JPS6032616B2 - 高い貯蔵安定性の無水アセチルサリチル酸ナトリウム - Google Patents

高い貯蔵安定性の無水アセチルサリチル酸ナトリウム

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JPS6032616B2
JPS6032616B2 JP10028176A JP10028176A JPS6032616B2 JP S6032616 B2 JPS6032616 B2 JP S6032616B2 JP 10028176 A JP10028176 A JP 10028176A JP 10028176 A JP10028176 A JP 10028176A JP S6032616 B2 JPS6032616 B2 JP S6032616B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は、アセチルサリチル酸ナトリウム濃水溶液に、
水混和性有機溶媒を徐々に、針状無水結晶の形成を避け
るように添加して、アセチルサリチル酸ナトリウム2水
和物の板状結晶の沈澱を作り、次に、この2水和物を脱
水して、無水状態のアセチルサリチル酸ナトリウムを得
ることによって作った、板状結晶粒で、高い貯蔵安定性
、優れた乾燥流動特性及び直接圧縮成形の容易性を示す
ことを特徴とする無水アセチルサリチル酸ナトリウム及
びその製法に関する。
従来は実用的に充分な貯蔵安定性をもつアセチルサリチ
ル酸ナトリウムは製造できなかった。
本発明の最も重要な特徴はこの貯蔵安定性を実用上充分
な程度まで向上させたことである。6増欧年前のアセチ
ルサリチル酸(アスピリン)の価値のある鎮痛及び解熱
効果の発見以来、この化合物の安定で、中性で、水溶性
の誘導体を作る試みがなされてきた。
このような誘導体は、アセチルサリチル酸自体よりすぐ
れた多数の重要な長所をもつであろうし、錠剤をのみこ
めない患者に溶液の形で与えることができ、更に吸収し
やすくなるであろうし、最も重要なことには、アセチル
サリチル酸の酸性と低い水浴解度(1タ/100の‘)
により生じる胃腸障害の頻度を低減するであるつoアセ
チルサリチル酸の安定な、中性の水溶性誘導体を作る試
みにおいて、この化合物の塩及び他の誘導体が多数合成
されてきた:リチウム、アンモニウム、ナトリウム、カ
リウム、カルシウム及びマグネシウム塩、アミン及びア
ミノ酸塩、ウレア、アミノ酸などのカルシウム銭塩であ
る。
不幸なことには、これらの化合物は、貯蔵安定性が不確
実であることが分った。明らかに、アセチルサリチル酸
のカルボキシ基の中和をすると、アセチル基は異常に、
加水分解及び他の分解に敏感になり、その結果、多くの
これらの化合物は、貯蔵中に分解されやすく、サルチル
酸、酢酸などの種々の分解生成物を生じることとなる。
特にやつかし、なことは、これらのアスピリン塩及び他
の誘導体の貯蔵挙動は、非常に気まぐれであり、予想で
きないものである。
このような化合物を同じプロセスで製造してもロットが
異なると安定性‘ま大きく変動する。すなわち、一部は
数週間の貯蔵の後に分解し、他は数ケ月後に分解するの
に、一方他のものはもっと長い期間、良好な状態にある
が突然に分解いまじめ、分らない理由により非常に遠く
分解する。この予想できない挙動は、明らかに過去の種
々の研究者により出されたアセチルサリチル酸の塩及び
種々の他の誘導体の安定性に関する矛盾する主張を、か
なりな程度、説明するものである。ァセチルサリチル酸
の単純塩はアセチルサリチル酸自体よりはるかに可溶性
で、より効力があり、薬学的に長く保ち、胃にたし、す
るしげきが少なく、口にあうものである。このような塩
のうちアセチルサリチル酸ナトリウム塩(ナトリウムア
スピリン)は、可溶性、作用速度、血清レベル及び口あ
たり性において最も有利なものである。アセチルサリチ
ル酸ナトリウムは、アセチルサリチル酸自体より水浴性
が約100の音ある。それは、中性で、耐容性のよく、
胃腸器管から容易に吸収されるものである。それは、ア
セチルサリチル酸自体及びその種々の処方物よりも、速
かな効果を有し、その作用はより予想できるものである
。アセチルサリチル酸ナトリウムは、固体型をとるとき
、塩辛いが、受入れられる味をもった化合物であり、溶
液にしたときはほとんど味がないものである。不幸なこ
とには、アセチルサリチル酸の他の多くの塩(カリウム
、アンモニウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム
などの塩)がそうであるように、従来のアセチルサリチ
ル酸ナトリウムは、不安定な化合物として得られ、室温
でわ0ずか数ケ月の貯蔵でかなり分解するものである。
安定なアセチルサリチル酸ナトリウムの製造のための実
際的で、商業的に可能な方法がないため、医学の実用上
でこの価値ある薬の使用をさまたげられてきた。タ ア
セチルサリチル酸ナトリウムは、種々の方法によって作
られてきた。
従って、アセチルサリチル酸は、メタノール、蟻酸メチ
ル及びエチル及び酢酸メチル及びエチルなどの如き有機
溶媒少量の存在で炭酸ナトリウムと反応させてきた。そ
の生0成物は非常に不純で、不安定であり、これは、多
分、不溶性反応剤が、不溶性反応生成物に変化するとい
う反応の不均質性によものである。この方法で作ったア
セチルサリチル酸ナトリウムは、数ケ月貯蔵で、相当な
量の酢酸とサリチル酸を生成夕して溶融する。アセチル
サリチル酸ナトリウムは、水溶液中の重炭酸ナトリウム
、ケイ酸ナトリウムの如き化合物とアセチルサリチル酸
を反応させることによっても作られてきた。
反応は均質反応であるが、生成物は、その水落鱗度が大
きいために、反応混合物から直接に単離できない。従っ
て、水の蒸留除去が必要である。しかし乍ら、このよう
な蒸留は工業化規模では高価であり、時間のかかるもの
であるばかりでなく、アセチルサリチル酸ナトリウムは
、蒸留中に加水分解され、低収率で、不純物製品或は、
安定性のないものとなる。蒸留操作中の加水分解を最小
にするために、水除去は、非常に低い温度、圧力で行い
、反応混合物は凍結状態にして、行うことが提案された
。これは、明らかに、高価で、時間のかかる実際的でな
い方法であり、アセチルサリチル酸誘導体の如き低コス
ト製品の製造には不適である。更に、この方法は、安定
性の不充分な製品を作るものである。蒸留操作を避ける
ために、非常の少量の水、ちようと、混合物を濡らす程
度の水の存在下で重炭酸ナトリウムとアセチルサリチル
酸を反応させることが提案されている。
しかし乍ら、多分、反応の均質性により、得られる製品
は、不安定で、不純で、未反応のァセチルサリチル酸及
び重炭酸ナトリウムで汚染されている。また別の方法(
特公昭44一26316号公報)においては、粒形で乾
燥状態での流動性‘こすぐれたァセチルサリチル酸塩(
例えばナトリウム塩)が、その水溶液を噴霧乾燥するこ
とによって得られてはいるが、この方法では製造中にア
セチルサリチル酸ナトリウムは一部加水分解をうけて遊
離のサリチル酸塩と酢酸に分解する。
製品を得るのに溶液が蒸発乾固されるのであるからこれ
らの分解生成物は不純物として最終製品中に存在する。
本発明はアセチルサリチル酸ナトリウムの濃水溶液に水
に混和性の有機溶媒を徐々に加えてアセチルサリチル酸
ナトリウム2水和物の板状結晶を得、これを脱水して無
水状態のアセチルサリチル酸ナトリウムとするものであ
って、結晶採取の段階で溶剤による洗浄によって不純物
は除去される。このため、得られた直後の製品中のサリ
チル酸含量は実質的にゼロである。この製品は、従来の
長針状の結晶ではなく、板状の結晶粒の形で得られる。
従来の方法で作られた製品の安定性は本願製品の安定曲
こ比べて劣っている。実用的にはアセチルサリチル酸ナ
トリウム製品は少くとも6ケ月の貯蔵寿命を持たなけれ
ばならない。本願発明による製品は、従来の製品とは異
つた結晶板の形で得られ、室温12ケ月貯蔵後の分解率
は、3.5%未満、典型的には1.5%以下である。低
級脂肪族アルコールの如き、水混和性の有機溶媒を、有
機化学の有用で通常の処理法に従って、アセチルサリチ
ル酸ナトリウム水溶液に加えると、針状結晶の形のアセ
チルサリチル酸ナトリウム沈澱物が得られる。
この種の典型的な処理法は、比較例にのべられる。比較
例 100夕のアセチルサリチル酸とそれと当量の重炭酸ナ
トリウムを50の‘の水の存在下に反応せしめて得たア
セチルサリチル酸ナトリウム溶液に、1,000の‘の
イソプロパノールを5℃で混合した。
得られた混合物を5時間冷蔵し、結晶生成物を渡過し、
冷ィソプロパノールで洗浄し、次にベンゼンで洗浄し、
室温で乾燥した。収量は40夕(理論値の35.7%)
であった。生成物は、約220qoに融点のある、かさ
張った白色針状物であった。
生成物の純度は、99.5%±0.2%であった。分析
及び融点は、アセチルサリチル酸の無水ナトリウム塩に
相当していた。得られた無水のァセチルサリチル酸ナト
リウムは、従来の種々の方法で作ったアセチルサリチル
酸ナトリウムの特性(不安定性も含めて)をすべて示し
ている。高貯蔵性安定性及び他の望ましい特性(流動性
があり、ケーキングを生じない特性及び容易な圧縮成形
性など)を持ったアセチルサリチル酸ナトリウムが、こ
の塩を、最初に水和物の形で結晶化し、次に脱水せしめ
たときに得られることを本発明者は発見した。
これは、この中間体水和物は、不安定で、容易に分解し
酢酸、サリチル酸及び他の分解生成物になるもので、室
温、2岬時間でかなり分解すること(数%)から、非常
に驚くべきことである。ィソプロパノールの如き低級脂
肪族アルコールを、何ら特別の注意ないこ、アセチルサ
リチル酸ナトリウム濃溶液に添加するとh比較例に述べ
た如く、針状結晶の無水ァセチルサリチル酸ナトリウム
のかさ張った沈澱物が作られる。
しかし乍ら、同じ操作を以下の実施例1に詳細に例示し
た方法による特別な条件と処理方法に従って行うと、氏
鮫例の針状結晶とは異なって、粒状の、自由流動性の結
晶形で得られる水刺ァセチルサリチル酸ナトリウムが形
成される。更に、この後者の生成物を脱水すれば、直接
得る無水物とは結晶形が異なり、他の性質も異なる無水
アセチルサリチル酸ナトリウムが作られることを本発明
者は発見した。本発明のこのアセチルサリチル酸ナトリ
ウムの新しい無水物形は、良好な貯蔵安定性を示し、錠
剤或は他の投与形に容易に圧縮形成できる。本発明の操
作において、溶媒としてプロパノール、イソプロ/ゞノ
ール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール或は、
第3級ブチルアルコール或はそれらの混合物の如きC3
或はC4の脂肪族アルコールを用いることが好適である
一般的に、ィソプロパノールは有用で、安価で、好適な
溶媒である。溶媒は、再使用のため、蒸留により容易に
回収できる。本発明方法は、用いたとき、比較例の如く
直接無水物形を作るときよりもアセチルサリチル酸ナト
リウム収量は、非常に増加している。本発明の実施で出
発物質として用いるアセチルサリチル酸ナトリウムの濃
水溶液を調製する方法は、重要でない。
アセチルサリチル酸ナトリウム水溶液は、アセチルサリ
チル酸を、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム及び重炭
酸ナトリウムの如き中和剤によって処理することによっ
て得ることができる。最初の2つの中和剤は、その高い
アルカリ性とその結果生じる加水分解のため、重炭酸ナ
トリウムが、好適な中和剤である。実施例 1 50の上の水の存在下、100夕のアセチルサリチル酸
とそれと当量の重炭酸ナトリウムを反応させて得たアセ
チルサリチル酸ナトリウム溶液を5℃に冷却し、l00
0の‘のイソプロパノールをゆっくりと鷹拝、冷却しな
がら添加した。
アルコールの添加速度は約300の【/時間であり、蝿
梓速度は約60RPMで温度は5℃に保持した。得られ
た結晶質沈澱物は、猿進により分離し、冷ィソプロパノ
ールで洗浄し、ベンゼンで洗浄し、室温で乾燥した。収
量:103夕(理論量の78%)。生成物の純度は99
.5%±0.2%であり、重い粒状の、自由流動性の結
晶形で得た。
分析では、生成物は15%の結晶化水を含み、これは、
アセチルサリチル酸ナトリウム2水和物に相当している
ことを示していた。実施例 2 1000の上の第3級ブチルアルコールを、鷹拝、冷却
し、温度を約50ooに保持しながら、ゆっくりと添加
したほかは実施例1と同様方法で処理を行った。
得られた粒は、板状の2水和物結晶質沈澱で、分離され
、冷第3級ブチルアルコールで洗浄し、ベンゼンで洗浄
し、室温で乾燥した。収量は99タ肌(理論量の75%
)であった。2水和物の溶融は、次の挙動により特徴づ
けられる。
2水和物の温度を急速に上昇させると、化合物は、20
℃〜約10500の温度範囲にわたり収縮し、徐々に濡
れてきた。
約125ooで溶融し、次に、140〜15000の範
囲で再固化し、150〜250q○では外見上の変化は
なかった。2水和物は、幾分不安定であり、室温に数時
間以上放置するとかなりの分解をおこし、サリチル酸、
酢酸及び他の化合物になる。
又、より高温では更に速やかに分解する。この理由によ
り、水和物をすみやかに分離し、無水物形に脱水を行う
ことが望ましい。上記の例は、無水の針状形のおよび水
和型のアセチルサリチル酸ナトリウムが、非常に近い条
件下で形成され、操作条件の少しの変化のみで、無水化
合物或は2水和物のいずれかが作られることを示してい
る。
後者の形が望ましい場合、水和塩の結晶で、反応混合物
を種晶することも助けとなる(しかし、絶対的に必要な
ものではない)。アセチルサリチル酸ナトリウムの水和
形を作り、特にこの生成物を高収率で得るためには、注
意深い制御を、操作変数について行わなければならない
。まず第一に、出発材料として用いるアセチルサリチル
酸ナトIJウム水溶液は、非常に濃いものでなければな
らなく、それにより、実施例1及び実施例2にのべる操
作によって得た反応混合物の液体部分の自由水の含量は
非常に低い。この注意が守られない場合、水和アセチル
サリチル酸ナトリウムの回収率は、相当の童の水を含む
溶媒への溶解度により、非常に大坪陸‘こ低減される。
他方、最初の水性アセチルサリチル酸ナトリウム溶液は
、次の工程でその中に含むアセチルサリチル酸ナトリウ
ムが明らかに、2水和物を形成するのに十分な水を与え
なければならない。実施例1及び2の水性アセチルサリ
チル酸ナトリウム溶液は、2水和物形成反応のための水
の化学論的な必要量の約2.3音量含んでいる。従って
、この反応完成に十分な水より多くの水を与えるが、同
時に、最終反応混合物中の遊離水の含量は5%以下とな
る。又、水和形のアセチルサリチル酸ナトリウムを得る
ため、同じ規模で操作する場合実施例1でのべたのと本
質的に同じように、他の操作変数を保持することが有利
である。
用いたアセチルサリチル酸ナトリウム出発水溶液の濃度
、用いたィソプロパノールの量、このアルコールの添加
速度、ィソフ。
。パノール或は他の溶媒の添刀0中の保持温度冬び鷹洋
遠度‘ま全て、実施例1に示す如く、実際上の見地から
操作変数の有利な組合せとなるように実験により見つけ
ることができた。これらの量及び条件は(しかし乍ら好
適であるもの)は、本発明の成功的実施のために厳密な
ものではない。
従って、ィソプロパノール或は他の溶媒の温度を低める
こと(一15qoまで)は、水和アセチルサリチル酸ナ
トリウムの収率は基本的に高めるものではない。ィソプ
ロパノール量は、アセチルサリチル酸の1部当り1碇都
以上に高めることは、収率に基本的に影響を与えなく、
一方、収率の顕著な低下はこの比率が、アセチルサリチ
ル酸の1重量部当り5重量部以下に大幅に減少させたと
きに見られることが分った。しかし乍ら、一般的に、得
られる最良の結果は、水1重量部当り約1〜2.5重量
部のアセチルサリチル酸ナトリウムを含む濃アセチルサ
リチル酸ナトリウム溶液を用い、アセチルサリチル酸ナ
トリウム1部当り水の濃度を好適な0.4〜0.6部と
するときに得られる。
アセチルサリチル酸ナトリウム2水和物の沈澱は一般的
に、アセチルサリチル酸ナトリウム1重量部当り少なく
とも数重量部の溶媒を、アセチルサリチル酸ナトリウム
1部に対し約5〜1庇部の溶媒の範囲内で用いることに
より得られる。それよりも過剰の溶媒は、それほど寄与
せず、回収の経済的見地より望ましくないだけである。
沈澱が行なわれ得る温度は溶液の凍結点から室温までの
範囲であり、好適には、約一10℃〜十1oo0である
。特定の限度内にあるが、実施例に示す溶媒の添加速度
及び櫨拝速度は、臨界的でない。
しかし乍ら、ィソプロパノール添加速度及び礎梓速度は
、緊密な相互関係にあることに留意すべきである。従っ
て、所定の凝梓速度において、ィソプロパノール添加は
針状無水塩形成を防ぐように調節されなければならない
。この無水塩形成は、混合物試料の直接的肉眼観察によ
り容易に検知される。針状結晶の存在は、無水塩生成を
示しており、従って、選択された縄梓速度と、アルコー
ル添加速度をより遅くすることが必要である。当業者に
明らかなように、添加と縄梓の比較速度は、バッチの大
きさ、用いた装置の型、その中の機械的因子に依存して
変わる。従って、これら因子は製造中に、針状結晶形成
を避けるために、予め決めることができる。更に、蝿梓
速度は、他のまったく独立の効果を示す。
縄梓速度は、形成の結晶粒度に直接に影響をもち、鷹拝
速度が低い程、結晶が大きくなり、逆もまた成立つ。こ
の因子は脱水生成物の流性特性及び錠剤などの投与形製
剤にに対する適合性及び便利性に影響を与えるので、一
定粒度結晶が作られることがよく望まれる。前の比較例
及び実施例は、反応剤量が、両方とも同じであるが、収
率は、水和物の次に脱水する生成物のときが、直接に無
水物を作るときよりも2倍以上大きいことを示している
これは、疑いもなく、最終反応媒体中の水和物のより小
さい溶解度によるものである。本発明のアセチルサリチ
ル酸ナトリウム2水和物は、20〜50ooの範囲の如
き穏かな温度に真空中で加熱することによる水和物の水
を除去することにより、無水アセチルサリチル酸ナトリ
ウムに容易に変換することができる。
このようにして、100夕の水和物から約85夕の純粋
な無水塩を得る。融点約220こ0である。従来の針状
のアセチルサリチル酸ナトリウム無水塩を、本発明の粒
状形の無水アセチルサリチル酸ナトリウムに変換するこ
とが、先ず、針状無水結晶を水和し、次に脱水すること
によって、可能である。
この方法を次の例に例示する。実施例 3 10夕の針状結晶の無水アセチルサIJチル酸ナトリウ
ムを、50のとの水に溶解し、5℃に冷却し、次に実施
例1にのべたようにイソプロパノールで処理された。
2水和物である結晶沈澱物を猿週、洗浄及び、水和物の
水の除去する脱水を行うと、約75夕の生成物を得、こ
れは、本発明のアセチルサリチル酸ナト‐IJゥムの粒
状無水結晶である。
生成物の純度は99.5%土0.2%であった。また、
第1表に本願発明による代表的な製造。ットの製品の安
定性試験の結果を示した。試験は室温および45〜50
こ0で行った。45〜50つ○での30日の促進劣化試
験は室温で12ケ月間の試験に相当する。
なお、サリチル酸塩%に1.26を乗じたものがアセチ
ルサリチル酸の分解率(%)に相当する。
また第1図に本発明によるアセチルサリチル酸ナトリウ
ムと特公昭44−26316号の方法によって得られた
アセチルサリチル酸ナトリウムの室温における安定性の
比較を示す。第1表 アセチルサリチル酸ナトリウムの
貯蔵試験結果本発明の無水塩は、数つかの重要な点にお
いて、従来の処理法によって作った無水塩或は比較例に
のべた生成物とは異なるものである。本発明の無水ァセ
チルサリチル酸ナトリウムと比較例により作られたアセ
チルサリチル酸ナトリウムとの間の全体の物理的外観の
詐異は、肉眼観察で明らかであり、板状結晶と針状結晶
の外観差異による。本発明の無水アセチルサリチル酸ナ
トリウムは、自由な流動性をもち、ケーキングがなく、
板状結晶性の粒状のものである。
これらの自由流動性で、ケーキングのない粒状小坂は、
貯蔵安定性のよい医薬錠剤または同様の単位投与形に直
接的に、容易に圧縮成形されるものである。これは、従
来の針状結晶の場合見られなかった。従釆品では、圧縮
成形前に予備的摩砕と緊密化を要し、汚染と、安定性喪
失をひきおこすものである。吸湿性の製品の製造、取扱
い及び貯蔵に通常行なわれるように、それらの期間中の
湿分蓄積を防ぐことが望まれる。無水の板状結晶のアセ
チルサリチル酸ナトリウムの配合及び処方において、通
常の方法及び成分を用いることができる。
炭素カルシウム、炭素マグネシウム、ステアリン酸マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、グリセリン酸アルミニ
ウムなどの如き、結合剤、担体、賦形剤及び緩衝剤と共
にこの結晶を錠剤に圧縮成形できる。高い安定性と、結
電の溶解度により、ほとんど味のない溶液の形成が可能
になり、それにより、処方された結晶或は起泡錠剤は、
使用する際水に溶解でき、そして、錠剤としてよりむし
ろ、液体形で投与できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるアセチルサリチル酸ナトリウムと
特公昭44一26316号の方法によって得られたアセ
チルサリチル酸ナトリウムの室温における安定性の比較
を示したものである。 第「図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アセチルサリチル酸ナトリウム濃水溶液に、水混和
    性有機溶媒を徐々に、針状無水結晶の形成を避けるよう
    に添加して、アセチルサリチル酸ナトリウム2水和物の
    板状結晶の沈澱を作り、次に、この2水和物を脱水して
    、無水状態のアセチルサリチル酸ナトリウムを得ること
    によつて作つた、板状結晶粒で、高い貯蔵安定性、優れ
    た乾燥流動特性及び直接圧縮成形の容易性を示すことを
    特徴とする無水アセチルサリチル酸ナトリウム。 2 アセチルサリチル酸ナトリウム濃水溶液を作り、そ
    の溶液と、3〜4炭素の飽和脂肪族アルコール及びその
    混合物から選択された水混和性有機溶媒を、単一の沈澱
    剤として、1重量部のアセチルサリチル酸ナトリウム当
    り5〜10重量部の割合で徐々に、完全に混和せしめ、
    針状結晶の形成を避けながら、その溶液より板状結晶粒
    でアセチルサリチル酸ナトリウム2水和物を沈澱せしめ
    、その水和物を分離し、水和物の水を除去し、純粋な、
    無水アセチルサリチル酸ナトリウムを板状結晶で得るこ
    とを特徴とする板状結晶粒で、高い貯蔵安定性、優れた
    乾燥流動特性及び直接圧縮成形の容易性を示す無水アセ
    チルサリチル酸ナトリウムの製法。 3 特許請求の範囲第2項において、該溶媒はイソプロ
    ピルアルコールである該製法。 4 特許請求の範囲第2項において、アセチルサリチル
    酸ナトリウムは、水0.4〜0.6重量部中に溶解され
    て、溶媒は、イソプロパノールであり、その溶媒は、ア
    セチルサリチル酸ナトリウム1重量部当り少なくとも5
    重量部の割合で添加される該製法。
JP10028176A 1976-08-24 1976-08-24 高い貯蔵安定性の無水アセチルサリチル酸ナトリウム Expired JPS6032616B2 (ja)

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