JPS6033884Y2 - ポンプ注液式ポツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はポット本体に付設したポンプ装置により液容器
内の液体を液容器内外を連通させる一連の液体注出通路
部材を通して外部へ注出し得るようにしたポンプ注液式
ポットに関するものである。

（従来技術） 従来のこの種のポンプ注液式ポットにおいては、一連の
液体注出通路部材の先端吐出口が高位置に設けられてい
るために、液体注出時にコツプ等の受液容器を持ったま
まで注液作業を行う必要があり、その注液作業が面倒と
なるとともに注出される液体（熱湯）の飛沫によって火
傷の危険性があった。

（考案の目的） 本考案は上記した従来のポンプ注液式ポットの問題点に
鑑み、液体注出時にコツプ等の受液容器を床面上に置い
たままで注液作業が行え、しかも受液容器の高さに応じ
て下端注口の高さを調節することができるようにすると
ともに、該下端注口の高さを確実に位置決めすることが
できるようにしてポンプ注液式ポットを提供することを
目的とするものである。

（考案の構成） 本考案のポンプ注液式ポットは、外ケース内に液容器を
収容したポット本体にポンプ装置を付設して該ポンプ装
置によって注出される前記液容器内の液体を前記液容器
内外を連通させる一連の液体注出通路部材を介して外部
に案内するようにし、さらに前記液体注出通路部材の先
端吐出口の下方には前記ポット本体側に固定した内パイ
プと該内パイプに上下動自在に嵌合した外パイプとを設
けるとともに、前記外パイプを該外パイプの長さ方向に
変位不能状態で設けられた外パイプ固定部材に対して適
宜高さ位置で固定し得る如く凹凸係合させたことを特徴
とするものである。

（実施例） 第１図ないし第４図に示す本考案実施例のポンプ注液式
ポットを説明すると、この実施例のポンプ注液式ポット
は、外ケース４の内部に液容器として真空二重瓶からな
る中瓶５を収容しさらに外ケース４の上部に皿状の下口
部材６を載置固定してなるポット本体１と、内部にポン
プ装置（ベローズ式エアーポンプ）９を収容してなる蓋
体２と、柱部１３に下方に延びる瓶内管１１と横方向に
延びる瓶外管１２とを取付けてなる液体注出通路部材８
と、該液体注出通路部材８の先端吐出口１２ａから吐出
される液体を下方に導びくための内パイプ２３と該内パ
イプ２３に上下動自在に嵌合した外バイブ２４をもつ注
出補助具２０とによって構成されている。

蓋体２はポット本体１の上部に蝶番３によって枢着され
ている。

下口部材６のほぼぼ中央部には給水口となる栓差込穴７
が形成されている。

この栓差込穴７には液体注出通路部材８の一部をなす柱
部１３が嵌脱自在に嵌着される。

下口部材６の前部には外ケース４の前面４ａより前方に
突出する突出部１６が形成されており、該突出部１６に
は液体注出通路部材８の先端吐出口１２ａを下方に臨ま
せるための穴１７が形成されている。

この実施例では液体注出通路部材８はユニット化されて
おり、該液体注出通路部材８を構成する瓶内管１Ｌど瓶
外管１２とは柱部１３内の通水路１４を介して相互に連
通せしめられている。

又、柱部１３には縦方向に貫通する通気路１５が形成さ
れており、閉蓋時には該通気路１５を介してエアーポン
プ９と中瓶５内とを連通させるようにしている。

液体注出通路部材８の装着時には、その先端吐出口（瓶
外管１２の先端）１２ａが下口突出部１６の穴１７から
下方に臨“むようになっている。

注出補助具２０は、それぞれ直管状とした内パイプ２３
と該内パイプ２３に上下動自在に嵌合した外パイプ２４
からなる注出補助管２１と該注出補助管２１の外側をカ
バーする有底のカバ一部材２２によって構成されており
、又この注出補助具２０は外ケース前面、４ａの下口突
出部１６の下部に配置固定されている。

注出補助管２１の内パイプ２３は、その上端部２３ａの
開口を下口突出部１６に形成した穴１７に連通させた状
態で工科前方に向けて取付けられている。

又この内パイプ２３は下口突出部１６の穴１７の上方か
ら挿通された螺筒２５に螺合させて該内パイプ上端部２
３ａと螺筒２５の上端に形成した外向き鍔部２５ａの間
で穴１７の口縁部を挾みつけるようにして下口突出部１
６の下面に固定している。

即ち、内パイプ２３の上端部２３ａの開口内面には酸ネ
ジが形成され、又螺筒２５の外面には雄ネジが形成され
ており、螺筒２５の雄ネジを穴１７の上方から挿通させ
た状態で両ネジ部を螺合緊締することにより内パイプ２
３を固定している。

なお内パイプ２３の上端部２３ａはその下方部より大径
に形成している。

注出補助管２１の外パイプ２４は内パイプ２３の外径と
ほぼ同じ内径をもっており、該外パイプ２４は内パイプ
２３に対してその長さ方向（上下方向）にスライドし得
るようにしている。

又、この外パイプ２４の上端部には該外パイプ２４の回
り止め用突起２６が形成されている。

なお外パイプ２４の下端２４ａはその上方部分よりやや
小径に形成しており、外パイプ２４の上動時（第１図）
でも該外パイプ下端２４ａが内パイプ２３の下端より下
方に突出するようにしている。

注出補助管２１の外側をカバーするカバ一部材２２は、
前壁２２ａ１両側壁２２ｂ、２２ｂ及び底壁２２ｃを有
し、又該カバ一部材２２は外ケース４の前面４ａにビス
止めによって固定されている。

カバ一部材２２の底壁２２ｃにはその前側寄りに穴２７
が形成されており、該穴２７から注出補助管２１の下端
部（外パイプ２４の下端部２４ａ）を下方に向けて突出
させている。

カバ一部材２２の前壁２２ａは注出補助管２１の傾斜と
ほぼ同じ工科前方に傾斜させており、該前壁２２ａの裏
面には外パイプ２４の回り止め用突起２６を上下方向に
案内するためのガイド壁２８．２８（第３図）が形成さ
れている。

このガイド壁２８，２８は縦方向に適宜の長さをもって
おり、又ガイド壁２８．２８の下部には外パイプ２４の
突起２６の下動範囲を規制するストッパー２９が内方に
向けて突出形成されている。

即ち、外パイプ２４はその突起２６が移動できる範囲（
ストロークＨ）内の長さだけ伸縮できるようになってい
る。

注出補助管２１の外パイプ２４は、該外パイプ２４の長
さ方向に変位不能状態で設けられた外パイプ固定部材４
３に対して凹凸係合せしめることによって任意の上動又
は下動位置で固定し得るようにされている。

外パイプ固定部材４３は、この実施例では比較的短小な
長さで且つ外パイプ２４の外径とほぼ同径の内径をもつ
筒体によって形成されており、この筒体４３はカバ一部
材２２の底壁２２ｃに形成した穴２７の口縁に上下動不
能状態で取付けられている。

又外パイプ２４の外面には上下方向に多数の輪状凹凸部
４２が形成されており、他方、筒体４３の内面には該輪
状凹凸部４２に対して上下方向にスライド自在に凹凸係
合する内向きの突部４４が形成されていて、該突部４４
を輪状凹凸部４２の適宜の高さ位置に係合せることによ
り、外パイプ２４を外パイプ固定部材４３に対して適宜
の高さ位置で固定させることができるようになっている
。

尚、この実施例の場合は、外パイプ２４を引き出せは頁
又は押し込めば）外パイプ２４の輪状凹凸部４２が筒体
４３の突部４４を乗り越えて該外パイプ２４を上下動さ
せることができるようになっている。

蓋体２内に収容しているエアーポンプ９はそのポンプ天
板の上部に配置された操作板１０によって押圧駆動され
るようになっている。

この実施例のポンプ注液式ポットは、ポンプ操作板１０
を押圧するとエアーポンプ９からの加圧空気が栓内通気
路１５を通って中瓶５内に吹き込まれ、その加圧空気に
よって中瓶５の液体Ｗを液体注出通路部材８及び注出補
助管２１を通して外部へ注出できるようになっている。

又、液容器５内の液体Ｗを比較的背の高い受液容器Ａに
注液するときには第１図に示すように注出補助管２１の
外パイプ２４を上方に押し込んでおき、外パイプ２４の
下端注口２４ａの直下方の床面上にその背高受液容器Ａ
を置いて注液作業を行い、又比較的背の低い受液容器Ａ
に注液するときには第４図に示すように注出補助管２１
の外パイプを下方に引き出して行えばよい。

このように受液容器Ａの高さに応じて外パイプ２４を上
下動させてその下端注口２４ａの高さを調節しておけば
受液容器Ａを床面上に置いたままでも注液時に液体がは
ね返りが起らず床面を濡らすことがない。

（考案の効果） 本考案のポンプ注液式ポットは次のような効果がある。

（１）液容器５内の液体Ｗを案内する液体注出通路一部
材８の先端吐出口１２ａの下方に注出補助管２１を連設
しているので、受液容器を床面上に置いたままで注液操
作が行え、その注液作業を容易に行うことができるとと
もに注出補助管２１の先端注口部２４ａが受液容器に近
づいているので注出される液体の飛沫が少なく床面を濡
らすことがない。

（３）注出補助管２１の外パイプ２４を該外パイプ２４
の長さ方向に変位不能状態で設けられた外パイプ固定部
材４３に対して適宜高さ位置で固定し得る如く凹凸係合
させているので、該外パイプ２４の固定が確実となり、
該外バイブ２４が不用意にスライド（下動）することが
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるポンプ注液式ポットの
縦断面図、第２図は第１図の■−■断面図、第３図は第
１図のポンプ注液式ポットの一部分解斜視図、第４図は
第１図のポンプ注液式ポットの作用説明図である。 １・・・・・・ポット本体、２・・・・・・蓋体、−４
・・・・・・外ケース、５・・・・・・液容器、８・・
・・・・液体注出通路部材、９・・・・・・ポンプ装置
、１２ａ・・・・・・吐出口、２０・・・・・・注出補
助具、２１・・・・・・注出補助管、２２・・・・・・
カバ一部材、２３・・・・・・内パイプ、２４・・・・
・・外パイプ、４３・・・・・・外パイプ固定部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外ケース４内に液容器５を収容したポット本体１にポン
   プ装置９を付設して該ポンプ装置９によって注出される
   前記液容器５内の液体Ｗを前記液容器内外を連通させる
   液体注出通路部材８を介して外部に案内するようにし、
   さらに前記液体注出通路部材８の先端吐出口１２ａの下
   方には前記ポット本体１側に固定した内パイプ２３と該
   内パイプ２３に上下動自在に嵌合した外パイプ２４を設
   けるとともに、前記外パイプ２４を該外パイプ２４の長
   さ方向に変位不能状態で設けられた外パイプ固定部材４
   ３に対して適宜の高さ位置で固定し得る如く凹凸係合さ
   せたことを特徴とするポンプ注液式ポット。