JPH0348000Y2

JPH0348000Y2 -

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Publication number: JPH0348000Y2
Application number: JP1985116537U
Authority: JP
Priority date: 1985-07-31
Filing date: 1985-07-31
Publication date: 1991-10-14
Also published as: JPS6225300U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、舶用主機軸駆動発電機設備に関する
ものである。

従来の技術従来、船舶内において必要とされる電力を得る
ために、主機関の出力軸と、プロペラ軸との間に
接続されたプロペラ中間軸に増速歯車箱を取り付
け、この増速歯車箱から、例えば、遠心式制御
弁、又は、電気式回転速度検出器を備えた湿式多
板油圧クラツチなどの定回転速度機構を介して一
定回転速度の出力を取り出し、この出力により、
例えば、中間軸の付近に別置された発電機を駆動
することが、一般的に行われている。

すなわち、添付図面の第６図に、このような従
来公知の舶用主機軸駆動発電機設備の典型的な例
を示してあるが、同図に示すように、船体１の上
に設置された主機関２の出力軸に連結されたプロ
ペラ中間軸３から、プロペラ中間軸４及びプロペ
ラ軸５を介して、プロペラ軸５の自由端部に固定
されたプロペラ６を駆動するようになつており、
また、中間軸３には、その近くにおいて船体１に
取り付けられた架台７の上に、増速歯車箱８が取
り付けられており、その内部に配置された増速中
間軸に取り付けられたピニオンを、プロペラ中間
軸３に取り付けられた大歯車により駆動し、増速
中間軸には、同軸に他の大歯車を取り付け、この
大歯車により増速歯車箱８の内部に内蔵された湿
式多板油圧クラツチのクラツチ入力軸に取り付け
られたピニオンを駆動し、クラツチ入力軸から多
数のクラツチ板を介してクラツチ出力軸と一体の
クラツチキヤリアを駆動し、これに固着された大
歯車により、増速歯車箱８の内部に内蔵された出
力軸９を、これに固着されたピニオンを介して駆
動するようにするが、この出力軸９の回転数は、
湿式多板油圧クラツチに加えられる押圧力を、ク
ラツチキヤリアに取り付けられた遠心式制御弁、
又は、軸に設けた電気式回転速度検出器などによ
り自動的に制御することにより、一定に維持する
ようにしてある。このような速度制御機構につい
ては、本出願人の出願による特願昭59−82081号
「発電機駆動制御装置」に記載されている。

一方、船体１には、プロペラ中間軸４の位置
に、増速歯車箱８よりも船尾寄りに架台１０を設
置し、この架台１０の上にプロペラ中間軸４をま
たぐように中間架台１１を取り付け、その上に発
電機１２を設置し、その駆動軸１３を、継ぎ手１
４を介して、増速歯車箱８の出力軸９に連結し、
これにより、発電機１２を、その負荷の大小にか
かわらず一定回転速度で駆動するようにしてい
る。

考案が解決しようとする問題点しかしながら、このような構成を有する設備に
よると、発電機１２を船体１に設置するために、
架台１０，１１を必要とし、また、その駆動軸１
３を増速歯車箱８の出力軸９に継ぎ手１４を介し
て連結する際に、両者の駆動軸１３及び出力軸９
の間における心出し及び結合を、これらを設置す
る造船所において行う必要があり、このために、
造船所におけるぎ装作業に長時間を必要とし、発
電機１２のための空間が船体１内に必要とされる
他、この発電機１２のあるために、プロペラ中間
軸４の開放や、点検を困難とするという問題点が
ある。

そこで、本考案は、従来公知のものにおけるこ
のような問題点を解決することができる新規な舶
用主機軸駆動発電機設備を得ることをその目的と
するものである。

問題点を解決するための手段本考案は、この目的を達成するために、添付図
面の第１及び２図に示すように、船体１の上に設
置された主機関２により駆動されるプロペラ中間
軸３，４と、この中間軸など３，４により駆動さ
れるプロペラ軸５と、増速歯車箱１８とを有して
おり、増速歯車箱１８は中間軸など３に取り付け
られた大歯車１９にかみ合うようにされたピニオ
ン２１を有する増速中間軸２０などと、この中間
軸２０などを介して駆動される定回転速度機構２
３により一定回転速度で回転される出力軸３０を
内蔵しており、また、増速歯車箱１８の出力軸３
０によつて駆動される発電機４０を有している舶
用主機軸駆動発電機設備において、発電機４０の
ケーシング４０₁を増速歯車箱１８のケーシング
１８₁及び１８₂により直接的に支持するようにし
た舶用主機軸駆動発電機設備を特徴とするもので
ある。

作用以上の構成から分かるとおり、発電機４０は、
そのケーシング４０₁が、増速歯車箱１８のケー
シング１８₁及び１８₂により直接的に支持され、
また、その駆動軸４２は、増速歯車箱１８の出力
軸３０により直接的に駆動され、この場合、発電
機４０は、船体１内において、別に架台を必要と
すること無く支持されるようになり、船体１の内
部空間の有効利用を図ることが可能となる。

実施例以下、本考案をその実施例を示す添付図面の第
１〜５図に基づいて詳細に説明する。

第１図に本考案の１実施例を、本考案を第６図
に示した従来の設備の代わりに実施したものとし
て略図により示してあるとおり、本考案において
は、従来の第６図に示したものと同様に、船体１
には、主機関２、プロペラ中間軸３，４、プロペ
ラ軸５及びプロペラ６が設けられており、増速歯
車箱８は、第６図に示した増速歯車箱８とほぼ同
様な内部構成を有している増速歯車箱１８と置き
換えられているが、この増速歯車箱１８は、第３
図から分かるとおり、相互にフランジにより開放
自在に連結されている４個のケーシング部分１８
_１〜１８₄から構成されているものとしてある。こ
のようなケーシング部分から成り立つている増速
歯車箱１８は、船体１内に架台７の上にケーシン
グ部分１８₄において取り付けられており、この
増速歯車箱１８の上方部分には、そのケーシング
部分１８₁及び１８₂において、発電機４０がその
ケーシング４０₁により、スペーサ４１を介して
直接的に支持されており、また、その駆動軸４２
は、増速歯車箱１８の出力軸３０に直結されてい
る。なお、発電機４０のケーシング４０₁は、そ
の下方部分が、増速歯車箱１８のケーシング部分
１８₃に、発電機架台４４を介しても支持されて
いる。

本考案の一般的な配置は、上記のとおりである
が、ここで、その構成をやや詳細に説明すると、
第２及び３図に示すとおりである。すなわち、第
２図に示すように、プロペラ中間軸３に大歯車１
９が取り付けられており、この大歯車１９には増
速歯車箱１８に内蔵された増速中間軸２０に固着
されたピニオン２１がかみ合つており、また、こ
の中間軸２０に同軸に固着された大歯車２２が、
増速歯車箱１８に内装された定回転速度機構とし
ての湿式多板油圧クラツチ２３の円筒状のクラツ
チ入力軸２４に固着されているピニオン２５にか
み合つている。このクラツチ入力軸２４は、多数
の交互に配列されたクラツチ板２６を介してクラ
ツチ出力軸２７と一体のクラツチキヤリア２８を
駆動し、クラツチキヤリア２８に形成された大歯
車２９が、増速歯車箱１８に回転自在に取り付け
られている出力軸３０を、それに固着されたピニ
オン３１とかみ合うことにより駆動する。この場
合、出力軸３０の回転数は、湿式多板油圧クラツ
チ２３の多数のクラツチ板２６を押圧する流体圧
力を、クラツチキヤリア２８に半径方向に取り付
けられている遠心式制御弁３２が、クラツチキヤ
リア２８の回転数の変動に応じて調節することに
より、自動的に一定回転数に維持されるようにす
る。なお、増速歯車箱１８のケーシングは、上記
のように、４個のケーシング部分１８₁〜１８₄か
ら構成されており、最下部のケーシング部分１８
_４の下部には、油だめ１８₅が取り付けられてい
る。一方、発電機４０は、そのケーシング４０₁
が、その増速歯車箱１８に面している端部におい
て、スペーサ４１を介して増速歯車箱１８のケー
シング１８₁及び１８₂に、その出力軸３０の側の
端部において強固に固着されることにより、増速
歯車箱１８のケーシング１８₁及び１８₂により片
持ち支持されるようにしてある。

また、増速歯車箱１８の出力軸３０と発電機４
０の駆動軸４２とは、心出しの上、それぞれに固
着された各フランジ３０₁及び４２₁を介して相互
に強固に連結されるようにしてある。このように
して、発電機４０の駆動軸４２の一端部は、増速
歯車箱１８の出力軸３０により片持ち支持され、
その他端部は、発電機４０のケーシングカバー４
３に取り付けられた軸受けにより支持するように
してある。

なお、発電機４０は、その下方部の一部分を増
速歯車箱１８のケーシング１８₃に、発電機架台
４４を介して確実に支持されている。

以上には、本考案の１実施例を増速歯車箱１８
が３段増速形式のものであり、また、その出力軸
３０の回転数が、遠心式制御弁３２、又は、電気
式回転速度検出器などを備えた湿式多板油圧クラ
ツチ２３により制御されるものとして説明を行つ
たが、無論、任意の増速段を使用することがで
き、また、その出力軸３０の回転速度は、このよ
うな湿式多板油圧クラツチによること無く、対応
する任意の公知の手段を採用し、これにより、一
定に維持することができる。

更に、２組の湿式多板油圧クラツチを設けて、
主機関の回転速度の変動に合わせて２速段の切換
えができるようにすることも可能である。

また、上記の実施例においては、増速歯車箱１
８と、発電機４０とのケーシング１８₁ないしは
４０₁が、スペーサ４１を介して相互に連結され
るものとしてあるが、両者が直接的に連結される
こと及び出力軸３０を省略してクラツチ出力軸２
７と発電機駆動軸４２とを直接結合することので
きることも明らかなところである。このような実
施例の内、クラツチ出力軸２７と、発電機駆動軸
４２とを直接結合した実施例が、第４及び第５図
に示してあるが、これらの図においては、第２及
び３図に示す実施例に対応する部材には、同一の
参照符号が付けられている。

考案の効果本考案は、上記のような構成及び作用を有して
いるので、次のような効果を発揮することのでき
るものであることは、明らかなところである。す
なわち１船体内において発電機の設置のために必要と
される空間を小さくすることができること２従来は困難とされていた発電機の下部のプロ
ペラ中間軸などの開放や、点検が容易となるこ
と３増速歯車箱の出力軸と、発電機の駆動軸との
心出し及び両者の連結が、増速歯車箱の製造業
者により実施することができるので、この作業
を精密に実施することができると共に造船所に
おいて、この作業を行うことが不必要となり、
造船所における作業を簡略化することができる
こと４増速歯車箱及び発電機のケーシングの合計の
形状や、寸法などを非常に小さくすることがで
きることなどである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の１実施例の全体の配置を示
す略図、第２図は、その要部を示す第３図の−
線による縦断面図、第３図は、第２図の−
線による横断面図、第４図は、本考案の他の実施
例の要部を示す第５図の−線による縦断面
図、第５図は第４図の−線による横断面図、
第６図は、従来公知のものの全体の配置を示す第
１図と同様の略図である。３……出力軸、１８……増速歯車箱、１９……
大歯車、２３……湿式多板油圧クラツチ、３０…
…出力軸、４０……発電機、４２……駆動軸、４
４……発電機架台。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】１船体１の上に設置された主機関２により駆動
されるプロペラ中間軸３，４と、この中間軸
３，４により駆動されるプロペラ軸５と、増速
歯車箱１８とを有しており、増速歯車箱１８
は、中間軸３に取り付けられた大歯車１９にか
み合うようにされたピニオン２１を有する増速
中間軸２０などと、この中間軸２０などを介し
て駆動される定回転速度機構２３により一定回
転数で回転される出力軸２７，３０を内蔵して
おり、また、増速歯車箱１８の出力軸２７，３
０によつて駆動される発電機４０を有している
舶用主機軸駆動発電機設備において、発電機４
０のケーシング４０₁を増速歯車箱１８のケー
シング１８₁〜１８₄により直接的に支持するよ
うにし、増速歯車箱１８の出力軸２７，３０
を、発電機４０の駆動軸４２の一端部に直接的
に連結し、他端部を発電機４０のケーシングカ
バー４３に取り付けられた軸受により回転自在
に支持して成る舶用主機軸駆動発電機設備。２発電機４０のケーシング４０₁の一部を増速
歯車箱１８のケーシング１８₃の一部に、発電
機架台４４を介して支持するようにした実用新
案登録請求の範囲第１項記載の舶用主機軸駆動
発電機設備。３定速回転機構２３が、遠心式制御弁３２、又
は、電気式回転速度検出器を備えた湿式多板油
圧クラツチである実用新案登録請求の範囲第１
又は２項記載の舶用主機軸駆動発電機設備。