JPS6016329Y2 - 煮炊煮沸具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は煮炊煮沸具に関するものである。

本考案の出願人はすでに特願昭５７−７２７７９％特開
昭５８−１９０４１３号にかかる出願において、外側を
銅製器体により内側をステンレス鋼により構成した煮炊
煮沸具とその製造法を内容εする発明を提供しているが
、たとえ膨らまし法によって内外周器体を固定するにし
ても、その固定が完全な状態にならないという不安もあ
る腰また外器体から内器体への熱伝導が良好に行われな
いという不安もあることがわかった。

そこで、本考案にあってはこのような不安を一掃した商
品価値のより高い器具を提供することを目的とするもの
である。

本考案の構成および作用を図面の実施例に基いて説明す
る。

１はステンレス鋼製又は鉄製にて成る内側器体で、この
内側器体の形状や深さなどは任意であるが、この内側器
体１の形状にあってはその周面部２の一部２′が外方に
膨出して形成されていることが特徴である。

また、この内側器体１の底面部３はその周囲を残して上
方に張り出している。

４は銅製又はアルミニューム製にて成る外側器体で、こ
の外側器体の形状も前記内側器体１の周面部２と底面部
３に合わせて構成されるが、外側器体４の上縁部５は内
側器体１の周面部２の最大膨出部を超えた上方の適当位
置に止着するように戒る。

６は外側器体４の周面部で、その一部６′が外方に膨出
している。

７は外側器体４の底面部で、これはその周囲を残ｌ、て
上方に張り出している。

８・・・は外側器体４の底面部７に設けた多数の通孔、
９・・・は外側器体４の底面部７と内側器体１の底面部
３との間に施したスポット熔接部で、３〜４個施せばよ
い。

本考案は、各種の錫類や湯沸し類において実施するもの
である。

而して、いま本考案の鍋や湯沸しを加熱器にかけて煮炊
沸を行うと、外側器体４の底面部７におけるスポット熔
接部９・・・に熱はまず集中するようになり、この部分
から内側器体１の底面部３に伝導していき、やがて底面
部７の通孔８・・・を通って入った熱とともに次第に内
側器体１の底面部３および周面部２の全体が加熱されて
いくようになる。

本考案はこのように、内側をステンレス鋼製又は鉄製器
体１により、外側を銅製又はアルミニューム製器体４に
より構成するとともにこの内外周器体の底面部３，７を
スポット溶接９により固着し、この外側器体４の底面部
に多数個の通孔８・・・を設けて成ることを特徴とする
ものであるため、第１に熱伝導性の悪い二つの異質材料
から成る内外両器体の間を底面部のスポット熔接部に火
気をまず集中させることによって外側器体から内側器体
への熱伝導を迅速かつ確実にし、これによって内側器体
全体への加熱もスムースに促進されるようになり、これ
によってステンレス鋼製の内側器体への熱伝不良性も解
消され、ステンレス鋼材の良性質を十分発揮することが
できるようになり、また食品が焦げ付かず全体が良好に
煮炊されまろやかな味になり、さらに加熱化後は十分保
温性のある器具となり、第２に外側器体の底面部には多
数個の通孔を設けることによって、この通孔からも火気
は直接内側器体の底面部に接触して加熱度を増進させる
ことができ、また内外器体の底面部間にできる空気層を
常に外部に逃して内部の空気が加熱によって爆発を起す
ようなことがなくなり、長期間安心して煮炊や煮沸に使
用することができるようになり、その実用的効果は大き
いものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の鍋における実施例を示し、第１図は全体
の正面図、第２図は同上の底面図、第３図は同上Ａ−Ａ
線の断面図、第４図は同上要部の拡大断面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内側をステンレス鋼製又は鉄製の器体により、外側を銅
   製又はアルミニューム製の器体により構成するとともに
   この内外周器体の底面部を多数個所への溶接により固着
   し、かつ外側器体の底面部に多数個の通孔を設けて成る
   ことを特徴とする煮炊煮沸具。