JPS6019543Y2 - 刈取機における分草引起し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、圃場に這うような状態にある倒伏度の大きな
植立茎稈でも確実、良好に引起こすことができるととも
に、左右横方向隣接する植立茎稈の絡み付きをほぐし乍
ら左右に確実、スムーズに分草することができるように
したもので、前方下方から後方上方に亘って斜設した引
起し枠の傾斜下端部位置においてこの引起し枠の横巾方
向−側脇で所定の引起し経路とは反対側に引起し爪を突
出させ、かつ、この突出した引起し爪を引起し枠の前端
下方部において横回し移動させたのち、前記所定の引起
し経路側に移行させるべく構成した引起し装置と、この
引起し装置による引起し作用前の植立茎稈を機体進行方
向に沿った又はほぼ沿った面内を前方下方から後方上方
に突出移動する分草爪によって掻き上げ移送して分草作
用を行なう強制移送式分草装置とからなる刈取機におけ
る分草引起し装置に関し、その目的は強制移送式分草装
置の簡単な改造でもって、引起し装置による倒伏植立茎
稈の引起し作用を確実化することができるばかりでなく
、分草時の脱粒を抑制できると共に、強制移送式分草装
置から引起し装置への茎接受は渡しを確実、スムーズに
、かつ脱粒の少ない状態で行わせられるようにすること
にある。

本考案の特徴構成は、前方下方から後方上方に亘って斜
設した引起し枠の傾斜下端部位置においてこの引起し枠
の横巾方向−側脇で所定の引起し経路とは反対側に引起
し爪を突出させ、かつ、この突出した引起し爪を引起し
枠の前端下方部において横回し移動させたのち、前記所
定の引起し経路側に移行させるべく構威した引起し装置
と、この引起し装置による引起し作用前の植立茎稈を機
体進行方向に沿った又はほぼ沿った面内を前方下方から
後方上方に突出移動する分草杆によって掻き上げ移送し
て分草作用を行なう強制移送式分草装置とからなる刈取
機における分草引起し装置であって、前記強制移送式分
草装置の分草杆の作用経路を、正面視で前記引起し爪の
所定の引起し経路とは反対側に突出して回動する時の横
回し移動経路と重複させ、且つ、側面視では前記両件用
経路を重複させずに構成すると共に、前記分草杆を、こ
れの作用経路のうち強制分草引起し枠の上方側はど後方
に位置する前向き傾斜面に沿う部分において水平又はほ
ぼ水平の姿勢にすべく構威し、前記分草杆の作用経路の
終端を、前記引起し枠よりも前側で、且つ、引起し装置
の上下長さのほぼ中間部に対応する位置に設定しである
ことにあり、その作用及び効果は次の通りである。

つまり、強制移送式分草装置の分草杆の作用経路を正面
視で引起し装置の引起し爪の横回し移動経路内に位置さ
せるだけの簡単な配置改良であり乍ら、この強制移送式
分草装置の分草杆によって、引起し爪の横回し移動経路
における爪先端移動軌跡と圃場面とで形成される非引起
し作用領域内に位置する引起し前の倒伏植立茎稈を後方
上方に掻き上げ移送することにより、植立茎稈を拾い残
しのない状態で確実に引起し搬送することができる。

しかも、分草杆の作用経路と引起し爪の横回し移動経路
とが正面視で重合位置し、且つ側面視では重合させてい
ないために、引起し爪の前方で分草杆によって後方上方
に掻き上げ移送された植立茎稈を引起し爪の横回し移動
経路内に確実、スムーズに受は渡し移行させることがで
きるに至り、さらには、分草杆を前記作用経路部分にお
いて水平又はほぼ水平な姿勢にすることにより、分草杆
の上縁側における分草杆と強制分草引起し枠との交差角
が極力大になり、茎稈が引起し装置によって強制分草引
起し装置から引き寄せられる際に、穂先側か分草杆と強
制分草引起し枠との間に引掛かってと切れたり、脱粒す
ることを抑制できるに至った。

その上、分草杆の作用経路の終端を前記引起し枠よりも
前側で、且つ前記引起し装置の上下長さのほぼ中間部に
対応する位置に設定することにより、分草杆による強制
引き上げ作用が分草される茎稈の穂先までには及ばず、
はぼ水平に突出した分草杆から引続く引起し爪への受は
渡しによって絡みつきが少く穂切れや脱粒の招くことを
抑制できながら、引起し枠に邪魔されずに分草引起し枠
から効率良く正しい姿勢に引起しながら受は継ぎ搬送で
きるに至った。

もって、全体として、分草及び引起しが確実かつスムー
ズに行われることと、分草時及び強制分草引起し装置か
ら引起し装置に茎稈受は渡しされる時のいずれにおいて
も脱粒や穂切れが生じにくいことの両方から、稈身損傷
の少ない品質の良い状態に、かつ、着粒損失の少ない状
態に収穫できるよになった。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図面は、機体後部に搭載した脱穀装置１の前方に、植立
茎稈の株元部に係合してこれを後方上方に引起し搬送す
る左右一対の引起し装置２，２とバリカン型の刈取装置
３ならびに、はぼ立姿勢で刈取られた植立茎稈を漸次横
倒し姿勢に姿勢変更し乍ら脱穀フィードチェーン４に搬
送供給する縦搬送装置５等からなる刈取部６を昇降可能
な状態で配設しである二条刈りのコンバインを示腰前記
引起し装置２，２の気前方下方から後方上方に亘って斜
設した引起し枠２Ａ、２Ａ内に夫々設けた起伏自在な引
起し爪２ａ、２ａを、その傾斜下端部位置においてこの
引起し枠２Ａ、２Ａの横巾方向−側脇で所定の引起し経
路Ａとは反対側に起立突出させ、かつ、この突出状態で
引起し枠２Ａ、２Ａの前端下方部において横回し移動さ
せたのち、前記所定の引起し経路Ａ側に移行させるべく
構成するとともに、前記両引起し装置２，２のうち、脱
穀フィードチェーン４が存在する側の横側部に位置する
引起し装置２の横外側脇に、この引起し装置２によって
引起し搬送される前の植立茎稈とこれに隣接する未刈地
側の植立茎稈とを機体進行方向に沿った又はほぼ沿った
面内を前方下方から後方上方に突出移動する起伏自在な
分草杆７ａによって掻き上げ移送し乍ら左右に分草する
強制移送式分草装置７を設け、この強制移送式分草装置
７の分草爪７ａの作用経路Ｂを、正面視において、前記
引起し爪２ａの所定の引起し経路Ａとは反対側に突出し
て回動する時の横回し移動経路内に突入位置させて構成
すると供に、側面視では前記同作用経路Ａ、 Ｂを重複
させず、第１図に示すように、この分草引起し装置の分
草爪７ａを、前記作用経路Ｂのうち強制分草引起し枠７
Ａの上方側はど後方に位置する前向き傾斜面７Ｂに沿う
部分において水平又はほぼ水平の姿勢にすべく構成腰さ
らに、前記分草爪７ａの作用経路Ｂの終端を、前記引起
し枠２Ａよりも前側で、且つ、前記引起し装置２の上下
長さのほぼ中間部に対応する位置に設定して、構威しで
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る刈取機における分草引起し装置の実
施例を示し、第１図はコンバインの要部の側面図、第２
図は平面図、第３図は要部の拡大正面図である。 ２・・・・・・引起し装置、２Ａ・・・・・・引起し枠
、２ａ・・・・・・引起し爪、７・・・・・・強制移送
式分草装置、７Ａ・・・・・・強制分草引起し枠、７Ｂ
・・・・・・前向き傾斜面、７ａ・・・・・・分草爪、
Ａ・・・・・・引起し経路、Ｂ・・・・・・作用経路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前方下方から後方上方に亘って斜設した引起し枠２Ａの
   傾斜下端部位置においてこの引起し枠２Ａの横巾方向−
   側脇で所定の引起し経路Ａとは反対側に引起し爪２ａを
   突出させ、かつ、この突出した引起し爪２ａを引起し枠
   ２Ａの前端下方部において横回し移動させたのち、前記
   所定の引起し経路Ａ側に移行させるべく構成した引起し
   装置２と、この引起し装置２による引起し作用前の植立
   茎稈を機体進行方向に沿った又はほぼ沿った面内を前方
   下方から後方上方に突出移動する分草爪７ａによって掻
   き上げ移送して分草作用を行なう強制移送式分草装置７
   とからなる刈取機における分草引起し装置であって、前
   記強制移送式分草装置７の分草爪７ａの作用経路Ｂを、
   正面視で前記引起し爪２ａの所定の引起し経路Ａとは反
   対側に突出して回動する時の横回し移動経路と重複させ
   、且つ、側面視では前記同作用経路Ａ、 Ｂを重複させ
   ずに構成すると共に、前記分草爪７ａを、これの作用経
   路Ｂのうち強制分草引起し枠７Ａの上方側はど後方に位
   置する前向き傾斜面７Ｂに沿う部分において水平又はほ
   ぼ水平の姿勢にすべく構成し、前記分草爪７ａの作用経
   路Ｂの終端を、前記引起し枠２Ａよりも前側で、且つ、
   引起し装置２の上下長さのほぼ中間部に対応する位置に
   設定しである刈取機における分草引起し装置。