JPH031213B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は移送装置に関するもので、小物品を垂
直又は垂直に近い角度に移送可能に成る連続スパ
イラル型の移送装置を提供することを目的とする
ものである。

従来垂直方向に大豆、小豆、とうもろこし及び
米等穀類を移送するような装置では一般にバケツ
ト方式に依るものが殆んどであり、無端ベルト又
はチエンに取り付けられた多数のバケツトを移動
反転せしめて高所に穀類を移送していた。

しかし、この方式に依れば被移送体が間歇的に
送られる構造に成るばかりでなく、空バケツトを
送り戻す為の復路スペースを要するものであり、
装置が大型化する問題を有していた。

本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、従
来横置か又は緩い傾斜部分に於いてのみ用いられ
ているスパイラル型の移送装置を垂直状態に於い
ても使用可能になるように構成したものである。

即ち本発明の移送装置は移送筒内に軸挿された
スパイラル羽根軸の供給部に他の部分より小径に
成る切欠部を構成すると共に、該移送筒に開設し
た供給口を特殊形状に構成し、スパイラル羽根軸
の回転に依つて被移送体を垂直に移送するもので
ある。

以下、本発明移送装置の一実施例を図面に従つ
て説明する。

１は垂直方向に架設した円筒状の移送筒本体で
あり、該本体１の上下両端にはそれぞれ排出筒２
と供給筒３が嵌合連結され、移送筒４を構成す
る。５は前記排出筒２と供給筒３の各端部材に固
着した軸受部在６，６を介して移送筒４に内挿し
回動自在に軸設した回動軸であり、該回動軸５の
外周に移送筒４の全長に亘つて一枚の連続した帯
板から成るスパイラル羽根板７を螺設固着してス
パイラル羽根軸８を構成して成る。

上記スパイラル羽根板７の外径は、本体１、排
出筒２及び供給筒３の内径より僅かに小径に成
り、内壁に充分近接して回動する。

上述の如くスパイラル羽根軸８の下端が内挿し
た供給筒３の側壁には供給口９が開設されると共
に、該部スパイラル羽根板７は供給口９の高さに
相当する部分が四分の一ピツチに亘つて小径に成
り、供給筒３の内周との間に被移送体が充分に通
過可能に成る切欠部１０を構成する。

また上記供給口９は第３図に示す如く、水平状
上縁１１と該水平状上縁１１と約80度の内角αを
持つ前縁１２、該水平状上縁１１と90度の内角β
を持つ後縁１３及び前縁１２と後縁１３に連続す
ると共にスパイラル羽根板７の外径より小径Ｒの
円弧より成る半円下状縁１４から形成され、該供
給口９に連接する導入筒１５は内周の下側部が半
円状下縁１４と接するように供給筒３に突設して
成る。尚、第２図において略半円弧状に記載した
破線は供給筒３に突設した導入筒１５の接合位置
を表したものである。

また前記排出筒２の周側に開設される排出口１
６は該排出筒２に突設したシユート１７に開口し
て成る。

なお、１８は前記回動軸５の一端に軸着したプ
ーリであり、モータ（記載せず）の駆動軸と無端
ベルトを介して駆動連結し、スパイラル羽根軸８
を適宜高速度で矢印Ｘ方向に回転駆動せしめるよ
うに構成する。

上記構成に成る移送装置はモータに依つてスパ
イラル羽根軸５を回転駆動しながら穀類等の粉状
被移送物を高所へ移送するもので、例えば大豆等
の被移送物を導入筒１５に供給すると、供給口９
から移送筒４内に侵入した落下する大豆は矢印Ｘ
方向に回転しているスパイラル羽根板７に依つて
上方に押し上げられる。

このときスパイラル羽根板７は、供給口の高さ
位置に於いて、切欠部１０が構成されているた
め、供給口９から送り込まれる大豆はスパイラル
羽根板７の縁によつて弾き飛ばされることなく、
その切欠部１０から１ピツチ下側のスパイラル羽
根板７上に落下し、高速度で連続移送することが
できるように成る。これに対して切欠部１０が無
い場合には、供給口９を形成している水平状上縁
１１、前縁１２、後縁１３及び半円状下縁１４の
内側に密接してスパイラル羽根板７の外縁がピツ
チ方向に移動する。即ち、導入筒１５側から供給
される豆類等の被移送物がこの供給口９に臨む
と、上記スパイラル羽根板７の外縁が高速度で移
送しているため、この外縁が一部の被移送物を叩
き、弾き出す作用をする。

上記切欠部１０の構成によつて回転しているス
パイラル羽根板７の該部外縁は、供給口９の面か
ら後退した構造になるため、被移送物が当突する
確率が低くなると同時に、例え弾かれても供給筒
３の内壁によつて内径方向に戻され、供給口９か
ら導入筒１５の方向に出されることは殆どなくな
る。

従つて該スパイラル羽根板７に落下した大豆は
回転駆動するスパイラル羽根板７の螺条作用と、
該スパイラル羽根板７の回転に伴なう遠心力に依
つて大豆を移送筒４の内壁に押し付ける作用が相
俟つて大豆は順次内壁に沿つて押し上げられ、移
送筒４上部の排出口１６からシユート１７を経て
排出される。

以上述べたように本発明の移送装置はスパイラ
ル羽根軸を移送筒内で回動する簡単な構造に依つ
て被移送体を高所へ垂直移送できると共に、連続
的な移送が可能と成るもので、移送スペースが小
さくなり、装置の小型化が可能に成る特徴を有
し、本発明の実用的効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明装置の一実施例を示すもので、第
１図は一部切欠した正断面図、第２図は同要部拡
大断面図、第３図は第２図に於けるＡ−Ａ線断面
図、第４図は第２図に於けるＢ−Ｂ線断面図であ
る。 １〜移送筒本体、４〜移送筒、５〜回動軸、７
〜スパイラル羽根板、８〜スパイラル羽根軸、９
〜供給口、１０〜切欠部、１１〜水平状上縁、１
２〜前縁、１３〜後縁、１４〜半円状下縁、１５
〜導入筒、１６〜排出筒、１７〜シユート。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 移送筒内にスパイラル羽根軸を回動自在に内
   挿し、該移送筒の一端近傍に矩形供給口、また他
   端近傍に排出口を開設すると共に、上記スパイラ
   ル羽根軸の矩形供給口該当部位のスパイラル羽根
   板外周部に該矩形供給口の軸方向の長さ範囲に於
   いて適宜長さの切欠部を設けて成り、且つ上記供
   給口を水平上縁と半円状下縁と、それ等の両端を
   連結する前縁と後縁に依つて構成し、移送筒を垂
   直又は高角度に保持し、上記スパイラル羽根板を
   高速度に回転して使用することを特徴とする移送
   装置。