JPS6019729B2

JPS6019729B2 - 化粧用水中油型乳化組成物

Info

Publication number: JPS6019729B2
Application number: JP53125765A
Authority: JP
Inventors: 建三伊藤; 勲室谷
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 1978-10-13
Filing date: 1978-10-13
Publication date: 1985-05-17
Also published as: JPS5553210A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、高級脂肪酸と塩基性物質を用いる反応乳化に
おいて、高級脂肪酸としてべへニン酸と常温で液状を呈
する脂肪酸とを併用することにより、経時安定性が良好
で且つ皮膚に優れた作用を有する水中油型乳化組成物を
提供することを目的とするものである。

従来、化粧品用ェマルジョソを反応乳化によって調整す
る場合、ステアリン酸（高級脂肪酸）−トリェタノール
アミン系あるいはステアリン酸−水酸化カリウム（また
は水酸化ナトリウム）系が用いられており、栄養クリー
ムや栄養乳液を調整する場合には、主として使用性およ
び安定性の面から、ほとんどステアリン酸−トリェタノ
ールアミン系が用いられているのが現状である。

しかしながら、アミン系（トリェタノールアミン系）界
面活性剤は、文献等によく見られる様に、長期に使用し
た場合、ごくまれにアレルギー性が認められることが知
られている。

本発明者等は、この様な現状に鑑み、塩基性アミノ酸と
高級脂肪酸との反応乳化により、アレルギーの懸念がな
く皮膚にうるおし、を与えるェマルジョンを得ることに
成功し、先に特許出願を行なった（特関昭５２一１５６
７８７）。

しかしながら、この系は、特に粘度１０００比ｐｓ以下
の乳液状とした場合、鰹時により不安定化する榎向があ
った。

そこで本発明者等は更に研究を進めた結果、べへニン酸
を使用すると、より優れた特性を有する乳化組成物が得
られることを見出し、本発明を完成したのである。

すなわち、本発明は、高級脂肪酸と塩基性物質との反応
乳化によって得られる水中油型乳化組成物において、高
級脂肪酸としてべへニン酸と炭素数１８〜３６の常温で
液状を呈する脂肪酸の１種または２種以上とを併用した
ことを特徴とする水中油型乳化組成物である。

本発明においてべへニン酸と併用する脂肪酸は、ィソス
テアリン酸、オレィン酸、リシ／−ル酸、ダィマー酸等
の炭素数１８〜３６で不飽和結合または分岐を有し常温
で液状を呈する酸から選ばれる。

ここで、べへニン酸と液状脂肪酸との総添加＊＊量は乳
化組成物全量に対し０．５〜１０．０％（重量％。以下
同じ）、好ましくは１．０〜３．０％の範囲で選択され
る。本発明に使用できる塩基性物質は、Ｌ−リジン、Ｌ
ーアルギニン、Ｌーオルニチン、Ｌ−オキシリジン等の
塩基性アミノ酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等
の水酸化物、およびトリェタノールアミンなどであるが
、前記の理由で、トリヱタノールアミンの使用は極力避
けるべきであるり、塩基性アミノ酸を使用することが望
ましい。なお、これらの塩基性物質を２種以上併用する
ことも、当然可能である。これら塩基怪物質の添加量は
、高級脂肪酸に対し重量比で０．１〜０．７が好ましい
。更に本発明において、ソルビタンモノエステル、ソル
ビタンジエステル、プロピレングリコールモノェステル
等を高級脂肪酸石ケン量の５０〜１００％添加すること
により、一層安定な乳化組成物を得ることができる。ま
た、乳化組成物全量の０．０１〜０．１％のトコフェロ
ールを添加すれば、乳化組成物の経時による劣化現象（
変臭、変色）を防止することができる。

次に本発明の効果について述べる。

表１は、各種高級脂肪酸−塩基性アミノ酸石ケン６％水
溶液の室温で２週間放置後の観察結果である。

表１より、べへニン酸とィソステアリン酸とを併用した
ときに最も安定となるのがわかる。

表１第１図は、後述する実施例１の処方中、べへニン酸
とィソステアリン酸の添加量合計を一定にして両者の配
合比率を変化させた場合の脂肪酸中のべへニン酸舎量と
、ｐＨおよび粘度との関係を示すグラフである。

従来のステアリン酸−トリェタ／ールアミン系石ケンに
よる化粧用ェマルジョンの粘度調整は、高級アルコール
量および石ケン量を変化させることによって行なってい
たものであるが、第１図から理解される如く、本発明の
乳化組成物では、脂肪酸組成を変えるのみで、中広く粘
度を変化させることができるのである。また、その際、
乳化組成物のｐＨは殆んど変化することがない。この結
果、従来のケン化タイプの乳化組成物よりｐＨを低く抑
えてかつ安定なものが得られるものである。次に本発明
の実施例を示す。

下記の諸例は、本発明の対象をより詳しく説明するもの
であり、対象を限定するものではない。

〔実施例１〕（処方）（重量
部）■ べへニン酸０．８
■ィソステアリン酸１■ スクワラン
１０■ グリセリルトリー２エ
チルヘキサノエート５■ワセリン３
■ グリセリルモノステアレート２■ セタ
ノール０．８■ Ｑ−
トコフエロール０．０５■香料
適量■ 防腐剤適量
■プロピレングリコール５■グリセリン
５ ■ Ｌーリジン０．４■
力ルボキシビニルポリマ一０．１■ イ
オン交換水６６．８５〔製造法
〕■〜■を８０〜８５ｑｏにて加熱溶解する。

その後温度を７０〜７５００に調整し■〜■を添加する
。他方■〜■を７０〜７５ｑｏに加熱溶解し、濃伴を続
けながらこれに前記■〜■の混合物を徐々に添加し反応
乳化させる。乳イり機‘こて処理すれば乳化粒子の４・
さし・、且つ均一な水中油型乳化組成物を得る。これは
、粘度４０００〜６００比ｐｓ、風約８．１で使用感触
が優れ、リッチ感のある栄養乳液となる。本実施例の乳
液と、比較例として前記処方中べへニン酸とィソステア
リン酸とステアリン酸に、Ｌーリジンをトリェタノール
アミン０．９重量部に代えたものとを使用して官能テス
トを行なったところ、パネル２２名中１９名が本実施例
の乳液の方がなじみが良くしっとりとすると答え、本発
明の効果を認めている。〔実施例２〕（処方）（重量部）■ べへニ
ン酸０．９■ オレィン
酸０．５■スクワラン
７■ワセリン２ ■ セタノール０．３■
グリセリルモノステアレート２■ Ｑートコフ
エロール０．０５■プロピレングリ
コール５■ Ｌ−アルギニン
０．１■ 水酸化カリウム
０．２■ 力ルポキシビニルポリマ一
０．１■ イオン交換水
８１．８５（製造法）■〜■を８０〜８５ｑ０に加
熱溶解した後に温度を７０〜７８０に調整し■を添加す
る。

他方■〜■を７０〜７６０に加熱熔解し蝿拝を続けなが
ら、これに前記■〜■の混合物を徐々に添加し反応乳化
させる。乳イり機こて処理すれば乳化粒子の小さい、且
つ均一な水中油型乳化組成物を得る。（粘度３０００〜
５００比ｐｓ、ｐＨ８．２）。更にこれに香料、防腐剤
を添加し３び０まで冷却すればなじみ良くさっぱりして
軽い使用性をもった栄養乳液として利用できる。〔実施
例３〕（処方）（重量部）■
べへニン酸０．７■ リ
シノール酸０．７■セタノー
ル１■ 流動パラフィン
１０■ ジメチルポリシロキサン
１■プロピレングリコールモノステアレート
２■ Ｑ−トコフエロール０．０５
■ ポリエチレングリコール４０００５■
プロピレングリコール５■ 水酸化カリ
ウム０．１■ Ｌ−アルギニ
ン０．２■モンモリロナイト
１■ 調合粉末（酸化チタン、タルク、
カオリン、酸化鉄顔料）１
５■ イオン交換水斑．２５
（製造法）■〜■を８０〜８５℃にて加熱溶解した後、
温度を７０〜７５℃に調整し■を添加し鯛杵混合する。

他方■〜■を７０〜７５ｑ０にて加熱溶解し分散機で粉
末を均一分散させた後、前記■〜■の混合物を徐々に添
加し、反応乳化させる。乳イ０麹こて処理すれば安定な
水中油型乳化組成物が得られる。これに香料、防腐剤を
添加して３ぴ０まで冷却すれば使用感的には伸びが良く
付きが良いフアウンディションとして利用できる。〔実
施例４〕（処方）（重量部）■ べへニ
ン酸１■ ダイマー酸
０．６■ ワセリン
３．５■ 流動パラフィン
１０■ジメチルポリシロキサン
２■ セタノール０
．５■ グリセルモノステアレート２■プロ
ピレングリコール７■ トリエタノール
アミン０．８■ 力ルボキシビニル
ポリマ− ０．１■ イオン交換水
７２．５（製造法）■〜■を８０
〜８ぷ０にて加熱溶解した後、温度を７０〜７５℃に調
整する。

他方■〜■を７０〜７５ｑｏに加熱溶解し、機拝を続け
ながらこれに前記■〜■の混合物を徐々に添加して反応
乳化させ、乳イり額で処理すれば乳化粒子の小さい、且
つ均一な水中油型乳化組成物が得られる。これに香料、
防腐剤を添加して３０ｑｏまで冷却すればしっとりと髪
をしなやかにするヘアクリームオイルとして利用できる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は高級脂肪酸中のべへニン酸含料と乳化組成物の
粘度および掛値との関係を示すグラフである。繁１四

Claims

【特許請求の範囲】１高級脂肪酸と塩基性物質との反応乳化によつて得ら
れる化粧用水中油型乳化組成物において、高級脂肪酸と
してベヘニン酸と炭素数１８〜３６で不飽和結合または
分岐鎖を有し常温で液状を呈する脂肪酸の１種又は２種
以上とを併用したことを特徴とする化粧用水中油型乳化
組成物。２常温で液状を呈する脂肪酸がイソステアリン酸であ
る特許請求の範囲第１項記載の化粧用水中油型乳化組成
物。３常温で液状を呈する脂肪酸がオレイン酸である特許
請求の範囲第１項記載の化粧用水中油型乳化組成物。４常温で液状を呈する脂肪酸がリシノール酸である特
許請求の範囲第１項記載の化粧用水中油型乳化組成物。５常温で液状を呈する脂肪酸がダイマー酸である特許
請求の範囲第１項記載の化粧用水中油型乳化組成物。６
塩基性物質が塩基性アミノ酸である特許請求の範囲第
１項乃至第５項のいずれかに記載の化粧用水中油型乳化
組成物。７塩基性アミノ酸がＬ−アルギニンである特許請求の
範囲第６項記載の化粧用水中油型乳化組成物。８塩基性アミノ酸がＬ−オルニチンである特許請求の
範囲第６項記載の化粧用水中油型乳化組成物。９塩基性アミノ酸がＬ−ソジンである特許請求の範囲
第６項記載の化粧用水中油型乳化組成物。１０塩基性アミノ酸がＬ−オキシリジンである特許請
求の範囲第６項記載の化粧用水中油型乳化組成物。１１塩基性物質が水酸化カリウムである特許請求の範
囲第１項乃至第５項のいずれかに記載の化粧用水中油型
乳化組成物。１２塩基性物質が水酸化ナトリウムである特許請求の
範囲第１項乃至第５項のいずれかに記載の化粧用水中油
型乳化組成物。