JPS6037879Y2 - 台車の停止位置決め装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、駆動軸に摩擦円板を押接して走行する台車を
所定の位置に停止させる台車の停止位置決め装置に関す
るものである。

一般に、軌道その他一定の通路に沿って平行に設けられ
た回転する駆動軸にわずかに傾斜させて設けた摩擦円板
を摩擦接触させることにより走行させる台車を停止させ
る際、摩擦円板の中心と駆動軸の軸線とを一致させるこ
とによって台車を停止させていたが、あらかじめ設定し
た所定の位置に台車を正確に停止させることが困難であ
った。

そこで、本考案は台車の走行軌道に沿って配設した係止
部材に揺動係止するストッパーを台車に設けることによ
り台車を所定の位置に正確に停止させるようにしたもの
である。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
に、第１図及び第２図は台車を示す概略図であって、台
車１は車輪２を介して軌道３上に支持され、軌道３に沿
って駆動軸４が配設されている。

上記台車１の下面にはフレーム５が固着され、このフレ
ーム５に垂下固着されたブラケット６の側板６ａ、６ｂ
間にはロッド７が駆動軸４の軸線に直交して固定されて
あり、ロッド７には摺動自在かつ旋回可能に支持ガイド
８が嵌合され、支持ガイド８と一体のベアリングハウジ
ング９に図示しないベアリングによって回転自在に回転
軸１０が支持され、回転軸１０の下端に形成した円盤体
１１の下面に回転軸１０の軸線に直交してリング状の摩
擦円板１２が固着されてあり、摩擦円板１２の接触面１
２ａは回転軸１０の軸線に直交する面に対して回転軸１
０の傾斜角度より多少ゆるやかな角度傾斜しかつ湾曲状
に形成され、上記支持ガイド８上面に突設した支持ブロ
ック１３に軸支されると共に先端に回転自在のローラー
１４を有する支持アーム１５と、上記ベアリングハウジ
ング９の後側部に突設したブラケット１６に螺着された
調節可能なプレート１７間に付勢されたスプリング１８
よにって摩擦円板１２の接触面１２ａが駆動軸４の外周
面に押接するように構成されている。

上記ベアリングハウジング９の側部に突設した固定ピン
１９と台車１の下面に突設した固定ピン２０間にスプリ
ング２１が付勢され、摩擦円板１２に間接的に支持する
支持ガイド８の側面が常時ブラケット６の側板６ｂに当
接して位置制御され、支持ガイド８の側面に設けたカム
ローラー支持体２２のアーム２３先端にカムローラー２
４゜２４が回転自在に軸支されあり、カムローラー２４
に対向させると共に台車を停止させる位置に対応させて
カム板２５がカム架台２６上に配設され、カム板２５は
所定の勾配を有し図示しないシリンダー装置によって上
記カムローラー２４に当接退避するように構成されてい
る。

上記カムローラー２４がカム板２５に当接することによ
り支持ガイド８はスプリング２１の付勢力に抗して駆動
軸４の軸線に近接する方向にロッド７に沿って移動する
と共に支持アーム１５の先端に設けたローラー１４もガ
イドフレーム２７上を走行する。

上記台車１の下面には台車の停止位置決め装置２８のス
トッパー２９が台車の走行方向即ち軌道方向に揺動自在
に軸支され、ストッパー２９に揺動係止する係止部材３
０が台車を停止させる位置に対応させてカム架台２６上
に配設されてあり、上記係止部材３０はカム板２５と連
動するもので、図示しないシリンダー装置を作動させて
カム板２５を軌道方向に突出させた際、第１図に二点鎖
線で示すように位置決め装置２８のストッパー２９に当
接する位置に旋回移動する。

上記位置決め装置２８は、第３図及び第４図において詳
細に示すように台車１にボルト３１によって螺着された
台座３２に垂下固着された舌片３３．３３間に軌道方向
に揺動可能に揺動体３４がボルト３５によって軸支され
てあり、略円錐形状のストッパー３６が揺動体３４の下
端のシャフト３７にベアリング３８を介して回転可能に
ナツト３９及びスナップリング４０によって取付けられ
ている。

上記揺動体３４の軌道方向の両側面には略斜下方に傾斜
させたロッド４１ａ、４１ｂがそれぞれ設けられ、ロッ
ド４１ａ、４１ｂに当接してストッパー３６の揺動範囲
を決める当接部材、例えば座金４２ ａ、 ４２ ｂ
は、ストッパー３６が第３図において二点鎖線で示す係
止部材３０に紙面の左方向または右方向から係止した際
、ボルト３５の軸心即ちストッパー３６の揺動中心と係
止部材３０の中心即ち台車走行方向における係止部材３
０の巾方向の中心が一致するように台座３２に螺着され
ている。

上記ストッパー３６を円錐形状となすことにより係止部
材３０と面接触させて確実に係止できるようにしてあり
、またストッパー３６を回転可能となすことにより、係
止部材３０との係止後シリンダー装置を作動させて係止
部材３０を旋回させて離脱させる際、ストッパー３６が
係止部材３０表面を回転して容易に離脱することができ
るようにしである。

なお、第２図において４３は支持ガイド８に突設した調
整ブロック４４に螺着された調整ボルトで、駆動軸４の
継ぎ目等において摩擦円板１２が不必要にロッド７を中
心として旋回するのを防止する。

上記構成を有する台車の位置決め装置においては、支持
ガイド８の側面がブラケット６の側板６ｂに当接した状
態が台車の前進または後進即ち通常走行状態であって、
図示しないシリンダー装置を作動させてカム板２５を駆
動軸４の軸線に近接する方向に移動させることにより台
車１のカムローラー２４に当接させ、摩擦円板１２を間
接的に支持する支持ガイド８をスプリング２１の付勢力
に抗してカム板２５の勾配に応じて駆動軸４の軸線に近
接する方向に移動させることにより台車の走行速度を減
速させ、第１図において二点鎖線で示すように駆動軸４
の軸線上に摩擦円板１２の中心を一致させて台車を停止
させると共に、係止部材３０を二点鎖線で示す位置に旋
回させることによりストッパー３６を係止部材３０に当
接させて係止し、台車の前進後進をとわずにあらかじめ
設定した位置に正確に台車を停止させることができ、ま
た、逆に図示しないシリンダー装置を作動させてカム板
２５をカムローラー２４から退避させると共に係止部材
３０を旋回させてストッパー３６を離脱させることによ
り、台車は次第に加速して通常走行する。

このように本考案によれば、台車の走行軌道に沿って配
設した係止部材に揺動係止するストッパーを台車に設け
ることにより、台車の前後進の区別なくストッパーが係
止部材に係止した際ストッパーの揺動中心と係止部材の
中心とを一致させ台車を停止させることができるので、
台車の前進時においてもまた後進時においても寸法の狂
いなく極めて正確に所定の位置に台車を停止させること
ができ、停止後の荷物の積み降し等の作業を正確な位置
関係において行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る台車の停止位置決め装置を示すも
ので、第１図及び第２図は台車の概略図、第３図は停止
位置決め装置の一部破断側面図、第４図は第３図の正面
図である。 １・・・・・・台車、３・・・・・・軌道、４・・・・
・・駆動軸、１０・・・・・・回転軸、１２・・・・・
・摩擦円板、３０・・・・・・係止部１材、３５・・・
・・・ボルト、３６・・・・・・ストッパー ４２ａ、
４２ｂ・・・・・・当接部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台車の走行軌道に沿って駆動軸を配設腰上記駆動軸の軸
   線に直交する面に対してわずかに傾斜した回転軸を中心
   に回転自在に台車上に支持された摩擦円板を駆動軸の外
   周面に押接して走行する台車を設け、該台車には走行軌
   道方向に一軸を中心に揺動自在な揺動体および該揺動体
   に設けた回転可能な円錐形状のストッパーと、該ストッ
   パーの揺動範囲を決める当接部を設けると共に、軌道側
   には、上記ストッパーと係合する係止部材を係合位置、
   非係合位置に移動自在に設け、さらに上記ストッパーが
   上記係止部材と係合し、上記当接部材に揺動体の一部が
   当接する位置まで揺動した際、ストッパーの揺動中心と
   係止部材の台車走行方向における中心とが一致する位置
   に上記当接部材を固定したことを特徴とする台車の停止
   位置決め装置。