JPS603558Y2 - 高周波コイル体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、コイルを巻設したボビンに固着したベースに、
コイルの引出線と、電子部品を載置したプリント基板の
パターンの引出線とがそれぞれ接続される複数の端子を
固定してなる高周波コイル体に関するものである。

一般に斯かる高周波コイル体は、ベースに端子を固定し
てから端子にプリント基板のパターンを接続するまでに
多数の工程を経て取扱われるため端子の一部が変形して
しまって全部の端子をプリントパターンの所定の位置に
一度に対応させて接続することが困難になることがしば
しば起った。

このような場合には、変形した端子を１つづつ矯正して
やらなければならず作業が面倒であった。

又、他の部品との関係において、高周波コイル体とプリ
ント基板との上下あるいは前後位置に変更があった場合
、その都度、位置に対応した端子と交換する必要があっ
た。

本案は上述したような欠陥を解消して端子へのプリント
パターンの接続を簡単に行なえるようにすることを目的
とするもので、以下その実施例を図面について説明する
と、１はコイル２を巻設したボビン３を固着した絶縁材
料からなるベースで、このベース１にはコイル２の引出
線２′と、コイルと協働して例えばフロントエンド回路
を構成する図示しない電子部品を載置したプリント基板
４のパターン５とがそれぞれ接続される複数の端子６が
例えばインサート底形によって固定されている。

端子６は面方向への変形が可能で表面処理が施された例
えば鋼板からなり、ベース１への固定部分から２つの部
分に分割されていて、その一方６′には上記引出線２′
が接続されている。

他の分割部分は６＃はその先端で、絶縁材料からなる部
材７によって他の端子の同じ部分と互に連結されている
。

この連結は例えばインサート底形によりベースへの端子
の固定と同時に行なうことができる。

端子部分６″の固定部と連結部との間には、部材７との
間にプリント基板４を位置決めするとともに、プリント
基板４のパターン５を例えば半田付けにより接続するた
めの突起８が形成されている。

更に端子部分６″には、第２図の点線で示す位置にプリ
ント基板４を変位して、端子６とプリントパターン５と
の接続を外すことなくプリント基板４上の電子部品の取
替え或いは試験などを行えるようにするための屈曲部９
が形成されている。

なお、１０はプリント基板４に形成した切欠スリットで
、端子部分６″に嵌合される。

以上説明したように本案によれば、端子を変形可能の部
材で形成したので、高周波コイル体とプリント基板との
位置関係に多少の変更があっても端子を変位させそれに
対応させることが可能である。

又、第２図の点線で示す位置にプリント基板を変位して
、端子とプリントパターンとの接続を外すこと無くプリ
ント基板の電子部品の取替え或いは試験を行える利点を
有している。

又、その際、端子が変形しても、複数の端子のプリント
基板のパターンに接続される端子部分の近傍は絶縁部材
により互に連続しているので、その端子部分は変形し難
くなって端子相互の位置関係が一定に保たれることにな
る。

従って、端子にプリント基板のパターンを接続する際複
数の端子を一度に対応させることができるようになって
接続作業が簡単になるという実用上優れた効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の高周波コイル体の実施例を示し、第１図は
上面図、及び第２図は一部破断して示す側面図である。 図中、１はベース、２はコイル、２′は引出線、３はボ
ビン、４はプリント基板、５はパターン、６は端子、及
び７は絶縁材料からなる部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コイルを巻設したボビンに固着したベースに、コイルの
   引出線と、電子部品を載置したプリント基板のパターン
   とがそれぞれ接続される複数の端子を固定してなる高周
   波コイル体において、前記複数の端子を変形可能の部材
   で形成すると共に、プリント基板のパターンが接続され
   る端子部分の近傍で絶縁材料からなる部材により互に連
   結したことを特徴とする高周波コイル体。