JPS602539Y2 - 吸収冷凍機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は吸収冷凍機に関するもので、特に起動特性や稀釈
特性の向上を計ることを目的とする。

一般に水を冷凍、塩類溶液を吸収剤とし、発生器、分離
器、凝縮器、蒸発器、吸収器及び熱交換器などを接続し
て冷凍サイクルを構成する自然循環式の吸収冷凍機にお
いて、熱交換器と発生器の間の稀液管路と分離器を均圧
管で連結することにより稀釈運転時には熱交換器を出た
稀液は均圧管を通って分離器へ至るルートと、発生器へ
入るルートに分離され前記発生器における稀釈特性が悪
くなる。

一方この均圧管は起動時において、一部の吸収液を分離
器から発生器に戻すために発生温度及び圧力の上昇を促
進し、その結果立ち上がり特性が良好になる。

また均圧管を有しない強制循環方式の場合には、発生器
の稀釈特性は著しく改善されるが起動時の均圧管のメリ
ットが得られなくなる。

そこで、本案はこの均圧管の起動時のメリットを生かし
、稀釈時の分流というデメリットをなくすようにしたも
のである。

以下本案を図に示す実施例について説明する。

１はガスバーナー等の加熱器２により稀液を加熱する高
温発生器、３は前記高温発生器１から揚液された稀液よ
り冷媒蒸気を分離する分離器、４は前記分離器３から送
出された冷媒蒸気を熱源として中間液を再熱し更に冷媒
を分離する低温発生器、５は冷却器６により前記両発生
器１，４から流入する冷媒を冷却し且つ凝縮する凝縮器
、７は前記凝縮器５からの液冷媒を散布し気化させる際
の潜熱を利用して冷水器８から冷房用冷水を得るように
した蒸発器、９は前記低温発生器４で中間液から冷媒が
分離された後の濃液を散布して器内の冷媒蒸気を吸収す
ることにより蒸発器７の内部を低圧に維持し連続した冷
水の供給を行なえるようにした吸収器、１０及び１１は
低温熱交換器と高温熱交換器、１２はレベルタンクで、
これらは揚液管１３、冷媒蒸気管１４、冷媒液流下管１
５、吸収液ポンプ１６を有する稀液管１７，１８．１９
、中間液管２０及び濃液管２１により配管接続して冷凍
サイクルを構成すると共に前記分離器３とレベルタンク
１２は均圧管２２によす連結している。

而して前記均圧管２２には分離器３からレベルタンク１
２に中間液が流れるように逆止弁２３を設けている。

したがって起動時においては高温発生器１から分離器３
に揚液されて冷媒蒸気を分離した中間液の一部は均圧管
２２からレベルタンク１２を経て前記高温発生器１に戻
るため発生温度及び圧力の上昇を促進して立ち上り特性
が向上する。

また通常の稀釈運転時には高温熱交換器１８からレベ／
Ｌ／タンク１２に流入した極液は逆止弁２３の作用で分
離器３に至らず全て高温発生器１に送り込まれるから稀
釈特性も良好となる。

なお、実施例は強制循環式の二重効用吸収冷凍機につい
て説明したが自然循環式の吸収冷凍機の場合においても
同時な効果が得られる。

本案による吸収冷凍機は上述の如く、発生器、分離器、
凝縮器、蒸発器、吸収器及び熱交換器等を接続して冷凍
サイクルを構成すると共に前記熱交換器と発生器の間の
補液管路と前記分離器を連結する均圧管に逆止弁を設け
てなるものであるから、起動時の立ち上り特性が向上す
ると共に稀釈特性も良好となる等実用上有益な効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の一実施例を示す吸収冷凍機の回路構成図で
ある。 １・・・高温発生器、３・・・分離器、１１・・・高温
熱交換器、１２・・・レベルタンク、２２・・・均圧管
、２３・・・逆止弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発生器、分離器、凝縮器、蒸発器、吸収器及び熱交換器
   を接続して冷凍サイクルを構成すると共に、前記熱交換
   器と発生器の間の稀液管路と前記分離器を連結する均圧
   管に逆止弁を設けてなることを特徴とする吸収冷凍機。