JPS6026223Y2 - 自動チヨ−ク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動チョーク作用の一部を規制する機構を具え
る自動チョーク装置に関する。

エンジンの冷えた状態における始動には高い濃度の混合
気を必要とするが、従来の自動チョーク装置を具える気
化器では、クランキングで高まる吸気系の負圧がチョー
クバルブを開くため、混合気は吸気系に既存の空気を合
せて実質的に濃度が低く燃焼をミスしてエンジン始動や
その回転持続を不調にする不具合があった。

本考案は上記従来のものの欠点を除くためになされたも
ので、エンジンクランキング始動の初期にだけチョーク
バルブ開弁の阻止を可能とする手段をチョークブレーカ
とチョークシャフト間に設けて上記初期の期間中特に高
い濃度の混合気をエンジンに供給できるようにした自動
チョーク装置を提供する。

以下、本考案を図面に示す一実施例に基いて説明する。

第１図はチョーク駆動系１にチョークブレーカ７を係合
させた説明図で、エンジンの温度に対応して作動する図
示しない例えばワックス・エレメントのような感温体が
回転体２をピニオン３を介して回転させ、その回転体２
はストラング・スプリング４を介してチョークシャフト
５に連結さし、チョークバルブ６に締切刃を与えている
。

チョークブレーカ７は気化器Ｃから負圧を受け、ブレー
カロッド８はその先端に設けられたブレーキアーム９を
介してチョークシャフト５に複数の放射方向に夫々設け
られた複数のチョークアーム１０の１つに係合可能であ
る。

そこで、上記装置はチョークブレーカ７の作動によって
チョークバルブ６をその締切刃に抗して開弁するように
働くものであり、チョークブレーカ７の非作動によって
上記開弁の作動は解除されチョークバルブ６はその締切
刃により自動的に閉弁する。

他方、ブレーカロット８にはアーム状に強力な弾性のス
トッパ１１とカム・フォロア１２とが設けられている。

本実施例において、ストッパ１１はカム・フォロア１２
のアームに取付けられたものであるが、その構成は上記
に限定されるものではなく、ブレーカロット８に直接設
けられた個別のアームにストッパ及び力ｌ、・フォロア
が形成されまたは取付けられてもよく、また１個の共用
アームに夫々が設【ｊられていても差支えない。

ストッパ１１はチョークフレーカ７の非作動時、チョー
クアーム１０の他の１つ（前記ブレーキングアーム９と
係合のチョー・ファーｌ、とは別のチョークアーム）に
係合し、その弾・匹係合はスプラングラ・スプリング４
と共働してチョークバルブの締切刃を強力に高めるもの
である。

そして、エンジンのクランキング始動時、チョークブレ
ーカ７が僅かに働き、ストッパ１１の後退で上記弾性係
合が解除されるまでの例えば数秒間はチョーク作用が特
別に強くなっているように構成されている。

チョーク駆動系の回転体２にカム１３が設けられ、その
力ｌ、凸起はエンジンが例えば２０’Ｃの設定温度以上
にあるとき上記カム・フオコア１２に対向し、エンジン
が設定温度未満にあるときカムのベースサークルが上記
カム・フォロアに対向する。

先に述べたように、回転体２はエンジン温度に対応して
作動する感温体によって回動するものである。

しかして、エンジンが設定温度以上にあり、かつエンジ
ン回転が低速である場合はカム・フォロア１２はカム凸
起に当接するものであるが、この当接状態てはストッパ
１１はチョークアーム１０から完全に離脱しているよう
に形成され、他力エンジンが設定温度未満で、エンジン
回転数が最低速に近い場合はカム・フォロア１２はベー
スサークルに間隙を存して対向するに過ぎないので、ス
トッパ１１はカム１３に制約されることなくチョークア
ーム１０に充分係合してチョークバルブ６の開弁を阻止
することができる。

そこで、エンジンが最低速、即ち、チョークブレーカ７
が非作動に近いとき、ストッパ１１は先に述へたように
チョークアーム１０に係合してチョークバルブ６の開弁
を阻止する可能性を持つものであり、エンジンが設定温
度以上にあるとき上記の可能性はカムの凸起に妨げられ
て無効になるものである。

上記実施例の構成において、エンジンが設定温度未満の
冷えた状態からクランキング始動される場合、クランキ
ング開始からチョークブレーカ７が作動してチョークア
ーム１０とストッパ１１との保合が完全に解除されチョ
ークブレーカ７によってチョークバルブ６が開かれるま
での僅かな時間、チョークバルブ６はストッパ１１によ
って開弁阻止に規制される。

その僅かな時間、例えば数秒間は濃度の特に高い混合気
がシリンダに供給されて行くから燃焼爆発のミスを避は
始動性を高めることができる。

また、エンジンが設定温度以上にあるときのクランキン
グ始動や最低速アイドル回転時には、混合気の濃度は従
来のチョーク機構によるもので充分であり、徒らにチョ
ークバルブの開弁に規制をかけて混合気の濃度を過剰に
高めることは始動性、点火栓のくすぶり、シリンダ内オ
イルの洗い流し等において有害となることがあるので、
カムとカム・フォロアとの当接によりブレーカロットの
戻りを抑えてチョークバルブの上記規制を解除するもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１図はチョ
ーク駆動系にチョークブレーカを係合させた状態の説明
的平面図、第２図は第１図要部の斜視図である。 １：チョーク駆動系、５：チョークシャフト、６：チョ
ークバルブ、７：チョークブレーカ、８：ブレーカロッ
ド、１０：チョークアーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンの温度に応じてチョークバルブの締切刃を変え
   るように働くチョーク駆動系と、上記チョーク駆動系の
   チョークシャフトに係合し吸気の設定負圧に応動して上
   記締切刃に抗してチョークバルブを開くように働くチョ
   ークブレーカとを具える気化器のチョーク機構において
   、上記チョークシャフトに複数放射方向に設けられて上
   記チョークブレーカが係合するチョークアーム、上記チ
   ョークブレーカのブレーカロッドに設けられるとともに
   設定温度以下でチョークブレーカ非作動のエンジンクラ
   ンキング時に上記チョークアームへ係合して上記チョー
   クバルブの開弁を阻止するストッパとを備えたことを特
   徴とする自動チョーク装置。