JPS6036391Y2 - 縦型穀粒選別機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、縦型穀粒選別機において、供給された被選別
穀粒を選別網体部へ送るべくなされた受粒部の内部に被
選別穀粒を投入するシュートの改良に関する。

従来の縦型穀粒選別機は、その全体断面が第１図は示す
如き構造を有している。

即ち、回転可能に立設された選別網体１と、この選別網
体１の内部に収嵌されて同心して選別網体１とは逆回転
可能に立設されたスパイラル体２とが、共に外殻体３の
内部に内蔵された構造をしている。

外殻体３の内部は、下方の穀粒供給域４、中間の選別域
５、上方の穀粒取出域６に区画され、供給域４と選別域
５とは下部仕切板７により、選別域５と取出域６とは上
部仕切板８により、それぞれ仕切りがなされており、篩
い出された小粒の屑粒が未選別穀粒群中に混入したり、
選別された大粒の整粒が屑粒群の中に混入したりするの
を遮断するようになされている。

基盤９の中央直上には、円筒状の受粒部１０が据え付け
られている。

受粒部１０の内側面の背面寄りには投入口１０ａが開口
されており、また外殻体３の背面側には投入ホッパ１１
が設けられており、そして受粒部１０の投入口１０ａに
接近した投入ホッパ部位に排出口１１ａが開口されてい
る。

受粒部１０の投入口１０ａと投入ホッパ１１の排出口１
１ａとはシュート２２により連結されており、投入ホッ
パ１１に投入された被選別穀粒が、シュート２２を介し
て投入口ｌｅａから受粒部１０内の底部へ、スパイラル
体２の回転方向と略々直行する方向に沿って導かれる。

前記の選別網体１は、受粒部１０の直上位置に起立状態
で回転できるように支承された筒体であって、それは供
給域４に臨む無底の下部筒１２と、取出域６に臨む有蓋
にしてかつその周側に放出窓１３を開設した上部筒１４
と、選別域５に臨み無数の網目１７が穿設された網筒１
５とが一体結合された形体をなしている。

前記のスパイラル体２は、受粒部１０から選別網体１の
下部筒１２、網筒１５、上部筒１４を縦に貫ぬくように
それらの内部に収嵌立設されて回転するようになってお
り、その外周にはほぼ全長にわたって螺旋翼１６が張り
出して付設されている。

２３はモータであって、ベル！・２４及びベルト車２５
、歯車箱２６等適宜の伝達手段を介して選別網体１とス
パイラル体２とに回転駆動力を付与する。

この場合、スパイラル体２は２５０〜４ｏｏｒｐｍの高
速正回転とし、選別網体１は５０〜ＸＯＯｒｐｍの低速
逆回転εするのが許通である。

スパイラル体２と選別網体１に回転力が付与されると、
受粒部１０に受は入れられている被選別穀粒は、まず、
スパイラル体２の螺旋翼１６によって揚粒作用を受け、
下部筒１２の位置を経で網筒１５の位置へと揚粒される
。

穀粒は揚粒作用と同時に遠心力作用をも受けることとな
るから、網筒１５の内周壁へ押しやられるが、網筒１５
には無数の網目１７が穿設されているから、穀粒群のう
ち網目１７の径よりも細径の屑粒は網目１７を抜けて選
別域５へと篩い出され、網筒１０の外周に設けられた下
部掻羽根１８によって排出口（図示省略）へと導かれ、
そして外殻体３の外部に排出されることとなる。

このようにして、網筒１５の位置で屑粒が篩い出され、
残った大粒の整粒が上部筒１４の位置まで揚粒運搬され
、やがて放出窓１３より取出域６へと放出され、上部筒
１４の外周に設けられた上部掻羽根１９によって取出口
２０へと導かれ、貯留タンク２１内へ供給される。

ところで、投入ポツバ１１に投入された被選別穀粒が、
シ、ニート２２を介し゛ζ投人口１０ａから受粒部１０
内の底部へ、スパイラル体２の回転方向と略々直行する
方向に沿って投入されるので、受粒部１０内へ投入され
た被選別穀粒とスパイラル体２の螺旋翼１６とが衝突す
る直前における両者の運動方向が略々９０度異なるので
、両者が衝突したとき、受粒部１０内へ投入されるはず
の被選別穀粒の一部がシュート２２内へはね出し、受粒
部１０内・＼の投入がス１、−ズに行なわれなくなると
共に、衝突時の衝撃により被選別穀粒を損傷するおそれ
があり、更に衝撃音が騒音となるおそれがあった。

本考案は、上記従来の問題点を解消するための縦型穀粒
選別機の提供を目的とする。

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。

第２図は、縦型穀粒選別機におい°Ｃ１本考案により改
良が施された部分を示す右側断面図である。

図示しなかった残余の部分は、従来のものと本質的に変
わったところはない。

本考案において主たる改良部となったのは、受粒部１０
′及びシュート２２′である。

受粒部１０′の内側面には投入口１０′ａが、背面部位
からスパイラル体２の回転方向（第３図中の矢符Ａ方向
）に沿って若干離れた部位に開口されている。

受粒部１０′の投入口１０′ａと投入ホッパ１１の排出
口１１ａとを連結するシュート２２′は、該シ：Ｌ−ト
２２′の内部に形成された搬送路の終端近傍（投入口１
０′ａ寄り）における搬送路中心線の延長線が、スパイ
ラル体２の回転方向（第３図中の矢符Ａ方向）の接線方
向と略々同一な方向（第３図中の矢符Ｂ方向）へ指向す
るようになされている。

次に、本考案に係る縦型穀粒選別機の作用効果を説明す
る。

投入ボツバ１１に投入された被選別穀粒は、シュート２
２′内の搬送路に案内されて受粒部１０′の投入口１０
′ａに導かれ、そしてスパイラル体２の回転方向（第３
図中の矢符Ａ方向）の接線方向と略々同一な方向（第３
図中の矢符Ｂ方向）に沿って投入口１０′ａから受粒部
１０′内へ投入される。

投入口１０′ａから受粒部１０′内へ投入された被選別
穀粒は、スパイラル体２の螺旋翼１６に衝突するが、衝
突する直前における被選別穀粒の運動方向と螺旋翼１６
の回転方向の接線方向とが略々同一方向となるので、受
粒部１０′内−、スムーズに導かれる。

その結果、被選別穀粒と螺旋翼１６との衝突時における
衝撃は非常に小さくなり、被選別穀粒を損傷することが
著しく減少すると共に衝撃音が小さくなり、更に被選別
穀粒の受粒部１０′内からシュート２２′内へのはね出
しが減少する。

以上詳述の如く、本考案に係る縦型穀粒選別機は、被選
別穀粒を受粒部内へスムーズに投入することが出来るの
で、はね出し、穀粒の損傷及び騒音が著しく減少し、農
作業の効率を向上させる実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の縦型穀粒選別機の一部切截右側断面図、
第２図は本考案に係る縦型穀粒選別機の実施例の主要部
を示す一部切截右側断面図、第３図は同上のｍ −＝
ｍ線切断面図である。 １・・・・・・選別網体、２・・・・・・スパイラル体
、３・・・・・・外殻体、９・・・・・・基盤、１０′
・・・・・・受粒部、１１・・・・・・投入ホッパ、２
２′・・・・・・シュート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状選別網体と該選別網体の内部に収嵌された揚粒用
   スパイラル体とが互に同心して回転する如く共に外殻体
   内に立設され、前記選別網体の内周径とほぼ同径の筒状
   受粒部が選別網体の直下に位置する如く基盤上に据え付
   けられ、前記スパイラル体が、受粒部と選別網体の内部
   に連って収嵌回転する如くなされ、前記受粒部の内周面
   に開口された投入口と前記外殻体外に設けられた投入ホ
   ッパの排出口とをシュートで連結した縦型穀粒選別機に
   おいて、前記シュートの終端近傍における搬送路中心線
   の延長線が、前記スパイラル体の回転方向の接線方向と
   略々同一な方向へ指向するようになされたことを特徴と
   する縦型穀粒選別機。