JPS6021331A - Ｆｅ−Ｎｉ系低熱膨張合金板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （３，１産業上の利用分野） 本発明は、低温液体保存用の容器やカラー受像管用シャ
ドウ　マスク、−ＩＣリードフレーム等の各種の機能材
料として用いられるＦ　ｅ−Ｎｉ系低熱膨張合金板の製
造法に関するものである。

（３，２従来技術） Ｎｉを３０〜４５％含むＦｅ−Ｎｉ系合金は２００℃か
ら一１９６℃にわたる温度域で熱膨張係数が著しく小さ
いため、低温液体保存用の容器やカラー受像管用シャド
ウマスク、ＩＣリードフレーム等の各種の機能材料とし
て用途が拡大しつつある。

しかしながらかかる材料は極めて錆を発生し易く、例え
ば、冷延鋼帯の製造工程中や上記に示した各種の機器を
製作中に銅帯及び鋼板の一部が発銹することが多々あシ
、耐誘性の向上が強く嘱望されていた。

さらに該合金が各種の機能材料として使用される場合に
は１曲げ加工やプレス成形による絞シ及び張出し加工等
が施こされるが、加工精度向上から面内異方性の小さい
ものが望まれている。

（３，３発明の目的） 本発明は２００℃から一１９６℃の温度域における熱膨
張係数が小さくて耐誘性に優れると共に、機械的性質の
面内異方性の小さい合金板を製造することを目的とする
。

（３，４発明の構成・作用） 本発明者は以上の問題点を改善すべく、Ｎｉ：３０〜４
５％から成るｒｅ−Ｎｉ合金をペースとして合金添加の
効果及び冷延板製造条件の影響に注目して種々の実験を
試みた結果、ペース成分に微量りＣｏとＣｒを含有させ
た上、さらに冷間圧延の圧下率を一定範囲に制御するこ
とによシ、熱膨張が小さくて耐誘性に優れると同時に機
械的性質の面内異方性が小さな冷延鋼板が得られること
を見い出し、本発明に到達した。

本発明はＮｉ：３０〜４５％、Ｃｏ　：　０．０５〜１
．０雀、Ｃｒ：０．１０〜５．０％を含有するＦ　ｅ　
−Ｎ　ｉ系合金の熱延倒１４帯を冷間圧延する際の圧下
率を足めたものであって、次の工程から成る。

〔第１発明〕 冷間圧延□最終焼鈍　〈１段冷延〉 （圧下率＝５０〜８０％） 〔第２発明〕 冷間圧延−中間焼鈍一冷間圧延一最終焼鈍（圧下率−５
０〜８０チ）　（圧下率：３０〜７２％）〈２段冷延〉 又は 冷間圧延−中間焼鈍一冷間圧延一中間焼鈍（圧下率バ５
０〜８０係）　（圧下率：３０〜７２％）□冷間圧延−
最終焼鈍　〈３段冷延〉 （圧下率：３０〜７２１％） ２００℃から一１９６℃の温度域における熱膨張係数が
小さく、かつ耐誘性に優れるための母相を構成する主要
元素Ｎ　ｌ　＋　Ｃｏ　＋　Ｃｒの限定理由は以下の通
シである。

Ｎｉ：膨張係数を支配する基本元素であシ、低温側では
３６％近傍で、また高温側では４２チ近傍で熱膨張の極
小を示す。３０％未満もしくは４５チを超えると熱膨張
係数が著しく大きくなジインバー特性を示しにくくなる
のでＮｉの範囲は３０〜４５係とした。

Ｃｏ：インバー特性を向上させる元素であ）、含有量が
増す程、インバー特性を示すＮ１含有量の下限が拡大す
る。更に耐誘性の向上にも有効な元素であるが、効果が
現われるためには少くとも０．０５チの添加が必要であ
る。しかし、１．０％超含治させると低温域における機
械的性質が低下することと、コストの上昇をきたすので
０．０５〜１．０係に限定した。

Ｃｒ：Ｃｒは耐誘性を向上させる作用があり、その・で
ｊカ果は０．１０％以上においてあられれる。しかし５
．０％を超えて含有すると熱膨張係数が増大し、インバ
ー特性が損われるので０．１０〜５．０％に限冗した。

捷たＮ１３０〜４５％、Ｃｏ　Ｏ，０５〜１．０％、Ｃ
ｒ００１０〜５，０％から成るＦｅ−Ｎｉ合金の冷延焼
鈍板の面内異方性は冷間圧延の圧下率の影響を強く受け
る。上記成分を含有する熱延鋼帯を焼鈍酸洗しコイル庇
取シ機によシ表面手入れをした後、１段冷延法によル圧
下率６０％と９０％で冷間圧延した。これらの材料を８
００　Ｃで最終焼鈍した時の集合組織を第１図に示す。

圧下率６０％の拐料は（イ）に示すように（ｉｏｏ）（
００１）の尖鋭化が弱く集合組織はランダム化して異方
性が小さくなりているが、圧下率９０％の高圧下冷延材
では（ロ）に示すように極めて強い（１００）（００１
）が現われておシ特殊な集合組織を形成している。

第２図は１段冷延法によシ製造した冷延焼鈍板の引張特
性の異方性と圧下率の関係を示す図であるが、圧下率が
８０％を超えると第１図に示したように集合組織が著し
く発達するため引張特性に異方性が現われる。他方圧下
率が５０チ未満の場合は安定した整粒の状態が得がたく
、また、加工率が低すぎて冷延による旧組織の破壊が不
十分となるため、冷延前の集合組織の異方性が再び現れ
る。従って１段冷延法で異方性の小さい冷延焼鈍板を得
るには、圧下率を５０〜８０％の範囲にする必要がある
。一般に板厚の薄い冷延焼鈍鋼帯及び鋼板を得るには冷
延と焼鈍がくシ返し行われる所謂２段冷延法や３段冷延
法が取られることがある。上記した煮え方をもとにして
２段冷延法及び３段冷延法の圧下率と集合組織、引張特
性の異方性との１（（ｉ係を更に詳細に検討した結果、
２段冷延法で異方性を小さくするには１段目の圧下率を
５０〜８０％で行った後焼鈍を行い、２段目の圧下率社
３０〜７２％で行う必要がある。また、３段冷延法で異
方性を小さくするには１段目の圧下率を５０〜８０％で
行った後焼鈍を行い２段目の圧）率を３０〜７２％で行
い、さらに焼鈍後３段目の圧下率を３０〜７２チで行う
必要があることが判明した。

以上のどと（Ｎｉ　３０〜４５％のＦｅ−Ｎｉ合金にＣ
ｏ　Ｏ，０５〜１．０　％、Ｃｒ０．１０〜５．０％を
含有させ、熱延後、冷間圧延の圧下率を１段冷延法の場
合は５０〜８０％で、２段冷延法の場合は１段目５０〜
８０％、２段目３０〜７２％、３段冷延法の場合は１段
目５０〜８０％、２段目３０〜７２％、３段目３０〜７
２チの範囲内で行うことによシ耐銹性に優れかつ面内異
方性の小さな低熱膨張合金板を製造することができる。

（３，５実施例） 第１表に示す成分の合金を熱間圧延後、１段〜３段の各
鍾圧延法によシ圧下車を種々変化させて冷延薄鋼板を製
造した。中間焼鈍および最終焼鈍はいずれも８００℃２
０秒保定後空冷で行った。

第１表 最終焼鈍後の板について耐誘性試験としてＪＩＳＺ　２
３７１による塩水噴霧試験および屋内曝露試験を行った
。塩水噴霧試験は３時間噴霧彼の発銹程度で判定し、屋
内曝露試験は１０日間曝露後の発銹程度で判定した。ま
た最終焼鈍後の板について圧延方向、４５°方向及び直
角方向の引°張試験を行い、各方位による試験値の差か
ら面内異方性を潤べた。

試験結果を第２表に示す。いずれの合金もＮｉが３０〜
４５％の範囲にあるため２００℃から−１９６℃におけ
る温度域でのｐｈ膨張係数は小さいが、Ｃｏ、Ｃｒを含
有していないＧ、Ｈ，Ｉは極めて発銹しやすく、いずれ
もほぼ全面に赤サビが発生したＯ しかし、Ｃｏ　Ｏ，０５〜１．０　％、Ｃｒ　Ｏ，１０
〜５．０　％を含有しているＡ−Ｆ’は耐誘性が著しく
向上し、屋内保管に限れは発銹は防止できる。

機械的性質の面内異方性については、１段冷延法におい
ては圧下率５０〜８０％、２段冷延法においては１段目
と２段目の圧下率が夫々５０〜８０％、３０〜７２チ、
３段冷延法においては１段目、２段目、３段目の圧下率
が夫々５０〜８０チ、３０〜７０％、３０〜７０％とす
ることにより最終焼鈍後の鋼板の面内訳方性を／Ｊ・さ
くすること〃７１床ム（３，６発明の効果） 本発明法によシアンパー型合金としての基本性質でおる
低熱膨張性及びその他の特性を保持しつつ耐誘性を大幅
に改善すると同時に機械的性質の面内異方性を小さくす
ることができる。したがって、本発明法によシ製造した
板は低温液体保存用の容器にはもちろんのこと、カラー
受像管用シャドウマスク、ＩＣリードフレーム等の各種
の機能材料として絞シ加工、張出し加工、曲げ加工等を
行う場合にも広く適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は冷延焼鈍板の（２００）極点図であシ（（イ）
が本発明適用例、（ロ）は比較例である。第２図は機械
的性質の面内異方性に及ぼす冷延圧下率の影響を示す図
で、第２図中のＬは圧延方向、Ｄは４５°方向、Ｃは直
角方向を示す。 小°／　図 （イ）　（ロ） 垢　２　硝 〉うＥヨ下牢（２６゛ン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ｎｉ　：　３０〜４５％、Ｃｏ：０．０５〜１．
   ０％、Ｃｒ　：　０．１０〜５．０％を含有するＦｅ−
   Ｎｉ系合金の熱延銅帯を圧下率５０〜８０チで冷間圧延
   し、最終焼鈍することを特徴とするＦｅ−Ｎｉ系低熱膨
   張合金板の製造方法。
2. （２）Ｎｉ　：　３０〜４５％、Ｃｏ　：　０．０５〜
   １．０％、Ｃｒ：０．１０〜５．０％を含有するＦ　ｅ
   　−Ｎ　ｉ系合金の熱延鋼帯を圧下率５０〜８０チで冷
   間圧延し、さらに圧下率３０〜７２％の冷間圧延を該圧
   延の前に中間焼鈍を伴って１回又は２回行い、最終焼鈍
   することを特徴とするＦ　ｅ　−Ｎ　ｌ系低熱膨張合金
   板の製造方法。