JPS6030029Y2 - トラックミキサの直結形駆動支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、トラックミキサにおけるミキサドラムの直結
形駆動装置に関するものである。

従来、トラックミキサのミキサドラムの駆動装置として
は、ドラムに取付けたスプロケットと、トラックの車体
に固定された油圧モータに取付けたスプロケットとをチ
ェーンによって相互に連結し、このようにして、ミキサ
ドラムを油圧モータからチェーンを介して間接的に駆動
するのが普通上あった。

しかしながら、このような間接駆動方式によると、トラ
ックの走行時の振動によってミキサドラムは駆動側の支
持部を中心として上下左右に揺動するので、チェーンが
切れたり、ゆるんではずれたりする欠点があった他、安
全上にも問題があった。

従って、このような欠点を解消し、問題を解決するため
に、既に、油圧モータとミキサドラムとを球面ブツシュ
を介して連結するようにした直結形駆動支持装置が種々
提案されている。

しかしながら、これらは、いずれも、構成が複雑である
だけではなく、形状も太き（なるという欠点を有してい
る。

そこで、本考案は、従来公知のチェーン駆動方式におけ
る上記のような欠点等を解消すると共に既に提案されて
いる直結形のものにおける上記のような欠点も解消する
ことができる改良されたトラックミキサにおけるミキサ
ドラムの直接駆動支持装置を得ることを、その目的とす
るものである。

本考案においては、この目的を達成するために、ミキサ
ドラム前端部の支持構造を、ミキサドラムの上下左右の
揺動運動を許容しながら支持構造部からミキサドラムへ
回転動力を直接伝達することができるようにしたことを
特徴とするもので、これによって、構成が簡単で、軽量
・小形のトラックミキサにおけるミキサドラムの直結形
駆動支持装置を提供することができるものである。

以下、本考案をその１実施例を示す添附図面に基づいて
説明する。

まず、第１図は、本考案装置を備えたトラックミキサの
１例を側面図で示すものであるが、図中、１はトラック
車体、２は車体１の上に塔載されたミキサドラムを示す
ものである。

このミキサドラム２は、車体２の上に、車体１の後部に
設けられた２本のローラ３と、車体１の前部近くに固着
された支持わく４に固定された減速機５の内部に設けら
れた直結形駆動支持装置とによって支持されている。

また、この減速機５には、油圧モータ６が一体に設けら
れていてその動力が減速機５内の減速歯車機構から、減
速機５に固着された直結形駆動支持装置を介してミキサ
ドラム２に直接的に伝達され、ミキサドラム２を駆動す
ることができるようになっている。

次ぎに、第２図は、減速機５の内部に配置された減速歯
車機構７と、これに接続された直結形駆動支持装置８と
を断面図によって示すものである。

図に示すように、減速機５のノ）ウジング９に固着され
た油圧モータ６からの動力は、減速機５に内蔵された減
速歯車機構７の第−軸１１に伝達され、この第−軸１１
から、第一減速段がこれ性取付けられた小歯車１２と、
第−軸１１に平行に第二軸１３に取付けられた大歯車１
４とのかみ合いを介して第二軸１３に伝わり、次いで１
．第二減速段が第二軸１３に取付けられた小歯車１５と
、第二軸１３に平行な第三軸１６に取付けられた大歯車
１７とのかみ合いを介して第三軸１６に伝わり、更に、
第三軸１６に取付けられた第三段目の減速遊星歯車の太
陽歯車１８が、直結形駆動支持装置８のハウジング１９
に第三軸１６と同心と回転自在に軸承された駆動軸２０
の一端部に取付けられたキャリヤ２１に片持ちばりのピ
ン軸２２に取付けられた遊星歯車２３を介して減速機５
のハウジング９に固定された内歯歯車２４とかみ合うこ
とによって、最後にキャリヤ２１を経て駆動軸２０に伝
達される。

この駆動軸２０には、その先端部に、この駆動軸２０の
中心線上に回転中心を持つ球面スプライン部２５が設け
られており、これとミキサドラム２の前端部の支持構造
部に固着された円筒状の回転軸３０の内側に設けたスプ
ライン部３１とをかみ合わせ、一方、ミキサドラム２の
荷重を、この回転軸３０の外周部と直結形駆動支持装置
８のハウジング１９の内周部との間に、球面スプライン
部２５と同じ回転中心を有するように設けられた自動調
心コロ軸受２６によって支持するようにし、このように
して、駆動軸２０と中心円筒状の回転軸３０とを、球面
スプライン部２５、スプライン部３１及び自動調心コロ
軸受２６から構成されている揺動継手を介して連結して
いる。

本考案は、上述のように、球面スプライン部２５、スプ
ライン部３１及び自動調心コロ軸受２６から構成されて
いる揺動継手を介して駆動軸２０と、ミキサドラム２と
が連結されており、次ぎに、その作動を説明する。

エンジン等の動力源によって油圧モータ６を駆動し、減
速機５内に内蔵された、太陽歯車１８及び遊星歯車２ｊ
から構成される遊星機構を含む減速歯車機構７を介して
駆動軸２０が回転されると、駆動軸２０の先端部に形成
された球面スプライン部２５から、これにかみ合ってい
るスプライン部３１を内側に有している円筒状の回転軸
３０に駆動力が伝達され１．この回転軸３０を経てミキ
サドラム２は回転される。

この場合、走行中に発生する振動等によってミキサドラ
ム２及びこれに直結されている円筒状の回転軸３０が揺
動した時には、こ、の円筒状９回転軸３０の内側のスプ
ライン、部３１と、駆動軸２０の先端部に形成された球
面スプライン部２５との間においてしゆう動が行なわれ
ると共に自動調心コロ軸受２６の自動調心性によって、
ミキサドラム２の揺動は、何らの妨害をも受けることな
く、直結形駆動支持装置８に対して自由にしゆう動する
ことが可能となる。

従って、ミキサドラム２の揺動中においても、ミキサド
ラム２への回転動力は、油圧モータ６から減速歯車機構
７を介して継続して伝達を受けることができ、る。

以上のように、本考案によると、直結形駆動支持装置と
しての揺動継手は、構造が簡単であり、寸法も小さいに
もかかわらず、ミキサドラムの大きさ荷重を支持しなが
ら、減速機側の駆動軸と、ミキサドラム側の回転軸の回
転中心線とが一致しない場合であっても、原動機の回転
動力を円滑に継続してミキサドラムに伝達することがで
きるので、従来のものにおけるすべての欠点を除いたト
ラックミキサにおけるミキサドラムの直接形駆動支持装
置を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を備えたトラックミキサの略正面図
、第２図は本考案装置の１実施例を示す縦断面図である
。 １・・・・・・車体、２・・・・・・ミキサドラム、４
・・・・・・支持わく、５・・・・・・減速機、６・・
・・・・油圧モータ、７・・・・・・減速歯車機構、９
，１９・・・・・・ハウジング、１１゜１３．１６・・
・・・・軸、１２． １４． １５． １７・・・・・
・歯車、１８・・・・・・太陽歯車、２０・・・・・・
駆動軸、２１・・・・・・キャリヤ、２２・・・・・ゼ
ン軸、２３・・・・・・遊星歯車、２４・・・・・・内
歯歯車１，２５・・・・・・球面スプライン部、２６・
・・・・・自動調心コロ軸受、３０・・・・・・円筒状
回転軸、３１・・・・・・スプライン部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ミキサドラム２をその前端部において車体１の上に
   固定された減速機５によって回転自在に支持し、減速機
   ５に内蔵された駆動軸２０を減速機５に連結された原動
   機６を介して駆動するようにし、駆動軸２０とミキサド
   ラム２の前端部の支持構造とを、減速機５に連結された
   揺動継手８を介して直接的に結するよう番とし、この揺
   動継手８を、減速機５に固着されたハウジング１９と、
   駆動軸２０の一端部にその中心線上に回転中心を有する
   ように形成された球面スプライン部２５と、ミキサドラ
   ム２の前端部の支持構造に連結された円筒状回転軸３０
   の内面に球面スプライン部２５とかみ合うように形成さ
   れたスプライン部３１と、円筒状回転軸３０の外面とハ
   ウジング１９との間に介装された、駆動軸２０の中心線
   上に回転中心を有している自動調心コロ軸受２６とから
   構成したトラックミキサの直結駆動支持装置。 ２ 駆動軸２０を、減速機５の内蔵された遊星歯車機構
   １８，２１．２３を含む減速歯車機構７を介して駆動す
   るようにした実用新案登録請求の範囲第１項記載の直結
   駆動支持装置。 ３ 原動機６が油圧モータであり、これを減速機５に直
   結した成る実用新案登録請求の範囲第１又は２項記載の
   直結駆動支持装置。