JPS6016925B2 - 代謝作用薬剤 - Google Patents

代謝作用薬剤

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JPS6016925B2
JPS6016925B2 JP54150938A JP15093879A JPS6016925B2 JP S6016925 B2 JPS6016925 B2 JP S6016925B2 JP 54150938 A JP54150938 A JP 54150938A JP 15093879 A JP15093879 A JP 15093879A JP S6016925 B2 JPS6016925 B2 JP S6016925B2
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saponin
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lipid peroxide
soybean
lipid
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滋 有地
義弘 内田
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OOSAKA YAKUHIN KENKYUSHO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は大豆(CIycinemaxmenill)
から抽出しうるサポニン成分を有効成分として含有する
代謝作用組成物、特に過酸化脂質抑制、脂質代謝促進お
よび尿酸代謝促進用組成物に関する。
過酸化脂質の存在は、人体にとって極めて有害であるこ
とは周知の事実である。即ちグラヴィントらが、アテロ
ーム性硬化を起した大動脈脂質中に過酸化脂質が存在し
、病変の程度と過酸化脂質量との間に相関があることを
報告(グラピント・ジェイ外、ActaPathol.
microbiol.Scandへ第30巻、第1頁、
1952王)して以来、老化と過酸化脂質との関係が注
目され、青山らは動脈硬化の発生に過酸化脂質が要因で
あると報告している(青山外、Jap.Hea九J.第
6巻、第128頁、1963モ)。また福住らは、粥状
動脈硬化症を来したヒト胸部大動脈壁中に過酸化脂質が
存在するが正常の大動脈には見出されなかったことを報
告しく福住外、油化学、第10巻、第659頁、196
1年:同第12萱、第93頁、1963王;同第1準葺
、第119頁、1963王)、さらにガン組織中に脂肪
酸の共役ジェンハィドロバーオキシドの存在を認めてい
る(福住外、油化学、第1項巻、第643頁、1961
年;同第12萱、第165号、1963王)。さらに飯
塚は、脳腫脹形成における自動酸化の病理学的意義につ
いて論じている(脳と神経、第19蓋、第405頁、1
962王)。また増量した過酸化脂質の生体におよぼす
書作用の機序としては、8ーリポプロティンとの関係(
西田外、J.LipjdRes.第1巻、第450頁、
1960年)または酵素蛋白のSH基に対する障害(ウ
イルス・イ・ディ、BiMhem.Phannaol.
第7巻、第7頁、1961年)などが考えられている。
一方、過酸化脂質が種々のビタミンを破壊し脂肪酸代謝
障害をもたらし肥満の要因になっていることも知られて
いる。
この過酸化脂質が脂肪酸の自動酸化によって生成される
場合、有効な過酸化脂質生成抑制剤としては、ビタミン
E(〇ートコフェロール)が知られており、これが老化
防止剤として賞用されてきた理由である。しかし、ビタ
ミンEは非常に高価である上に、水に不港で油綾性であ
るため体内に長期間蓄積されビタミンE自体の副作用が
出る欠点がある。
この欠点のないビタミンB2(リボフラビン)を用いる
場合があるが、過酸化脂質生成抑制力がビタミンEに比
し極めて弱いという短所がある。従って、安価で水溶性
で安全性が高く強い過酸化脂質生成抑制力をもつ薬剤が
望まれていたのである。一方、天然の植物や動物中に各
種のサポニン物質が含まれていることが知られ、大豆中
にも複数のサポニン物質が含まれている。大豆サポニン
成分の中で、数種の化学構造が明らかにされている。〔
Chem.Pha血.Bull.、第24巻1}、第1
21〜129頁(197母手)参照〕。しかし大豆サポ
ニン成分が溶皿性、殺魚‘性、殺虫性の生理活性を示す
ことは知られているが、上記のごとき過酸化脂質生成抑
制などの生理活性は全く知られていないと信ずるもので
ある。
我々は、日常食用に供している大豆からのサポニン成分
が、生体の代謝、ことに過酸化脂質生成の抑制に卓効を
示すことを見出して、この発明を完成するに至った。
本品は食用に供される大豆の成分であるので、安全性が
極めて高く、水漆性であり安価に製造できしかも過酸化
脂質生成抑制力はビタミンEに匹敵する効力を有するこ
とが判明したのである。この発明は、大豆サポニン成分
、特に少なくとも新規な物質である3−0−〔B−D−
グルコピラノシル(1→2)−8一D−ガラクトピラノ
シル(1→2)−8一D−グルクロノピラノシル〕一2
2−0−〔8一Dーグルコピラノシル(1→3)一Q−
L−アラビノピラノシル〕ーソーヤサポゲノールAまた
は3−0−〔8−Dーガラクトピラノシル−(1→2)
−B一D−グルクロノピラノシル〕一22−0−〔P−
Dーグルコピラノシル(1一→3)一Q−L−アラビノ
ピラノシル〕−ソーャサポゲノールAを含有する代謝作
用組成物、特に過酸化脂質生成抑制組成物を提供するも
のである。
この発明のサポニン成分は大豆から抽出分離し、溶剤で
精製するか、あるいは抽出液より樹脂吸着剤を用いて選
択的にサポニンを吸着させ精製することによって得るこ
とができる。
なお、この発明において単に“サポニン成分”と称する
場合は、これらの方法によって得られる実質的にサポニ
ン類のみからなる混合物をいう。また、この大豆サポニ
ンは、大豆以外の植物にも含有されていると考えられる
。大豆からサポニン成分を得る方法としては、例えば次
のような方法がある。
すなわち、原料となる大豆粉末を通常の脂溶性有機溶媒
を用いて脱脂後、水または低級脂肪族アルコール類ある
し、は含水低級脂肪族アルコールを用いてその有効成分
を抽出し、抽出液を蒸発濃縮して抽出エキスとする。
これを水飽和n−ブタノールに溶解し、該溶液に水を加
えて振溢した後静置し、nーブタノール層を分離し、蒸
発乾団する。または、上記抽出エキスをn−ブタノール
:水(1:1)濠合懸濁液に溶解し静直してnープタノ
ール層を分離し、蒸発乾固してもよい。この蒸発残留物
を低吸脂肪族アルコールに溶解後、エーテル中に燈洋注
入し生成した析出物を猿取して大豆サポニンが得られる
。もう一つの方法としては、大豆粉末を脱脂処理し、水
、低級アルコールまたは含水低級アルコールにて抽出し
、その濃縮物を水または約30%以下の低級アルコール
含有水に溶解し、この溶液を巨大網状構造で多孔性の架
橋されたポリスチレン系樹脂吸着性と接触させて、大豆
サポニンを吸着せしめた後、低級アルコールまたは約3
0%以上の低級アルコール含有水で溶離処理し、大豆サ
ポニンが得られる。このようにして得られた抽出物は、
実質的にサポニン成分のみを含むものであって、そのま
まこの発明の有効成分として使用できる。
この発明によるサポニン成分は、原料とする大豆の種類
によって構成される成分の種類、量に若干の差があるが
、後述するごとき式(1)、(ロ)の化合物を含有する
ものである。
このサポニン成分(大豆サボニン)の性状、性質は次の
通りである。
1 黄白色〜褐色の粉末でわずかに苦味を有する無臭の
粉末で、メタノール、希メタノールに易溶、水、エタノ
ールに可溶、クロロホルム、エーテル、ヘキサン、四塩
化炭素に繁溶である。
2 1%水溶液は中性である。
3 赤外線吸収 IR:〃max(ヌジヨール)3400(br)、33
50(br)、1720(br)および1710(br
)弧‐1・R:レ(KBr)3400(br)、335
0(br)、2918・1734(br)、1385(
br)、1074および1027仇‐14 薄層クロマ
トグラフィー担体:プレートのキーゼルゲル6解254
(メルク社)展開溶剤:クロロホルムノメタノール/水
(6:4:1) 1%硫酸第2セリウム−10%硫酸混合物を噴霧し加熱
すると明確な紅紫色のサポニンスポットを発現した。
5 鞍加水分解により、水可溶部からグルクロン酸、ガ
ラクトーゼ、グルコーゼ、アラビノーゼ、ラムノーゼ、
キシローゼが得られ、水不溶部より構成主ゲニン体のソ
ーャサポゲノールA(C3。
公。04、融点310〜32ro)、ソーャサポゲノー
ルB(C3oH則03、融点260〜26100)が得
られ、他に徴量のソーャサポゲノールC、D、Eが認め
られる。
6 リーベルマン反応、ザルコゥスキー反応は優性であ
る。
7 水に添加して振麓すると、持続性の小泡が発生する
この発明におけるサポニン成分中には次の式(1)また
は(0)で表わされるソーャサポニン類(So松sap
onins)の少なくとも一種類以上が含まれている。
式(1):式中、R,はQ−Lーラムノピラノシル(1
→2)一8一D−ガラクトピラノシル(1→2)一8−
○−グルクロノピラノシル基、Q−Lーラムノピラノシ
ル(1→2)一Q一Lーアラビノピラノシル(1→2)
−8−D−グルクロノピラノシル基または8一Dーガラ
クトピラ/シル(1→2)−8−D−グルクロノピラノ
シル基を示す。
式(0):式中、R,は8一Dーグルコピラノシル(1
→2)一8一Dーガラクトピラノシル一(1→2)−8
−Dーグルクロピラノシル基で、R2が−8一Dーグル
コピラノシル(1→3)−Q一Lーアラビノピラノシル
基のもの、またはR,がB一Dーガラクトピラノシル一
(1→2)−8一D−グルクロノピラノシル基でR2が
B−Dーグルコピラノシル(1→3)一Q一Lーアラビ
ノピラノシル基を示す。
式(1)および式(0)のサポニンは、トリテルベンの
オレアナン系配糖体に属するサポニンである。
式(1)で表わされる化合物の個々の具体名としては、
3−0一〔Q−Lーラムノピラノシル(1→2)一8一
Dーガラクトピラノシル(1→2)一6−Dーグルクロ
ノピラ/シル〕ーソーヤサポゲノールB(ソーヤサポニ
ソ1、C48日780,8・2L0、融点238〜24
00C);3一0−〔Q一Lーラムノピラノシル(1→
2)一Q一Lーアラビノピラノシル(1→2)一8−D
一グルクロノピラノシル〕ーソーヤサボゲノールB(ソ
ーャサポニンロ、C47日760,7・細20、融点2
12〜215こ0);3一0一〔8−Dーガラクトピラ
ノシル(1→2)−3−D−グルクロノピラノシル〕−
ソーヤサポゲノールB(ソーヤサポニンm、C48日6
80,4・2も○、融点215〜21600)が挙げら
れる。
式(ロ)で表わされる化合物の個々の具体名としては、
3一0−〔一B一Dーグルコピラノシル(1→2)一6
一Dーガラクトピラノシル(1→2)−8一○一グルク
ロノピラノシル〕−22−0一〔8−○ーグルコピラノ
シル(1→3)一3一L−アラビノピラノシル〕ソーヤ
サポゲ/−ルA(ソーャサポニンA,、C59は60鷲
・凪20、融点240〜2420)、3−0−〔8一○
ーガラクトピラノシル−(1→2)−8−D一グルクロ
ノピラノシル〕一22−0一〔8−Dーグルコピラノシ
ル(1→3)一Q−Lーアラビノピラノシル〕ソーヤサ
ポゲノールA(ソーャサポニンん、C53日86024
・乳日20、融点231〜233q○)が挙げられる。
この内、ソーャサポニン(1)の含有量が最も多い。
なお、大豆の中には前述した式(1)、(0)の構造を
有するサポニンの他に極〈徴量の下記ソーャサポゲノー
ルC、D、Eを骨格とする構造未定のサポニン類も含ま
れており、これらの物質もこの発明のサポニン成分に含
まれる。ソーヤサポゲノールCソーヤサポゲソールD ソーヤサポゲノールE 前記個々の化合物は、前述のごとくして得られたソーャ
サポニン(大豆総サポニン)を、例えばクロロホルム/
メタノール/水系あるいはnーブタノール/酢酸/水系
の展開溶剤を用いたシリカゲルのカラムクロマトグラフ
ィー、高速液体クロマトグラフィーなどにより各構成サ
ポニンに分離、精製することによって得ることが出来る
しかしながら、経済的見地から個々の構成サポニンに分
離して使用するより、混合物として用いる方が好ましい
。この発明における組成物の投与は経口用または非経口
用のいずれであってもよい。
経口用剤形としては通常散剤、錠剤、乳剤、カプセル剤
、茶剤、顎粒剤、液剤(チンキ剤、流エキス剤、酒精剤
、懸濁剤、リモナーデ剤、シロップ剤などを含む)など
が挙げられる。また非経口剤形としては、注射剤、点滴
剤、軟膏、硬骨剤、液剤(酒精剤、チンキ剤、ローショ
ン剤等を含む)、湿布剤(パップ剤、パスタ−剤)塗布
剤、頃霧剤、散布剤、リニメント剤(塗擦剤)、クリー
ム剤、乳剤、溶剤などが挙げられる。投与量は病状に応
じて異なるが、経口用の製剤、注射剤、点滴剤の場合、
サポニン成分として成人1日当り50〜1000の9、
好ましくは100〜300m9を2〜3回に分けて投与
することによって効力を発揮することが出来る。
又、非経口用の外用の場合、サポニン成分として0.0
1〜5%濃度の配合でよく、好ましくは0.1〜1%の
製剤として使用するのがよい。ここに使用される固体ま
たは液体の賭形剤としては、当該分野で公知のものが使
用される。
ただ後述のような1回の投与量に必要なこの発明の化合
物を含むように製剤化するのが望ましい。いくつかの例
を挙げると散剤、その他の内服用粉末剤における賦形例
としては、乳糖、澱粉、デキストリン、リン酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、合成および天然ケイ酸アルミニウ
ム、酸化マグネシウム、乾燥水酸化アルミニウム、ステ
アリン酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、乾燥酵母な
どが挙げられる。外用散剤の場合は酸化亜鉛、タルク、
澱粉、カオリン、ホウ酸末、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カル
シウム、次没食子酸ビスマス、硫酸アルミニウムカリウ
ム末などが挙げられる。
液剤における賦形剤としては水、グリセリン、プロピレ
ングリコール、単シロップ、エタノール、脂肪油、エチ
レングリコール、ポリエチレングリコ−ル、ソルビトー
ルなどが挙げられる。さらに軟膏剤の場合には脂肪、脂
肪油、ラノリン、ワセリン、グリセリン、ミッロゥ、モ
クロゥ、パラフィン、流動パラフィン、樹脂、高級アル
コール、プラスチツクス、グリコール類、水界面活性剤
などを組み合わせて作った疎水性剤あるいは親水性基剤
(乳剤性基剤、水溶性基剤および懸濁剤性基剤を含む)
が賦形剤として使用されるづ浴剤とするには、本発明の
サポニン成分にボウ硝や硫酸カリウム等の希釈剤を加え
て製剤化するのが好ましい。
次にこの発明の大豆サポニンの製造例を示す。製造例
1大豆種子粉末10k9を、100そのn−へキサンで
2回1時間ずつ加熱抽出し脱脂した後、100そずつの
メタノールで2回3時間ずつ加熱抽出した。
この抽出液を減圧蒸留して溶剤を蟹去した後、残留物に
10その水飽和nーブタノールを用いて約1時間ずつ3
回蒸気裕上で縄拝しながら溶解させた。得られた溶液を
3そのnーブタノール飽和水を用いて3回水洗して爽雑
する糟類や色素を水に移行させて取り除き、分離した水
飽和n−ブタノール層を8000以下で減圧蒸留、乾固
した。残留物を3そのメタノールに溶かし、60そのエ
ーテル中に健梓下に注入した。1日静直後、析出物を猿
別し、6000以下で減圧乾燥して大豆サポニン30夕
を得た。
製造例 2 大豆種子粉末10k9を100そのnーヘキサンで2回
1時間ずつ加熱抽出し脱脂した。
その脱脂乾燥物を10その99%メタノールを加え60
ooで1時間加熱抽出した。この操作を3回行い、各渡
液を合し、60こ0以下の温度で減圧濃縮乾燥した。こ
の残留物を水100の‘に溶解した溶液を、合成樹脂吸
着剤セルヴアクロムXAD−type2の1.8k9を
3その水に分散させて内径8肌のカラムに充填したセル
ヴァクロムXAD一ひpe2カラムの上部から注入し、
流速20机上/分の速度で通過させサポニンを吸着させ
た。さらに流下物の着色のなくなるまで水を追加流下せ
しめ不純物を除去した。着色がなくなってから99%メ
タノールを、流速10奴/分の速度で流下させ、セルヴ
アクロムに吸着しているサポニンを溶離させた。溶離の
完了は薄層クロマトグラフィー〔担体:キーゼルゲルF
254、溶剤:クロロホルムノメタノール/水(65:
35:10下層)、検出:1%第二硫酸セリウム−10
%硫酸頃霧後105qoで5分加熱〕でチェックした。
、5その99%メタノールの流下によって完全にサポニ
ンを港離した。得られた溶離液を60午0以下で蒸発乾
固し、残留物を60ooで乾燥して黄褐白色の大豆サポ
ニン末32夕を得た。次に、このようにして製造した大
豆サポニンの薬理試験結果を示す。過酸化脂質生成抑制
薬理試験 抗腫場薬、アドリアマィシンはDNAと結合して該酸合
成を抑制すると共に心臓での脂質代謝を阻害して過酸化
脂質を蓄積させ心筋障害を副作用として引起す事が広く
知られている。
この発明の発明者らはこれを利用して、過酸化脂質生成
抑制作用について、大豆サポニンと従来過酸化脂質生成
抑制剤として広く用いられているQ−トコフェロール(
ビタミンE)及びリボフラピン(ビタミン弦)と比較検
討した結果、本発明のサポニンはビタミンEとほべ同様
の効力を有し、ビタミン弦の約2倍もの効力のある事を
見出した。
その結果は次の通りである。〔実験方法〕 ‘1) COF系雄性マウス(5週齢20〜25夕)5
匹ずつで構成された群を用い、各マウスにアドリァマィ
シン(協和醗酵工業製)を15の9/k9の用量で腹腔
内投与(薬液量:体重10夕当り0.15のZ)した。
下記第1表に示す各被検薬は、アドリアマイシン投与1
日前より体重10夕当り0.10M割合で腹腔内投与を
開始し、5日間連続投与を行なった。なお、被検薬はい
ずれも使用直前に、0.9%生理食塩水もしくは1%ツ
ィーン80(Sween80)含有0.9%生理食塩液
に懸濁ないし、乳化(ビタミンEのみ)させて用いた。
また各被検薬は毎日正午に投与して、アドリアマィシン
のみは被検薬投与3時間後に投与した。各被検薬投与量
は、大豆サポニンについては1000の9/k9・50
0の9′k9・125の2′kg、50の9′k9・2
5の9/k9および12.5m9′k9:ビタミンEは
1000の9/k9および250のc/k9:ビタミン
&は1000の9/k9であり、また対照群のマウスに
は0.9%生理食塩水を投与した。‘21 過酸化脂質
の測定は、各動物を6日目に類推脱臼にて屠殺し、速や
かに心臓及び肝臓を摘出し、湿重量を測定した後、氷冷
下ポツター型テフロンホモジナィザーで0.9%生理食
塩水を用いて2%ホモジネート液を調製した。
これを検液として次の八木改良法を用いて過酸化脂質量
を測定し、心臓、肝臓中の過酸化脂質を定量し対照群と
比較した。上記2%ホモジネート液0.2の‘に3%ラ
ウリル硫酸ナトリウム水溶液0.5肌‘を加え、3M砂
振濠混和せしめ、これに酢酸緩衝液(pH3.6)1.
5の‘及び0.8%チオバルピッウル酸溶液1.5羽を
加え、蒸留水をもって全4.0の‘とした後、3の砂間
よく振浸し、油裕中で60分間95qoで加熱後、5分
間流水にて冷却する。
次に0.2規定塩酸1.0のと、nーブタノール/ピリ
ジン(15:1)溶液5.0泌を加え、激しくふりまぜ
た後、15分間遠心分離(300仇pm)に付し、上層
のnーブタノール層を分取し、蟹光分光光度計(Ex5
1別肌、Em55机m)で蟹光度を測定する。別にマロ
ンアルデヒド標準液を用いて本操作と同一の試験を行っ
た蟹光度と過酸化脂質量との関係を示す検量線を作成し
ておき、測定値をこれにあてはめ含有量を求めた。
※〔実験結果〕・一 各被検薬、各投与
量の作用を比較するため次式によって過酸化脂質生成抑
制率を求め、その結果を第1表に示す。
抑制率(%)=葦等X・oo A:アドリアマィシンを投与しない群の過酸化脂質濃度
C:アドリアマィシンを投与した対照群の過酸化脂質濃
度D:アドリアマィシン及び被検薬を投与した群の過酸
化脂質濃度(註) それぞれの投与量による阻害率の算
出は、それぞれの実験番号の対照群の値との比較によっ
て行う(即ち、Cの値は各実験番号の対照群の値を代入
する)。
第 1 表 以上の結果から、アドリアマイシンの投与によって心臓
及び肝臓中の過酸化脂質が増加するのに対して、本発明
の大豆サポニンの投与によって過酸化脂質の生成が大幅
に抑制されていることは顔、らかである。
即ち心臓においては、大豆サポニン125〜250の9
/kgの投与で、過酸化脂質の生成が完全に抑制され、
肝臓においても80%以上の抑制率を示した。また、従
来の過酸化脂質生成抑制剤として定評のあるビタミン8
(Q−トコフェロール)とほぼ同等の効力を有し、さら
にビタミン&(リボフラビン)の約2倍の効力を有する
ことが分かった。なお、この発明の組成物に含有される
大豆サポニン成分の急性毒性及び溶皿性は次のとおりで
あつた。
1 急性毒性試験 1 実験動物 ○)Wistar系ラットを1週間予備飼育し、健康で
発育の順調なものを選んで実験に供した。
実験開始時の体重は190〜2斑夕であった。
‘21 DDY系マウスを1週間予備飼育し、健康で発
育の順調なものを選んで実験に供した。
実験開始時の体重は18〜21.5夕であった。2 飼
育条件 飼育および実験期間を通じて動物は室温25±2℃、湿
度55±5℃R.日.の条件下でプラスチックケージに
5匹ずつ同居させ、園型飼料(オリエンタル酵母工業)
と水道水を自由に糠取させた。
薬物投与前は17時間絶食させた。3 実験方法 検体は蒸留水を加えて水性懸濁液(0.092夕/奴)
とし、金属ゾンデを用いてラツトおよびマウスに経口投
与した。
ラットには最大投与可能量である3.2夕/k9までの
毒性について検討した。またマウスについては同じく、
3.2夕/k9(最大投与可能量)までの叢性について
調べた。検体投与後は7日間にわたって動物の生死、体
重測定および一般症状を観察した。生存例は投与7日目
に剖検し、それぞれの胸腹部主要臓器の異常の有無を肉
眼的に観察した。
一般症状観察は挙尾反応、ふるえ、よろめき歩行、流涙
、立毛、排尿および下痢について、4時間、1岬時間、
2独特間、2〜7日間にわたって観察した。7日目に血
液を採取し、血中のGPT、 GOTをReitaman−Frankel法にて測定
した。
4 実験結果 ソーヤサポニン1、0、m、A,及びんを大豆に含有さ
れている割合に混合したもの(トータルソーャサポニン
と略称)を検体として、Wispr系ラツトおよびDD
Y系マウスに0.8夕/k9、1.6夕/k9および最
大投与可能量である3.2夕/kgを経口投与しても死
亡例は認められずLD劫を求めることはできなかった。
したがって大豆サポニンの経口投与によるラツトおよび
マウスのLD5。は3.2タ′k9以上であると考えら
れる。また一般症状についても、挙尾反応、ふるえ、流
涙、立毛、下痢などについて異常は認められず、血液の
生化学的検査においても異常は認められなかった。0
溶血性試験トータルソーヤサポニン、並びにソーャサポ
ニン1、0、m、A,及びA2について藤田、西本氏法
によりその熔皿性を検出したがいずれも溶血指数は10
0以下で、ほとんど溶血性を有しないことが判明した。
次に、臨床例によって、本発明の大豆サボニンの効力を
説明する。
臨床例 1 日.Y.54才 女性 主婦 初診:54王8月26日 病名:高脂皿症、動脈硬化症 家族病歴:父61才で脳溢血で死亡、母5た才で心臓病
で死亡既往歴:12玉前高血圧症で治療を受ける。
現病歴:3年前より頭痛、耳鳴りがあり、最近は肩こり
目まいがおこり、夜眠れない。近所の医師に動脈硬化症
で血圧の高い事を指摘され各種治療を受けたが治らず今
日に至る。治療経過:初診時体格は大きく栄養過多で肥
満し、色白で、皮膚はうすくアレルギー本質である。心
臓は左右に肥大し、心音に雑音がみられた。脈は緊張し
て顕脈であり、血圧は最高160、最低96であった、
又肝臓も2機指幅ふくれ、左右腹部に圧痛があった。
又生化学、血液検査結果は次の通りであった。血糖83
雌/の、コレステロール260雌/d‘、中性脂肪24
7の9/d‘、総蛋白7.22雌/d‘、アルブミン4
‐3夕/d上、G〇T24U/〆、GPT20山/クB
UN15雌/d‘、クレアチニン0.9倣/d‘、尿酸
2.4雌/d‘、8ーリポ蛋白820の9/d‘、総脂
質960U/夕、赤血球460×1ぴ/柵、白血球7.
4×1ぴ/柵、尿蛋白+、尿糖十。
この患者に、本発明の大豆サポニンを50雌含有する錠
剤を朝および夕食後1銭づつ服用させ、10月12日ま
で約1.5ケ月連用させたところ、肩こりがなくなり、
体が軽くなり夜よく眠れる様になった。
頭痛もほとんどなくなり目まいは起らなくなった。しか
し耳鳴りは時々している。又初診時、腹囲121肌、胸
部103弧、体重74k9であったものが、腹図101
伽、胸部94肌、体重71k9となり、腹壁が黍かくな
り、脂肪が大幅に減少し、左右の腹部圧痛もなくなった
其の他の症状についても初診時より改善が認められた。
又、生化学、血液検査結果にも次のように改善が認めら
れ、特に血液中のコレステロール、脂肪の減少、尿蛋白
、尿糖のマイナス化等作用が顕著であった。
皿糖83の9/d‘、コレステロール192のo′d‘
、中性脂肪117の9′の、総蛋白7.0夕/d‘、ア
ルブミン4.4夕/d‘、G〇T31U/夕、GPT2
6U′ぞ、BUN1仇9/d‘、クレアチニン0.9の
9′d‘、尿酸2.4の9/d‘、P−リポ蛋白456
の9/d‘、総脂質592U′ぞ、赤血球464×1ぴ
/桝白血球5.7×1ぴ/地、尿蛋白−、尿糖一であっ
た。
以上血液の脂質の改善と体脂肪の減少が認められ、これ
にともなう諸症状の改善がなされた。
臨床例 2K.0.437 男性 会社員 初診:昭和54王10月3日 病名:高血圧症、高脂血症 家族病歴:父5た才で心筋梗塞にて死亡、母7た土高血
圧症で生存。
既往歴:3年前に痛風 現病歴:2年前より肩こりがひどくなり、時に勤倭をう
つ。
最近ものごとに驚きやすくなり、夜眠れない。
高血圧症、高脂血症と診断され治療をうけてきたが袷ら
なかった。治療経過:初診時、体格が大きくや)肥満ぎ
みで色浅黒い。
脈は緊張しているが数は正常で、心臓はや)肥大し、肝
臓肥大は認められない。腹壁は硬くや)膨満している。
心電図で心臓肥大が認められる。以上の所見で、生化学
、血液検査結果は次のとおりであった。
皿糖116の9/の、コレステロール292雌/の、中
性脂肪244の9/の、総蛋白、7.0夕/d‘、アル
ブミン4‐4夕/d【、G〇T34U′d‘、GPT3
2U/〆、クレアチニン0.8のタ′d‘、BUN18
の9/の、尿酸7.4の9/d‘、8−リポ蛋白834
の9/d‘、総脂質1107U/そ、尿蛋白−、尿糖−
、赤血球463×1ぴ/地、白血球4.6−1ぴ/桝。
この患者に大豆サポニンを50の9含有する錠剤を朝お
よび夕食後に1錠づっ服用させ、10月3日より11月
5日の約1ケ月連用させたところ、良く眠れるようにな
り頭痛は時々するが、肩のこりは全くなくなった。血圧
は初診時の最高171、最低98より最高144、最低
91に減少した。又腹壁が柔〈なり、初診時の腹囲11
0肌が92伽に、胸囲103肌が97伽に、体重77k
9が74k9にそれぞれ減少し、生化学血液検査結果次
の如く改善された。血糖77の9/d‘、コレステロー
ル205の9/d‘、中性脂肪156の9/の、総蛋白
7.4夕/d‘、アルブミン4.9タ′d‘、GOT2
1U/夕、OPT乳U′そ、BUN12雌′d‘、クレ
アチニン0・8の9/d‘、尿酸7.4の9/d‘、8
−リポ蛋白403雌/d‘、総脂質547U/ぞ、尿蛋
白−、尿糖−、赤血球460×lぴ/柵、白血球4.6
×1ぴ/肋。
以上血中の脂質が正常化し、体脂肪が減少し、血圧の低
下が認められ著しく体調が改善された。
臨床例 3S.Y.4たア 男 公務員 初診:昭和5山王10月5日 病名:痛風、高脂皿症 家族病歴:特になし 既往歴:なし 現病歴:3年前に痛風の発作が起き、その後年に2〜3
回肉食をしたときにおきる。
最近血液中の中性脂肪が多いと指摘された。肩がよくこ
り、頭痛が時々ある、1ケ自前に痛風発作が右足第1班
におこり、力を入れると現在でも軽い痛みがはしる。近
所の医師にか)て治療にっとめたが効果が全く認められ
なかった。治療経過:初診時、体格が大きくや)肥満ぎ
みで顔は赤く、皮膚はやや黒い。
脈は大きく強〈や)瀕脈である。胸部レントゲンによっ
て、′0臓は左右に肥大し心肺係数が大であることが認
められ、心電図でも同様の所見が認められ、ローポルテ
ージである。血液検査結果は次のとおりであった。血糖
99雌/の、コレステロール270雌/の、中性脂肪2
62のo/の、総蛋白7.1ク′の、アルブミン4.6
2/のGOT30U/d‘、GPT33U/d‘BUN
・9の9/d‘クレアニン1.2の9/d‘、尿酸9.
2の9/の、3ーリポ蛋白1124のo/の、総脂質8
34U/そ、赤血球462×1び/桝、白血球7.6×
10‐3/柵、尿蛋白−、尿糖−。
この患者に、大豆サポニン50燐を含有する錠剤を朝、
昼および夕食後1銭づつ服用させ、初診の10月5日よ
り11月10日まで約1ケ月間連用し次の改善をみた。
即ち各種自覚症状がなくなり、健康時と殆んど同様のか
んじとなり、体重が72k9から70k9へ、胸囲94
cmであったのが8&机こ、また腹囲も103仇であっ
たのが87伽にそれぞれ減少し、大幅に脂肪が減少した
。血液検査結果も次のごとく改善された。皿糖72の9
′の、コレステロール184の9′d‘、中性脂肪15
2の9/d‘、総蛋白7.2夕/d‘、アルブミン5.
2夕/d‘、GOT21U/の、GPTI9U/d【、
BUN16mo′d‘、クレアチニン1.2雌/d‘、
尿酸4.9のp/d‘、8−リポ蛋白443の9/d‘
、総脂質594U′そ、赤血球460×1び/磯、白血
球7.6×10‐3/嫌、尿蛋白−、尿糖−。
以上尿酸が大幅に減少し正常値となり、コレスブロール
、中性脂肪、8ーリポ蛋白も減少して正常なり、総脂質
量もほぼ正常となった。
また体脂肪(組織脂肪)が減少し、痛風、高脂血症も著
しい改善が認められた。かくして、この発明のサポニン
成分は、過酸化脂質生成の抑制作用を有し、動脈硬化症
、心筋症、脳溢血、脳血栓症等の予防と治療および老化
防止に有効であり、更に尿酸代謝の促進作用による痛風
の予防と治療、並びに脂質代謝促進作用により肥満の防
止、高脂血症の予防と治療等に有効である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大豆サポニン成分と医薬的に受容な賦形剤とからな
    る脂質代謝作用組成物。 2 サポニン成分が少なくとも3−0−〔β−D−グル
    コピラノシル(1→2)−β−D−ガラクトピラノシル
    −(1→2)−β−D−グルクロノピラノシル〕−22
    −0−〔β−D−グルコピラノシル(1→3)−α−L
    −アラビノピラノシル〕−ソーヤサポゲノールAまたは
    3−0−〔β−D−ガラスクトピラノシル−(1→2)
    −β−D−グルクロノピラノシル〕−22−0−〔β−
    D−グルコピラノシル(1→3)−α−L−アラビノピ
    ラノシル〕−ソーヤサポゲノールAを含有する特許請求
    の範囲第1項記載の代謝作用組成物。
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US06/487,096 US4524067A (en) 1979-10-29 1983-04-21 Soybean saponins, and a method of isolating the same

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