JPS5925755Y2 - 船舶のアウトドライブユニツトのオイルポンプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はオイルポンプを内蔵せる船舶のアウトドライブ
ユニットのオイルポンプ装置をコンパクト化するための
改良に関するものである。

従来、特に小型船舶の船外後尾に装着せしめられるアウ
トドライブユニットは、船内に塔載された内燃機関の出
力を、動力軸からユニバーサルジヨイント等を介して、
ピニオンを有する軸に伝達し、更に正転ギヤ及び逆転ギ
ヤを有するクラッチシャフト及びドライブシャフトを介
してアウトドライブユニット下部（ご設けられたプロペ
ラ軸を回転するようになっているが、クラッチシャフト
の上部に逆転ギヤが配置され、その下部に潤滑油面下に
ある正転ギヤを有するアッパギヤケースにおいては、そ
の上部の逆転ギヤ部、ピニオン部及びそれらの軸受部へ
の潤滑油の補給のため、オイルポンプを正転ギヤの近傍
のクラッチシャフト上にキー止めにより固設ゼしぬ、駆
動せしめている。

一方、アウトドライブユニットは船外に装着されるため
、出来るだけ構造を簡単にすると共に、コンパクト化と
軽量化をはかる必要があるが、上記のごときオイルポン
プをクラッチシャフト上に固設することは、ポンプケー
シング等がスペースを取るため、アウトドライブユニッ
トのコンパクト化及び軽量化を計る上での妨げとなると
いう問題があった。

また、クラッチシャフトは常時駆動されるものではなく
、中立時には駆動されないので、中立時においては、逆
転ギヤ部等への潤滑油の供給が不可能になるという問題
があった。

そこで本考案は、前記従来の欠点を解消するため、アウ
トドライブユニット内に内蔵されるオイルポンプのケー
シングの少くとも一部をギヤ軸受の肩部にて形成せしめ
ることにより、オイルポンプ関連部分のコンパクト化及
び軽量化を計ることを目的としたもので゛ある。

即ち本考案は、オイルポンプを内蔵せるアウトドライブ
ユニットにおいて、そのアウトドライブユニット内の常
時回転するギヤ部材に固設したギヤ軸受に隣接して、該
オイルポンプをギヤ部材に固設せしめると共に、該オイ
ルポンプケーシングの少くとも一部をそのギヤ軸受の肩
部にて形成せしめることにより構成される。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。

第１図に示す本考案の実施例におけるアウトドライブユ
ニット１は、船体２の後尾にボルトにより固設せしめた
トランサムプレー１・３の左右２個のアームに対し、そ
れぞれピン４を支点として軸支されたスウイベルフォー
ク５及びその軸６を介し上下及び左右に傾動可能に保持
された状態で取り付けられている。

次に、船体２内に塔載された図示されてない内燃機関の
出力を、動力軸７から蛇腹状チューブ８内に内蔵された
ユニバーサルジヨイント９及び゛アッパギヤケース１０
内に内蔵された軸１１に伝達し、更に軸１１の一端に固
設せるピニオン１２から正転ギヤ１３及び逆転ギヤ１８
に伝達する。

したがって、正転ギヤ１３及び逆転ギヤ１８は常時回転
している。

なお、正転ギヤ１３とクラッチシャフト１４との間には
、第２図に示すように、ニードルベアリング２７が介在
しており、また逆転ギヤ１８についても同様である。

そして、常時はドグクラッチ２６を正転ギヤ１３に嵌合
し、正転ギヤ１３からそのドグクラッチ２６を介してク
ラッチシャフト１４、ドライブシャフト１５に伝達した
上、プロペラ軸１６によりプロペラ１７を回転せしめる
ようになっている。

プロペラ１７を逆転せしめる際には、ドグクラッチ２６
を上方へ移動して逆転ギヤ１８に嵌合することにより逆
転操作を行なっている。

そこで本考案では、第２図の拡大側断面図に示すごとく
、アウトドライブユニット１のアッパギヤケース１０内
の潤滑油面り下にて常時回転する正転ギヤ１３の部材で
あるボス部１３ ａ上にその内輪を嵌設せしめたギヤ軸
受２０の下部に隣接してオイルポンプ１９を設けている
。

このオイルポンプ１９は、正転ギヤ１３のボス部１３ａ
上に半月キー２１で固設せしめ、更に止め輪２２で検定
せしめており、更にオイルポンプ１９のケーシングの一
部を正転ギヤ１３に固設されたギヤ軸受２０の肩部２３
にて形成している。

上記のごとくオイルポンプ１９を配設することにより、
オイルポンプ１９は正転ギヤ１３と共に常時回転して吐
出口２４から潤滑油を矢印Ｆのごとく給油管２５内に圧
送せしめ、その潤滑油はアッパギヤケース１０の上部か
ら逆転ギヤ１８部分を潤滑すると共に、その一部はピニ
オン１２及び軸１１の軸受をも潤滑の後、アッパギヤケ
ース１０内を下降するようになっている。

従って本考案のオイルポンプでは、アウトドライブユニ
ツＩ・に内蔵されたオイルポンプのケーシングがギヤ軸
受肩部にて形成されているので、従来クラッチシャフト
部にキー等により固定されていたオイルポンプに比較し
て、部品点数を減少せしめることができ、其の結果製作
コス）・の低減をはかり得るという利点がある。

更に、本考案のオイルポンプを内蔵したアウトドライブ
ユニットでは、そのコンパクト化及び軽量化をはかり得
ると共に、オイルポンプの構造が簡易になるので、それ
だけ故障が少くなり、信頼性が向上するという利点があ
る。

更にまた、本考案のオイルポンプ装置ではオイルポンプ
が常時駆動されるため、中立時においても潤滑油の供給
が可能となり、しかも常時駆動であるため、ロワギヤケ
ース内で冷却された冷却油を供給しえて潤滑油の早期劣
化を防止できると共に、ギヤ歯面の損傷も防止できると
いう利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例におけるアウトドライブユニッ
トの組立側断面図、第２図は第１図のオイルポンプ固定
部の要部拡大側断面図である。 １・・・・・・アウトドライブユニット、１３・・・・
・・正転ギヤ、１４・・・・・・クラッチシャフト、１
９・・・・・・オイルポンプ、２０・・・・・・ギヤ軸
受、２１・・・・・・半月キー、２３・・・・・・肩部
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. オイルポンプを内蔵せるアウトドライブユニットにおい
   て、そのアウトドライブユニット内の常時回転するギヤ
   部材に固設したギヤ軸受に隣接して、該オイルポンプを
   ギヤ部材に固設せしめると共に、該オイルポンプのケー
   シングの少くとも一部をそのギヤ軸受の肩部にて形成せ
   しめてなる船舶のアウトドライブユニットのオイルポン
   プ装置。