JPS6036820B2 - 塗装用粉末の色を変える方法および装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、多数の異なる色の塗装用粉末を、前に同じス
プレーガンからスプレーされた粉末により汚染されるこ
とがないようにスプレーするための方法および装置に関
する。

製品を乾燥粉末によりスプレー塗装する方法は既に知ら
れ、このような方法は、液状塗装剤を用いて塗装を行う
昔の方法に比して利点を有する。

一つの著しい利点は、塗装剤を溶媒中に懸濁するするこ
とを要しない点にある。すなわち、有機溶媒が用いられ
る場合には、スプレー室から溶媒を除去するための施設
を設けることを有し、さらに、環境に対する考慮から、
このような溶媒の注意深い除去、処理または回収が必要
とされ、さらにまた、塗装剤が液状で排出されるとスプ
レー室中にペーパーの微小な懸濁体ができるので、塗装
の色を変えたいときに、スプレー装置のパージ（前の色
の塗装剤を造出すための操作）の時にスプレー室中に吹
出された粒子またはミストとの接触によって製品上に色
の汚染が生じ得る。粉末塗装法は、溶媒に伴う問題を排
除するものではあるが、しかもなお、同一のガンを用い
て、スプレーされる粉末の色を変えたい場合にはスプレ
ー系統をパージする必要がある。

従来技術においては、このようなパージは、ガンへの粉
末供給を遮断し、上記供給管およびスプレーガンを通常
の流速の空気を用いてパージすることにより行われたが
、または、粉末供給遮断後、高速空気によりパージする
ことにより行われる。通常の供給空気流速は約９００〜
３００仇ｈ／ｍｉｎ（３，０００〜１０，００肌／ｍｉ
ｎ）であるが、高速パージ空気流速は約６，００仇ｈ／
ｍｉｎ（２０，００のｔ／ｍｉｎ）である。上記−つの
従来のパージ法に何れにおいても（粉末の比重により異
なるが）約５〜１０夕の粉末がスプレー室中に排出され
る。そこで、スプレーされる製品上での色の汚染を防ぐ
ために、次の色をスプレ−する前に時間の余裕を置いて
、前の粉末が沈積する迄待つ必要があったのであるが、
このように沈積が許されても、スプレー室中に排出され
る粉末の量が多量であるために汚染の可能性が依然とし
てあったのである。本発明は、スプレーされる粉末の色
を変えるための方法および装置を提供するものであり、
この方法においてはスプレーされる色の汚染が防がれる
。

本発明においては、空気を粉末供給管を経てスプレーガ
ンへ第一万向に通すことにより第一の色の粉末をスプレ
ーした後、ガンへの空気および粉末の供給が停止され、
供給管は、上記第一方向と反対の方向に第一パージされ
、ついで、上記第一方向と同じ方向にパージされ、その
後、第二の色の粉末がスプレーガンに供給される。従っ
て、本発明の目的は、製品上での色の汚染を生じないよ
うに、多数の色の異なる粉末を所望順次にスプレーする
ための改良された方法および装置を提供するにある。

本発明の他の目的は、スプレー操作中にガンを通る空気
流と反対の方向に第一パージを行い、上記空気流を同方
向に第二パージを行うことを含む、粉末をスプレーする
ための改良された方法および装置を提供するにある。

以下、添付図面に従って説明する。

本発明は、粉末の色の変更を手動により行う場合にも、
自動的に行う場合にも適用され得る。

以下においては、一つのスプレーガンを用いて二つの異
なる色の粉末をスプレーする為の自動的なプログラムさ
れた操作に就て述べるが、本発明の方法および装置は、
数個のガンを用いて多数の異なる色の粉末をスプレーす
る場合にも用い得られる。第１図において、本発明によ
る粉末スプレー装置は全体として１０で示され、装置１
０は、各個の弁、オソオフスィッチ、手動オーバーラィ
ドスィッチおよび、粉末の色の表示器の如き部品が取付
けられた制御パネル１１を有し、パネル１１にはさらに
、タイマー１２が取付けられる。

タイマー１２は電子的、空気圧的または機械的タイマ−
で有り得るが、図示に於ては「イーグル マルチフレッ
クス リセット タィマー」の如き機械的タイマーであ
り、このタイマーは予定の時間経過後毎に、制御パネル
１１中に取付けられた多数の弁のソレノィドを励磁する
。第１図中には、ヘッダー１４の隣りに全体の弁手段１
３が線図的に示され、ヘッダ−１４は粉末スプレーガン
１５と蓮適する。

空気供給源１８（例えば、エアコンプレッサまたは、工
場中の遠い場所からの空気供給管）は弁手段１３および
へッダー１４と運通し、さらに、粉末ポンプ１９，２０
および真空ポンプ２１と連通する。貯槽または粉末ポッ
ト２３および２４はそれぞれ粉末ポンプ１９および２０
に蓮通し、貯槽２５は真空ポンプ２１に蓮通し、粉末の
色が変えられた時には何時でも、パージされた粉末を収
集する。空気供給源１８は、制御された空気の供給源で
あり、約４．２〜５．６ｋｇ／の（６０〜８０１ｂｓ／
ｉｎ２）の圧力の空気を供給する。第２図において、ス
プレーされている第一の色の粉末凶を第二の色の粉末‘
Ｂ｝に変えるには、空気圧押しボタン弁３０が作動され
、これにより直ちに制御板１１上の表示器３１が作動さ
れ、表示器３１は、色Ｂが予撰択されたことを示す。

押しボタン弁３３の近くにある表示器３２は無表示であ
り、よって、色Ａが予撰択されてないことを示す。この
ときの直前（即ち、色Ａのスプレーがまだ続けられてい
る時）においては、表示器３４は作動中で、色Ａが目下
スプレーされていることを示し、同時に表示器３５は無
表示であり、色Ｂが目下（ガン１５により）スプレーさ
れていないことを示す。最劫の色Ａがスプレーされてい
る間、ポンプ１９は、色Ａの粉末を貯槽２３から引出し
、この粉末と空気との混合物を、導管３７、開いている
ピンチ弁３８および導管３９を経てガン１５に送る。第
二の色Ｂを予撰択するために押しボタン弁３０が作動さ
れた後、タイマー１３が作動されて色の変更操作が自動
的に行われる。

しかし、所望によっては色の変更を手動により行うこと
もできる（この場合の態様は図示してない）。第２図中
には、全体として４０で示す安全回路が設けられ、この
回路中には、圧力制御器４２を経て空気供給管１８と蓮
適する圧力感知隔膜弁４１が置かれ、感知隔膜弁４１は
、例えば「クリッパード」一隔膜である。

弁４１は管４３を経て系統作動圧を感知し、感知された
圧力が低過ぎれば常時開放弁４４が閉じられ、よって、
シャトル弁５および管４６を経て記憶弁４８および４９
に圧力信号が送られ、弁４８および４９は再設定され、
金系統は停止される。通常の色交換操作の際、タイマー
１２は最初にソレノィドタィマー弁３６を作動し、もし
、安全回路４０が交換操作の始めにおいて正常であるこ
とが感知されれば真空弁４７が開かれ、よってピンチ弁
５１が開かれる。

ここに付記するに、「常時開放」または「常時閉鎖」と
称するのは電気回路の場合と反対の意味を有し、例えば
「常時開放Ｊと称するのは、「常時は空気または粉末が
この弁を自由に通過し得る」ことを意味する。弁３６の
開放は同時に記憶弁４８および４９を作動し、さらに弁
５０を作動してガン１５への渦流空気を遮断する。記憶
弁４９の再設定により、ピンチ弁３８へ空気を供給する
弁２９が開かれ、よってピンチ弁３８が閉じられて、通
路３９およびガン１５への色Ａの粉末の流れが止められ
る。タイマ−弁３６はさらに弁５２を作動し、よって真
空ポンプ２１に供給空気が送られる。へツダー５３は通
路３９およびガン１５と蓮通し、ヘッダ−５３は三つの
分岐５４，５５および５６を有する。

分岐５４はピンチ弁５７および、粉末ポンプ２０‘こ至
る導管５８と運通し、分岐５５はピンチ弁３８および粉
末ポンプ１９に至る導管３７と蓮通し、分岐５６はピン
チ弁５１および、真空ポンプ２１に至る導管５９と蓮適
する。真空ポンプ２１はへッダー５３に真空を供給し、
これにより、ヘッダー中および通路３９中に残った色Ａ
の粉末の大部分は貯槽２５中に移される。第一パージは
、ガンおよびその近くの通路中を通る流れの正常方向と
反対方向に行われる。真空ポンプ２１は、約４８０肋（
１卸ｎ）水銀柱の真空で、約１〜５秒間、初期真空パー
ジの間作動される。タイマー１２は次にタイマー弁６１
を作動し、よって常時閉鎖弁６２が開かれてへッダー５
３、通路３９およびガン１５に二次パージ空気が送られ
る。上述の最初の真空パージによりへッダ−５３および
通路３９から反対の方向に（スプレー操作の間、ガン１
５を通る空気流と反対の方向に）過剰の色Ａの粉末を除
去することによって、第二パージの際にガン１５から排
出される粉末の量は箸るしく減少される。パイロット弁
６２が開かれると二次パージ空気はへッダー５３および
通路３９を経てガン１５から、正常のスプレー操作の時
と同方向に吹出される。二次パージの時間は多くの場合
約１〜５秒間である。再び第２図において、タイマー１
２はタイマー弁６４を作動し、これにより常時閉鎖パイ
ロット弁６５が開かれ、パイロット弁６５は１１二へッ
ダーまたは分布器６６と運通し、ヘッダー６６は三つの
導管６７，６８および６９を有し、これらはそれぞれ、
ピンチ５１，３８および５７のすぐ下流においてへッダ
ー５３と蓮適する。

パイロット弁６５は、これらの二次通路をパージする為
に約１〜５秒間開かれる。この第三パージも、ガン１５
からの正常スプレーの方向と同方向に行われる。第一真
空パージを反対の方向に行うことにより、同方向の二つ
の二次パージにおいては極めて少量の粉末がスプレー室
中に排出されるに過ぎなくされる。タイマー１２は次に
タイマー弁７１を作動し、この弁７１は色撰択弁である
。

弁７１が作動されると一組のブロック弁７２および７３
が瞬間的に開かれ、よって記憶弁４８が動かされて、新
しい粉末の色Ｂを示す表示器３５が作動される。タイマ
ー弁７１の作動は弁７５をも作動して、この弁を通気状
態に動かし、これによりピンチ弁５７が減圧されて、色
Ｂの導管５８とガン１５との間の蓮通路が開かれる。同
時に、弁７５は、色Ｂの粉末ポンプ２０に近い弁７７を
も開き、よって、色Ｂの粉末ポット２４からの粉末がポ
ンプ２０１こよりピンチ弁５７を経てスプレーガン１５
に送られる。最後に、正常の操作サイクルの間、タイマ
ー１２はタイマー弁７９を作動き、押しボタン弁３０お
よび３３は、次の撰択サイクルの為に再設定される。

この装置中に用いられる弁は周知のものであり、例えば
、弁３０，３３，４８，４９は、Ｆａｂｏ−Ａｉｒ社製
１４００型の５孔４路弁であり得、ピンチ弁３８，５１
，５７，５８は、Ｄｅｖｉｌｂｉｓｓ社製のＰＣＣ−４
０３弁であり得、シャトル弁４４は、Ｈｕｍｐｈｒｅｙ
社製のシャトル弁であり得、弁２９，４４，４７，５０
，５２，６２，６５，７２，７３，７５は、Ｆａｒｂｃ
ｏ−Ａｉｒ社製の１８０館型３路弁であり得る。

本発明により、スプレー室（即ち、車等がスプレー塗装
される室）雰囲気中に異なる色の粉末が沈積することを
極めて少くし得る。

粉末の色の変更方法および装置がここに提供されたので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による粉末スプレー装置の主構成部品の
系統図、第２図は二つの異る色の粉末のスプレーに用い
られる、第１図の系統の代表例の説明図である。 １０・・・・・・スプレー装置全体、１１・・・・・・
制御パネル、１２・・・・・・タイマー、１３・・・・
・・弁手段、１４・・・…へッダー、１５……スプレー
ガン、１８……空気供給源、１９，２０・・・・・・粉
末ポンプ、２１・・・・・・真空ポンプ、２３，２４・
・・・・・粉末、２５…・・・貯槽。 ｒ用５−・− ｆ両‐Ｚ‐

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ スプレーガンに連結された供給管を通して粉末を第
   一方向に送るための空気流により粉末をスプレーする粉
   末スプレー塗装中に粉末の色を変えるための方法におい
   て、スプレーガンへの第一方向の粉末供給および空気流
   を止め、上記第一方向と反対の方向に第一パージを行つ
   て上記供給管中の粉末を除去し、上記空気流の第一方向
   への第二パージを行い、第二の色の粉末を上記スプレー
   ガンに供給することからなる方法。 ２ 第一パージは、供給管から粉末を除去するために上
   記供給管に真空を与えることからなる特許請求の範囲第
   １項記載の方法。 ３ 第一パージは１〜５秒間の間行われる特許請求の範
   囲第１項記載の方法。 ４ 第二パージは、供給管から残りの粉末を除去するた
   めに、上記第一方向への加圧空気流を上記供給管に供給
   することからなる特許請求の範囲第１項記載の方法。 ５ 粉末を除去するために、さらに第三パージを行うこ
   とを含む特許請求の範囲第１項記載の方法。 ６ 第二パージは約１〜５秒間の間行われる特許請求の
   範囲第４項記載の方法。 ７第三パージは約１〜５秒間の間行われる特許請求の範
   囲第５項記載の方法。 ８ スプレー塗装中に粉末の色を変えるための装置にお
   いて、粉末スプレーガンと、このスプレーガンに連結さ
   れた導管とを有し、正常のスプレーの間には粉末が上記
   導管を経て上記ガンへ第一方向に送られ、さらに、異な
   る色の粉末を上記導管および上記スプレーガンに供給す
   るために上記導管と連通するポンプ手段；上記導管およ
   び上記スプレーガンへの第一の色の粉末の供給を止める
   ための手段；上記第一の色の粉末を上記導管から最初に
   パージするために上記第一方向と反対の方向の流れを与
   えるための手段；残りの第一の色の粉末を上記導管およ
   びスプレーガンからパージするために上記導管およびス
   プレーガンに上記第一方向と同方向の空気流を与えるた
   めの手段；および、上記導管およびスプレーガンに第二
   の色の粉末を供給する為の手段、を有する装置。 ９ 上記、反対方向の流れを与えるための手段は、上記
   導管と連通する真空ポンプからなる特許請求の範囲第８
   項記載の装置。