JPS6020964Y2 - 均等加熱容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、調理鍋や乾燥容器等として使用される均等
加熱容器に関する。

従来の調理鍋は、鍋自体の伝熱性が十分でないため、底
部においてレンジ等から与えられた熱は、周側部および
頂部へはスムーズに伝わりにくく、そのため御飯のよう
な非流動性の内容物の場合には、内容物全体に等しく熱
が行きわたらずに、内容物は鍋の中央部では程よい具合
に炊けても、上部では硬く、下部では軟かいといった問
題があった。

この考案は上記のような問題を解消すべくなされたもの
であって、熱を内容物全体にむらなく行きわたらせて、
これを均等に加熱することのできる均等加熱容器を提供
するものである。

この考案による均等加熱容器は、上記目的を遠戚するた
めに、内外二重壁構造をなし、内外両壁の各周側部間に
波板状の周側部コルゲートフィンが上下方向に流通路が
形成するように介装されるとともに、同各底部間には放
射状のしわを有する底部コルゲートフィンが介装されて
放射状の流通路が形成され、内外両壁が各コルゲートフ
ィンとの接点および各車の上端重合部にて接合され、内
外両壁間に形成された密閉状の空隙部に熱輸送媒体が封
入されることにより構成されている。

以下、この考案の実施例を図面により具体的に説明する
。

この考案による均等加熱容器１は器状の内外二重壁２，
３よりなる。

同容器１の径および高さは１０〜２０ｃｍ程度であり、
内外両壁２，３の間隔は２〜５ｍ＋ｙ＋程度である。

内外両壁２，３の各周側部２ａ、３ａ間には、波板状の
周側部コルゲートフィン４が、上下方向に流通路５を形
成するように介装されされている。

また内外両壁２，３の各底部２ｂ、３ｂ間には放射状の
しわを有する底部コルゲートフィン６が介装されて、放
射状の流通路７が形成されている。

周側部および底部コルゲートフィン４，６は内外両壁２
，３間の空隙に即した幅を有し、これらに接している。

そして内外両壁２．３は周側部および底部コルゲートフ
ィン４゜６との接点８にてろう付せられるとともに、上
端重合部９にて溶接せられている。

こうして内外両壁２，３間に密閉状の空隙部１０が形成
されている。

そして空隙部１０には、フレオン、水等の熱輸送媒体が
封入されている。

同媒体の導入は上端重合部９の一部の非溶接部からなさ
れ、導入後に非溶接部は閉じられている。

熱輸送媒体は容器底部にてレンジ等から熱を得て気化し
、この熱を周側部から頂部まで運ぶ。

そして同媒体は放熱して凝縮腰底部に流下して再び熱を
得る。

こうして熱は底部から周側部および頂部へと運ばれる。

以上のとおりで、この考案による加熱容器は、コルゲー
トフィンが介装されて放射状の流通路が形成され、内外
両壁間の密閉状空隙部に熱輸送媒体が封入されているの
で、レンジ等により容器の底部に与えられた熱は、同媒
体によって周側部および頂部まで運ばれ、そのため容器
自体がほぼ均等に加熱される。

したがってこの考案の加熱容器によれば、流動性の内容
物はもちろんのこと、御飯のように非流動性の内容物に
対してもむらなく熱を与えることができ、炊飯等の調理
を程よい具合になし得る。

また内外両壁が各コルゲートフィンとの接点および各車
の上端重合部にて接合されているので、加熱容器は強度
的にも申し分なく、熱輸送流体に対する耐圧性も十分で
あって、加熱中に内壁２または外壁３が破れて同流体が
噴出するといったトラブルは全くない。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例であって、第１図は容器の垂直
断面図、第２図は第１図上の■−■線に沿う断面図であ
る。 １・・・・・・均等加熱容器、２・・・・・・内壁、２
ａ・・・・・・周側部、２ｂ・・・・・・底部、３・・
・・・・外壁、３ａ・・・・・・周側部、３ｂ・・・・
・・底部、４・・・・・・周側部コルゲートフィン、５
・・・・・・流通路、６・・・・・・底部コルゲートフ
ィン、７・・・・・・流通路、８・・・・・・接点、９
・・・・・・上端重合部、１０・・・・・・空隙部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内外二重壁構造をなし、内外両壁の各周側部間に上下方
   向に流通路を形成する周側部コルゲートフィンが介装さ
   れるとともに、同各底部間には放射状の流通路を形成す
   る底部コルゲートフィンが介装−され、内外両壁が各コ
   ルゲートフィンとの接点および各車の上端重合部にて接
   合され、内外両壁間に形成された密閉状の空隙部に熱輸
   送媒体が封入されている均等加熱容器。