JPS60237247A - 舶用減速逆転機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、主としてプレジャー用その他の小型船舶に使
用される舶用減速逆転機に関する。

従来技術 船舶において、機関に減速逆転機を取り付ける場合には
、船外に設けたプロペラを駆動させるために、出力軸を
傾斜状態にして船体に取り付けられる。このようにする
と、従来一般に使用されている減速逆転機は入力軸と出
力軸を平行に配置しているため、機関前部側が上がり、
船体の後部甲板を垂直方向に上げなければならないとい
う問題点があった。

そこで、減速逆転機の入力部分と出力部分とを平行とせ
ず、出力部分を入力部分に対して傾けて配置するアング
ルドライブ方式の構造を採用することにより、機関に連
結した減速逆転機の出力軸から斜め後方下向きに推進動
力を取り出すようにしても、機関は船底に対して水平状
態に設置することが可能となり、船底から甲板までの垂
直スペースを小さくすることができる。特に、プレジャ
ー用その他の小型船舶において、垂直スペースを小さく
するということは、船体の設計にあたって非常に重要な
要素になっている。

この種舶用減速逆転機としては、例えば、実公昭５４−
３８４６２号公報記載のものがある。この公報記載のも
のは、第３図に示すように、クラッチケース（１ａ）内
に水平状態に配置した入力軸（２ａ）の下方に、出力軸
（３ａ）を傾斜状に配置して、この出力軸（３ａ）に固
定した円錐大歯車（４ａ）を入力軸（２ａ）に設けた小
歯車（５ａ）に噛合させている。そして、入力軸（２ａ
）に伝達された機関動力を、多板クラッチ（６）を介し
て小歯車（５ａに伝達し、円錐大歯車（４ａ）を経由し
て出力軸（３ａ）から取り出すようにしている。また、
特公昭５９−１１４７９号公報には、第４図に示すよう
に、クラッチケース（１ｂ）後側壁に伝動ケース（７）
を付設し、この伝動ケース（７）内部に伝動軸＋８１を
傾斜状に配置して、クラッチケース（１ｂ）後方に突出
している出力軸（３ｂ）端部から、等速自在継手（９）
を介して伝動軸（８）に機関動力を伝達し、この伝動軸
（８）から出力を取り出すようにしたものがある。

このものでは、実施例として示されているように、クラ
ッチケース（１ｂ）内に、入力軸（２ｂ）及び出力軸（
３ｂ）を上下に並列し、出力軸（３ｂ）中央部に設けた
コーンクラッチ（１０）を前後に移動させて、入力軸（
２ｂ）と出力軸（３ｂ）の間に介在させた歯車列を選択
し、出力軸（３ｂ）を前進或いは後進方向に切り換えて
減速回転させるようになっている。

発明が解決しようとする問題点 実公昭５４−３８４６２号公報記載のものは、出力軸（
３ａ）に設けた円錐大歯車（４ａ）によってアングル化
しているため、このような円錐大歯車（４ａ）の製作が
非常に困難であり、コストが高くつくという問題点があ
る。一方、特公昭５９−１１４７９号公報記載のものは
、伝動軸（８）中央部を軸支している複列の軸受（１１
）　（１１）のスパンが短く、かつ、軸受（１１）　（
，１１）の外側に等速自在継手（９）を設けているため
、伝動軸（８）がプロペラの外力によって倒れ易くなっ
ており、芯狂いを生じるとともに、等速自在継手（９）
に無理がかかって早期破損を生じるおそれがある。また
、このものでは、実施例として示されているように、動
力を切り換えるためにコーンクラッチ（１０）を使用し
ている関係上、入力軸（２ｂ）と、コーンクラッチ（１
０）が設けられた出力軸（３ｂ）とが、平行とならざる
を得ない。従って、アングル化するためには、必然的に
もう１本の伝動軸（８）を必要とし、全高が大きくなり
、更には、伝動軸（８）を収納するだめの伝動ケース（
７）をクラッチケース（１ｂ）に付設するために全長を
長くしなければならないという問題点がある。

問題点を解決するための手段 このような問題点を解決するための手段として、本発明
では、減速逆転機のケース内部に水平状に配置された入
力軸の下側に、この入力軸に設けられた小歯車に噛合す
る大歯車を備えた出力軸を配置し、この出力軸を、ケー
ス前後壁に軸受を介して傾斜状に軸架するとともに、前
記大歯車に等速自在継手を内蔵せしめ、出力軸に連結し
てなることを特徴とするものである。

実施例 第２図には、本発明減速逆転機を使用した小型船舶の一
部の概略図を示している。図において、（１２）は、船
底（１３）に水平状態に載置された機関であり、（１４
）は、機関（１２）後部に取り付けられた舶用減速逆転
機である。（１５）は傾斜状に配置されたプロペラ軸で
あって、その先端にはプロペラ（１６）が設けられてい
る。なお、（１７）は、後部甲板である。

しかして、第１図には、減速逆転機（１４）の好適な一
実施例の継断面図を示している。図において、（１５）
は減速逆転機ケース（以下、単に「ケース」と略称する
。）であって、後部全面を開口したケース本体（１６）
と、後側壁としての後部ケース蓋（１７）とからなって
いる。（１日）は、ケース（１５）上半部に軸架された
入力用のザボート軸であって、前部側にはクラッチハウ
ジング（１９）が一体に取り付けられ、後部側に小歯車
（２０）が遊転状態で取り付けられている。しかして、
サポート軸（１８）の前端側においては、本発明の入力
軸に相当するクラッチハウジングボス（２１）が、軸受
（２２）を介して、ケース本体（１６）の前側壁（１６
ａ）に軸支され、その先端がケース（１５）前方に突出
している。（４３）は、クラッチハウジングボス（２１
）の前方突出端に取り付けられた入力軸継手であって、
機関（１２）のフライホイール（図示せず）に連結され
る。一方、サポート軸（１８）の後端側は後部ケース蓋
（１７）に軸受（２２）を介して軸支されている。

クラッチハウジング（１９）内には、小歯車（２０）の
筒状ボス（２３）が延設されて入り込んでおり、この筒
状ボス（２３）とクラッチハウジング（１９）との間に
は多板クラッチ板（２４）が設けられている。（２５）
は、クラッチハウジング（１９）に内装された油圧ピス
トンであって、多板クラッチ板（２６）とともに油圧多
板クラッチ（２７）を構成している。（２８）は、油圧
ピストン（２５）の戻しハネである。

一方、（２９）は、サポート軸（１８）の下側において
、このサポート軸（１８）に対して傾斜状に配置された
出力軸である。ケース本体（１６）の前側壁（１６ａ）
を後方傾斜状に延設して形成した内部軸支筒（３０）に
は、出力軸（２９）前端部が前部側の円錐ころ軸受（３
１）を介して軸支されるとともに、後部ケース蓋（１７
）を同様に後方に向がって傾斜状に延設して形成した外
部軸支筒（３２）には、出力軸（２９）の後端側が、後
部側の円錐ころ軸受（３３）を介して軸支されており、
これら前後の円錐ころ軸受（３１）　（３３）は、前後
進のスラスト荷重を受けるように対向型の配置構造を取
っている。

（３４）は、出力軸（２９）の後方突出端に取り付けら
れた出力軸継手であり、この出力軸継手（３４）にはプ
ロペラ軸（１５）が接続される。

しかして、（３５）は、小歯車（２０）に噛合している
出力大歯車であって、（３６）は、この出力大歯車（３
５）に内蔵された等速自在継手である。出力大歯車（３
５）の内周面には伝達ボール（３７）が摺接しており、
このようにして出力大歯車（３５）が等速自在継手（３
６）のアウタ一部を兼用するとともに、インナ一部（３
８）が出力軸（２９）に取り付けられている。

（３９ａ　）　（３９ｂ　）は、出力大歯車（３５）の
両側壁を前後方向に延設した筒状ボス（４０）　（４０
）に内挿された一対の軸受であって、前部側の軸受（３
９ａ）は、内部軸受筒（３０）にインロー結合された支
持部材（４２ａ）によって支持されるとともに、後部側
の軸受（３９ｂ）は、外部軸支筒（３２）にインロー結
合されたもう一方の支持部材（４２ｂ　）によって支持
されている。従って、入力軸継手（４３）から入力され
た機関動力は、入力軸（クラッチハウジングボス（２１
）　）−油圧多板クラッチ（２７）−小歯車（２０）−
出力大歯車（３５）−等速自在継手（３６）−出力軸（
２９）という経路で伝達され、等速自在継手（３６）に
おいて伝達経路が屈曲されることになる。

効　果 本発明は、以上のような構成であり、減速逆転機のケー
ス内部に水平状に配置された入力軸の下側に、この入力
軸に設けられた小歯車に噛合する出力大歯車を備えた出
力軸を配置し、この′出力軸を、ケース前後壁に軸受を
介して傾斜状に軸架するとともに、前記大歯車に等速自
在継手を内蔵せしめ、出力軸に連結してなることを特徴
とするものであるから、等速自在継手が前後壁に設けた
軸受によって両持ち支持されるため、芯狂いを生じるこ
とがなく、しかも、出力軸に前後進のスラスト荷重が作
用しても、出力軸が倒れることがなく、等速自在継手が
損傷することがほとんどない。更に、出力大歯車を円錐
歯車とする必要がないから、通常の平行軸歯車の噛み合
いとすることができ、部品を兼用することができる。ま
た、入力軸に対して出力軸を傾斜させるものであるから
、特公昭５９−１１４７９号公報のもののように、アン
グル化するのに３軸も必要とせず、全高を低くできると
ともに、全長も短くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す縦断面図、第２図は
、本発明減速逆転機を用いた船舶の一部分を示す概略図
、第３図は従来例を示す縦断面図、第４図は他の従来例
を示す縦断面図である。 （１５）　−ケース、（２０）−小歯車、（２１）　−
クラッチハウジングボス（入力軸）、（２９）−ｍ−出
力軸、（３０）−内部軸支筒、（３１）　（３２Ｌ−−
一円錐ころ軸受、（３３）−外部軸支筒、（３６）−等
速自在継手。 第１１ネ１ ５ 第３１３１ ４ａ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ケース内部に水平状に配置された入力軸の下側に、この
   入力軸に設けられた小歯車に噛合する出力大歯車を備え
   た出力軸を配置し、この出力軸を、ケース前後壁に軸受
   を介して傾斜状に軸架するとともに、前記大歯車に等速
   自在継手を内蔵せしめ、出力軸に連結してなることを特
   徴とする舶用減速逆転機。