JPS6030333Y2 - 梁用カンザシ金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は粱用カンザシ金具に関するものである。

従来より梁鉄骨として用いられている例えばＨ型鋼のフ
ランジ面には、これを横切るようにカンザシ筋を設置し
てあり、このカンザシ筋の設置方法としてこのカンザシ
筋を直接フランジ面に溶接する方法や又はこのカンザシ
筋をカンザシ金具でフランジに固定していた。

そしてこのカンザシ金具の形状は、その下端部にフラン
ジ裏面に掛止めるフックを有し、上部にカンザシ筋を支
持する支持部を有するものであった。

しかしながら従来の溶接方法は、溶接に手間を要するた
め煩雑であり、さらに溶接時に粱の鉄骨の溶接ひずみが
発生するなどの欠点があった。

また従来のカンザシ金具を用いる方法は、カンザシ筋お
よびカンザシ金具を必要とするため部品点数が多くなり
取付けに手数を要する欠点があった。

本考案の目的は、部品点数を極めて少なくして取付作業
を簡単に行えるようにしたカンザシ金具を提供すること
にある。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

第１，２図において、本考案に係るカンザシ金具は、取
付部２と脚部３と鉄筋載置部４とを一体的に曲成加工し
た金属板からできている。

取付部２は挟持板５とその下方に折り返した挾持板６と
からなるループ状のもので、挟持板６の先端部を内方へ
湾曲させた曲面部６ａとしている。

この曲面部６ａと挟持板５との間隙は、鉄骨例えば本実
施例ではＨ型鋼８のフランジ８ａ（第４．５図）肉厚よ
り狭くなっている。

また曲面部６ａの内面に楔状の爪部７，７を突出させて
いる。

つぎに上記脚部３は取付部２の挟持板５から直立し、脚
部の上端から鉄筋載置部４が挾持板５に沿って水平状に
延出させである。

そして鉄筋載置部４の先端には必要に応じて環状部４ａ
を設けである。

つぎに本考案にかかるカンザシ金具１の取付操作につい
て説明する。

第４，５図に示す梁鉄骨であるＨ型鋼８のフランジ部８
ａの一端側をカンザシ金具取付部２の挾持板５と挾持板
曲面部６ａの間に差入れて、取付部の湾曲部をハンマー
などで殴打すれば、挟持板６は押し開かれながら、フラ
ンジ部を移動し、カンザシ金具が第５図示の位置に達し
たときその殴打を停止する。

この結果カンザシ金具１はフランジ部８ａにこれを強固
に挟入した状態に取付けられる。

しかもカンザシ金具１は曲面部６ａに設けた楔状の爪部
７がフランジ部にくい込んでいるため抜は出すことはな
い。

上記のような取付は方法により、複数のカンザシ金具１
・・・を、第４，５図に示すように上部に位置するフラ
ンジ部８ａの各両端部に一定間隔を置いて取り付けて行
く。

なおりンザシ金具１の各鉄筋載置部４に粱中央部主筋９
ａ、９ａを配してこの主筋９ａ、９ａよりスターラップ
１０により９ｂ、９ｂを吊り下げる。

ついでＨ型鋼８の外周をほぼ全長に亘って複数のスター
ラップ１０，１０・・・で一定の間隔を置いて巻回する
のである。

以上のように本考案のカンザシ金具によれば、従来のよ
うにカンザシ筋が不要になるなど、部品点数を大幅に削
減することができ、また梁鉄骨への取付けをワンタッチ
で極めて簡単に行うことができるので、取付は作業性が
向上し、かつ安価に製作することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は斜視図、第２図は正面図、第３図は第２図■−
■線断面図、第４図はカンザシ金具の取付は状態を示す
斜視図、第５図は拡大断面図である。 １・・・・・・カンザシ金具、２・・・・・・取付部、
３・・・・・・脚部、４・・・・・・鉄筋載置部、５，
６・・・・・・挾持板、６ａ・・・・・・曲面部、７・
・・・・・爪部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）鉄骨のフランジ部に挟入する取付部と、この取付
   部から直立に設けた脚部と、この脚部上端に上記取付部
   に沿って水平状に延出しかつ上面で梁鉄筋を支持する鉄
   筋載置部とを具備する粱用カンザシ金具。
2. （２）実用新案登録請求の範囲第１項において、取付部
   内面に楔状の突出部を設けたことを特徴とする粱用カン
   ザシ金具。