JPS6032387Y2 - 内燃機関用無接点点火装置の配電器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両等の内熱機関用無接点点火装置の配電器に
関するものである。

従来、この種配電器として、円筒状ハウジング本体とキ
ャップの開口部端面相互を嵌合して前記されるハウジン
グ内に、ハウジング本体の底部側に配設される遠心進角
機構と、遠心進角機構に連結されてハウジング本体の開
口部側に配設されるロータと、ロータの外周に配設され
るステータと、前記ロータと遠心進角機構間に配設され
る永久磁石およびピックアップコイルとを収容し、ハウ
ジング本体の外周面に真空進角機構を取付け、真空進角
機構から延出する連結杆をハウジング本体の周壁を通し
てステータに連結したものが知られている。

上記配電器は車両の狭いエンジンルームに配設される関
係から小型であることが望ましい。

またキャップは中心電極と、その周囲に等間隔に設けら
れた機関の気筒数に応じた数の側電極を有するので、こ
れら側電極がロータ軸に取付けられた配電回転板の配電
電極に対し順序正しく配置されるように上記キャップを
ハウジング本体に位置決めしなければならない。

本考案は上記に鑑み、小型で、且つ上記ハウジング本体
に対し、キャップの位置決め固定を容易に行うことがで
きるようにした前記配電器を提供することを目的とする
ものである。

以下、図面により本考案の一実施例について説明すると
、１は配電器ハウジングで、例えばアルミダイキャスト
製の円筒状ハウジング本体２と合成樹脂製のキャップ３
とからなる。

上記ハウジング本体２の下部から突出した筒部２ａ内に
含油ベアリングメタル４．４を介して軸５が回転可能に
支持され、その回転軸５の筒部２ａから突出した下部に
ギア６が固定されている。

そのギア６には図に省略した内熱機関のカム軸に固定し
たギアがかみ合い、上記軸５を回転させる。

その回転軸５のハウジング本体内に突出した上部にロー
タ７を固定した軸８の下部が回転可能に挿入支持されて
いる。

上記ロータ７はその外周面に４個の突起部９ａ〜９ｄを
有し、そのロータフの外側に一定間隔をおいて内周面に
４個の突起部１０ａ〜１０ｄを有する遠吠のステータ１
１がボールベアリング１２を介してハウジング本体２の
上部内周面に回転可能に支持されている。

そのボールベアリング１２のアウタレース１３は第３図
に示すようにハウジング本体内周面上部に形成された遠
吠段部１４内に嵌合され、図の場合ステータ１１の外周
縁がインナレースを兼ねている。

上記ロータ７およびステータ１１の下にロータ軸８に遊
挿したボビン１５に巻かれたピックアップコイル１６お
よび、その外周に遠吠の永久磁石１７が配置されている
。

ピックアップコイル１６は永久磁石１７の内周面に嵌合
され、そのコイル１６のボビン内周面、ボビンおよび永
久磁石上面、更に永久磁石外周面を合成樹脂Ｒで覆し、
コイル１６と永久磁石１７を一体構成している。

コイル１６と永久磁石１７は、下面をロータ軸８に遊挿
した鉄製の支持板１８の上面に接着剤により固定されて
いる。

上記支持板１８はハウジング本体２の下部内周面対称位
置２箇所に形成した凹部１９内に突起部２０を嵌めてハ
ウジング本体２内に支持されている。

上記ロータフの突起部９ａ〜９ｄがステータ１１の突起
部ＩＱａ〜１０ｄに対向すると、永久磁石１７、ステー
タ１１、ロータ７、ロータ軸８、支持板１８、永久磁石
１７の間に磁束が形成され、次いで各突起が食違うこと
によってピックアップコイル１６に誘起された電圧が適
宜増幅されて点火装置の点火プラグ係回路の開閉制御素
子い印加され、後述する配電電極から該当する側電極に
高電圧が分配され、点火プラグをスパークさせるもので
ある。

上記ボールベアリング１２のアウタレース１３および支
持体１８の固定用ボルト２１．２２は上記永久磁石によ
る磁束の漏洩を防止するため黄銅等の非磁性材料で形成
されており、上記ハウジング凹部１９内において、その
ボルト２１．２２に嵌めてボルト頭部に係止させた当て
板２３．２４でアウタレース１３の上面を、またボルト
２１゜２２と同一材料により形成されボルトに挿通した
カラー２５の下端面で上記支持板１８の突起部２０の上
面を押圧し固定している。

上記ハウジング本体２の、開口部２ａ近傍の周壁には取
付筒部５０が突設され、その取付筒部５０の外端面、内
端面および上壁面にはそれぞれ開口部５０ ａ、 ５０
ｂ、 ５０ ｃが形成される。

その上壁面の開口部５０ｃはハウジング本体２の開口部
２ａを同一平面に開口すると共にそれに連通ずるように
なっている。

取付筒部５０には、エンジンの吸気マニホルドに接続さ
れた公知の真空進角機構２８のケース２９がボルト３０
により固定されている。

真空進角機構２８より延出する連結杆３１はクラン状を
なし、その第１水平部３１ａは図示しないダイヤフラム
に連結されて取付筒部５０内に位置し、また垂直部３１
ｂは取付筒部５０内においてアウタレース１３、したが
ってステータ１１の外周に位置し、さらに第２水平部３
１ｃはステータ１１の上方に位置すると共にそれに取付
けられた小ねじ３２に枢着される。

この場合垂直部３１ｂと第２水平部３１ｃの折曲げ部分
は取付筒部５０の開口部５０ｃ内に位置するので、その
取付筒部５０と連結杆３１の干渉が防止され、連結杆３
１の作動が確保される。

上記真空進角機構２８により連結杆３１介してステータ
１１が回転し、その各突起部１０ａ〜１０ｄとロータ７
の各突起部９ａ〜９ｄの最初の対向から次の対向までの
時間が短縮されると点火時間が進められる。

前記ロータ７への回転力は回転軸５からハウジング本体
内下部に設けられた公知の遠心進角機構３９を介して伝
達される。

その遠心進角機構３９は、上記回転軸５と一体の支持板
３４、その板３４に回転可能に取付けられた一体の重錘
板３５、ロータ軸８に固定されたカム板３６、そのカム
板３６上のピン３７ａと支持板３４上のピン３７ｂを連
結する一対のコイルばね３８を有する。

上記回転軸５の回転は遠心進角機構３９を介してロータ
軸８に伝達され、ロータ７の回転速度を早めることによ
りロータ７の突起部９ａ〜９ｄとステータ１１の各突起
部ｌｅａ〜１０ｄの最初の対向から次の対向までの時間
が短縮され、点火時期が進められるものである。

上記ロータ軸８の上部には配電回転板４０が固定され、
その上面に配電電極４１を有する。

その配電電極４１の基部にはキャップ３の中心電極４２
に接触し、先端部は配電回転板４０の周方に突出し、キ
ャップ３の４本の側電極４３に順次対向し高電圧を分配
して、点火プラグをスパークさせるものである。

ハウジング本体２の開口部端面には、その開口部２ａに
沿う防水および防塵用の第１凸縁３３１が突設され、取
付筒部５０の開口部５０ｃの端面には、その開口部５０
ｃに沿うと共に両端を第１凸縁３３□に連結され、それ
と同一目的の第２凸縁部３３□が突設される。

キャップ３は取付筒部５０の開口部５０ｃを覆う突出部
４４を有し、その突出部４４を含む開口部３ａは第１．
第２凸縁３３□、３３□の外周面に嵌合する形状に形威
されており、その第２凸縁３３゜をキャップ３の位置決
め用として使用し、キャップ３を各側電極４３の位置を
誤まることな（ハウジング本体２に嵌合してボルト４５
により固定する、４６はロータ７と軸８の回り止め用の
スプリングピンである。

以上のように本考案によれば、ハウジング本体２の開口
部２ａ近傍の周壁に真空進角機構２８の取付筒部５０を
形威し、また連結杆３１をクランク状に形成すると共に
取付筒部５０と連結杆３１の干渉を取付筒部５０の開口
部５０ｃにより防止するようにしたので、連結杆３１の
作動を確保すると同時にハウジング本体２の高さを低く
して配電器の小型化を遠戚することができる。

また取付筒部５０の第２凸縁部３３□を利用してキャッ
プ３をハウジング本体２に対して正しく位置決めして固
定することができ、各側電極４３の位置を誤まることが
ない。

さらに両凸縁３３．，３３゜とキャップ３の協働により
ハウジング本体２および取付筒部５０に対する防水、防
塵効果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は縦断正面
図、第２図は平面図、第３図は第２図■一曲線断面図で
ある。 １・・・・・・ハウジング、２・・・・・・ハウジング
本体、２ａ・・・・・・開口部、３・・・・・・キャッ
プ、３ａ・・・・・・開口部、７・・・・・・ロータ、
１１・・・・・・ステータ、１６・・・・・・ピックア
ップコイル、１７・・・・・・永久磁石、２８・・・・
・・真空進角機構、３１・・・・・・連結杆、３３□、
３３２・・・・・・第１．第２凸縁、３９・・・・・・
遠心進角機構、５０・・・・・・取付筒部、５０ｃ・・
・・・・開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状ハウジング本体２とキャップ３の開口部２ａｔ３
   ａ端面相互を嵌合して構成されるハウジング１内に、前
   記ハウジング本体２の底部側に配設される遠心進角機構
   ３９と、該遠心進角機構３９に連結されて前記ハウジン
   グ本体２の開口部側に配設されるロータ７と、該ロータ
   ７の外周に配設されるステータ１１と、前記ロータ７と
   前記遠心進角機構３９間に配設される永久磁石１７およ
   びピックアップコイル１６とを収容し、前記ハウジング
   本体２の外周面に真空進角機構２８を取付け、該真空進
   角機構２Ｂから延出する連結杆３１を前記ハウジング本
   体２の周壁を通して前記ステータ１１に連結した内熱機
   関用無接点点火装置の配電器において、前記ハウジング
   本体２の、前記開口部２ａ近傍の周壁に前記真空進角機
   構２８の取付筒部５０突設し、該取付筒部５０に前記ハ
   ウジング本体２の開口部２ａと同一平面に開口すると共
   にそれに連通ずる開口部５０ｃを設け、前記連結杆３１
   と第１水平部３１ａと第２水平部３１Ｃとそれらを連結
   する垂直部３１ｂとよりクランク状に形成し、前記垂直
   部３１ｂを前記取付筒部５０内で前記ステータ１１の外
   筒に、また前記垂直部３１ｂと前記第２水平部３１ｃと
   の折曲げ部分を前記取付筒部５０の開口部５０ｃにそれ
   ぞれ位置させて前記第１水平部３１ａを前記真空進角機
   構２８に、また前記第２水平部３１ｃを前記ステータ１
   １にそれぞれ連結し、前記ハウジング本体２の開口部２
   ａ端面に該開口部２ａに沿う第１凸縁３３□を、また前
   記取付筒部５０の前記開口部５０ｃ端面に、該開口部５
   ０ｃに沿うと共に両端を前記第１凸縁３３１に連結され
   る第２凸縁３３□をそれぞれ突設し、前記第１．第２凸
   縁３３１．３３□の外周面に嵌合する開口部３ａを前記
   キャップ３に形成してなる配電器。