JP2001018392A - 液体吐出ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよびその製造方法

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JP2001018392A
JP2001018392A JP18962499A JP18962499A JP2001018392A JP 2001018392 A JP2001018392 A JP 2001018392A JP 18962499 A JP18962499 A JP 18962499A JP 18962499 A JP18962499 A JP 18962499A JP 2001018392 A JP2001018392 A JP 2001018392A
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head
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JP18962499A
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English (en)
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Hiroaki Mihara
弘明 三原
Takashi Saito
敬 斉藤
Hiroshi Sugitani
博志 杉谷
Masami Ikeda
雅実 池田
Yoshiaki Suzuki
良明 鈴木
Masashi Miyagawa
昌士 宮川
Toshio Kashino
俊雄 樫野
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着樹脂がオリフィス内部に侵入するのを防
止しつつも、オリフィスプレートとヘッド本体とのクロ
ストークを防止する。 【解決手段】 インクを吐出させるための熱エネルギー
を発生させる発熱素子5が形成された基板1と天板3と
で構成されたヘッド本体3の端面には、流路6に対応す
るオリフィス12が形成されたオリフィスプレート4が
接合されている。オリフィスプレート12のヘッド本体
3との接合面には、ゴム変性レジストからなる接合補助
部材13が、少なくとも流路6を取り囲んで設けられ、
接合補助部材13上に接着剤14が設けられている。接
合補助部材13は、ヘッド本体3とオリフィスプレート
12との接合時の加圧及び加熱により変形し、ヘッド本
体3の段差dを吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を噴射し飛翔
液滴を形成して記録を行う液体吐出ヘッド及びその製造
方法に関し、特に、液体を噴射する吐出口(以下、オリ
フィスともいう)の形成に関するものである。
【0002】また本発明は、紙、糸、繊維、布帛、皮
革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス
等の被記録媒体に対し記録を行う、プリンタ、複写機、
通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有す
るワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と
複合的に組み合わせた産業記録装置に適用できる発明で
ある。
【0003】なお、本発明における『記録』とは、文字
や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与す
ることだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を
付与することも意味する。
【0004】
【従来の技術】従来、液体吐出ヘッドのオリフィスから
記録液(インク)を吐出することにより記録を行うイン
クジェット記録装置が、低騒音、高速記録などの点で優
れた記録装置として知られている。
【0005】このインクジェット記録法については、こ
れまでにもさまざまな方式が提案され改良が加えられて
商品化されたものもあれば現在実用化への努力が続けら
れているものもある。
【0006】この種の液体吐出ヘッドは、例えば図8に
示すように、インクを吐出するためのオリフィス101
2が形成されたオリフィスプレート1004と、各オリ
フィス1012に連通した流路1006を形成するため
の天板1002と、流路1006の一部を構成し、かつ
吐出のための熱エネルギーを発生する発熱素子1005
が形成された基板1001とによって構成されている。
【0007】オリフィスプレート1004は、インクを
吐出するための微細なオリフィス1012を有し、この
オリフィス1012が液体吐出ヘッドの吐出性能を左右
する重要な要素となっている。すなわち液体吐出ヘッド
のオリフィスプレート1004は、微細なオリフィスプ
レート1012を設けるため、加工性がよく、また、イ
ンクに直接接触するため耐インク性がよいなどの性能が
必要とされる。
【0008】従来、上記の性能を満たす材料として、S
US、Ni、Cr、Alなどの金属プレートや、所望の
厚み、材料を簡易にしかも安価に得られるポリイミド、
ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリプ
ロピレンなどの樹脂フィルム材などが用いられていた。
【0009】一方、近年の記録技術の進歩に伴って、高
速、高精細な記録が要求されるようになりつつあり、こ
のため、オリフィス1012はその大きさ(オリフィス
径)が微小で、かつ高密度に形成されるようになってき
た。この結果、オリフィス1012の加工法も様々な工
夫がなされており、樹脂フィルムを用いた場合、レーザ
光は微細加工に適しているため、樹脂フィルムのオリフ
ィス加工にレーザ光を用いている。また、金属プレート
を用いる場合は、電鋳やプレスなどの方法によりオリフ
ィス1012を形成している。
【0010】ところが、天板1002と基板1001と
を接合したヘッド本体に、微小なオリフィス1012を
形成したオリフィスプレート1004を接合する際、接
着剤がオリフィス1012あるいは流路1006に入り
込んでしまうことが懸念される。
【0011】一方、インクの吐出方向を安定させるため
に、液体吐出ヘッドのオリフィスの形状は、インクの吐
出方向に向かうほど径が小さくなる、いわゆるテーパ形
状が望ましい。しかしながら、テーパ形状のオリフィス
をオリフィスプレートに形成した後に、接着樹脂を転写
法などで塗布し、貼り合わせて硬化させると、接着樹脂
がオリフィス内部に進入しオリフィス内部の形状がテー
パ形状から変わってしまい、吐出方向にばらつきが生じ
るなどの不具合がある。また、密着不良による気泡の進
入は、隣接するオリフィスとの間の接着が不十分とな
り、吐出不良を起こしてしまう。
【0012】このため、特開平5−330061号公報
などに記載されているように、流路およびオリフィス内
部に接着樹脂が入り込まないように、オリフィス近傍に
接着樹脂の段差加工を施す方法が取られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、接着樹脂がオリフィス内部に侵入するのを防
ぐためにオリフィス近傍に接着樹脂の段差加工を施す
と、オリフィスの周辺部には、接着樹脂の存在しない領
域が生じてしまうことになる。これにより、流路間にク
ロストークが発生し、設計どおりの吐出特性を満足でき
なくなってしまう。
【0014】そこで本発明は、接着樹脂がオリフィス内
部に侵入するのを防止しつつも、流路間のクロストーク
を防止し、所望の吐出特性を満足させる液体吐出ヘッド
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の液体吐出ヘッドは、液体を吐出させるために利
用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子を備
えた液流路が端面に開口したヘッド本体と、前記ヘッド
本体の端面に接合され、前記液流路に対応する部位にオ
リフィスが形成されたオリフィスプレートとを有する液
体吐出ヘッドにおいて、前記オリフィスプレートと前記
ヘッド本体の端面との間に、前記オリフィスプレートと
前記ヘッド本体との接合によって変形し前記液流路の周
囲をシールする接合補助部材を有することを特徴とす
る。
【0016】上記の本発明の液体吐出ヘッドによれば、
オリフィスプレートとヘッド本体の端面との間に接合補
助部材を有するので、ヘッド本体のオリフィスプレート
が接合される端面に凹凸や段差が生じていても、これら
凹凸や段差はオリフィスプレート接合時の接合補助部材
の変形によって吸収され、液流路の周囲がシールされ
る。これにより、液流路間のクロストークが防止され
る。また、オリフィスプレートとヘッド本体とを接合す
る接着剤の液流路への侵入が防止されるため、接着剤
を、オリフィスプレートとヘッド本体とを接合するため
に必要な位置に必要な量だけ用いることができる。
【0017】接合補助部材は、オリフィスプレートのヘ
ッド本体との接合面に設けることができる。また、接合
補助部材は、ヘッド本体とオリフィスプレートとの加圧
及び加熱により変形可能な材料からなるものであっても
よい。この場合、接合補助部材としてはゴム変性のレジ
ストで形成すると、接合補助部材を所望のパターンで容
易に形成することができる。
【0018】接合補助部材をゴム変性のレジストのパタ
ーニングによって形成した場合、接着剤は、接合補助部
材上に設けてもよいし、オリフィスプレートとヘッド本
体との間の接合補助部材がパターニングされていない領
域に設けてもよい。さらに、オリフィスプレートは、樹
脂、無機材料、セラミック、金属材料あるいはこれらの
複合材料から作ることができる。
【0019】本発明の液体吐出ヘッドの製造方法は、液
体を吐出させるために利用されるエネルギーを発生する
エネルギー発生素子を備えた液流路が端面に開口したヘ
ッド本体と、前記ヘッド本体の端面に接着剤を介して接
合され、前記液流路に対応する部位にオリフィスが形成
されたオリフィスプレートとを有する液体吐出ヘッドの
製造方法において、前記オリフィスプレートの前記ヘッ
ド本体との接合面に、前記オリフィスプレートと前記ヘ
ッド本体との接合によって変形して前記液流路の周囲を
シールするための接合補助部材を形成する工程と、前記
接合補助部材が形成されたオリフィスプレートの前記ヘ
ッド本体との接合面に前記接着剤を塗布する工程と、前
記接着剤が塗布されたオリフィスプレートと前記ヘッド
本体とを接合する工程とを有することを特徴とする。
【0020】上記の本発明の液体吐出ヘッドの製造方法
によれば、上記本発明の液体吐出ヘッドが容易に製造さ
れる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0022】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態である液体吐出ヘッドの、流路部における模
式的断面図、図2は、本発明の第1の実施形態である液
体吐出ヘッドの、オリフィスプレートのヘッド本体との
接合面側から見た、一部を破断した模式的斜視図であ
る。
【0023】本実施形態の液体吐出ヘッドは、インクに
与える吐出エネルギーを発生させるためのエネルギー発
生素子である複数の発熱素子5、及び発熱素子5に対応
した複数の流路6を備えるヘッド本体3と、このヘッド
本体3に接合されたオリフィスプレート4とを有する。
ヘッド本体3は、その端面であるヘッド本体接合面3a
において流路6が開口しており、オリフィスプレート4
は、このヘッド本体接合面3aに接合される。また、オ
リフィスプレート4には、各流路6とそれぞれ連通する
複数のオリフィス12が形成されている。
【0024】ヘッド本体3は、シリコンからなる基板1
と、同じくシリコンで形成され基板1の上面に接合され
た天板2とで構成される。基板1には、上記の発熱素子
5及び発熱素子5に電気信号を供給するためのAl配線
が成膜技術によって形成されている。天板2には、流路
壁9で仕切られた流路6及び流路6に供給するインクを
一時的に保持する液室7を形成するための凹部が一体に
形成され、基板1に天板2を接合することで、これら流
路6及び液室7が構成される。また、天板2には、外部
から液室7にインクを供給するためのインク供給口(不
図示)が開口している。
【0025】液室7に供給されたインクは、オリフィス
12でメニスカスを形成して流路6を満たす。この状態
で発熱素子5を駆動すると、発熱素子5上のインクが急
激に加熱されて流路6内に膜沸騰に伴う気泡が発生し、
この気泡の成長による圧力でオリフィス12から吐出さ
れる。
【0026】なお、オリフィスプレート4としては、S
i、SiN、SiO等の無機材料、SUS、Ni等、或
は、それらの合金である金属材料、または耐インク性の
優れたプラスチックフィルム、例えば、ポリイミド、ポ
リサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロ
ピレン、アラミド等の樹脂材料、更に金属と樹脂が部分
的に混在しているもの等が挙げられる。本実施形態で
は、オリフィスプレート4として、厚さ50μmのSi
を用いた。
【0027】上記の液体吐出ヘッドを製造するには、は
じめに基板1と天板2とを接合してヘッド本体3を構成
しておき、このヘッド本体3のヘッド本体接合面3a
に、予めオリフィス12を形成しておいたオリフィスプ
レート4を接合する。この際、ヘッド本体接合面3aに
は、基板1と天板2との接合時の位置合わせ誤差や両者
の加工精度等によって、基板1と天板2との間に断差d
が生じている場合がある。このような断差dが生じてい
てもヘッド本体接合面3aにオリフィスプレートを良好
に接合できるようにするために、オリフィスプレート4
のヘッド本体3との接合面には、ゴム変性レジスト(例
えば、ZPN207D(日本ゼオン株式会社))によっ
て形成された接合補助部材13が設けられている。接合
補助部材13は、ヘッド本体3との接合面全域にわたっ
て設けられているのではなく、図2及び図3に示すよう
に、流路6の周囲を取り囲む領域、及びその領域よりも
上方の領域(天板3側の領域)、下方の領域(基板1側
の領域)に部分的に、パターニングされて設けられてい
る。
【0028】接合補助部材13は、ヘッド本体3とオリ
フィスプレート4との接合前の接合補助部材13の高さ
をL、接合補助部材13が変形可能な最小高さをlとし
たとき、L≧l+dの関係を満たしている。
【0029】さらに、接合補助部材13が設けられたオ
リフィスプレート4とヘッド本体3との接合のために、
接着剤14が、転写により接合補助部材13上に設けら
れている。本実施形態では、接着剤14としては、紫外
線照射あるいは加熱によって硬化するエポキシ系の接着
剤を用いた。
【0030】このようなオリフィスプレート4とヘッド
本体3との接合時には、まず、オリフィス12と流路6
とを画像認識することによってオリフィスプレート4と
ヘッド本体3との位置合わせを行い、次いで、オリフィ
スプレート4の接合補助部材13が設けられた面とヘッ
ド本体接合面3をセンサ(不図示)によって平行出しを
行った後、両者を加圧しながら、ヒートツール(不図
示)によってオリフィスプレート4を加熱する。これに
より、接合補助部材13はヘッド本体接合面3aの形状
に応じて熱変形し、さらに、接着剤14が硬化する。そ
の結果、ヘッド本体接合面3aの断差dが吸収され、オ
リフィスプレート4は天板2及び基板1の両方に密着す
る。
【0031】また、接合補助部材13は流路6を取り囲
む領域に設けられ、その上に接着剤14が設けられてい
るので、液路6の周囲ではヘッド本体3とオリフィスプ
レート4との間に隙間が生じることはない。さらに、接
着剤14は、接合補助部材13上のみに設けられている
ので、接着剤14の設けられる位置及び使用量の管理も
容易に管理できるので、少ない量の接着剤14で確実に
ヘッド本体3とオリフィスプレート4とを接着すること
ができ、結果的に、接着剤14が流路6やオリフィス1
2に入り込むことも容易に防止できるので、液体吐出ヘ
ッドの安定した生産が可能となる。
【0032】ヘッド本体3とオリフィスプレート4との
接合後、両者間の隙間には充填剤15が充填される。こ
れにより、ヘッド本体接合面3aに断差dが生じていて
も、ヘッド本体3とオリフィスプレート4とを隙間なく
接合することができる。このため、充填剤15がない場
合に懸念される、ヘッド本体3とオリフィスプレート4
との間の空間部のエアーが、接合の際にかかる断熱を防
止することができる。また、接合補助部材13は、液路
6を取り囲む領域に設けられているので、充填剤15を
充填しても、充填剤15が流路6及びオリフィス12内
に侵入することはない。また、充填剤15の量が多少多
くなった場合でも、余った充填剤15は、オリフィスプ
レート4の側端部の、接合補助部材13が形成されてい
ない領域である逃げ領域4aに逃げることができるた
め、不具合は発生しない。
【0033】図3に示した例では、接合補助部材13
を、オリフィス12の周囲の領域には梯子状のパターン
で設けるとともに、その領域の上方及び下方にはオリフ
ィス12の配列方向に沿ったストライプ状のパターンで
設けた例を示したが、接合補助部材13は、少なくとも
オリフィス12、正確には流路6(図2参照)を取り囲
む部分に相当する領域に形成されていれば、図3に示し
たパターンに限定されるものではない。図4に、接合補
助部材の形成パターンの例を示す。図4(a)に示す例
では、接合補助部材13’は、オリフィス12を取り囲
む領域では複数のオリフィス12を個別に取り囲み、そ
の上方及び下方では図3に示したようなオリフィス12
の配列方向に沿うパターンで形成されている。図4
(b)に示す例では、接合補助部材13”は、オリフィ
ス12を取り囲む領域では図3に示したような梯子状の
パターンで形成され、その上方及び下方ではオリフィス
12の配列方向に千鳥状のパターンで形成されている。
【0034】図3及び図4に示したように、接合補助部
材をオリフィスの周囲だけでなく、その他の領域にも適
宜パターニングすることで、オリフィスプレートとヘッ
ド本体との接合時に両者を加圧しても、オリフィスプレ
ートの平面性を良好に維持することができる。オリフィ
スプレートの平面性は、オリフィスの軸線方向を一定に
保ち吐出方向を安定させる意味からも重要である。
【0035】(第2の実施形態)図5は、本発明の第2
の実施形態である液体吐出ヘッドの、流路部における模
式的断面図である。
【0036】本実施形態の液体吐出ヘッドも、発熱素子
25を備えた基板21と流路26を構成するための天板
22とを接合して構成されるヘッド本体23のヘッド本
体接合面23aに、オリフィス32が形されたオリフィ
スプレート24を接合したものである。基板21及び天
板22の構成や材料は第1の実施形態に示したものと同
様である。
【0037】オリフィスプレート24も、第1の実施形
態に示したものと同様の材料で構成され、また、ヘッド
本体23との接合面には、図3や図4に示したパターン
と同様のパターンで、ゴム変性レジストによって形成さ
れた接合補助部材33が設けられている。
【0038】第1の実施形態においては、接合補助部材
上に接着剤を設けた形態を示したが、本実施形態では、
接着剤34は、オリフィスプレート24のヘッド本体2
3との接合面の、接合補助部材33が設けられていない
領域のうち、オリフィス32を囲む領域を除く領域に塗
布されている。すなわち、第1の実施形態において充填
剤が存在した領域に接着剤34を塗布している。そのた
め、接合補助部材33の常温での変形に伴う内部応力は
接着剤34でブロックされるので、接合補助部材33を
熱により変形させなくてもオリフィスプレート24の平
面性が保たれる。
【0039】ヘッド本体23とオリフィスプレート24
との接合は、第1の実施形態と同様に、オリフィスプレ
ート24の接合補助部材33が設けられた面をヘッド本
体接合面33aに加圧しながら、ヒートツール(不図
示)によってオリフィスプレート24を加熱することに
よって行う。
【0040】このように、接合補助部材33上ではなく
接合補助部材33が設けられていない領域に接着剤34
を塗布しても、第1の実施形態と同様に、接合補助部材
33がヘッド本体23の天板22と基板21との断差d
を吸収して変形し、オリフィスプレート24を天板22
及び基板21の両方に密着させることができる。そし
て、さらに加熱を続けることによって、接着剤34が硬
化し、ヘッド本体23とオリフィスプレート24とが接
合される。しかも、接合補助部材33が設けられていな
い領域に接着剤34が塗布されているので、第1の実施
形態のような封止樹脂を用いなくてもヘッド本体23と
オリフィスプレート24とを隙間なく接合することがで
きる。また、流路26の周囲は接合補助部材33で取り
囲まれているので、接着剤34が流路26やオリフィス
32に侵入することもない。
【0041】(第3の実施形態)図6は、本発明の第3
の実施形態である液体吐出ヘッドの、流路部における模
式的断面図である。
【0042】上述した実施形態では、接合補助部材の高
さはすべて同じ高さであったが、本実施形態では、図6
に示すように、オリフィスの周囲では高さが最も高く、
オリフィスに対して上方及び下方(オリフィスの配列方
向と略直角な方向)に離れるにつれて高さが低くなるよ
うに接合補助部材53をパターニングしている。このよ
うにオリフィスに対する位置に応じて接合補助部材53
の高さを変えることで、ヘッド本体43とオリフィスプ
レート42との接合時に、接合補助部材53は、上下方
向においてオリフィスに近い位置のものから順にヘッド
本体43と密着していく。その結果、充填剤55が側方
向だけでなく上下方向にも逃げることが可能であるた
め、製造上のタクトアップが図られる。
【0043】以上、本発明について3つの代表的な実施
形態を示して説明した。上述した2つの実施形態はいず
れも、発熱素子の発熱面がインクの吐出方向と直角に配
された、いわゆるエッジシュータータイプの液体吐出ヘ
ッドであるが、本発明はエッジシュータータイプの液体
吐出ヘッドに限られるものではなく、オリフィスが発熱
素子に対面して配された、いわゆるサイドシュータータ
イプの液体吐出ヘッドにも適用可能である。
【0044】図7は、本発明が適用可能なサイドシュー
タータイプの液体吐出ヘッドの一例の分解斜視図であ
る。
【0045】図7に示すように、この液体吐出ヘッド
は、ヘッド本体63と、ヘッド本体63のヘッド本体接
合面63aに接合されるオリフィスプレート64とを有
する。ヘッド本体63のヘッド本体接合面63aには、
オリフィスプレート64が接合されることで液室66を
構成するための、それぞれ底壁に発熱素子65が形成さ
れた複数の凹部が形成されている。オリフィスプレート
64には、これら凹部に対応する位置に、オリフィス7
2が形成されている。液室66は不図示のインク供給路
と連通しており、インク供給路を介して外部から液室6
6にインクが供給される。この状態で発熱素子65を駆
動し、液室66内のインクを加熱することで、オリフィ
ス72からインクが吐出される。
【0046】このようなサイドシュータータイプの液体
吐出ヘッドにおいても、ヘッド本体63に対してオリフ
ィスプレート64が接合される構成の場合には、上述し
た実施形態で述べたように、オリフィスプレート64の
ヘッド本体63との接合面に接合補助部材を設けること
で、オリフィス72や液室66への接着樹脂の侵入を防
止しつつ、ヘッド本体63とオリフィスプレート64と
を確実に接合することができる。なお、図7に示したよ
うなサイドシュータータイプの液体吐出ヘッドでは、図
1等に示したエッジシュータータイプの液体吐出ヘッド
のような段差は生じないが、接合補助部材は、ヘッド本
体接合面63aのうねりや凹凸を吸収するのに効果があ
る。
【0047】さらに、上述した各例では接合補助部材を
オリフィスプレートに設けた例を示したが、接合補助部
材はヘッド本体のヘッド本体接合面に設けてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、オ
リフィスプレートとヘッド本体の端面との間に、両者の
接合によって変形し液流路の周囲をシールする接合補助
部材を設けることにより、ヘッド本体の端面に凹凸や段
差があっても液流路の周囲をシールすることができ、液
流路間のクロストークを防止することができるととも
に、接着剤の液流路への接着剤の侵入を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である液体吐出ヘッド
の、流路部における模式的断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態である液体吐出ヘッド
の、オリフィスプレートのヘッド本体との接合面側から
見た、一部を破断した模式的斜視図である。
【図3】図2に示す液体吐出ヘッドの、オリフィスプレ
ートへの接合補助部材の形成パターンを示す図である。
【図4】オリフィスプレートへの接合補助部材の形成パ
ターンの変更例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態である液体吐出ヘッド
の、流路部における模式的断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態である液体吐出ヘッド
の、流路部における模式的断面図である。
【図7】本発明が適用可能なサイドシュータータイプの
液体吐出ヘッドの一例の分解斜視図である。
【図8】従来の液体吐出ヘッドの一例の分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
1,21 基板 2,22 天板 3,23,43,63 ヘッド本体 3a,63a ヘッド本体接合面 4,24,44,64 オリフィスプレート 5,25,65 発熱素子 6,26 流路 7,66 液室 9 流路壁 12,32,72 オリフィス 13,13’,13”,33,53 接合補助部材 14,34 接着剤 15,55 充填剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉谷 博志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池田 雅実 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 良明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 宮川 昌士 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF24 AF40 AF93 AG12 AP02 AP13 AP25 BA03 BA04 BA13

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出させるために利用されるエネ
    ルギーを発生するエネルギー発生素子を備えた液流路が
    端面に開口したヘッド本体と、前記ヘッド本体の端面に
    接合され、前記液流路に対応する部位にオリフィスが形
    成されたオリフィスプレートとを有する液体吐出ヘッド
    において、 前記オリフィスプレートと前記ヘッド本体の端面との間
    に、前記オリフィスプレートと前記ヘッド本体との接合
    によって変形し前記液流路の周囲をシールする接合補助
    部材を有することを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ヘッド本体は、前記エネルギー発生
    素子を備えた基板と、前記液流路に液体を供給するため
    の液室を備えた天板部材との接合体からなる請求項1に
    記載の液体吐出ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記接合補助部材は前記オリフィスプレ
    ートの前記ヘッド本体との接合面に設けられている、請
    求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記接合補助部材は、前記ヘッド本体と
    前記オリフィスプレートとの加圧及び加熱により変形可
    能な材料からなる、請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載の液体吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記接合補助部材はゴム変性のレジスト
    からなる、請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記接合補助部材は、前記レジストのパ
    ターニングによって少なくとも前記液流路の周囲を取り
    囲んで形成されている、請求項5に記載の液体吐出ヘッ
    ド。
  7. 【請求項7】 前記接合補助部材の高さが前記ヘッド本
    体の端面の凹凸の高さよりも大きい、請求項6に記載の
    液体吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記オリフィスプレートと前記ヘッド本
    体との間の前記接合補助部材がパターニングされていな
    い領域に充填剤が充填されている、請求項6に記載の液
    体吐出ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記充填剤は接着剤である、請求項8に
    記載の液体吐出ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記接合補助部材上に接着剤が設けら
    れている、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記オリフィスプレートと前記ヘッド
    本体とを接合させる際に流れ出す前記充填剤を逃がすた
    めの逃げ領域を有する、請求項8に記載の液体吐出ヘッ
    ド。
  12. 【請求項12】 前記オリフィスプレートは、樹脂、無
    機材料、セラミック、金属材料、またはこれらの複合材
    料からなる、請求項1ないし11のいずれか1項に記載
    の液体吐出ヘッド。
  13. 【請求項13】 液体を吐出させるために利用されるエ
    ネルギーを発生するエネルギー発生素子を備えた液流路
    が端面に開口したヘッド本体と、前記ヘッド本体の端面
    に接着剤を介して接合され、前記液流路に対応する部位
    にオリフィスが形成されたオリフィスプレートとを有す
    る液体吐出ヘッドの製造方法において、 前記オリフィスプレートの前記ヘッド本体との接合面
    に、前記オリフィスプレートと前記ヘッド本体との接合
    によって変形して前記液流路の周囲をシールするための
    接合補助部材を形成する工程と、 前記接合補助部材が形成されたオリフィスプレートの前
    記ヘッド本体との接合面に前記接着剤を塗布する工程
    と、 前記接着剤が塗布されたオリフィスプレートと前記ヘッ
    ド本体とを接合する工程とを有することを特徴とする、
    液体吐出ヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記接合補助部材を形成する工程は、
    レジストのパターニングによって少なくとも前記液流路
    の周囲を取り囲む領域に形成することを含む、請求項1
    3に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記接合補助部材としてゴム変性のレ
    ジストを用い、前記オリフィスプレートと前記ヘッド本
    体とを接合する工程は、前記オリフィスプレートと前記
    ヘッド本体とを加圧及び加熱することを含む、請求項1
    4に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記接合補助部材がパターニングされ
    ていない領域に充填剤を充填する工程を含む、請求項1
    5に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記充填剤が前記接着剤であり、前記
    接着剤を前記接合補助部材がパターニングされていない
    領域に塗布する、請求項16に記載の液体吐出ヘッドの
    製造方法。
  18. 【請求項18】 前記接着剤を塗布する工程では、前記
    接着剤を前記接合補助部材上に塗布する、請求項16に
    記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006297830A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Canon Inc インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録ヘッドの製造方法
US8782895B2 (en) 2010-11-17 2014-07-22 Canon Kabushiki Kaisha Method of manufacturing droplet ejection head
CN104245328A (zh) * 2012-06-18 2014-12-24 惠普发展公司,有限责任合伙企业 控制基板和载体之间的粘合剂

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