JPS6030696Y2 - 冷蔵庫 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は冷蔵庫の改良構成に関し、特に冷凍室内に複数の
区画された冷却室を形成したものに於て、冷気の分流を
良好にしたものである。

従来此種冷蔵庫は、冷凍室内に製氷室或いは急冷室など
の区画された冷却室を、冷凍室の雰囲気温度にて冷却す
るのみではなく、冷凍室へ供給される送風機にて加速さ
れた冷気を分流して直接供給するものが使用されていた
が、この冷却室が一室のみであれば問題ないが、複数室
形成した場合、冷気の分流が面一であった。

特に複数の冷却室側々に専用の分流ダクトを形成すれば
良いが、限られたスペースで形成が困難であったり、金
型が複雑になって高価になるなどの弊害があった。

そこで単一の分流ダクトで複数の冷却室に分流すること
も考えられるが、一方に冷気流が偏寄し、過冷却や冷却
不足が生じていた。

本案は係る点に鑑みて威されたものであり、以下図につ
いて説明する。

１は外箱２、内箱３、及び該両箱２，３間に発泡充填さ
れた断熱材４等より構成した冷蔵庫本体で、区画壁５に
て上部の冷凍室６と、下部の冷蔵室７など上下複数室に
内部を区画し、これら両室６．７の前面開口を、夫々扉
体８，９にて開閉自在に閉塞している。

前記冷凍室６は、背壁６Ａの内面前方に間隔゛を在して
、裏面に発泡スチロールなど適宜の断熱材よりなる断熱
板１０を重合添設した化粧板１１を装設し、前記背壁６
Ａと該化粧板１１間に冷却器１２を配設する冷気流通路
１３を形成している。

この冷気流通路１３の上部には、冷却器１２にて冷却さ
れた冷気を加速して、前記化粧板１１の上部に形設した
吐出口１４より冷凍室６及び、断熱材４中に埋設形成し
たダクト１５を介して冷蔵室７等へ供給する送風機１６
を配設し、前記断熱板１０には、この送風機１６に対向
して該送風機１６用のマウスリング１７を形成している
。

前記冷凍室６内には、前記化粧板１１の前面に当設或い
は近設して、−側寄りに相互に且つ冷凍室６と略逆Ｕ字
状等適宜形状の隔板１８．１９等にて区画された複数の
冷却室２０．２１を上下に隣接形成している。

前記断熱板１０は、化粧板１１の対向面側に、前記吐出
口１４との対向位置及び前記冷却室２０．２１との対向
位置を上下方向に延びて背方に相互に連続凹座２２して
、前記化粧板１１との間に、前記マウスリング１７に連
通ずる分配流通路２３を形成し、更にこの凹座２２に連
続して前記化粧板１１の吐出口「４と反対方向に延びた
分岐凹所２４を形成し、その道端部に前記冷蔵室７への
ダクト１５の上端が連通接続される分流口２５を形設し
ている。

前記各冷却室２０．２１夫々対向する化粧板１１には、
前記分配流通路２３と各冷却室２０．２１とを夫々連通
する分岐口２６゜２７を形設している。

この分岐口２６．２７のうち上部の分岐口２６の開口下
縁に近接或いは実施例の如く係合当接する如く、前記断
熱板１０の凹座２２より１個或いは複数個の突部２８，
２Ｂを形成し、分配流通路２３に狭隘部を形成して流通
低抗となすと共に、上部の分岐口２６への冷気誘導体と
なる。

製氷皿２９を主に収納して使用する前記上部の冷却室２
０の背壁となる化粧板１１には、前記突部２８，２８の
対向位置に、一体に前方内部側に突出する阻止片３０を
形設し、製氷皿２９が化粧板１１に当接するのを阻止す
ると共に、製氷皿２９の定位置保持を行い、分岐口２６
よりの冷気の流入を円滑に誘導する。

前記突部２８の大きさは上下冷却室２０．２１への冷気
分配比率を設計時に決定し、それに応じてマウスリング
１７より吐出かれ、分配流通路２３を流下する送風機１
６にて加速された冷気を、両冷却室２０．２１夫々に分
配する様、予め設計して選択形成される。

前記化粧板１１は、冷却室２０．２１を設けない冷凍室
６の他側に位置する部分に冷凍室６内に供給された冷気
を冷気流通路１３へ帰還する吸入口３１を１個或いは複
数個形威し、且つ下部の冷却室２１背方に対向する部分
にも同様の吸入口３２を形成している。

この下部の冷却室２１背方に設けた吸入口３２は前記両
冷却室２０．２１と直接連通しない様、断面逆り字状等
のカバー３３にて区画すると共に間隔を存して前方を覆
っている。

この吸入口３２への帰還冷気はカバー３３、化粧板１１
、及び冷凍室６底壁とにて形成する中空路３４の側方開
口より吸込まれた該中空路３４を介して流通帰還する。

前記断熱板１０に形成した分岐凹所２４には、その道端
部に形設した分流口２５よりマウスリング１７側に位置
した適所に、少許前方に突出して突条３５を形成し、マ
ウスリング１７より分流口２５に至る通路に狭隘部３６
を形成し、送風機１６にて加速され分流口２５よりダク
ト１５を介して冷蔵室７へ供給される冷気の流速をおさ
え、分流口２５より冷蔵室７への冷気量を抑制し冷蔵室
７の過剰冷却防止と、冷却室２０．２１を含む冷凍室６
への冷気供給量を確保する。

前記下部の冷却室２１の前面開口を蓋板３７にて開閉自
在に閉塞すると共に、この蓋板３７の上端等適所に１個
或いは実施例の如く複数個の透孔３８．３８を穿設し、
分岐口２７より吐出され下部冷却室２１を経て、この透
孔３８より前方の前記扉体８内面に形成した所謂扉棚３
９に放出し、扉棚３９の冷却を促進する。

前記冷蔵室７に位置するダクト１５に連らなった供給口
４０は、冷蔵室７の温度を検出する温度調節器４１にて
作動されるダンパー４２にて開口度合を制御される。

前記送風機１６の駆動用モータ４３は断熱仕切壁４４を
介して冷気流通路１３とは区画して、冷凍室６外に形成
したモータ４５内に配設し、鋼板或いはアルミニウム板
等熱良導性板にて形成したモータ室４５の外面開口を閉
塞する閉塞板４６を介して本体１外への放熱を促進して
いる。

４７は下部の冷却室２１内に配置した棚であり、４８は
冷凍室６内他側に上部の隔板１８と略同一平面となる如
く配設した棚である。

前記上下冷却室２０．２１は、下部の冷却室２１に製氷
皿２９を配設し、上部の冷却室２０を急速冷却用に供し
ても良い。

本案は以上の如く、冷凍室内に複数の区画された冷却室
を上下に隣接形威し、冷凍室及び冷蔵室へ冷却器にて冷
却された冷気を加速供給する送風機より、前記冷凍室へ
供給される冷気の一部を、化粧板と断熱板間に形成した
連続せる分配流通路にて、相互に区画された前記上下両
冷却室夫々へ分配供給すると共に、上部の冷却室へ冷気
を吐出する分岐口の開口下縁に近接或いは当接して突部
を形成しているので、両冷却室夫々に専用ダクトを設け
る必要がなく、且つ両冷却室を上下に隣接して設けても
下部の冷却室に集中して冷気が供給され上部の冷却室が
冷却不足になることもなくなり、突部の大きさや形状を
適宜選択することによって所望の冷気分配が行なえる。

更に分配流通路に対向する化粧板に、製氷皿配設時に衝
接するが、突部にて補強し化粧板が破損したり、撓んで
変形し冷気流通を阻害することがなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案冷蔵庫の縦断面図、第２図は同要部正面図
、第３図は第２図のＡ−Ａ断面図、第４図は同じく要部
断面図、第５図は同要部斜視図、第６図は同じく他の要
部斜視図、第７図は第６図の分解斜視図である。 第１図中矢印は冷気の流通方向を示す。 ２０．２１・・・・・・冷却室、２３・・・・・・分配
流通路、２８・・・・・・突部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体内を区画壁にて冷凍室と冷蔵室に区画し、前記冷凍
   窓向背壁前方に、冷却器をを配設する冷気流通路をこの
   背壁との間に形成する、裏面に断熱板を重合添設した化
   粧板を装設し、更にこの化粧板前方に隔板にて形成され
   た複数の冷却室を上下に隣接形威し、且つ前記冷却器に
   より冷却され送風機にて加速されて冷凍室へ供給される
   冷気の一部を、前記冷却室夫々に該冷却室背方の化粧板
   に形設した分岐口より供給する分配流通路を、化粧板と
   断熱板間に上下方向に延びて形成すると共に、前記各冷
   却室のうち上部の冷却室の分岐口の開口下縁に対向して
   突出し、分配流通路に狭隘部を形成する突部を形成した
   事を特徴とする冷蔵庫。