JPS6039130Y2 - プレス加工におけるプレスワ−クの案内装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プレス加工におけるプレスワークの案内装置
に関する。

プレス加工において、平板状プレスワークをその後端部
を把持してプレス位置に搬入する際、第３図に示す如く
、プレスワークａはそれ自身大きく重い場合に自重によ
って先端部が下方へ撓んで下型すの凹所の側面に当り、
円滑な搬入ができないことがある。

このため、従来、下型す内に設けたシリンダＣのピスト
ンロッドｄにディフレクタｅを取り付け、プレスワーク
搬入時に該プレスワークａをディフレクタｅにて押し上
げることにより、正しいプレス位置へ供給するようにし
たものがあるが、下型すの大きさ、形状等によってはシ
リンダＣを組込むことができない場合があり、上記ディ
フレクタの取付スペースに制約があるとともに、プレス
ワークの安定供給も難しいという問題がある。

本考案は、かかる点に鑑み、プレス型のプレスワーク搬
出側に、プレスワーク搬入時に下方へ撓んだプレスワー
クの先端部を案内する案内部材を設け、該案内部材を下
型凹所内の案内位置と、プレス型の搬出側外部の退避位
置との往復動せしめるようにしたプレス加工におけるプ
レスワークの案内装置を提供し、前記従来の問題点を解
消するものである。

以下、本考案の構成を実施例につき図面に基ついて説明
する。

１はプレス加工用の上型、２は同じく下型、３はプレス
ワーク、４は前記上型１と下型２で構成されるプレス型
のプレスワーク搬出側の外部に設けたプレスワーク案内
装置、５はブランクホルダである。

上記プレスワーク案内装置４において、７は支持部材で
あって、下型２のブランクホルダ部８の下部に設けたブ
ラケット９にピン１０にて上下方向に回動自在に枢支さ
れており、この枢支部より支持アーム１１と、後述する
安全機構１２を構成する安全バー１３がそれぞれ突設さ
れている。

支持アーム１１は、先端部１４がプレス型側へ向けて屈
曲され、支持部材７の上方への回動時に前記先端部１４
がブランクホルダ部８の上方へ臨むようになされており
、この先端部１４に細長板状の案内部材１５かピン１６
にて上下方向に回動自在に枢支されている。

上記案内部材１５は、先端部をプレス型側へ向けて全体
を湾曲せしめ、この湾曲した外周面をプレスワーク３の
先端部を案内する案内面１７としたものである。

この案内部材１５の先端にはローラ１８が枢着され、ま
た基端には案内部材１５の回動角度を規制するストッパ
１９が固設されており、ストッパ１９は案内部材１５が
プレス型側へ回動した際に支持アーム１１の先端部側面
に当接し、案内部材１５が前記と逆方向に回動した際に
支持アーム１１の先端面に当接するようになされている
。

そうして、上記支持部材７には、前記ピン１０と一体と
なった連結アーム２０を介して駆動用シリンダ２１のピ
ストンロッド２２の先端が連結され、駆動用シリンダ２
１の基端は固定部、すなわち、本例では下型２の底部フ
ランジ２３に枢着されており、ピストンロッド２２の進
退により支持部材７を回動させ、その回動運動の慣性に
より、案内部材１５を第１図に示す如くその先端が下型
２の凹所内に没入した案内位置と、該案内位置から第２
図にＩ点鎖線で示す如くプレスワーク搬出側における下
型２の外部に退避した退避位置との間で往復動するよう
になされている。

一方、前記安全機構１２は、支持部材７の安全バー１３
を上型１のブランクホルダ５の側部に固設したドライバ
ーカム２５にて押し下げることにより、駆動用シリンダ
２１の作動不良時に案内部材１５を上記案内位置から退
避位置へ強制的に退避せしめるようにしたものである。

すなわち、安全バー１３は、第１図に示す如く案内部材
１５が案内位置にあるとき略水平となる水平面と、該水
平面に続いて先端へいくに従いなだらかに上方へ傾斜し
た傾斜面とからなるカム面２６を備えており、また、ド
ライバーカム２５はブランクホルダ５より下方へ延び、
前記カム面２６に当接する下端面２７が丸く形成されて
いる。

そうして、安全機構１２は、ドライバーカム２５の下端
面２７を安全バー１３のカム面２６に当接せしめ、プレ
ス加工時におけるブランクホルダ５の下降を利用して支
持部材７を回動せしめることにより、案内部材１５をプ
レス型外部へ退避せしめるようになされている。

なお、第１図中、２８はプレス加工後にプレスワーク３
を持上げる持上用シリンダである。

上記構造において、ピストンロッド２２を突出せしめる
と、連結アーム２０の回動に伴って支持部材７が上方へ
回動し、案内部材１５は第１図に鎖線で示す位置まで上
昇した後、慣性によって実線で示す如く案内位置へ回動
する。

このとき、案内部材１５はストッパ１９の作用により案
内位置で停止し、下型２には衝突しない。

そうして、プレスワーク３は搬入時に下方に撓んだ先端
部が案内部材１５の案内面１７により案内され、正しい
プレス位置で下型２に上載される。

しかる後、ピストンロッド２２を下降せしめると、第２
図に示す如く、支持部材７の回動に伴って案内部材１５
は実線で示す位置まで退避した後、慣性によって１点鎖
線で示す退避位置まで回動する。

プレス加工後、プレスワーク３は持上用シリンダ２８に
て下型２から離型され、先端部を把持して取り出される
。

このとき、プレスワーク３は案内部材１５の先端のロー
ラ１８の上に乗り、該ローラ１８によって下面が案内さ
れるため、支持部材７、案内部材１５などを傷つけるこ
となく円滑に取り出される。

以上のように、本考案は、プレスワーク先端部を案内す
る案内部材をプレスワーク搬出側のプレス型外部へ退避
せしめるようにしたことから、下型には案内部材作動手
段を設ける必要がないため、下型形状を問わずいずれの
プレス型にも適用できるとともに、プレスワークを正し
いプレス位置に安定供給することができるという優れた
効果を得ることかできる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の実施態様を例示するもの
で、第１図はプレスワーク搬入時の状態を、また、第２
図はプレス時の状態をそれぞれ示すプレスワーク搬出側
の縦断面図、第３図は従来例を示す縦断面図である。 １・・・・・・上型、２・・・・・・下型、３・・・・
・・プレスワーク、４・・・・・・プレスワーク案内装
置、５・・曲ブランクホルダ、７・・・・・・支持部材
、１０・・・・・ゼン、１１・・・・・・支持アーム、
１５・・・・・・案内部材、１７・・・・・・案内面、
２１・・・・・・駆動用シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレス型内に搬入されるプレスワークをプレス位置に案
   内する装置において、プレス型のプレスワーク搬出側の
   外部に支持部材を上下方向に回動自在に枢支し、下型凹
   所内に落込むプレスワーク先端部を上向きに案内する案
   内部材を前記支持部材の先端に所定範囲上下方向に回動
   自在に連結せしめるとともに、固定部と前記支持部材と
   の間に駆動用シリンダを介装し、前記案内部材を下型凹
   所内の案内位置からプレスワーク搬出側外部の退避位置
   に退避せしめるようにしたことを特徴とするプレス加工
   におけるプレスワークの案内装置。