JPS6028342Y2 - 珈琲製造器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、珈琲豆の粉砕が行われるミル容器に注湯孔を
有する蓋を装着した構造の珈琲製造器に関する。

従来より珈琲製造器には、ミル容器の内部にカッタを配
設するとともに該カッタ下方にフィルタを装着する一方
、該ミル容器の上面開口部に、注湯孔を形成した蓋を装
着する構成として、該ミル容器内で前記カッタの回転に
より珈琲豆を粉砕した後、前記蓋の注湯孔から熱湯をミ
ル容器内に注入して上記粉砕後の珈琲豆（珈琲粉）及び
フィルタを通すことにより珈琲液を生皮するようにした
ものが供されている。

而して、この種珈琲製造器において、ミル容器内の珈琲
豆は、カッタにより砕かれた後その回転によりミル容器
内周面方向に飛ばされ該内周面に沿って蓋下面略中央部
まで上昇され、そして該ミル容器のカッタ部分に落ち再
びカッタにより砕かれるということを繰返して粉砕され
るのである。

しかしながら、このものにおける前記注湯孔は、蓋の中
央部に形成された湯の受は口の周縁部と、この受は口の
直下に設けられた拡散板の周縁部との間に側方に開口し
て形成されているため、上記の如くミル容器内側壁を上
昇する珈琲粉（珈琲豆）が一部この注湯孔から器外へ飛
び出てしまい、周囲床面等が汚損され、又、その分珈琲
粉が無駄になってしまう不具合があった。

本考案は上部事情に鑑みてなされたもので、その目的は
、珈琲豆粉砕時にミル容器内の珈琲粉が器外へ飛び出て
しまうことを防止でき、よって周囲床面を汚損すること
もなく、又珈琲粉を無駄にしてしまうこともない珈琲製
造器を提供するにある。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説明する。

先ず、第１図に基づいて全体の構成を説明する。

１は本体ケースで、これは加熱台部２とこの加熱台部２
の左側部に一体に立設された収納ケース部３とから構成
されており、その収納ケース部３内には駆動モータ収納
室４が形成され、又加熱台部２の上方にはカッタ収納部
５が形成され、又上半部の左右両側には側方に開放する
ミル容器収納部６及び貯水タンク７が形成されている。

８は駆動モータ収納室４の上面板を下方へ陥没させるこ
とによって形成された逃げ用の凹部で、これには挿通口
９が形成されている。

１０は駆動モータ収納室４内に縦軸型に取付けられた駆
動モータで、その回転軸１０ａの上端部に継手１１が連
結されており、この継手１１は挿通口９を介してミル容
器収納部６に臨んでいる。

１２は加熱台部２の開口２ａに装着された加熱器で、こ
れは器体１３及びこの器体１３に埋設されたシーズヒー
タ１４並びにシーズヒータ１４に沿って埋設された加熱
パイプ１５から構成されている。

１６は給水パイプで、その上端部は貯水タンク７の出水
ロアａに連結されており、そして図示しない下端部は加
熱パイプ１５の一端部に連結されている。

１７は給湯パイプで、その図示しない下端部は加熱パイ
プ１５の他端部に連結され、上端部たる給湯口１７ａは
ミル容器収納室６上部に延設されている。

１８はミル容器収納部６に着脱可能に収納されたミル容
器で、以下これについて述べる。

即ちミル容器１８は円筒状をなす上ケース１９と、この
上ケース１９の下部に取着された有底円筒状の下ケース
２０とから構成されており、そして下ケース２０には底
部壁２１が周縁に向かって下降傾斜するように形成され
ているとともに、把手２２が形成されている。

更に下ケース２０の側部壁には抽出口２３がカップ収納
部５側に臨むように形成されている。

２４は前記下ケース２０の底部壁２１の中央部に形成さ
れた軸筒部、２５は軸筒部２４に軸受メタル２６及び水
封部材２７を介して回転可能に且つ水密に挿通支承され
た駆動軸で、その上端部には珈琲豆を粉砕するためカッ
タ２８が取付けられ、その下端部には前記継手１１と係
合する継手２９が取付けれている。

３０はミル容器１８内にカッタ２８の下方に位置して装
着された濾過用のフィルタである。

３１は蓋で、この蓋３１は、第２図にも示す如く外周端
部から中央部に向かって盛上がる円弧状に形成されてお
り、そしてその外周端部に形成された嵌合筒部３１ａを
介してミル容器１８の上面開口部１８ａに装着されてい
る。

３２は蓋３１の中央部に上方に突出して形成された円筒
状の目体であり、その上面開口を受は口３３としている
。

３４は目体３２の内部の上下略中間部に形設した拡散板
であり、これは中央部から外周縁部に向けて下降傾斜す
る笠状をなしている。

３５は注湯孔であり、これは、蓋３１における拡散板３
４の周縁部に、上下に開口し且つ途中部位が折れ曲がる
ように複数個形成されている。

この場合、この注湯孔３５の下面開口３５ａはその周囲
に位置する蓋３１の内壁たる目体３２の下面開口の縁部
３２ａより上方に位置する。

尚、蓋３１における縁部３２ａは予め円弧状に形成され
ている。

又第１図に示す３６は珈琲液貯留用のカップで、これは
カップ収納部５に収納自在に配置されている。

次に上記構成の作用を述べる。

まず、貯水タンク７内に所定量の水を供給腰ミル容器１
８には所定量の珈琲豆を収納して蓋３１を閉じ、然る後
そのミル容器１８をミル容器収納部６に収納する。

この結果継手１１は継手２９に連結されろうになる。

その後、図示しない操作摘みを操作して駆動モータ１０
に通電し継手１１．２９を介してカッタ２８を回転させ
ると、珈琲豆は粉砕され適当な粗さの珈琲粉となる。

この粉砕状況について述べると、粉砕される珈琲豆は第
１図矢印で示す如くカッタ２８の回転によりミル容器１
８の内周面方向に飛散されてこの内周面に沿って上昇し
、その勢いにより更に蓋３１の円弧状内面たる案内面３
１ｂに沿って蓋３１の中央部付近まで移動され、この付
近にてミル容器１８の底部上に落下する。

そして、再びカッタ２８より粉砕されて内周面方向へ飛
散されるといことを繰返す。

このような粉砕時、注湯孔３５が蓋３１の縁部３２ａよ
りも上方に位置し且つ上下に開口していることによって
、珈琲粉は注湯孔３５内へ侵入することがなく、よって
ミル容器１８外に飛び出すこともない。

尚、このようにして生皮された珈琲粉はミル容器１８内
の下部周縁部分に多く堆積する。

この後、前記操作摘みを更に操作して駆動モータ１０の
回転を停止させると共にシーズヒータ１４に通電すると
、これが発熱し加熱パイプ１５内の水は加熱沸騰される
。

そして、熱湯はその沸騰圧で給湯パイプ１７内を押し上
げられ給湯口１７ａから受は口３３へ落下して拡散板３
４で拡散され、注湯孔３５を通り蓋３１の縁部３２ａに
より外周方向に案内され、更に案内面３１ｂをったって
ミル容器１８内周面を流下し、その後、珈琲粉内を通り
、フィルタ３０によって沖過され珈琲液となつて抽出口
２３を通してカップ３６内に滴下される。

このように本実施例によれば、注湯孔３５を、その下面
開口３５ａがその周囲に位置する蓋３１の内壁たる縁部
３２ａよりも上方に位置させて形成したので、珈琲豆粉
砕時に珈琲粉が注湯孔３５から飛び出す不具合を防止で
き、従って、周囲床面が汚損されたり、又珈琲粉が無駄
になったりすることもない。

又、本実施例によれば、Ｍ３１りおける注湯孔３５の下
面開口３５ａの周囲に位置する縁部３２ａを円弧状に形
成上た注湯孔３５から流入される熱湯を外周方向に案内
させるようにしたので、ミル容器１８の下部周縁部分に
多く堆積する珈琲粉に熱湯を効果的に供給できる。

更に本実施例によれは、注湯孔３５を途中部位が折れ曲
がるように形成したので、粉砕時における珈琲粉の外部
への飛び出しを一層確実に防止できる。

尚、本考案は上記し且つ図面に示す実施例に限定される
ものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実
施できる。

本考案は以上説明したように、珈琲豆粉砕時に珈琲粉が
器外へ飛び出してしまうことを確実に防止でき、よって
周囲床面を汚損することがなく、又、珈琲粉を無駄にし
てしまうこともない珈琲製造器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は縦断側
面図、第２図は蓋の拡大断面図である。 図面中、１は本体ケース、１０は駆動モータ、１８はミ
ル容器、１８ａは上面開口部、２８はカッタ、３１は蓋
、３２は目体、３２ａは縁部（内壁）、３３は受は口、
３４は拡散板、３５は注湯孔、３５ａは下面開口を示す
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 本体ケースに設けられたミル容器と、このミル容器
   内の底部に回転自在に設けられ珈琲豆を粉砕するカッタ
   と、前記ミル容器の上面開口部に装着された蓋と、この
   蓋の略中央部に上下に開口して設けられ下面開口がその
   周囲に位置する蓋内壁より上方に位置する注湯孔とを具
   備してなる珈琲製造器。 ２ 蓋における注湯孔の下面開口の周囲に位置する内壁
   は湯を外周方向に案内する円弧状に形成されていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の珈
   琲製造器。 ３ 注湯孔は途中部位が折れ曲がるように形成されてい
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記
   載の珈琲製造器