JPS6027774Y2 - 内燃機関における排気浄化装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 考案の目的 （１）産業上の利用分野 本考案は内燃機関において、その排気ポートに連通され
る排気管に二次空気を供給し、そこを流れる排ガス中に
含まれるＨＣ，ＧＯ等の有害成分を燃焼消去させるよう
にした、内燃機関における排気浄化装置に関する。

（２）従来の技術 上記排気浄化装置としては、排気管にリード弁を介して
二次空気供給管を接続し、前記排気管に発生する排気脈
動圧によって前記二次空気供給管内を流れる二次空気を
前記リード弁を介して前記排気管内に導入するようにし
た形式のものが知られている。

（３）考案が解決しようとする問題点 上記形式の排気浄化装置において、例えば排気管を多重
管に猛威すると共に、その多重管を構成する容管の側壁
に二次空気供給管を各別に嵌着して、その二次空気供給
管の開口端を多重管の最内側管内に直接連通させるよう
にした場合には、（ａ）二次空気供給管と、多重管の、
外部に露出していない内側管との固着作業を行い辛い、
（ｂ）常に排気の高熱に曝される最内側管と二次空気供
給管開口端との熱膨張差によって、それら管自身が変形
したり或いはそれら管の固着部が破損するおそれがある
、等の不具合がある。

本考案はかかる不具合を生じることなく、二次空気供給
管の開口端を多重排気管の最内側管内に直接連通させる
ことができるようにした、前記内燃機関における排気浄
化装置を提供することを目的としている。

Ｂ 考案の構成 （１）問題点を解決するための手段 前記目的を遠戚するために、本考案は排気管を多重管に
より形成し、この多重管を構成する容管の側壁に二次空
気供給管を遊嵌してその二次空気供給管の開口端を前記
多重管の最内側管内に直接連通させ、前記多重管の最外
側管にのみ前記二次空気供給管を固着したことを特徴と
している。

（２）作用 二次空気供給管は多重管のうち、外部に露出して排気熱
の影響を最も受けにくい最外側管にのみ固着されるので
、その固着構造が簡単で加工も容易であり、その上、そ
の固着部の排気熱による変形破損を効果的に防止できる
。

また排気通路となる最内側管内に直接臨んで常に高熱に
曝される、二次空気供給管の開口端部は、該最内側管の
側壁に対し相対移動可能であるから、その相対移動によ
りその両者間の熱膨張差が無理なく吸収される。

（３）実施例 以下、図面により本考案の一実施例について説明する。

自動二輪車の車体フレームＦに塔載される多気筒の内燃
機関Ｅは、機関本体１の背面に吸気ポート２が、またそ
の前面に排気ポート３が開口され、各吸気ポート２に、
車体フレームＦの後方に延在するキャブレター４、およ
びエアクリーナ５が接続される。

また前記各排気筒の排気ポートには車体フレームＦの左
右に振分けられて各３本宛の排気管６が接続され、それ
らは機関本体１の前面を下方にのび、その底部に沿って
車体フレームＦの後方にのび、排気集合管７の前端に接
続されている。

排気集合管７の後端にはマフラー８が接続され、そのマ
フラー８の途中に触媒コンバータ９が介装される。

前記３本の排気管６の一つには、二次空気供給管１０の
一端が接続され、その他端は前記エアクリーナ５の清浄
空気室内に開口される。

二次空気供給管１０の途中には、従来公知のり一ド弁１
１が介装され、このリード弁１１は排気管６内に発生す
る排気脈動圧によって開閉され、エアクリーナ５内の清
浄空気を二次空気供給管１０を通して排気管６内に導入
できるようになっている。

排気管６の途中は排気集合管７に止着した止具１５によ
って保持される。

次に前記排気管６と二次空気供給管１０との接続構造に
ついて第３，４図を参照して説明すると、排気管６は、
外側管６□と内側管６゜とを環状の空隙１２を存して重
合した二重管により構成されており、この排気管６の外
側管６１および内側管６゜の各側壁には二次空気放出管
１３が遊嵌され、この放出管１３の内方開口端は内側管
６□内に開口し、またその外方開口端は外側管６□の外
方に開口して、その外側管６１の外周に固着されるエル
ボ管１４に一体に接続されている、エルボ管１４の他端
には、エアクリーナ５に連通ずる前記二次空気供給管１
０が一体に接続される。

次に前記実施例の作用について説明する。

いま機関が運転されると、排気管６内に発生する排気脈
動圧が二次空気供給管１０を通ってリード弁１１に伝達
されてこれを開弁し、エアクリーナ５内の清浄空気は、
二次空気供給管１０を通って排気管６内に導入されるが
、その際その二次空気供給管１０に連通される二次空気
放出ｖ１３は、排気管６の内側管６２内に連通している
ので、二次空気供給管１０内には、排ガスの大部分が流
れる内側管６□内の強い排気脈動圧が伝達され、リード
弁１１を確実に開弁して所定量の二次空気を排気管６内
に導入することができる。

なお、上記実施例において排気管６を二重管により形成
した場合を説明したが、これを二重管以上の多重管に形
成してもよく、この場合に、二次空気供給管１０は、最
内側管に直接連通される。

Ｃ考案の効果 以上のように本考案によれば、排気管を形成する多重管
の最内側管内に二次空気供給管の開口端を直接連通させ
たので、その最内側管内を流れる排ガスの強力な排気脈
動圧を直接二次空気供給管内に及ぼしめることができ、
該管に介在されるリード弁を確実に開閉し、もって排ガ
スの大部分が流れる最内側管内に十分な二次空気を供給
することができ、排気管が多重管であっても何ら支障は
なく排ガスの浄化効率の向上を図ることができる。

特に二次空気供給管は、前記多重管を構成する容管の側
壁に遊嵌され、且つ同多重管のうち外部に露出して排気
熱の影響を最も受けにくい最外側管にのみ固着されるの
で、その固着構造を簡単化してコストの低減及び加工、
組立性の向上に寄与することができることは勿論、上記
固着部の排気熱による変形、破損を効果的に抑えること
ができて二次空気供給管の排気管に対する外れ防止やガ
タつき防止に有効である。

その上、排気通路となる前記最内側管内に直接臨んで常
に高熱に曝される、二次空気供給管の開口端部は、該最
内側管の側壁に対し相対移動可能であることから、その
相対移動によってその両者間の熱膨張差を無理なく吸収
でき、従ってその熱膨張差のために二次空気供給管や最
内側管が変形してしまうおそれもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を装備した自動二輪車の側面図、第
２図は該自動二輪車に塔載の内燃機関の排気系の底面図
、第３図は第１図Ａ部の拡大側面図、第４図は第３図ｒ
Ｖ−ＩＶ線に沿う断面図である。 Ｅ・・・・・・内燃機関、６・・・・・・排気管、６□
・・・・・・最外側管としての外側管、６□・・・・・
・最内側管としての内側管、１０・・・・・・二次空気
供給管、１１・・・・・・リード弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内燃機関の排気管にリード弁を介して二次空気供給管を
   接続し前記排気管に発生する排気脈動圧によって前記二
   次空気供給管内を流れる二次空気を前記リード弁を介し
   て前記排気管内に導入するようにした、内燃機関におけ
   る排気浄化装置において、前記排気管を多重管により猛
   威し、この多重管を構成する容管の側壁に前記二次空気
   供給管を遊嵌してその二次空気供給管の開口端を前記多
   重管の最内側管内に直接連通させ、前記多重管の最外側
   管にのみ前記二次空気供給管を固着したことを特徴とす
   る、内燃機関における排気浄化装置。