JPS60206657A - 液体噴射記録ヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は液体噴射記録ヘッドに関し、詳しくは液体吐出
圧発生素子を設置した基板面上に感光性樹脂の硬化膜か
ら成る液体流路壁および液室囲壁を形成し、その上部に
覆蓋板を設けた液体噴射記録ヘッドに関する。

〔従来技術〕

インクジェット記録方式に適用される液体噴射記録ヘッ
ドは、一般に、微細なインク吐出口（オリフィス）、イ
ンク通路及びこのインク通路の一部に設けられるインク
吐出圧発生部を備えている。

従来のこの様なインクジェット記録ヘッドを作成する方
法としては、例えば、カラスや金属の基板に切削やエツ
チング等により微細な溝を形成した後、この溝を形成し
た基板を他の適当な板と接合してインク通路の形成を行
う方法が知られている。

しかし、かかる方法によって作成されたヘッドでは、切
削加工された、液体通路の内壁面の荒れか大き過ぎたり
、エツチング率の差から液体通路に歪が生じたりして、
通路抵抗の一定した通路が得難く、使用時における記録
ヘッドのインク吐出特性にバラツキが出やすい。また、
切削加工の際に、板の欠けや削れが生じやすいので、製
造歩留りが悪く、一方、エツチング加工を行う場合は、
製造］二程が多く、製造コストの上昇を招くという不利
がある。

更にまた、−１−記の従来法に共通する欠点としては、
液体波路を形成した溝付板と、インクに作用するエネル
ギーを発生させる圧電素子、発熱素子等の駆動素子が設
けられた板との貼合わせの際に、夫々の位置合わせが困
難であって量産性に欠ける点が挙げられる。

そこで、これらの欠点が解決される構成とした液体噴射
記録ヘッドとして、インク吐出圧発生素子の配置しであ
る基板に感光性樹脂硬化膜からなる液体流路壁を形成し
、その流路上に覆蓋板を設けた液体噴射記録ヘッドが、
例えば特開昭５７−４３８７６号によって提案されてい
る。

この感光性樹脂を利用して製作される液体噴射記録ヘッ
ドは、従来のヘッドの欠点であった液体流路の仕上り精
度の点や製造工程の複雑さ、更に製造歩留りが悪いとい
う点を解決する面では債れたものである。

第１図および第２図はこのような従来の液体噴射記録ヘ
ッドの２形態を示す。これらにおいて、１は基板であり
、基板１の材料にはガラス、セラミック、プラスチング
またノよ金属などが用いられる。２は基板】上に複数個
、本例の場合は９個配設された液体吐出圧発生素子であ
り、吐出圧発生素子２としては発熱素子や圧電素子が用
いられるが、これらの素子２には図示しない信号入力用
の配線が接続されていて、発熱素子の場合は、個々の素
子２が設けられている液流路３の素子近傍おける液体を
急激に加熱することによって吐出圧を発生させ、流路３
の端部に形設される吐出口４からインクを吐出させる。

また、吐出圧発生素子２が圧電素子の場合は、この素子
の機械的振動によって同様に吐出圧を発生させ、インク
の吐出を行わせることができる。

５は個々の液流路３と連通している液室であり、液室５
の周囲には囲壁８Ｂが、また流路３の間には流路壁６Ａ
が形成されているが、これらの囲壁６Ｂや流路壁６Ａは
、フォトリングラフィすなわち写真製版により感光性樹
脂硬化膜で形設されたものである。

このようにして、基板ｌ上に流路３や液室５が形成され
た−にに、覆蓋板７が装着されるが、覆蓋板４は一般に
カラス、セラミック、プラスチックまたは金属等で形成
されており、覆蓋板４の接合面側には例えば感光性樹脂
層８が形吉見されている。

このような層８の形設は覆蓋板４に感光性樹脂層をスピ
ンナーコートで塗着するか若しくは感光樹脂ドラムフィ
ルムを積層することによって得られる。なお、９は覆蓋
板７に穿設されている液体供給口である。かくして感光
樹脂層８ゆ４＃鎖口９の形成された覆蓋板７を囲壁６Ｂ
や流路壁８Ａの上面上と接合させることによって記録ヘ
ッドｌＯが得られる。

なお、第１図の例と第２図の例とでは囲壁６Ｂや流路壁
６Ａにおける一部形状が異なっている外は変わるところ
がなく、このようにして得られた記録へラド１０におけ
る液体噴射動作については一般に知られているのでその
説明を省略する。

しかしながら、このような感光性樹脂を利用して作製さ
れる従来の記録ヘッドでは、感光性樹脂硬化膜で形成さ
れた流路壁６Ａ及びこの流路壁に連なるインク溜め剛壁
６Ｂなどと硬化膜の覆蓋板との間を全接合面にわたって
完全に密着させることが技術的に困難であり、具体的に
は次に述べるような手順によっていた。すなわち、 （１）ガラス、セラミックス、金属、プラスチックなど
の材料からなる覆蓋板７の接合面にエポキシ系、あるい
はアクリル系の接着剤をスピンナーコートにより厚さ３
〜４．ｐＬｍ−均一塗布して感光性樹脂硬化膜の壁の上
面と接合し、上記の接着剤を硬化させる。

（２）覆蓋板７の接合面に上記の接着剤をスピンナーコ
ートした上で、予備加熱して接着剤を、いわゆるＢステ
ージ化させ、感光性樹脂硬化膜で形成された壁の上面と
接合して上記の接着剤を本硬化させる。

（３）アクリル系樹脂、ＡＢＳ樹脂、ポリエチレンなど
の熱可塑性樹脂の材料からなる覆蓋板７を感光性樹脂硬
化膜の壁上面と直接熱融着させる。

（４）」；記の覆蓋板の接合面に、感光性樹脂層を貼設
しておき、これを前記感光性樹脂硬化膜の壁」二面と接
合して感光、硬化させる。

しかし上述したようないずれの手順によっても、感光性
樹脂硬化膜からなる壁の上面と覆蓋板７との間の接合面
には気泡が残留したりする。また、密着させるために接
合した双方を強く加圧すると、接着剤や覆蓋板７の接合
面に設けた感光性樹脂が、液体流路４にはみ出して液体
流路４をふさぐなどの欠点があり、接合面の信頼性に対
して問題を残していた。

〔目的〕

本発明は上述した欠点に鑑みてなされたもので、基板面
上に感光性樹脂の硬化膜によって形成した液体流路壁お
よびそれに連なる液室囲壁などと、これらの壁の上面に
接合される覆蓋板との密着、固定が、全接合面にわたっ
て、良好な状態でなされて欠陥のない信頼性の高い液体
噴射記録ヘッドを提供することを目的としている。

更に本発明の他の目的は感光性樹脂の硬化膜により基板
と、該基板に平行に配置されて前記基板を覆う蓋板との
間に壁部を形成し、該壁部によって液体流路および該液
体流路に連通する液室を形成した液体噴射記録ヘッドに
おいて、前記壁部の最大幅を前記壁部の最小幅の２倍以
下に形成した液体噴射記録ヘッドを提供することにある
。

〔実施例〕

以下に、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明する
。

なお本実施例では、前述した貼合せ手順のうち、覆蓋板
の接合面に感光性樹脂層を設け、これを感光性樹脂硬化
膜で形成されている壁部の上面と接合し、感光硬化させ
る手順を採用する。第３図は本発明ｌの実施例を示す。

１はガラス、セラミックなとで形成した基板であり、こ
の基板１上に液体吐出圧発生素子２を所望の個数配置し
、これらの素子２に図示しない信号入力用配線部を接続
する。

６Ａ、６Ｂおよび６Ｃは感光性樹脂の硬化膜で形成した
壁部であるがこのうち６Ｃは、液体とは直接接触せず、
覆蓋板７との接合上必要な位置に設けた支持壁であり、
これらの壁部６Ａ、６Ｂおよび６ｃを形成している感光
性樹脂硬化膜は、周知のフォトリングラフィによって、
作成可能である。

しかして、本例ではこれらの壁部６Ａ、６Ｂおよび６Ｃ
の壁部ＬＡ、ＬＢおよびＬＣをほぼ均等な寸法となるよ
うにする。すなわち、第１図の場合は流路壁６Ａの壁部
ＬＡと液室５の囲壁６Ｂの壁部ＬＢとはほぼ均等な寸法
ではあったが、流路壁６Ａと囲壁６Ｂとの間に介在する
隅部のコーナー壁６ｃの壁部ＬＣが著しく広く形成され
ていた。

また、第２図の場合は流路壁６Ａの壁部ＬＡと囲壁８Ｂ
の壁部ＬＢとが異なり、壁部ＬＢの方が壁部ＬＡに比し
て広く形成されていた。

これらに対して、本発明ではこれらの壁部をほぼ均等な
寸法とすることにより、後述するように接合部の欠陥を
排除することができる。

なお、７はガラスやセラミックなどて形成した覆蓋板、
８は感光性樹脂の層であって、層８を形成した覆蓋板７
を壁部６Ａ、６Ｂおよび６Ｃの上面と接合するにあたっ
ては、従来例のところで説明したと同様な方法を用いて
よい。

本発明者はこのような壁部に関する条件が接合部の欠陥
の発生に大きい影響をおよぼすことに着目し、基板と覆
蓋板との接合に際して、前述の感光性樹脂硬化膜で形成
する個々の壁の幅を種々変化させて貼合せ実験を行った
。

その時の貼合せ条件と、貼合せ後の状態についての検査
結果を、表１に示した。

貼合せ後の検査は、金属顕微鏡によって、覆蓋板７の上
面から観察を行ない、残留空気などの欠陥の発生個所数
をカウントした。第４図はその欠陥例を模式的に示した
もので、本図は第１図のコーナ壁６Ｃ近傍に発生した例
である。すなわち、図で斜線を施した部分２０が空気の
残留したために発生した非密着部を示す。

表１から明らかなように、感光性樹脂硬化膜からなる流
路壁、囲壁および支持壁の最小部と最大部の４°法比が
３以−Ｆの例（実験番号Ｎｏで示すと、ＮＯ，Ｉ　Ｎｏ
、２　Ｎｏ、８　Ｎｏ、７　Ｎｏ、８）では、欠陥が多
数発生しているのに対し、上記寸法比が２以下の例（実
験番号Ｎｏで示すとＮＯ，３Ｎｏ、４Ｎ０．５Ｎ０．９
　ＮＯ，ＩＯＮＯ，１１）では、欠陥数が激減している
。特に、上記寸法比が１のもの（ＮＯ，４、ＮＯ，ＩＯ
）および寸法比ＬＡ／ＬＢが２のもの（ＮＯ，５、ＮＧ
、１１　）では欠陥数は著しく少なく接合面の信頼性が
非常に高いと言える。

なお、本実施例では、貼合せの方法として、覆蓋板７の
接合面に感光性樹脂層を設け、これを感光性樹脂硬化膜
で形成した上述の壁の上面と接合させて、その後感光、
硬化させる場合について説明したが、本発明は、このよ
うな貼合せ方法によって作製したものに限らず先述した
貼合せ方法すなわち、 （１）覆蓋板の接合面にエポキシ系あるいはアクリル系
の接着剤を厚さ３〜４ｋにスピンナーコートし、これを
前記感光性樹脂硬化膜の壁の上面と接合させて前記接着
剤を硬化させる。

（２）上記（１）の接着剤をスピンナーニートし、予備
加熱して接着剤をいわゆるＢステージ化させ、これを感
光性樹脂硬化膜の壁の上面と接合させて前記接着剤を本
硬化させる。

（３）アクリル系樹脂、ＡＢＳ樹脂、ポリエチレンなど
の熱可塑性樹脂を材質とする覆蓋板を感光性樹脂硬化膜
の壁の上面に直接、熱融着させる。

という方法によって作製したものに対しても、有効であ
るのは、勿論である。

〔効果〕

以」二説明したように、本発明によれば、感光性樹脂の
硬化膜によって形成した壁部により、基板と、この基板
に平行な覆蓋板との間に液体流路およびこれに連通ずる
液室を形成し、記録ヘッドとしての一体化か得られる液
体噴射記録ヘッドの、壁部における最大壁部をその最小
壁部の２倍以下に形成したので、覆蓋板と基板側の壁部
上面とを接合するにあたり、残留気泡等の欠陥の発生を
抑制することができて良好な接着状態が保持され、信頼
性の高い記ヘッドが得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来の液体噴射記録ヘッドの構成
の２つの形態をそれぞれに分解して示す斜視図、 第３図は本発明液体噴射記録ヘッドの構成の一例を分解
して示す斜視図、 第４図は従来の液体噴射記録ヘッドの接合面に発生した
欠陥の状態の一例を模型的に示す平面図である。 ｌ・・・基板、 ２・・・液体吐出圧発生素子、 ３・・・流路、 ４・・・吐出口、 ５・・・液室、 ６Ａ、６Ｂ、６Ｃ・・・壁、 ７・・・覆蓋板、 ８・・・感光性樹脂層、 ９・・・供給口、 ＩＯ・・・記録ヘッド、 ＬＡ、ＬＢ、　ＬＣ・・・壁部。 特許出願人　キャノン株式会社 代　理　人　弁理士　谷　義−

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 感光性樹脂の硬化膜により基板と、該基板に平行に配置
   されて前記基板を覆う蓋板との間に壁部を形成し、該壁
   部によって液体流路および該液体流路に連通ずる液室を
   形成した液体噴射記録へンドにおいて、前記壁部の最大
   幅を前記壁部の最小幅の２倍以下に形成したことを特徴
   とする液体噴射記録ヘッド。 （以下、余白）