JPS6036784Y2 - 内燃機関のロ−プ捲回式起動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、小形の内燃機関に広く採用されているロープ
捲回式起動装置に関し、特にロープを捲回するためのプ
ーリに関する。

通常のロープ捲回式起動装置は、第１，２図に示すよう
に、機関１のクランク軸２の端部に固着したプーリ３に
切込み４を穿設し、プーリ３に起動ロープ５を捲回する
と共に該起動ロープ５の端部に結び目６を形成し、この
結び目６を切込み４に引掛け、起動ロープ５を矢印７方
向に引張ることによりプーリ３を矢印８方向に回転し、
機関を起動するようになっている。

上述のような従来のロープ捲回式起動装置では、ロープ
を引張ってクランク軸を回転するとき、圧縮トップを越
す時の反動力釦−プに衝撃力として加わり、作業員にシ
ョックを与えるという不都合があった。

本考案は、従来装置における上述のような不都合を解消
しようとするものであって、本考案は、ロープ捲回式機
関起動装置において、プーリのロープ掛は用切り込み部
に緩衝部材を装着してロープ端をプーリに該緩衝部材を
介して引掛けることにより、起動操作時における圧縮ト
ップ乗起し時の衝撃を減少させるようにした点を特長と
するものである。

即ち、本考案は、起動操作用のロープを捲回するプーリ
の外周にロープ掛は用切込み部を形成すると共に、該切
込み部の起動回転側部分に緩衝部材を装着腰ロープ端を
該緩衝部材を介してプーリに当接するようにした内燃機
関のロープ捲回式起動装置から構成される。

次に、第３，４図により本考案の実施例を説明する。

第３図の例は、プーリ３の切込み４の起動回転（矢印８
の方向）側の個所に、ゴム等の緩衝部材９を設けた例で
、起動操作時の圧縮トップを乗り起えるときの反動は、
該緩衝部材９を介してロープ５に伝わるため、その衝撃
を減少させることができる。

第４図の例は、第３図に示した実施例におけるゴム材に
代え板バネ１０から成る緩衝部材を設けたもので、作用
、効果は上述の場合と異ならない。

なお本考案において、上述のように緩衝部材を設けて圧
縮トップ乗起し時の衝撃を緩和しても、機関の起動性能
には全く悪影響はないことが実験の結果確認されている
。

本考案によれば、起動操作用のロープを捲回するプーリ
の外周に形成したロープ掛は用切込み部の起動回転側部
分に緩衝部材を装着し、ロープ端をその緩衝部材を介し
てプーリに当接するようにしたので、起動操作時の圧縮
トップを乗り越えるときの反動が、ロープに直接衝撃力
として加わることなく、該緩衝部材を介してロープに伝
わるため、その衝撃を減少させることができる。

また、このように起動操作時における圧縮トップ乗越し
時の衝撃を緩和することができるので、作業者に衝撃力
によるショックを与えるおそれがなく、作業者の安全を
確保することができる。

また、緩衝部材を装着したロープ掛は用切込み部をプー
リの外周に設けているので、該切込み部にロープ端を係
脱自在に係止しえてロープの取付け、取外しや交換等の
取扱いが容易であり、また構造が簡単で、コスト的に有
利である。

また、ロープ端とプーリの当接部に緩衝部材を介設した
ことにより、ロープがプーリの切欠きの角部に当接して
切れ易いという従来装置の欠点も排除することができる
。

このように、本考案によれば、起動操作時における圧縮
トップ乗越し時の衝撃を緩和して作業者の安全を確保し
うると共に、構造が簡単で、取扱いの容易な内燃機関の
ロープ捲回式起動装置をコスト的に有利に提供すること
ができ、本考案の奏する実用上の効果は極めて顕著であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のロープ捲回起動装置の側面図、第２図は
同正面図、第３，４図は本考案のロープ捲回起動装置の
プーリ部分の側面図である。 １・・・・・・機関、２・・・・・・クランク軸、３・
・・・・・プーリ、４・・・・・・切込み、５・・・・
・・ロープ、６・・・・・・結び目、９，１０・・・・
・・緩衝部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 起動操作用ロープを捲回するプーリの外周にロープ掛は
   用切込み部を形成すると共に、該切込み部の起動回転側
   部分に緩衝部材を装着し、ロープ端を該緩衝部材を介し
   てプーリに当接するようにした内燃機関のロープ捲回式
   起動装置。