JPS6020113B2 - 金型スプレ−装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はダィカストマシン等の成形機において金型に離
型剤を吹付けるスプレー装置に関するものである。

〔従来技術〕

一般に、ダィカストマシン等の成形機においては、鋳込
まれた製品と金型との焼付を防止し鋳込み製品を金型か
ら容易に取出すことができるようにするため、１回の鋳
込み動作が終了するごとにスプレー装置を用いてシリコ
ンなどを主成分とした滋型剤を金型へ吹付けている。

そして、この種のスプレー装置は、上記のごとく使用頻
度が多く、また型綿や金型の着脱の場合にはこれを金型
から待避させなければならないので、一般には聯合側に
橘支されたアームの先端部にこれを取付けてアームの揺
動または前後進によって金型に対し進退させるようにし
たものが多い。ところが、従来のスプレー装置はそのス
プレーヘッドがアームに固定されており、またスプレー
ノズルがスプレーヘッドに固定されているため、吹付け
方向が常に一定であって雛型剤が金型の各部に行き渡ら
ず、満足した効果を期待することができなかった。

ことに堅型のダイカストマシンにおいては、金型が水平
状態に取付けられているために、欧型剤の廻りが悪く、
上記の不具合が多く発生していた。また、スプレーヘッ
ドが固定型の場合、離型剤を金型の各所へ行き渡らせる
ためにはノズルの数を多くしなければならないが、ノズ
ルの数が多いと、雛型剤に水落性黒鉛系のものを使用し
た場合等においてノズル細孔に目詰りが発生しやすい。

すなわち離型剤はその流れが停止した状態を長く保って
沈澱固化してノズルに詰り、詰ったノズル部分で流れの
抵抗が増すが、ノズルの数が多いと１個や２個詰っただ
けでは全体に対する抵抗の増え方が少なく、回路の圧力
が上らないのでノズルの詰りが解消されないという欠点
があった。〔発明の概要〕本発明は以上のような点に鑑
みなされたもので、支持部材で支持させた一対のスプレ
ーヘッドを型開きされた両金型間へ進入させ、各スプレ
ーヘッドのノズル吹出口を各金型にそれぞれ対向させて
金型軸芯を中心に回転させるように構成することにより
、隣型剤とェアとを金型各部へ均一に吹付けて鋳込み作
業における製品と金型との齢付防止を計るとともに、ノ
ズル数を少なくすることを可能にして目詰り防止と、流
路における雛型剤の滞留防止を計った金型スプレー装置
を提供するものである。

以下本発明の実施例を図面に基いて詳細に説明する。〔
実施例〕 第１図ないし第６図は本発明に係るスプレー装置を堅型
のダィカストマシンに実施した例を示し、第１図はこれ
を実施したタィガストマシンの縦断面図、第２図はスプ
レー装置の平面図、第３図はおなじく正面図、第４図は
おなじく縦断面図、第５図はアーム旋回装置の平面図、
第６図はおなじく一部を被断して示す正面図である。

これらの図において、床面に固定されたベースプラテン
１には、４本のタイバー２が立設されており、その上端
部には、油タンク３を備えた中空円筒状のシリンダプラ
テン４がナット５によって取付けられている。また、タ
イバー２にはムーピングプラテン６が摺動自在に取付け
られており、その上面には、前記シリンダプラテン４と
鉄合する円筒状のメーンラム７が一体的に固定されてい
る。ムービングプラテン６には、ベースプラテン４と一
体形成されたプルバツクシリンダ８内を油圧によって摺
動してムーピングプラテン６を上昇させるプルバックラ
ム９が取付けられており、また、シリンダプラテン４の
上部には、油タンク３内の油をシリンダブラテン４内へ
充満させるプレフィルバルプ１０が設けられている。ベ
ースプラテンＩには固定金型１１が保持されており、ム
ービングプラテソ６には可動金型１２が保持されている
とともに、ベースプラテンＩの下方に設けられたビット
内には、金型への溶湯射出装置（図示せず）が設けられ
ている。概略以上のごとく構成されたダィカストマシン
１３には、全体を符号１４で示すスプレー装置が付設さ
れている。

このスプレー装置１４の固定フレーム１５は、上下一対
の轍支部１５ａ，１５ｂとこれらを連結する断面半円弧
状の連結部１５ｃとによって一体的に形成されており、
おなじく半円弧状に形成されたバンド１６とによって第
１図の紙背側でかつ向って右側のタィバー２を挟持して
固定されているとともに、スタンド１７によって所定の
高さに位置付けられている。また、上下の麹支部１５ａ
，１５ｂには、それぞれ上方の固定鍵１８と下方の固定
軸１９とが同芯状に鉄入されて固定されており、このう
ちの固定軸１９には、駆動軸２０が回転自在に軸支され
ていて、固定フレーム１５下端のモータフランジ２１に
取付けられた油圧モータ２２とカップリング２３によっ
て駆動連結されている。さらに、上下の固定軸１８，１
９の対向する外周部には、アーム２４の旋回基部２４ａ
が回動自在に鉄袋されており、このアーム２４は旋回基
部２４ａと、これに固着されたパイプ状の旋回アーム２
４ｂと、その先端部に固着されたフランジ２４ｃとによ
って一体的に形成されている。そして、このアーム２４
の旋回基部２４ａには、前記駆動軸２０と直交する伝導
軸２５が回転自在に軸支されており、両軸２０，２５は
べベルギア２６，２７によって駆動連結されている。ま
た、フランジ２４ｃに取付けられたた軸受２８には、回
転駆動軸２９が軸支されていて、旋回アーム２４ｂ内を
貫通する連結軸３０とその両端に装着されたカップリン
グ３１およびユニバーサルジョイント３２を介して前記
伝導軸２５と駆動連結されている。そして、アーム２４
のフランジ部２４ｃには、側面視コ字状に形成されたギ
アボックス３３が取付けられており、これに軸ホルダ３
４を介して支持されたギア軸３５には、回転駆動軸２９
上のべベルギア３６と噛合するべベルギア３７，３８と
、これと一体のギァ３９，４０とが回転自在に鉄愛され
ている。

さらに、ギアボツクス３３に同芯状に鉄入固定された上
下一対の軸受４１には、それぞれスプレーヘッド４２が
回転自在に軸支されており、これには、ギア３９，４０
を噛合するギァ４３が藤着されていて、回転駆動軸２９
の回転がスプレヘッド４２に伝達されるように構成され
ている。そして上下のスプレヘッド４２の相対向する端
部にはロータリジョィント４４が装着されているととも
に、池織部には数個のアームを放射状に突設したスプレ
ーホルダ４５が取付けられており、これらにはそれぞれ
数個のスプレーノズル４６が装着されている。なお、本
実施例の場合、上下のスプレーヘッド４２におけるスプ
レーノズル４６は、例えば第４図における向って右側の
２個と中央の２個とが離型剤用のスプレーノズルであり
、向って左側の３個がェアブロ−用のスプレーノズルで
ある。そこで、スプレーノズル４６に対する隣型剤供給
径路の構成を説明すると、先ず、アーム２４の旋回中心
部にある前記固定軸上１８には、プラグ取付口１８ａが
設けられており、これは環状溝４７、連結孔４８および
環状溝４９を介して供孫合口５０と蓮通されている。

さらに、供給口５０１こはアーム２４に沿って延設され
た供給管５１が連結されており、その他端はギアボック
ス３３内へ関口ごれ、この関口部は図示しないフレキシ
ブルホースによって前記ロータリジョィント４４と連結
されている。このフレキシブルホースと連結するロータ
リジョィント４４は市販品であって、互に回動自在でか
つ流体の通路を形成している。さらに、スプレーヘッド
４２にはロータリジョイント４４と蓮適する供給路５２
と、これと蓮通する数個の供給路５３とが設けられてお
り、各供給路５３は分岐されて第４図における右側と中
央とに位置する各々のスプレーノズル４６と連結されて
いる。さらに、スプレーノズル４６に対するェア供Ｖ給
径路の構成を説明すると、先ず前記固定軸上１８には、
プラグ取付口５４と供給路５５とが設けられており、こ
の供給路５５は旋回基部２４ａの外部へ関口されてし、
て、この関口部には第３図に示すごとくプラグ５６が取
付けられている。

このプラグ５６は、供給管５１ａによってギアポツクス
３３周面のェア供給口５７と連結されている。さらに供
給口５７は数個の環状溝５８，５９，６０と数個の供給
路６１およびその分岐口を経て第４図の左側に位置する
それぞれのスプレーノズル４６と運速されている。なお
、本実施例では離型剤とェアとを別々のスプレーノズル
に供給する例を示したが、離型剤とェアとを同一のスプ
レーノズル４６へ同時に供聯合してもよく、また、スプ
レーノズル４６は１流体ノズルであっても２流体ノズル
であってもよい。

さらに上側のスプレヘッド４２に対しては、有底円筒状
に形成されて排出口６２ａを備えた受け皿６２が設けら
れており、滴下する雛型剤を受けたり金型冷却用の水を
受けたりするように構成されている。このように構成さ
れたスプレー装置１４には、全体を符号６３で示すアー
ム旋回装置が付設されている。

このアーム旋回装置６３を駆動する油圧シリング６４は
、前記固定フレーム１５の下側軸支部１５ｂに突談され
たブラケツト６５は、水平方向に対して回動自在に軸支
されており、一方、前記アーム２４の旋回基部２４ａ下
端には、旋回リング６６が押えフランジ６７によって旋
回基部２４ａ上での回動を規制されて嫁装されている。
そして、この旋回リング６６と油圧シリンダ６４のピス
トンロッド先端部とは枢軸６８によって回動自在に連結
されていて、油圧シリンダ６４を伸縮させることにより
アーム２４が第２図に符号２４Ａで示す金型１１，１２
の軸芯と同芯になる位置と金型１１，１２の着脱作業時
における定位層である２４Ｂとの範囲内で旋回するよう
に構成されている。さらに、油圧シリンダのピストンロ
ッドに支持されたストラィカロッド６９には、一対のス
トラィカー７０が軸方向へ移動調節自在に軸菱されてお
り、また油圧シリンダ６４に固定されたブラケット７１
にはリミットスイッチ７２が取付けられていて、油圧シ
リンダ６４の動作両終端でこれらが当俵することによっ
てアーム２４の旋回を停止させるように構成されている
。さらに前記油圧モータ２２と駆動軸２０とを連結する
カップリング２３には、突起７３が一体的に形成されて
いて、ブラケツト６５に取付けられたリミットスィッテ
７４と駆動軸２０の１回転ごとに当綾してスプレーヘッ
ド４２の回転数が制御される。スプレー装置１４の水平
揺動の回転中心と、スプレーノズル４６部を回転させる
ための回転駆動源２２部の回転中心は同一である。以上
のごとく構成されたダィカストマシン１３においては、
先ず油圧シリンダ６４を作動させてアーム２４を第２図
に２４Ｂで示す位置へ旋回させたのち、ベースプラテン
４とムービングプラテン６とに金型１１，１２を装着し
、アーム２４を第２図の実線位置まで旋回させて鋳込み
作業を開始する。

そして１回の鋳込み作業が終るたびに金型１１，１２へ
のェアの吹付けによるキャビティ面の清掃と隣型剤の塗
付とが行なわれる。この場合、ムービングプラテン６は
上昇しており、この状態でスプレー装置１４を始動させ
る。すなわち、油圧シリンダ６４を作動させると、アー
ム２４が旋回して両金型１１と１２の間へ進入し、スプ
レーヘッド４２の軸芯と金型１１，１２の藤芯とが一致
したところでストラィカ７０がリミットスイッチ７２に
当授するのでアーム２４の旋回が停止する。この状態で
プラグ取付口５４に装着したプラグから高圧のェアを供
給すると、このェアは、供聯合路５５ープラグ５６−供
給管５１ａ−ェア供給口５７一環状溝５８，５９，６０
−供給路６１の経路を通り、第４図において向って左側
に位置する上下のノズル４６から上下の金型１２，１１
へ吹付けられてキヤビテイ面の清掃が行なわれる。一方
、プラグ取付口１８ａに装着したプラグから加圧された
離型剤を供給すると、この離型剤は、環状溝４７一連通
孔４８一環状溝４９一供給口５０−供給管５１−フレキ
ンブルホース（図示せず）ーロータリジョィント４４一
供給路５２一供給路５３の経路を通り第４図において向
って右側と中央とに位置する上下のスプレーノズル４６
から上下の金型１２，１１へスプレーされる。このよう
なェアと離型剤との吹付けが始まると同時に油圧モー夕
２２が作動し、ベベルギア２６，２７一連絹軸３０一べ
ベルギア３６，３７ーギア３９，４０，４３を介してス
プレーヘッド４２が回転するので、ェアおよび離型剤は
、上下の金型１２，１ １の各部へ均一かつ充分に吹き
付けられる。そして、油圧モータ２２の回転とともにカ
ップリング２３が回転してその突起７３がリミットスイ
ッチ７４の接点をけるので、その回数をカウンタで教え
ておき、スプレーヘッド４２が予め設定された回教だけ
回転したのち停止する。

勿論、これはタイマーを用いて行ってもよい。このよう
にして吹付けが終ると、油圧シリンダ６４が作動してア
ーム２４が旋回し、第２図に実線で示す原位置に達する
と、ストラィカ７０が他方のリミットスイッチ７２の接
点を閉じさせるので、アーム２４の旋回が停止する。そ
して、このあと１回の鋳込みごとに上記の動作が繰返さ
れるが、これらの動作はすべて制御装置の指令によって
自動的に行なわれる。以上のようにして行なわれる金型
キャビティ内の清掃および離型剤のスプレー動作におい
ては、スプレーヘッド４２を金型１１，１２の鼠芯を中
心にして回転させながら行なうものであるから、ェアお
よび離型剤が金型１１，１２の各所へ平均して隅々まで
行き渡り、ことに例えば自動車のアルミホイルなどのよ
うな円形体を成形する金型用として設ければきわめて効
果的である。

また、離型剤を塗布する場合、従釆のように１回で塗る
と、雛型剤が流れて層が不均一になったり不充分になっ
たりし、特に上下方向のコーナ部では離型剤が流れやす
いが、本装置のようにスプレーヘッド４２を同一箇所で
何回か回転させて薄い層の多層塗りを行なえば、金型の
表面が高温であるから薄い離型剤が流れずに表面まです
ぐ乾き、多層塗りが容易であって優れた離型効果が得ら
れる。さらに、例えば実施例のように離型剤用のスプレ
ーノズル４６を３個設けるだけで金型全面をカバーでき
、非回転型のものと比較してスプレーノズル４６の数を
大幅に減らすことができるので、例えば３個のうちの１
個が目語りすればその抵抗によって圧が上り、この圧に
よってスプレーノズル４６の目詰りが早期に解消される
。すなわち雛型剤固化の初期であれば、高圧１０〜１５
ｋ９／鮒程度を加えれば目詰りを起こさずに運転できる
。なお、本実施例においては、スプレーヘッド４２等を
アーム２４に支持させてタィバー２を中心にして旋回さ
せるようにしたが、その旋回中心となる軸は別になくて
もよく、また、アーム２４は旋回型でなくて、スプレー
ヘッド４２を金型１１，１２に対する水平遠近方向へ直
線運動させるものでもよい。

さらに、本実施例においては、スプレーヘッド４２によ
って吹付けを行なう場合に、これを回転させるだけ金型
１１，１２に対する上下方向および水平方向に対しては
静止させるようにしたが、これを吹付け中に上下または
水平方向へ往復動させるようにすれば離型剤を均一に金
型１１，１２へ吹付ける点においてさらに効果的である
。また、本実施例ではスプレーノズル４６をェアブロー
用と離型剤スプレー用としてそれぞれ別々に設けた例を
示したが、機型剤用のスプレーノズル４６へ同時にェア
を供給してもよい。但しこの場合でも一般にキャビティ
清掃用のェアプローは別のノズル４６で行なわれる。〔
発明の効果〕 以上の説明により明らかなように、本発明によれば金型
スプレー装置において、支持部材で支持させた一対のス
プレーヘッドを型開きされた両金型間へ進入させ、各ス
プレーヘッドのノズル吹出口を各金型にそれぞれ対向さ
せて金型軸芯を中心に回転させるように構成することに
より、磯型剤とェアとを金型各部へ均一に吹付けること
ができるのでキヤビティ内の清掃が確実に行なわれると
ともに、鋳込み作業における製品と金型との暁付をきわ
めて効果的に防止することができる。

また、スプレーヘッドが回転型であることによりノズル
数を少なくすることができるので、目詰りが初期におい
て解消されスプレー機能が確保されるとともに、離型剤
の通路が短か〈なって簡素化されるので、雛型剤の滞留
が少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第６図は本発明に係るダィカストマシンの
スプレー装置の一実施例を示し、第１図はこれを実施し
た竪型タリィカストマシンの縦断面図、第２図はスプレ
ー装置の平面図、第３図はおなじく正面図、第４図はお
なじく縦断面図、第５図はアーム旋回装置の平面図、第
６図はおなじく一部を破断して示す正面図である。 １１・・・・・・固定金型、１２・・・…可動金型、１
３・・・…ダイカストマシン、１４……スプレー装置、
２２・・・・・・油圧モータ、２４・・・・・・アーム
、２４ａ・・・・・・旋回基部、３０・・・・・・連結
軸、４２・・…・スプレーヘッド、４６……スプレーノ
ズル。 第１図 第２図 第３図 第５図 第６図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ノズル吹出口を互に相反する方向に向けた一対のス
   プレーヘツドを、型開きされた両金型間へ進退させかつ
   各ノズル吹出口を各金型へ向けて金型軸芯を中心に回転
   させるように支持部材で支持させたことを特徴とする金
   型スプレー装置。 ２ スプレーヘツドの支持部材を旋回自在に形成してこ
   の支持部材の旋回中心部近傍に駆動源を設け、その回転
   を支持部材に沿つて軸架した伝導軸を介してスプレーヘ
   ツドに伝達することを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の金型スプレー装置。