JPS61135615A - 電子レンジ用調理容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子レンジで使用する容器、特に炊飯、シチ
＝−の煮込本等長時間の煮炊き処理を電子レンジで行な
う場合に適した容器に関するものである。

〔従来の技術〕

電子レンジには、ガスレンジやオーブンでの使用の際に
要求されるよりはずっと耐熱性の低い容器が使用できる
こと、短時間で加熱できること、内容物がこげないこと
及び使い易いこと等種々の利点があるので、家庭用はも
とより商業用、工業用に、広く加温、調理等種々の用途
に用いられている。又電子レンジによる再加熱や調理を
前提とした各種即席食品が販売されるに至っている。と
ころが、電子レンジ加熱によれば食品の各部により照射
程度が異なるため、例えば食品上面や隅部が過度の照射
を受は加熱されやすく、一方食品の底部等は照射が少な
く、従って加熱されにくいといった現象が生じ、そのた
めに加熱むらが生じていた。特に長時間加熱すると、上
部の液が突沸して吹きこぼれたり、食品の上部の水分が
極度に脱水されるという欠点がある。そこで、これらの
問題点を解決するための検討が種々なされている。

例えば、実公昭５１−２３６７には、蓋の外面又は内面
にマイクロ波を反射する金属皮膜を設け、かつ容器の底
部にマイクロ波を吸収する抵抗皮膜とを設けた茶わん蒸
し器が開示されている。しかしながら、この容器を用い
て長時間加熱すると容器の側面が過熱されるという欠点
がある。又、実開昭５８−１８９７９５及び特開昭５６
−３２２６１には、パッケージの側面にマイクロ波を遮
断する部材を設けた食品パッケージが開示されている。

しかしながら、このパッケージでは側面の過熱は避けら
れるものの上部の過熱防止を避けることができない。さ
らに、特開昭５４−１２６７４３には、加熱されやすい
食品の程度に応じて、食品の周囲を金属箔で被覆するこ
とが記載されているが、上方保持部材の存在はなく炊飯
やシチューの様に長時間加熱するための容器としては、
極部的な温度上昇が生じたり、またスパークのおそれも
あって不向きである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従って、本発明は、電子レンジの利点を活かし、簡易な
形態で、長時間加熱しても部分的な過熱が生ぜず、吹き
こぼれ現象も抑制でき、均一に加熱調理できる電子レン
ジ用の容器を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、少なくとも内容物の上方と側方とにマイクロ
波遮断層を設け、かつ該内容物の底部と電子レンジテー
ブルとの間に一定間隔を設けると、マイクロ波が効率的
に容器の底面から入り、内容物の下部を加熱するので対
流が起り、効率的かつ均一な煮炊き処理に適した加熱が
行なわれるとともに、内容物上面部（特に容器との接触
部）への過度の加熱を抑制でき、従って突沸やふきこぼ
れを有効に抑制し得るとの知見に基づいてなされたので
ある。

すなわち、本発明は、調理用の内容物を収容し、該内容
物を電子レンジテーブルに対して一定間隔をおいて上方
に保持するための部材を有し、かつ該内容物の上方及び
側方にマイクロ波遮断層を設けたことを特徴とする電子
レンジ用調理容器を提供するものである。

本発明の容器は、第１図にその断面図を示すように、容
器１の中に米、シチューの原料、おでんの原料などの内
容物２を収容し、内容物２を電子レンジテーブル３に対
して一定間隔をおいて上方に保持するための部材４が備
わっている。そして、容器の上面５及び側面６にはマイ
クロ波遮断層７が設けられている。容器１は、内容物２
をあらかじめ充填した密封型の１体容器としても良いが
、容器の上面５を蓋とすると、内容物として固型、ペー
スト状、液状又はこれらの混合物などを入れておき、調
理に際し、蓋を開けて水又は湯をそそいでから調理でき
るので好ましい。

マイクロ波遮断層７は、電子レンジの加熱に耐えろる耐
熱性材料、例えば、１２０℃程度までの耐熱性を有し、
かつマイクロ波を透過するポリプロピレン、ポリカーボ
ネート、ポリエステル、樹脂コーテイング紙などの材料
に、アルミニウム、銀、ニッケル等の高周波不透過性の
金属の薄膜を接着、ラミネート、又は金属蒸着、金属印
刷等の手段により設けた構成としてもよく、蓋及び容器
の側面自体をこれらの金属で形成してもよい。これらの
うち、特に、製造しやすさ、スパークの起しにくさの点
から、金属の薄膜を前記のマイクロ波透過耐熱材料に接
着した形態とするのが好ましい。この場合には、蓋と容
器との接点でマイクロ波遮断層が直接接触しない構造、
例えば、金属の薄膜を容器側面の外側又は内側に接着し
、かつ蓋の外側に接着した構造とすると一層効果的であ
る。

本発明においては、内容物２の上方及び側方をマイクロ
波遮断層でおおい、ここからのマイクロ波の導入を実質
的に阻止し、内容物の下方からマイクロ波の導入を行な
って内容物を加熱するものであり、これによって、特に
内容物上面への過加熱を有効に抑制し、以って突沸や吹
きこぼれ現象を抑制する。尚、この際容器の底部８の端
部にマイクロ波遮断層を設けることも可能であるが、加
熱効率の点から、容器底面のマイクロ波を遮断されない
部分の径が２５ｍｍ以上、最も好ましくは、全くマイク
ロ波を遮断しないようにするのがよし）。

電子レンジテーブル３に対して一定間隔りをおいて内容
物２を上方に保持するための部材４は、容器の底８と電
子レンジテーブル３との間に空間を設けるためのもので
あり、マイクロ波遮断層７と電子レンジテーブル３との
間のス、＜−りを防止し、又容器底部８からのマイクロ
波の照射を促進し、比較的長時間にわたる加熱調理を行
なっても対流による伝熱加熱態様を可能とし、均一加熱
を行ない、突沸や吹きこぼれ現象を有効に抑制するため
に必要なものである。この点から一定間隔りは、２〜４
５ｍｍ、好ましくは３〜２５ｍｍとするのが望ましく、
なかでも電子レンジテーブルがホーロー製あるいは鉄製
の場合は、３〜１５［ＩＩｍが、又該テーブルがガラス
製の場合は３〜９　ｍｍが望ましい。尚、部材４の材質
は、加熱効率及びス／＜−り防止の観点からマイクロ波
を透過するものが好ましく、容器１と同じ前記の材質と
するのが容器成形上好ましい。部材４を容器の底８の方
向に折り込み可能な折り畳み式とすると、流通、保管の
際に容器の容量が低減でき、流通コストの低下となるの
で好ましい。

本発明の容器は、基本的に上記の構成を有するものであ
るが、本発明の範囲内で種々の変形を行なうことができ
る。例えば、第２図は、本発明の一実施態様である容器
の断面図を示すものであり、マイクロ波遮断層１７が、
容器の側面をも覆うような形態の蓋１５に設けられ、内
容物１２が上方及び側方からマイクロ波で加熱されない
ようにしている。この構造の容器は成形が容易で取り扱
いやすいので好ましい。このように本発明においては、
マイクロ波遮断層は、内容物１２に密着した容器の側壁
１６に必ずしも設ける必要がなく、実質的に内容物１２
が側面から加熱されるのが防止されればよいのである。

本発明においては、さらに第１図の部材４の代りに２重
容器の形態とすることもできる。例えば、これらの実施
態様を容器の断面図として第３図に示す。すなわち、本
実施例では、電子レンジテーブル２３に対して、一定間
隔りをおいて内容物２２を上方に保持するための部材２
４は、外側の容器を形成しており、蓋２５及び内容器の
側面２６にマイクロ波遮断層２７が設けられている。

このような２重容器は、第１図及び第２図に示した単一
の容器に比べ、保温効果にすぐれ、加熱後の蒸らし効果
が期待し得ること、内容物の熱が外側の容器に直接伝わ
らないので、電子レンジから取り出しやすく、喫食時に
持ち易いこと及び容器の成形が容易であり、簡単に保持
部材が形成されること等の点で好ましい。第３図の２重
容器においては、マイクロ波遮断層２７が内容器の側面
に形成されているが、外容器の側面であって前記内容器
の側面に対応する部分に形成してもよく、底部２８を開
放した構造としてもよい。しかしながら、第３図に記載
の構造のものの方が、加熱後に容器をとり出す際に熱く
なく、衛生上も好ましい。

尚、２重構造の容器の外側の容器の材質に、発泡スチロ
ール等の断熱性材料を用いると、保温性が良いので一層
効果的である。又、内容物から生じた蒸気等により容器
内の圧力が異常に高まるのを防止するために開孔部２９
を設けるのが望ましい。

この場合、開孔部２９の直径は、０．７〜３　ｍｍとす
るのが望ましい。０．７ｍｍ未満だと目詰まりが発生し
やすく、３　ｍｍを超えると、加熱後の蒸らし効果が期
待できないからである。さらに開孔部の構造としては、
Ａ部に対応して第４図に示した拡大断面図の構造とする
のがよい。すなわち、マイクロ波遮断層３１に設けた開
孔部３９を部材３２でふさいだ構造とし、部材３２が容
器内の圧力が高まった時に剥離する程度の接着力を有す
る接着剤でマイクロ波遮断層３１に接着させておくと過
熱防止と内圧低下作用とが効果的に行なわれるからであ
る。部材３２はマイクロ波透過性材料でもよいが、マイ
クロ波遮断材料とするのがよい。部材３２を特定の接着
剤で接着させる代りに、蓋の上面又は下面に低密度ポリ
エチレンなどの易破壊性の薄いフィルムをコーティング
して開孔部３９をふさいだ構造とすることもできる。

本発明の容器は円錐形、円筒形、立方体形等積々の形と
することができるが、立方体の様に鋭角な箇所が存在せ
ず、すべて曲面による形態とするのが内容物過熱防止の
点から好ましく、又、逆円錐形の容器とすると底面の面
債が大きいので加熱効率上好ましい。

〔発明の効果〕

本発明によれば、容器の底部のみからの加熱が可能とな
るので、内容物中で熱の効率的な対流が行なわれ、局部
的な過熱による吹きこぼれや脱水が防止できる。従って
、米の炊飯、スープ、シチュー等の煮込み等長時間加熱
するための容器として最適である。又、電子レンジで用
いるので、簡易な形態の容器とすることができ、容器中
に米、シチュー用材料等を充填した即席食品入り容器と
して好適に使用される。

次に、実施例により、本発明を説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。

〔実施例〕

実施例１ 第３図記載の２重容器を用いて炊飯を行なった。

蓋２５及び内容器はポリプロピレン製であり、蓋２５に
は径２ｍｍの開孔部２９が９個設けられており、開孔部
２９を除く蓋の外面及び内容器の側面には、アルミ箔か
らなるマイクロ波遮断層２７が設けられており、外容器
２４は紙製でｈは２０ｍｍである。この容器に米７０ｇ
（洗未済）と水１００ｍ１を入れ、３０分放置後、電子
レンジ（東芝■製ＥＲ−２００）を用い「弱」で１５分
間加熱後、電子レンジ内で５分間放置（蒸らし）したと
ころ、ふっくらした炊飯米が得られた。加熱の際、ふき
こぼれは全くみられなかった。

これに対して、アルミ被覆を全く行なわない以外は、第
３図と同じ容器を用い、前記条件で炊飯を行なったとこ
ろ、加熱開始５分後に開孔部より湯がふきこぼれ、以後
も間歇的に噴出が起り、結局、はとんど炊けていないカ
チカチの米が得られたのみであった。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本発明に係る容器の断面図を示すもの
であり、第４図は、第３図Ａ部の部分拡大断面図である
。 図中・・・５，１５．２５・・・・・・容器の蓋、７．
１？、２７．３１・・・・・・マイクロ波遮断層、４．
２４・・・・・・保持部材、２９．３９・・・・・・開
孔部。 第１図 第２図 第３図 第４図 ５ソ

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. （１）調理用の内容物を収容し、該内容物を電子レンジ
   テーブルに対して一定間隔をおいて上方に保持するため
   の部材を有し、かつ該内容物の上方及び側方にマイクロ
   波遮断層を設けたことを特徴とする電子レンジ用調理容
   器。
2. （２）上方に保持するための部材が、容器の底部に付設
   される特許請求の範囲第（１）項記載の容器。
3. （３）上方に保持するための部材が、２重容器の外側容
   器である特許請求の範囲第（１）項記載の容器。
4. （４）一定間隔が２〜４５ｍｍの範囲にある特許請求の
   範囲第（１）項ないし第（３）項のいずれか一項に記載
   の容器。
5. （５）調理容器が蓋付き容器の形態にある特許請求の範
   囲第（１）項ないし第（４）項のいずれか一項に記載の
   容器。
6. （６）マイクロ波遮断層が、マイクロ波透過材料に接着
   され、蓋と容器との接点でマイクロ波遮断層同志が接触
   しない特許請求の範囲第（５）項記載の容器。
7. （７）容器の蓋の蒸気抜き用の開孔部を除き、蓋全体に
   マイクロ波遮断層が設けられている特許請求の範囲第（
   ５）項記載の容器。
8. （８）開口部の直径が０．７〜３ｍｍである特許請求の
   範囲第（５）項記載の容器。