JPS602866B2 - 信号発生用磁石発電装置及びその製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は信号発生用磁石発電装置に係り、特に「内燃機
関点火装置の点火時期制御信号発生に適した磁石発電装
置に関するものである。

この種磁石発電装置において、回転体の外周に永久磁石
を配置し、これを環状の保持体で被うようにして回転体
に固定するものが知られている。

このような従来の構成に於ては永久磁石の位置決め、固
着等生産性が劣る等の問題がある。また〜永久磁石の外
律表面が鋼板製の保持体で覆われているため発電用コイ
ルに対する磁束の切れがサイン波形の如くゆるやかに変
化し、、点火信号に使用する出力電圧波形も緩慢で、性
能の優れた磁束波形が得られないという欠点があった。
本発明の目的は機械的に安定で小形となり、蟹気的にも
優れた磁束波形が得られる信号発生用磁石発電装檀を提
供することにある。本発明の特徴は、固定すべき位置に
設けられた凹穴に永久磁石と磁極片を挿入し、この間に
筒状の非磁性の金属からなる結合部材を挿入し、結合部
材の鯛断力と緊迫力にて結合力を得るようにした点にあ
る。

以下図に従って本発明の一実施例を説明する。

第量図は内燃機関の電源用磁石発電機の縦断面を示す。
図において、１は内燃エンジンの駆動軸、２はその軸の
先端のテーパ部ｔ ３は軟鋼製のボスであって冷間鍛造
等により一体成形された筒部４と金言部５を有しており
ｔ筒部金は上記テーパ部２に鼓合している。

６は上記駆動鞠１の端部に螺合し座金７を介して上記筒
部亀をテーパ部２に圧着するナット、８‘ま上記鍔部５
に穿設された鋲孔、１０は歌鋼板から成形したフライホ
イール総鉄奪０でこれの内周に永久磁石君 ｉと磁極片
亀２が上記駆動軸亀を中心とする同一円周上に交互に配
設され「磁極片１２の内周面は発電コイル亀３を巻回し
た固定鉄心量年と空隙を介して対向する。

憲６は上記主フライホイール継鉄亀８の円板部材１８１
とボス３の鍔部５を連結する鋲である。固定鉄心１４は
〜 エンジンケースに固定された発電機基板１６にねじ
で固定される。

２川ま、信号発生用磁石発電装置で、その回転子をなす
永久磁石２富及び磁極片２２はし結合部材２３によりボ
ス３の凹穴３川こ固定されている。

ボスの凹穴３１１こはけ第３図に示すように環状の溝３
２が設けられている。

一方〜磁極片２２は第２図に示すような綾成を有しｔ外
周に環状の溝２４が設けられている。一方、信号発生用
磁石発電装置２８の固定子をなす固定側磁極片７富、信
号出力用コイル７２も第２の磁極片了３はも樹脂？亀で
一体化され〜発電機基板１６に固定されている。

磁気回路は、永久磁石２軍、磁極片舞２「空隙部、固定
側磁極片Ｔ富、固定側第２磁極片？３「ボス３も永久磁
石２事の経路で構成され「ボス覇の回転に伴ない磁極片
２２が磁極片青亀に対向する位置に来たとき信号出力用
コイル７２に出力信号を生ずる。

ボスの一回転に対し２回以上出力信号を発生させる必要
のあるときは、磁極片２２を円周上に２個以上配置すれ
ばよいことは言うまでもない。次に磁極の装着部の構成
について説明する。

まず第３図に示すようにボスの凹穴３１内の中央に磁極
片２２、永久磁石２１を配置した時に中Ｔｏの環状間隙
部３３が形成されるようボスの凹穴「磁極片２２、永久
磁石２１の外径を選定する。中Ｔｏは例えば結合部材と
して鍵を用いた場合２肌程度にする。溝２４，３２の深
さｈは溝を各々一個設ける場合０．１〜１．仇腕程度が
望ましい。浅すぎると数断強度が充分に得られず深すぎ
ると、結合部材を挿入するのに大きな加圧力が必要とな
る。溝２４，３２の端部の頃斜角Ｑは２５ｏ〜？ｏｏの
範囲とするのがよい。溝を磁極片、ボスの各々に複数個
設けてもよいが、この場合には後述するように、溝の深
さｈを浅くするのがよい。

結合部材は銅やアルミニウム等の非磁性金属材料を略筒
状に切削又は成形したものである（第亀図、第５図）。

結合工程に於ては、まず第７図に示すように、結合部材
２３を凹穴３川こ結合部材を投入し「次に永久磁石２１
、磁極片２２を挿入する。そしてＬさらに、第６図へ第
８図に示すように間隙部３３の中Ｔｏより中の小さい中
ｔの先端面１２１を有する金型１２８の加圧部竃２２で
結合部材２３を加圧し「塑性変形により溝２４，３２に
結合部村２３を流入させる。第７図に示す状態で結合部
材２角さま金型電２Ｑ‘こ対応する上面を除きボス８、
永久磁石２１、磁極片２２で包囲されており「かつ高さ
の差Ａ則まごく小さい。従って加圧直前の状態は結合部
材の全体が被結合部村と金型で包囲されているといえる
。そのため「第８図に示す如く、加圧時結合部材が間隙
部外に逃げることはほとんどない。第８図に示すように
「金型１２０の加圧突部側面電２３は先端面１２富に垂
直な方向（挿入方向）に対し８だけ煩斜している。

汎ま、６０〜１５ｏ穣度が望ましい。これは８が小さい
と、結合後も金型亀２８が抜けにくくなるためである。
また〜 ８が大きすぎると、金型の挿入方向と逆方向に
すなわち〜間隙部外へ結合部材が流出しやすくなり「
また挿入深さを深くできず、結合部村に大きな内部応力
を発生させることができず、従って大きな結合力を得に
くくなる。金型加圧部１２２は、第８図に示すようにそ
の先端面１２１と、溝３２の上端との距離Ｓをできるだ
け小さく、換言すれば、先端面１２１ができるだけ溝２
４，３２に近くなるように深く挿入されることが望まし
い。

実験によれば間隙部の中Ｔｏに対し、０≦Ｓ／Ｔｏ≦３
／４とするのがよい。これにより、塑性流動に伴う摩擦
損失が少なくなり、溝部へ結合部材を充分に挿入できる
。先端面１２１が溝２４，３２の上端より奥の方に挿入
されるようにすると「溝２４，３２内に空隙部を生ずる
ようになり「結合力が低下する。以上のような構成を維
持するためには、ポス、磁極片の材料が、結合部材２３
より硬いこと及び剛性が大きいことが条件となる。

すなわち、結合部村２３は、ボス３、磁極片２２より変
形抵抗の小さい材料であることが条件となる。結合部材
２３を間隙部３３内に配置し、充てんさせることにより
、結合部分には半径方向に緊迫力が生じる。

又、溝２４，３２により鞄方向外力に対し、鱒断力を生
じ、両者により、強固な結合力が得られる。以上のよう
に本発明によれば、構造的に簡単になって位置が正確に
定まるため外径を４・形化できる。

更に部品の生産性がいちじるしく向上することができる
と同時に、組立工数の低減が計られる。次にｔ静的強度
としてはも数断強度試験で結合部材がアルミニウムの場
合１３〜２０ｋｇ／磯得られた。

磁石発電機で最も重要な機械的強度は「遠心力「角加速
度や衝撃にに充分な余力を有することである。この点従
来式では接着剤の信頼性、熱劣化、隙間が発生した時の
押え等不安定であるのに対し、本発明では隙間のない結
合方法であるため高い信頼性が保証される。次に電気的
には磁極片２２の形状を第２図のように断面凸形とする
ことにより〜信号出力用コイル７２側に流れる磁束の波
形は急激な変化を持つようになり、発生電圧波形は点火
信号用に通したものが得られる。

もし磁極片２２の断面が矩形の場合「ボスの回転の伴な
う磁束＆の変化は第ｇ図ａのようになり〜信号波形は同
図Ｐのようになる。

これに対し、磁石極片の断面が凸形すななわち、先端部
における回転方向の長さが半分になると磁束ぐの変化は
第９図にｃのようになり、信号波形は同図ｄのように、
シャープになる。断面は凸形に限らずずピラミッド形そ
の他要求特性に応じて適当に設定すればよい。又凸部の
形状も設計値に合せて自由に工作できる。更に非磁性部
材の結合部材であるための永久磁石の側方部からポスへ
の磁気洩漏を４・さくできる利点も有する。なお「磁極
を装着する位置は、第１０図に示すようにフライホイー
ル継鉄１０の外周付近であってもよい。

この場合は、フライホイール継鉄１０の外周上の一点に
凹穴を設け、該穴に永久磁石２１、磁極片２２を結合部
材２３で固着し、一方、フライホイール継鉄外周の外方
に磁極片７１、発電コイル７２、磁極片７３を配置する
。第１１図、第１２図は本発明の他の実施例を示す。

この例では、交流発電機のケース外側に信号発生用磁石
発電機を装着したものである。図において、１０川まク
ランク軸でボス１０１が固着されている。このボス上の
回転子１０２が装着されている。回転子は、ロータコア
１０３、フィ−ルドコィルＩＱ母へスリップリング１０
５を含む。一方、１１０‘ま固定子で、積層鉄心亀１ご
、発電コイル１１２、ケース１１３を含む。また、１０
６はブラシで、ブラシ箱１０７に保持され、前記スリッ
プリング１８５‘こ接触している。クランク軸亀ＯＱ及
びボスｌｑｌの一端には信号発生筒翼登８がボルトＩＱ
９により固定され、該筒状に設けられた凹穴にマグネッ
ト２１、磁極片２２が挿入されも結合リング２３で固着
されている。ＴＩは固定側の磁極片でケース１１３上に
固定され「信号発生コイル７２が巻装されている。７３
は磁気回路を形成するための磁極片である。

この実施例においても、マグネット２１、磁極片認２か
らなる磁極は結合リング２３により信号発生筒に固定さ
れｔ前記した実施例の場合と同等の効果が得られる。

第１３図に示す実施例においては、ボスの凹穴登亀側に
のみ溝３２を設け、磁極片２２側には溝を設けない例を
示す。

磁極片２２に作用する遠心力等の外力が小さくト結合力
が大きくなくてもよいような用途にはこの実施例が適す
る。溝を磁極片２２側にのみ設けてもよい。

また、第１４図、第１５図に示すようにト磁極片２２に
溝の代りに、つば部２２１を設けてもよい。

また、この凹穴の中に溝をつけず、マグネット、磁極片
にも溝及び凹凸もない形状のままでもよい。

また、溝を浅くし、代りに溝数を多くしてもよい。

すなわち、第１６図に示すよに、磁極片２２又はボスの
凹穴３１に複数個の溝２４１，３２１，２４２，３２２
を設けてもよい。

この場合、溝の深さ△ｈは０．０３〜０．１５側程度に
すればよい。Ｑは２５０〜７０ｏ程度がよい。このよう
な溝は、凹穴３１のドリル加工、磁極片２２の切削加工
等において表面荒さを２６〜１０鷹程度になるよう加工
することによって得ることができる。

以上述べた実施例はいずれも内燃機関ないいま車糠の電
源用としての発電機の一部に信号発生用磁石発電装置を
附設する構成であるが、信号発生用磁石発電装置を単独
で内燃機関ないいま他の回転体に装着してもよい。

あるいは他の補助的な回転機器に併設してもよい。また
、信号発生用磁石発電装置は、その出力が点火信号とし
て用いられるものに限らず、例えば、回転数、回転角度
等の検出用として用いられるものにも応用できる。

以上述べたように、本発明の信号発生用磁石発電装置に
よれば、従来の結合方法を用いたものに比べ、締結強度
が大きく安定している。また、結合部の構成がコンパク
トになる。さらに、回転側の磁極片の形状を任意に選べ
るので、用途に応じて最適の信号波形を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例になる信号発生用磁石発電装
魔を備えた電源用磁石発電機の要部縦断面図、第２図は
同回転側磁極片の煩視図、第３図は第１図におけるボス
の凹穴と磁極の関係を示す姿部縦断面図、第４、第５図
は各々本発明の結合部材の形状を示す要部縦断面図、第
６図は本発明による結合方法を示す姿部縦断面図、第７
、第８図は本発明による結合工程及び結合状態の説明図
、第９図は第１図の実施例の点火信号の波形を示す図で
ある。 第１０図、第１１図は各々本発明の他の一実施例になる
信号発生用磁石発電装置を備えた発電機の要部縦断面図
、第１２図は第１１図の発電機の正面図である。第１３
図は本発明の他の実施例の要部を示す図、第１４図、第
１５図はさらに他の実施例の姿部を示す図、第１６図は
さらに他の実施例の要部拡大図である。１０・・・・・
・フライホイール継鉄、２１・…・・永久磁石、２２・
・・・・・磁極片、２３・・・・・・結合部材。 努ー図多Ｚ図 多３図 多４図 多Ｓ図 穿る図 多７図 劣り図 多ｑ図 多′ｏ図 多′′図 承り趣 多′２図 多′４図 毅／５図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転体上に固設され、永久磁石と磁極片とからなる
   回転磁極と、該磁極に対応した固定子側に配置される発
   電用コイルを備えた信号発生用磁石発電装置において、
   前記回転磁極は、回転体の磁極固定位置に形成された凹
   穴と、該凹穴の奥底に配置され外周面が凹穴の内周と環
   状間隙をもって対向する永久磁石と、該永久磁石の上面
   に配設され、かつ外周が前記凹穴の内周面と環状間隙を
   もって対向する磁極片と、該磁極片の外周と凹穴の内周
   の互いに向い合った位置に設けられる環状溝と、前記環
   状間隙に挿入され、上部が前記環状溝に充填され剪断力
   と緊迫力をもって結合され、かつ磁極片および回転体よ
   り変形抵抗の小さい非磁性金属からなる結合部材とから
   なることを特徴とした信号発生用磁石発電装置。 ２ 回転体上に固設され、永久磁石と磁極片とからなる
   回転磁極と、該磁極に対応し固定子側に配置される発電
   用コイルとを備えた信号発生用磁石発電装置において、
   前記回転磁極は、回転体の磁極固定位置に形成された凹
   穴と、該凹穴の奥底に配置され外周面が凹穴の内周と環
   状間隙をもって対向する永久磁石と、該永久磁石の上面
   に配設され、かつ外周が前記凹穴の内周面と環状間隙を
   もって対向する磁極片と、該磁極片の外周と凹穴の内周
   の互いに向い合った位置に設けられる環状溝と、前記環
   状間隙に挿入され、かつ磁極片および回転体より変形抵
   抗の小さい非磁性金属からなる結合部とからなり、前記
   凹穴に穴の深さと同等もしくは近似した高さを有する筒
   状の結合部材を挿入配置した後、永久磁石と磁極片を前
   記結合部材の内側に挿入することによって、結合部材の
   周囲面を凹穴と永久磁石と磁極片で包囲し、次に結合部
   材を開口側より金型で加圧して前記環状溝に塑性変形さ
   せ、結合部材の剪断力と緊迫力によって結合することを
   特徴とした信号発生用磁石発電装置の製造方法。