールの射出成形
が一例とされて本発明が詳説されたが、温調効率が良好
で、温度分布に偏りが生じにくく、しかも製造が容易な
本発明のモールドは、マルチピースゴルフボール、糸巻
きゴルフボール、ワンピースゴルフボール等の成形にも
用いられ、また、射出成形法のみならず、圧縮成形等に
も用いられ得る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のモールド
及びキャビティダイは、温調効率が良好で、温度分布に
偏りが生じにくく、しかも製造が容易である。本発明の
モールド及びキャビティダイが用いられることによっ
て、高品質なゴルフボールが低コストで製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるゴルフボ
ール成形用のキャビティダイが示された正面図である。
【図2】図2は、図1のキャビティダイが示された平面
図である。
【図3】図3は、図1及び図2のキャビティダイがリテ
ーニングプレートに嵌挿された状態が示された断面図で
ある。この図3において、キャビティダイは、図2にお
けるIII−III線に沿った断面図として表されている。
【図4】図4は、本発明の他の実施形態にかかるゴルフ
ボール成形用のキャビティダイが示された正面図であ
る。
【図5】図5は、従来のゴルフボール成形用のモールド
が示された断面図である。
【図6】図6は、従来の他のゴルフボール成形用のモー
ルドが示された断面図である。
【図7】図7(a)は比較例のキャビティダイが示され
た断面図であり、図7(b)は図7(a)のB−B線に
沿った断面図である。
【符号の説明】
1、21・・・キャビティダイ 3・・・リテーニングプレート 5・・・鍔部 7・・・本体 9・・・キャビティ面 11・・・環状溝 15・・・境界流路 17・・・内部流路 19・・・開口 23・・・第一内部流路 25・・・第二内部流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 品川 晴喜 兵庫県神戸市垂水区上高丸2−1−18 304号 (72)発明者 田中 聡明 兵庫県神戸市西区池上1−12−1−B702

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体及びキャビティ面を有するキャビテ
    ィダイと、このキャビティダイが嵌挿されるリテーニン
    グプレートとを備えており、温調用流体が流通するため
    の流路がその内部に形成されているゴルフボール成形用
    のモールドであって、 この流路が、キャビティダイの本体内部に形成された内
    部流路及びキャビティダイとリテーニングプレートとの
    境界に位置する境界流路を含むことを特徴とするゴルフ
    ボール成形用のモールド。
  2. 【請求項2】 上記内部流路が略直線状であり、その両
    端はキャビティダイの本体外周面に形成された開口であ
    る請求項1に記載のゴルフボール成形用のモールド。
  3. 【請求項3】 上記内部流路が略直線状であり、その一
    端はキャビティダイの本体外周面に形成された開口であ
    り、他端はキャビティダイの本体内部に位置しており、
    内部流路はこの他端において他の内部流路と連通してお
    り、内部流路は他端から一端に向かってキャビティ面に
    沿うように傾斜している請求項1に記載のゴルフボール
    成形用のモールド。
  4. 【請求項4】 上記内部流路とキャビティ面との距離が
    tとされ、境界流路とキャビティ面との距離がTとされ
    たとき、両者の比であるt/Tの値が0.5以上1.5
    以下である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載
    のゴルフボール成形用のモールド。
  5. 【請求項5】 上記内部流路とキャビティ面との距離で
    あるtが6mm以上12mm以下であり、境界流路とキ
    ャビティ面との距離であるTが6mm以上12mm以下
    である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のゴ
    ルフボール成形用のモールド。
  6. 【請求項6】 本体及びキャビティ面を有するゴルフボ
    ール成形用のキャビティダイであって、本体内部に温調
    用流体が流通するための内部流路が形成されており、こ
    の内部流路が略直線状であるゴルフボール成形用のキャ
    ビティダイ。
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