JPS6021257B2 - ２つの相対運動可能な構造部分とガスばねとから成る構造体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、構造基体部分と、該基体部分に対して、重力
に抗して特上げ可能でありかつ重力の作用を受けて降下
可能である可動構造部分と、構造基体部分及び可動構造
部分と接続され、構造基体部分に対する可動構造部分の
特上げを助けるガスばねとから成る構造体であって、上
記ガスばねがシリンダと、ピストンに接続されかつシリ
ンダの一方端から外に案内されたピストンロッドと、ピ
ストンを越えて接続する弁装置と、ピストンの内側のシ
リンダ内部の圧搾ガス充填体とから成っている形式のも
のに関する。

上記形式の構造体は、例えば自動車のリフトバックに組
込まれかつその操作を簡単にする。

ガスばねの押出し力を、開錠後リフトバックがガスばね
によって自動的に開放されるようにリフトバックの重量
に合せることは公知である。この場合には、リフトバッ
クと車体の間に１つ又は２つのガスばねを配置してもよ
い。いずれの場合にも、ピストンロッドとシリンダの間
にブロック装置を有していないガスばねの場合には、押
出し力はリフトバックの相殺されるべき重量よりも幾分
か大きく選択されており、それによってガスばねはリフ
トバックを開放された位置に保持する。リフトバックを
閉鎖するためには、操作者によってガスばねの押出し力
が克服されねばならない、即ち閉鎖方向に作用する力を
リフトバックに及ぼす必要がある。この形式における欠
点は、リフトバックが全開された位置においてのみガス
ぱねによって保持される点にある。この種のガスばねで
は中間調節は実施不可能であるが、それにもかかわらず
該中間調節は屡々例えば自動車の屋根にスキーが固定さ
れておりかつリフトバックが全開する際にこれに衝突す
るような場合に所望される。西独国特許出願公開第２熱
５５０３号明細書及び米国特許第３９３８７９３号明細
書からガスばね用の機械的保持装置が公知であり、該装
置はピストンロッドの走出位置でロッドをシリンダ内で
銭止する。

この種のガスばねは同様にリフトバックの操作を簡単に
するために適用され、この場合にもリフトバックを全開
位置においてのみ保持できるにすぎないという欠点を有
する。この場合には、ガスばねの押出し力はリフトバッ
クの重量を完全には相殺しない、従ってガスばねの開放
のためにはリフトバックに僅かな開放力を及ぼす必要が
ある。錠止装置を係止させるには、リフトバックは停止
するまで開放されねばならない。リフトバックを閉鎖す
る場合には、まずこれを特上げる、即ち銭止装置を開錠
するために閉鎖運動とは逆方向の運動を行ない、次いで
リフトバックはそれ自体の重量に基づいて閉鎖される。
閉鎖運動の際にまず反対方向の運動を行なわね‘よなら
ないことは不利でありかつ更に機械的保持は全開位置で
可能であるにすぎない。本発明の議題は、リフトバック
の保持をあらゆる所望の開放位置で確実に行なうことが
できる、構造が簡単な、特に自動車のリフトバックの開
閉運動操作に適した構造体を提供することであった。

前記議題は、本発明により冒頭に記載した形式の構造体
において、可動構造部分の昇降高さの少なくとも一部分
ではガスばねの押出し力が可動構造部分の重力を克服す
るには不十分であるようにシリンダ内のガス充填体の圧
力が規定されており、弁装置が一方向弁（ピストンリン
グ）を有し、該弁はピストンロッドがシリンダから引出
される際にのみ開きかつ更に弁装置が上記一方弁に対し
て並列接続された過圧弁を有し、該過圧弁はピストンロ
ッドがシリンダ内に走入する際に所定の走入力から開き
かつ可動構造部分が重力の作用だけで過圧弁を開放する
ことができず、但し可動構造部分に手によって僅かな付
加力をかければ、過庄弁を開くのに十分であるように規
定されており、しかも上記一方弁が弁体としてピストン
リングを有し、該ピストンリングがピストンの半径方向
外側に向って開放したりング状溝内に鞠方向の遊びをも
って受容されておりかつ上記過圧弁がばね負荷された弁
体を有することにより解決される。

本発明の有利な１実施態様によれば、構造基体部分が車
体から成りかつ可動構造部分がリフトバック、特に自動
車のリフトバックから成る。

更に、ガスばねの弁装置はピストンの内部に組込まれて
いるのが有利である。本発明の目的とする効果は、極め
て簡単な実施態様においては、ガスばねにおいて、逆止
め弁がゴム弾性弁板を有し、該弁板が初ばね力をもって
ピストンの貫通路（孔）をおおし、かつシリンダからの
ピストンロッドの出口に向かうピストンの端面側に配置
されていることにより達成される。

この場合、有利にはゴム弾性弁板がピストン端面と剛性
板との間に配置されており、しかも該剛性板は有利には
多数の皿ばねから成るばねのための支持面を成する。し
かしながら、直接制動装置をピストンロッド内に配置す
ることも可能である、即ちピストンロッド‘こ軸線方向
孔を設け、その孔に半径方向孔が開□しかっこの半径方
向孔が初ばね力を有する状態にある弾性弁リングによっ
て遮蔽されるように構成すればよい。

リフトバックの閉鎖の際に問題のないかつ自動的錠止を
行なうために、シリンダはシリングの内壁に対しシリン
ダ底の範囲内に配置されておりかつ走入せるピストンロ
ッドが接近するとピストンの制御装置を越えて蓮通する
溢流路を有する。

簡単には、この溢流路は本発明の１実施態様によれば、
拡大された内径を有するシリンダ区分によって形成され
る。次に図面に示した実施例につき本発明を説明する。

操作を簡単にする装置として、有利には自動車のリフト
バック又はその他の水平な旋回軸を中心として旋回可能
な扉の場合にはガスばねが設置される。

リフトバック重量の少なくとも一部分はガスばねによっ
て相殺される。従って、リフトバックを開放する場合に
は操作者はリフトバックに対して開放方向に僅かに力を
及ぼすだけでよい。第１図に示されたガスばねは、シリ
ンダ１から成り、該シリンダはその一方端部がシリンダ
底５によって閉鎖されている。例えばリフトバックに固
定するために、シリンダ５には枢着環又は球受が設けら
れている。シリンダ１から走出するピストンロッド２の
端部には、同様に接続部村として役立つ球受が配置され
ており、この球受は車体に固定された相応する球状ピン
と接続される。リフトバックと車体の間のガスばねの固
定は、リフトバックが開放される際にピストンロッド２
が下方に向ってシリンダ１から走出するように行なわれ
る。ピストンロッド２とは、ピストン６が固定結合され
ており、該ピストンはピストン円盤８と共に、ピストン
リング７が軸線方向で可動に配置されているピストン溝
を形成する。更に、ピストン６には貫通路として作用す
る孔９が設けられており、該孔はピストンの端面側で弁
板１０１こよって遮蔽される。この弁板１０はプラスチ
ック、ゴム又は類似した材料から成りかつ皿ばね１２に
よって形成されたばねの作用を受ける、該ばねは剛性板
ｉｌを介してばね力を弁板１川こ伝達する。ピストンロ
ッドの走出側端部には、シリンダ１内にピストンロッド
案内部材３及びピストンロッドシール部材４が配置され
ている。シリンダーの内部は、ピストン６によって２つ
の作業室１３及び１４に分割され、この場合に作業室１
３はピストンとシリンダ底との間にあり、一方作業室１
４はピストンロッド２、シリンダ１の内壁及びピストン
６によって制限された環状室を形成する。シリンダ内部
には大部分油が充填されている、従ってピストンロッド
の規定された押出し力を生じる、加圧下にあるガス気泡
は比較的に小さな空間を占有するにすぎない。リフトバ
ックを開放する際に、シリング１の内部に存在しかつ加
圧下にあるガス気泡が開放運動を補助する、それという
のもガスばねがピストンロッド横断面とガス圧の積から
生じる押出し力を有するからである。

ピストンロッド２がシリンダ１から押出し運動を行なう
際にピストンリング７はピストン円盤８に突当るために
、加圧された流体は作業室１４から作業室１３に流入す
ることができる。この場合に、貫流横断面は、ピストン
６の円筒状部分とシリンダ１の内壁との間に生じる環状
横断面によって形成される。この環状横断面はピストン
リング７とピストン６の間の間隙に閉口し、この間隙は
ピストン円盤８の関口を介して作業室１３に通じる。貫
流横断面の選択は、リフトバック２の押出し運動、即ち
リフトバックの開放が抑制又は殆んど抑制されないで行
なわれるかどうかによって規定される。貫流横断面を大
きく選択すればする程に、運動は一層抑制されない、即
ち操作者は自動車のリフトバックを一層簡単にかつ速く
開放することができる、この場合に作業室１４からピス
トン６及びシリンダ１の内壁によって形成された環状室
並びにピストンリング７とピストン６の間の半径方向路
及びピストン円盤８の貫通口を介して圧力媒体が作業室
１３内に流入する。リフトバックの所望の開放位置が達
成されると、操作者はリフトバックを簡単に手離せばよ
い。

ガスばねによってないしは２つのガスばねが組込まれて
いる場合には両ガスばねによってリフトバックの重量は
完全には相殺されないので、今やリフトバックはピスト
ンロッドをシリンダ内に走入させようとする。この場合
にピストンリング７はピストン６の面に突当りかつピス
トン６とシリンダーの内壁の間に形成された環状貫通横
断面を閉鎖する。従って、リフトバックの重量を受けて
も作業室１３から圧力媒体は室１４に移行することがで
きずなおかつピストン６、ひいてはまたピストンロッド
２はシリンダ１内でブロックされ、ひいてはリフトバッ
クは所望の位置に停止せしめられる。ブ１。ック力の大
きさは、ばね１２の初ばね力によって決定される。とこ
ろで、リフトバックを閉鎖する場合には、操作者はリフ
トバックに閉鎖方向に作用する力を及ぼせばよい。その
場合の力の大きさは、それによって弁板１０、ひいては
また剛性板１１が皿ばね１２によって形成される圧着は
ねに抗してその座りからはずされかつひいては孔９によ
って形成された貫通路が開放されるような大きさである
必要がある。今や、閉鎖力がリフトバック作用している
限り、前記貫通口９を経て、圧力媒体は作業室１３から
作業室１４に流入する、即ちリフトバックは下方に旋回
する。ピストン６がシリンダ１の一部から走出する以前
にリフトバックを開放すると、リフトバックはその位置
に固定保持される。それに対して、ピストン６がより大
きな内径を有するシリンダ区分１５に到達すると、それ
によって溢流装置が形成される。この溢流装置は孔９と
結び付いた弁板１０、固定板１１及び皿ばね１２から形
成されたピストンの保持装置を越えて蓮通しかつそれに
よってガスばねはガスばねによっては相殺されないリフ
トバック重量に基づいてリフトバックの閉鎖を可能にす
る。シリンダ区分１５によって形成された溢流路の大き
さに基づいて、ピストンロッドの走入運動はこの範囲内
では抑制されないものと見なすことができかつリフトバ
ックは自動的に施錠される。第２図に示された実施例は
、第１図によるものとは、圧力に関連して作用する停止
装置がピストンロッド２内に配置されておりかつ縦孔１
６、横孔１７及びばね力を有する弁リング１８から成っ
ている点でのみ異なっている。

この作動形式は、既述のものと同じである。第２図によ
る皿ばね１２によって形成されたばね並びに弁リング１
８はその初ばね力が、リフトバックに所定の閉鎖力が及
ぼされるとへ この弾性部村が作業室１３と作業室１４
との間の貫流横断面を開放するように選択されている。

第３図には、本発明の構造体の１実施例である自動車の
車体構造が示されている。

自動車の車体は２０で示されている。この車体２１には
、リフトバック２１が２３で枢着されている。このリフ
トバック２１は、閉鎖位置では実線でかつ開放位置では
点線で示されている。車体構造には、更にガスばねが配
置されており、該ガスばねは全体的に２４で示されかつ
リフトバック２１の閉鎖位置及びリフトバック２１の開
放位置に相応する２つの調節位置で示されている。ガス
ばね２４の実線で示された位置はリフトバック２１の閉
鎖位置に相応し、点線で示された位置はリフトバック２
１の開放位置に相応する。ガスばねのシリンダ１は２５
で車体に松着されており、一方ガスばねのピストンロッ
ド２は２６でリフトバックに枢着されている。系点２３
，２５及び２６は、リフトバック２１が開放する際には
ガスばね２４は伸長し又は換言すればピストンロッド２
がシリング１から走出するように選択されていることは
明らかである。このことはガスばね２４の押出し力が閉
鎖位贋から開放位置にリフトバック２１を移行させるた
めに必要な力を補助することを示す。この場合に、ガス
ばね２４の押出し力は、リフトバック２１がガスばね２
４ないしは２つ以上のガスばねが存在する場合には複数
のガスばねによって自動的に開放されず、リフトバック
２１を閉鎖位置から開放位置に移行させるためには手に
よる付加力が及ぼされるように選択されている単数のガ
スばね２４ないし複数のガスばねのブロック力は皿ばね
１２のばね力の相応する選択によって、ガスばね２４が
ガスばね軌道範囲Ａではリフトバック重量を吸収する状
態にあり、従って軌道範囲Ａではガスばね２４のあらゆ
る位置においてリフトバック２１が手で一旦特上げるこ
とによって到達した位置に保持されるように選択されて
いる。更に引続いての軌道範囲Ａにおける全ての位置か
らのりフトバックの閉鎖は、手でリフトバックに閉鎖力
を及ぼすだけで行なうことができる。ガスばね２４は有
利には、一方ではリフトバック２１があらゆる中間位置
で確実に保持され、他方ではリフトバック２１を閉鎖す
るには極めて小さな閉鎖力を与えればよいように設計さ
れている。軌道範囲Ｂでは、ピストン６はシリンダ拡大
部１５内に位置する、従ってこの軌道範囲ではガスばね
２４のブロック力を及ぼすことはできない。

このことはガスばね２４が軌道範囲Ｂに存在する際に、
リフトバック２１はその自重の作用を受けて自動的に落
下することができることを意味する。この自動的落下は
、ピストン円盤８とシリンダの拡大部１５との間の環状
横断面を適当に設計することによって緩衝されていても
よい。範囲Ｂ内でリフトバック２１の固定保持が不可能
であることは、障害にはならない、それというのも範囲
Ｂに相応するようなリフトバック２１の小さな開放角度
の調節は、そのままでは実際に所望されないからである
。他面、範囲Ｂ内でのブロッキングを排除することが所
望される、それというのはこの手段により、この閉鎖位
置に対する接近範囲ではリフトバック２１を、リフトバ
ック２１とボデー間の、２７で示された錠止装置が施錠
されるように促進する可能性が提供されるからである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構造体で使用されるガスばねの１実施
例の縦断面図、第２図は同ガスばねの別の実施例の縦断
面図及び第３図はガスばねを自動車の車体構造部分に取
付けた本発明の構造体の１実施例の構成図である。 １……シリンダ、２……ピストンロッド、５……シリン
ダ底、６……ピストン、７……ピストンリング、９・・
・・・・孔、１０，１１・・・・・・弁体（１０・・・
・・・弁板、１１・・・・・・剛性板）、１２・・・・
・・皿ばね、１５・…・・シリンダの拡大区分、２０・
・・・・・構造基体部分（車体）、２１・・・・・・可
動構造部分（リフトバック）。 Ｆｉｇ．ｌ Ｆｉ９．２ Ｆｉｇ．３

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 構造基体部分２０と、該基体部分２０に対して、重
   力に抗して持上げ可能でありかつ重力の作用を受けて降
   下可能である可動構造部分２１と、構造基体部分２０及
   び可動構造部分２１と接続され、構造基体部分２０に対
   する可動構造部分２１の持上げを助けるガスばね２４と
   から成る構造体であって、上記ガスばねがシリンダ１と
   、ピストン６に接続されかつシリンダの一方端から外に
   案内されたピストンロツド２と、ピストン６を越えて接
   続する弁装置と、ピストン６の両側のシリンダ１内部の
   圧搾ガス充填体とから成っている形式のものにおいて、
   可動構造部分２１の昇降高さの少なくとも一部分ではガ
   スばねの押出し力が可動構造部分２１の重力を克服する
   には不十分であるようにシリンダ１内のガス充填体の圧
   力が規定されており、弁装置が一方向弁を有し、該弁は
   ピストンロツド２がシリンダ１から引出される際にのみ
   開きかつ更に弁装置が上記一方弁に対して並列接続され
   た過圧弁を有し、該過圧弁はピストンロツド２がシリン
   ダ１内に走入する際に所定の走入力から開きかつ可動構
   造部分２１が重力の作用だけで過圧弁を開放することが
   できず、但し可動構造部分２１に手によって僅かな付加
   力をかければ、過圧弁を開くのに十分であるように規定
   されており、しかも上記一方弁が弁体としてピストンリ
   ング７を有し、該ピストンリングがピストン６の半径方
   向外側に向って開放したリング状溝内に軸方向の遊びを
   もって受容されておりかつ上記過圧弁がばね負荷された
   弁体１０，１１を有することを特徴とする、２つの相対
   運動可能な構造部分とガスばねとから成る構造体。 ２ 構造基体部分２０が車体から成りかつ可動構造部分
   ２１がリフトバツクから成る、特許請求の範囲第１項記
   載の構造体。 ３ ガスばねの弁装置がピストン６の内部に組込まれて
   いる、特許請求の範囲第１項記載の構造体。 ４ ガスばねにおいて、逆止め弁がゴム弾性弁板１０を
   有し、該弁板が初ばね力をもってピストン６の貫通路を
   おおいかつシリンダ１からのピストンロツド２の出口に
   向かうピストン６の端面側に配置されている、特許請求
   の範囲第１項記載の構造体。 ５ ゴム弾性弁板１０がピストン端面と剛性板１１との
   間に配置されており、この場合該剛性板１１がばね１２
   のための支持面を成す、特許請求の範囲第４項記載の構
   造体。 ６ ばねが多数の皿ばね１２から形成されている、特許
   請求の範囲第５項記載の構造体。 ７ ガスばねにおいて、シリンダ１が溢流路を有し、該
   溢流路がシリンダ１の内壁にシリンダ底５の近くに配置
   されかつピストンロツド２がほぼ完全に押込まれた際に
   弁装置を越えて連通する、特許請求の範囲第１項から第
   ６項までのいずれか１項に記載の構造体。 ８ 溢流路が拡大された内径を有するシリンダ区分１５
   より形成されている、特許請求の範囲第７項記載の構造
   体。