JPH08267764A - インクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造方法

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JPH08267764A
JPH08267764A JP7291995A JP7291995A JPH08267764A JP H08267764 A JPH08267764 A JP H08267764A JP 7291995 A JP7291995 A JP 7291995A JP 7291995 A JP7291995 A JP 7291995A JP H08267764 A JPH08267764 A JP H08267764A
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JP
Japan
Prior art keywords
ink
substrate
recording head
dry film
vibration plate
Prior art date
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Pending
Application number
JP7291995A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirozo Matsumoto
浩造 松本
Akihiko Kadowaki
昭彦 門脇
Taku Umegaki
卓 梅垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
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Publication of JPH08267764A publication Critical patent/JPH08267764A/ja
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】オンデマンド型インクジェット記録ヘッドにお
いて、基板1及び振動板8に使用できる素材の選択の幅
を大幅に拡大することを目的とする。 【構成】流路部を形成する溝を加工した基板1と圧電素
子を接着する振動板8とを活性エネルギー線硬化材料膜
を介して加熱加圧接着と紫外線照射で接合する。加熱温
度は 150℃程度と低く、加重も5kg/cm2程度で済み、照
射紫外線量は300〜1000mJ/cm2である。両部材の線膨張
係数の差が10×10-6/℃を越えていてもそりやうねりを
生じず、活性エネルギー線硬化材料はインクに対する耐
食性に優れ、インクの濡れ性も良いため、良好なインク
の吐出特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、記録液を小滴として
ノズルより噴射して記録するインクジェット記録方式に
用いられるインクジェット記録ヘッドの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、微細なノズル孔よりインクを噴射
して紙などの記録媒体上に付着させて記録する方法は、
インクジェット記録法として知られている。その原理の
一つとして、オンデマンド型インクジェット記録ヘッド
(以下、記録ヘッドと略称する)がある。
【0003】この方式の記録ヘッドは、一般的には、そ
の平面図である図3と、側断面図である図4とに示すよ
うな構造をしており、図5に示すような工程により製造
される。すなわち、ガラス、金属板、シリコンウェハあ
るいはプラスチック材料などからなる基板1には、エッ
チング、機械加工あるいは金型成形などの方法で、イン
クノズル2、ノズル流路3、インク加圧室4、インク供
給路5及びフィルタ流路6からなる複数のインク流路11
とこれらの流路につながるインク溜め7が溝状に形成さ
れている(工程A)。この基板1に表面仕上げ工程Bで
表面仕上げされた振動板8を積層・一体化し(図5の場
合には、静電接合工程Cとして示す)、インク加圧室4
に対応する位置の振動板8の反対側表面に電気機械変換
素子である圧電素子9を接着して(PZTの接着工程
D)図4に示す構造に構成する。
【0004】このような構造において、圧電素子9にパ
ルス状の電圧を印加すると、振動板8がインク加圧室4
側に変位し、その容積を急激に減少させ、その減少容積
相当分のインクがノズル流路3に押し出され、インクノ
ズル2から吐出され、図示していない記録媒体上に点状
に付着し記録される。基板1と振動板8とを一体化する
場合、図5では静電接合工程Cを示したが、従来技術で
は、静電接合の他にも、熱圧着あるいは拡散接合工程を
採用することもある。しかし、有機系接着剤による接着
法は採用していない。有機系接着剤を採用しない理由
は、接着剤がインクノズル2やフィルタ流路6といった
狭小流路に流れ込み流路形状を変えたり、極端な場合は
流路を塞いでしまって所期の特性を得ることができなく
なることや、インクにより接着剤が変質して信頼性を低
下させることである。
【0005】したがって、基板1と振動板8の材質がガ
ラス同士やシリコンとガラスの場合には静電接合や熱圧
着を、金属同士の場合には拡散接合で接合している。こ
れらの接合方法では 500〜900 ℃の高温をかける必要が
あり、非常に面精度の高い表面状態が要求され、接合後
にそりやうねりを発生させないためには、基板1と振動
板8の材質の線膨張係数の整合が重要であり、その組み
合わせは非常に限定されたものになり、経済的にも問題
を生じている。拡散接合の場合には大型で高価な装置も
必要である。
【0006】これらの問題点を解決し、使用できる材質
や面状態の制限が少なく、室温に近い温度で接合できる
方法として、特開平2-276649号公報に記載されているイ
ンクジェット記録ヘッドの製造方法がある。この方法の
工程を図6に示す。図1と共通の工程は同じ符号で示し
た。この方法は、基板1を接着される側の振動板8の表
面にフッ素樹脂膜を被覆した(工程 C11)のち、振動板
8と基板1とをフッ素樹脂膜で 180〜250 ℃という低い
温度で加熱加圧接着する(工程 C12)ものである。イン
クの流路を形成する部分にフッ素樹脂膜が存在すると、
インクの濡れ性が悪く、インクの吐出特性に悪い影響を
もつので、加熱加圧接着後、インクの流路部分のフッ素
樹脂膜を除去する(工程E)ことが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、静電接合
や熱圧着や拡散接合のような使用材質や面状態に対する
厳しい制限がなく、大型で高価な装置を必要とせず、フ
ッ素樹脂膜による加熱加圧接着法のような、狭い部分で
は数10ミクロンという流路内のフッ素樹脂膜を除去する
というような面倒な工程を必要としないで、インクノズ
ルを含む流路部分のインクの濡れ性が非常に優れている
インクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明においては、イ
ンク噴射用ノズルとインク供給路とインク加圧室とイン
ク溜めとが連通する溝として形成されている基板と、こ
の基板の溝側に接合され、この基板とは反対側の表面で
前記加圧室に対向する位置に圧電アクチュエータが接合
されている振動板とで構成されるインクジェット記録ヘ
ッドの製造方法において、基板と振動板とを活性エネル
ギー線硬化材料(以下、ドライフィルムと略称する)で
接合する。
【0009】
【作用】この発明においては、基板と振動板とをドライ
フィルムで接合するので、加熱温度が 150℃程度( 135
〜155 ℃の範囲が望ましい)と低くて済み、ドライフィ
ルムはシート状であり、接着剤のような液状ではないの
で、加圧条件と温度を適当に選べば、流路部への変形や
流れ込みを生じない。更に、フッ素樹脂のようにインク
の濡れ性を悪くすることもなく、静電接合のような厳し
い表面平坦度も必要としない。
【0010】接着工程としても、加熱温度が 150℃程度
と低いので、シート状のドライフィルムと振動板や基板
を加熱ローラーや熱板や電気炉を用いて積層加圧接着
し、紫外線を照射するという簡単な工程で済む。
【0011】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す工程図であ
り、図2はこの工程で作成した記録ヘッドの側断面図で
ある。両図において、従来技術と共通のものは同一符号
で示した。従来技術と異なるところは、基板1と振動板
8との接合において、接着層としてドライフィルム10を
使用することである。以下に更に詳しく説明する。
【0012】基板1としてシリコンウェハを選定し、フ
ォト工程及びプラズマエッチング工程により、図3に示
すインク流路11及びインク溜め7となる溝を形成する
(工程A)。振動板としては線膨張係数が13×10-6/℃
で厚さが 100μmの硼珪酸ガラスを選択する。ちなみ
に、シリコンと静電接合が可能なガラスはその線膨張係
数が3〜4×10-6/℃で、アルカリ金属を含み、鏡面研
磨されたものに限られる。ドライフィルムとしては
(株)東京応化製の商品名「オーディルPR135」を
用いた。このドライフィルムは溶剤現像タイプであり、
インク耐食性も優れている。
【0013】振動板8とドライフィルム10の接着工程C1
は、振動板となるガラスの片面にドライフィルム10を 1
05℃に加熱したローラで加圧して積層接着する(工程C
1) 。次いで、紫外線照射装置によりドライフィルム10
に 300mJ/cm2の紫外線を照射し、接着強度を向上させ、
硬化を進める。照射後、ドライフィルム10の表面のポリ
エチレンテレフタレート膜からなる離型膜を剥離し、再
度、その表面に1000mJ/cm2 の紫外線を照射してドライ
フィルムの接着強度を更に向上させ硬化を更に進める
(工程C2)。それから、このドライフィルム10の上にシ
リコンからなる前記基板1を載せ5kg/cm2で加圧し、 1
50℃で30分間熱処理して一体化する(工程C3) 。その
後、通常の接着方法で、インク加圧室4に対向する振動
板8の表面に圧電素子9をエポキシ接着剤で接着する
(工程D)。
【0014】このようにして製作した記録ヘッドの圧電
素子9に60Vの直流電圧を印加してインクの吐出速度を
測定した結果、その吐出速度は 15m/secであり、従来技
術で製作した記録ヘッドの吐出速度と同等以上であっ
た。また、温度サイクル試験や高温保管試験などの信頼
性試験においても、全く問題がなかった。別の実施例と
して、基板材料に(株)HOYA製の感光ガラスを用
い、通常のフォトエッチング工程でインク流路11及びイ
ンク溜め7を形成した基板1を用いて、前述と同様の工
程で記録ヘッドを製造しインクの吐出性能を測定した結
果、この記録ヘッドでも同等のインクの吐出性能を得
た。
【0015】更に別の実施例として、基板材料にポリエ
ーテルイミド(PEI)を用い、射出成形でインク流路
11及びインク溜め7を形成した基板1を用い、振動板8
として厚さ50μm のステンレス箔(SUS304)を用
いて、前述と同様の工程で記録ヘッドを製造しインクの
吐出性能を測定した結果、この記録ヘッドでも前記と遜
色のないインクの吐出性能を得た。
【0016】
【発明の効果】この発明における効果を箇条書きにする
と以下の通りである。 (1) 基板と振動板とをドライフィルムで接合するので、
加熱温度が 150℃程度と低くて済む。このため、基板と
振動板の線膨張係数の差に対する制限は緩く、素材材質
として幅広い組み合わせが可能となる。 (2) ドライフィルムはシート状であり、接着剤のような
液状ではないので、加圧条件と温度を適当に選べば、流
路部への変形や流れ込みは生じない。このため、インク
ノズル2やフィルタ流路6のような狭小流路を狭めたり
詰まらせたりする心配がない。 (3) ドライフィルムはフッ素樹脂のようにインクの濡れ
性を悪くすることがなく、濡れ性を示すインクの接触角
は短時間のアルカリ洗浄で10°以下を得ている。ちなみ
に、フッ素樹脂膜による場合には、フッ素樹脂膜除去処
理後でもインクの接触角は55〜65°であった。このイン
ク接触角10°以下は十分実用に耐える値である。 (4) 表面の僅かな凹凸に対してはドライフィルムが変形
してなじめるので、静電接合のような厳しい表面平坦度
も必要としない。特別に表面仕上げをしたものではない
汎用の素材が使用できることも大きな利点である。 (5) 接着工程としてもシート状のドライフィルムと振動
板や基板を加熱ローラーや熱板や電気炉を用いて加熱加
圧接着し、紫外線を照射するという簡単な工程で済み、
大規模な設備を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例による製造工程図
【図2】この発明による記録ヘッドの側断面図
【図3】記録ヘッドの平面図
【図4】従来技術による記録ヘッドの側断面図
【図5】従来技術による製造工程図(静電接合による方
法)
【図6】従来技術による他の製造工程図(フッ素樹脂膜
による方法)
【符号の説明】
1 基板 2 インクノズル 3 ノズル流路 4 インク加圧室 5 インク供給路 6 フィルタ流路 7 インク溜め 8 振動板 9 圧電素子 10 ドライフィルム 11 インク流路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インク噴射用ノズルとインク加圧室とイン
    ク供給路とインク溜めとが連通する溝として形成されて
    いる基板と、この基板の溝側に接合され、この基板とは
    反対側の表面で前記加圧室に対向する位置に圧電アクチ
    ュエータが接合されている振動板とで構成されるインク
    ジェット記録ヘッドの製造方法において、前記基板と振
    動板とを活性エネルギー線硬化材料で接合することを特
    徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドの製造方法において、前記振動板に活性エネルギー線
    硬化材料膜を加熱加圧接着したのち、活性エネルギー線
    硬化材料膜に活性エネルギー線を照射して硬化を進め、
    更に、この活性エネルギー線硬化材料膜の表面に前記基
    板を加熱加圧接着することを特徴とするインクジェット
    記録ヘッドの製造方法。
JP7291995A 1995-03-30 1995-03-30 インクジェット記録ヘッドの製造方法 Pending JPH08267764A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998047712A1 (en) * 1997-04-18 1998-10-29 Topaz Technologies, Inc. Nozzle plate for an ink jet print head
EP1027990A1 (en) * 1999-02-02 2000-08-16 NEC Corporation Ink jet printing head and production method thereof
JP2021535640A (ja) * 2019-07-19 2021-12-16 中芯集成電路(寧波)有限公司上海分公司Ningbo Semiconductor International Corporation(Shanghai Branch) バルク音響波共振器のパッケージング方法及びパッケージング構造
JP2021536159A (ja) * 2019-07-19 2021-12-23 中芯集成電路(寧波)有限公司 薄膜バルク音響波共振器とその製造方法、フィルタ、および無線周波数通信システム

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