JPS6032756Y2

JPS6032756Y2 - 電解コンデンサ

Info

Publication number: JPS6032756Y2
Application number: JP18451579U
Authority: JP
Inventors: 進安藤
Original assignee: 日本ケミコン株式会社
Priority date: 1979-12-30
Filing date: 1979-12-30
Publication date: 1985-09-30
Also published as: JPS56101642U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、チューブラ型電解コンデンサなどの電解コ
ンデンサの改良に関する。

近年、電子機器の構成部品はＩＣ化等により小型・軽量
化が図られ、回路基板上に実装されるチューブラ型電解
コンデンサの占有面積が問題となっている。

第１図は従来ののチューブラ型電解コンデンサの構造及
びその回路基板上の取り付は状態を示す。

このチューブラ型電解コンデンサでは、アルミニウムケ
ース６の底面に、電解コンデンサ素子２から引き出され
た陰極用タブ４を接続するが、これはアルミニウムケー
ス６に電解コンデンサ素子２を挿入しない状態で溶接す
るため、アルミニウムケース６の深さに溶接作業上必要
とされる長さを加えた相当の長さのタブ４が必要であり
、電解コンデンサ素子２とアルミニウムケース６の底面
との間には、長いタブ４が収納できる間隔ａのスペース
が必要である。

また、アルミニウムケース６は封口ゴム８で密封され、
封口ゴム８には電解コンデンサ素子２の陽極に固着され
た端子棒１０が貫通されて保持される結果、封口ゴム８
は、アルミニウムケース６の加締めに耐えアルミニウム
ケース６を密封できる程度の厚みｂが必要である。

このため、アルミニウムケース６の長さＣは、電解コン
デンサ素子２の占める長さｄより相当大きなものとなる
。

また、チューブラ型電解コンデンサの回路基板１２上の
パターン１４に接続する場合、前記アルミニウムケース
６に固着されたり一ド１６及び前記端子棒１０に固着さ
れたリード１８は、機械的強度の点で付根から直角に折
り曲げることができず、付根部分から一定の距離をおい
て湾曲させることが必要である。

このため、回路基板１２上のチューブラ型電解コンデン
サの占有面積は、リード１６．１８の占有する長さｅ、
ｆを加えた長さｇとアルミニウムケース６の幅で決定さ
れることから、相当大きなものとなる。

そこで、この考案は、外装部材における電解コンデンサ
素子の占める割合を大きくシ、かつリードの折り曲げに
伴う回路基板を占める面積を無くし、体積効率の改善で
小型、大容量化を図った電解コンデンサを提供しようと
するものである。

すなわち、この考案は、合成樹脂で形成された基板に電
解コンデンサ素子を設置するとともに、前記基板に覆い
体を取付けて前記電解コンデンサ素子に外装を施し、前
記基板に埋設される支持部と、この支持部と一体に形成
されて前記電解コンデンサ素子の各端面に対向して配置
される立壁と、前記支持部に取り付けられて前記基板か
ら外部に突出させるリード部とからなる端子板を設け、
前記立壁に前記電解コンデンサ素子から引き出されたタ
ブを接続したものである。

以下、この考案を図面に示した実施例を参照して詳細に
説明する。

第２図はこの考案の電解コンデンサの実施例を示す縦断
面、第３図は第２図の■−■線に沿う断面を示している
。

第２図および第３図に示すように、矩形のケース２０は
、絶縁性合成樹脂で形成されており、底板としての基板
２２と、この基板２２の上面を被嵌する覆い体２４とか
ら構成される。

すなわち、基板２２と覆い体２４とは超音波溶接等の接
合手段で一体に固着され、基板２２の上面に載置された
アルミニウム電解コンデンサ素子２６は被嵌されて覆い
体２４で外装が施される。

周知のように、アルミニウム電解コンデンサ素子２６は
、陰極用アルミニウム箔と、表面に化成酸化皮膜による
誘電体を形成した陽極用アルミニウム箔とを隔離体を介
在させて巻回した後、電解液を含浸させたものである。

アルミニウム電解コンデンサ素子２６の端部には、相対
する陽極及び陰極に接続されたタブ２８．３０が導出さ
れ、各タブ２８．３０はそれぞれ基板２２に立設された
端子板３２．３４に電気的に固着されている。

端子板３２．３４は、第４図に示すように、基板２２の
平面内に埋め込まれる支持部３６の一辺部に直角に立壁
３８を立設し、この立壁３８の上端にタブ２８又は３０
がアルミニウム溶接などの固着により電気的に接続され
る接続片４０をアルミニウム板で一体に形成したもので
ある。

この端子板３２．３４の支持部３６の裏面のほぼ中央に
は、半田付は可能な金属ワイヤで形成された接続用リー
ド部４２が突設され、各接続用リード部４２は基板２２
の側端より内方部分から外部に突出される。

以上のように構成したので、ケース２０内における端子
板３２．３４は厚さ０．５〜１ｒＨ１ｔ程度のアルミニ
ウム板で形成でき、接続のために必要とされるタブ２８
．３０の長さは極めて短いため、ケース２０内のアルミ
ニウム電解コンデンサ素子２６以外の端子板３２，３４
及びタブ２８，３０の占める割合は極めて小さい。

この結果、ケース２０内のスペースの殆どをアルミニウ
ム電解コンデンサ素子２６で占めることができ、体積効
率の向上が図られている。

また、アルミニウム電解コンデンサ素子２６の端面部に
は、電極用アルミニウム箔が露出しておらず隔離体のみ
が存在していることから、端子板３２．３４の立壁３８
が当接されても不都合はなく、シかも、立壁３８とケー
ス２０の内面との間隙も必要としないことから、無駄な
スペースが削減できるとともに、ケース２０内のアルミ
ニウム電解コンデンサ素子２６の占有体積の増大が図ら
れ、電解コンデンサの小型、大容量化が達成される。

また、端子板３２，３４はケース２０の基板２２に一体
的にモールドで埋め込まれているので、従来のチューブ
ラ型電解コンデンサのリードと異なり、支持部３６と基
板２２との接合が確実になるので、機械的強度を高く維
持でき、十分な気密度の確保、接続の信頼性の向上、機
械的振動による断線の防止などが図れる。

さらに、端子板３２．３４の接続片４０とタブ２８．３
０の固着は、接続片４０を立壁３８の面上に折曲しない
前の平板状態で行なうことができるので、アルミニウム
溶接が極めて容易で作業性が向上するとともに、確実な
固着状態が得られる。

特に、接続片４０はタブ２８．３０を包み込む形で第４
図に示すように折曲されるので、振動に伴うタブ２８．
３０の保護と、確実な電気的接続状態が得られる。

また、タブ２８．３０と接続片４０との溶接は、接続片
４０の存在でアルミニウム電解コンデンサ素子２６から
離間した位置で行なうことができるので、溶接作業によ
るアルミニウム電解コンデンサ素子２６への悪影響を回
避できる。

そして、接続用リード部４２はケース２０の側端面より
内方の基板２２の位置から突出されておりケース２０の
占有面積内に置かれているので、回路基板に接続用リー
ド部４２を挿入して極めて容易に電気的接続を行うこと
ができ、従来のような機械的強度を考慮してのリード部
４２の折曲作業は全くなく、しかもリード部４２の占有
面積分を削減できる。

また、第４図に示すように、接続片４０が立壁３８より
少し離れた状態で、覆い体２４を被嵌すれば、覆い体２
４の内面とアルミニウム電解コンデンサ素子２６との間
に弾性力を維持しつつ端子板３２．３４が収納され、ア
ルミニウム電解コンデンサ素子２６がケース２０内に端
子板３２，３４を介して把持されることになるので、機
械的強度が向上する。

なお、端子板３２．３４は、第５図に示すように、支持
部３６に立壁３８を立設して構威し、接続片４０に固着
していたタブ２８又はタブ３０を立壁３８の表面に固着
してもよい。

この場合、接続片４０を折曲する工数が減少し、しかも
、接続片４０の厚みの分だけスペースが節約できる点で
有利である。

さらに、端子板３２．３４の構造が簡単になり、製作が
容易になる利点がある。

また、実施例では、アルミニウム電解コンデンサについ
て説明しているが、電解コンデンサ素子には、例えば筒
形タンタル電解コンデンサ素子を用いてもよい。

以上説明したように、この考案によれば、外装部材内の
電解コンデンサ素子の占める割合が大きくなるので、外
装部材の体積効率が高まり、小型で静電容量の大容量化
が実現できるとともに、リードの折り曲げ等に伴う回路
基板上を占める面積の狭小化によって実装効率を向上さ
せることができ、回路基板の効率的な利用及び小型化を
図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のチューブラ型電解コンデンサの構造及び
その取り付は状態を示す断面図、第２図はこの考案の電
解コンデンサの実施例を示す縦断面図、第３図は第２図
の■−■線に沿う断面図、第４図は端子板を示す斜視図
、第５図は端子板の他の実施例を示す斜視図である。２０・・・・・・ケース、２２・・・・・・基板、２４
・・・・・・覆い体、２６・・・・・・電解コンデンサ
素子、３２．３４・・・・・・端子板、３６・・・・
・・支持部、３８・・・・・・立壁、４０・・・・・・
接続片、４２・・・・・・接続用リード部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）合成樹脂で形成された基板に電解コンデンサ素子
を設置するとともに、前記基板に覆い体を取付けて前記
電解コンデンサ素子に外装を施し、前記基板に埋設され
る支持部と、この支持部と一体に形成されて前記電解コ
ンデンサ素子の各端面に対向して配置される立壁と、前
記支持部に取り付けられて、前記基板から外部に突出さ
せるリード部とからなる端子板を設け、前記立壁に前記
電解コンデンサ素子から引き出されたタブを接続したこ
とを特徴とする電解コンデンサ。
（２）前記立壁には、その先端部を折り曲げて前記電解
コンデンサ素子から引き出されたタブを接続する接続片
を一体に形成したことを特徴とする実用新案登録請求の
範囲第１項に記載の電解コンデンサ。
（３）前記リード部は、前記基板の側端より内方の位置
から突出させたことを特徴とする実用新案登録請求の範
囲第１項に記載の電解コンデンサ。