JPH037234A - 生理活性物質、その製法、該物質を含有する薬剤、化粧品及び機能性食品 - Google Patents

生理活性物質、その製法、該物質を含有する薬剤、化粧品及び機能性食品

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JPH037234A
JPH037234A JP2059893A JP5989390A JPH037234A JP H037234 A JPH037234 A JP H037234A JP 2059893 A JP2059893 A JP 2059893A JP 5989390 A JP5989390 A JP 5989390A JP H037234 A JPH037234 A JP H037234A
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extract
cat
whiskers
allergic
inflammatory
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JP2059893A
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Toshio Sato
利夫 佐藤
Masashi Shinohara
篠原 昌史
Masanaga Kikuzawa
菊沢 将長
Hidekazu Bessho
別所 秀和
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Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ネコノヒゲの抽出物を含有する生理活性物質
に関し、特に抗アレルギー、抗炎症作用を有する生理活
性物質、その製法、およびその利用に関する。
(従来の技術) 従来より、ネコノヒゲおよびそれを含む加工物は、民間
治療において、主として利尿効果、腎炎症状を軽減する
ことが知られており、一部の地域では民間薬用のお茶と
して飲用されている。その薬効については尿道結石を溶
かす利尿薬(特開昭6O−197627) 、抗肝障害
作用(四国医誌291号、43〜63. Feb 25
.1973) 、リウマチまたは痛風効果(DTSCH
,APOTH−ZTG 1985125/133155
0)、糖尿病の民間薬(Taiwan Ko Hsue
h、 38(1)、 26〜31)、抗腫瘍作用(RE
V、 CUBA、 FARM(CUBA)、 1980
.14/1(21〜20))の薬理効果等が報告されて
いるのみで、抗アレルギー、抗炎症作用の生理活性を有
する記載はない。
現在、医薬の場において抗アレルギー、抗炎症剤の用途
は広(、多くの医薬品が上型され、更に開発検討され、
有効な薬効を示すものが市販されてはいるが、多くの抗
アレルギー剤は眠気、ふらつき等の副作用を示すと報告
されている。更に抗炎症剤も多種あるがアレルギー性疾
患患者の病態を悪化させ、更には胃潰瘍を始めとして、
その他の副作用が報告されている。特に代表的な非ステ
ロイド系消炎剤であるインドメタシンは素晴らしい薬効
を示すが、アレルギー反応が副作用として発現すること
もあり、投与量規制因子となっている。
(発明が解決しようとする課題) 以上のように、抗アレルギー、抗炎症剤は呼吸器系、消
化器系、肝機能、過敏症の誘発等、多方面にわたる副作
用があり、より安全な抗アレルギ、抗炎症作用をもつ医
薬、化粧品、機能性食品の開発が望まれている。
我々はネコノヒゲについて強力な抗アレルギー抗炎症の
両作用を見出し、更には該植物からの抽出物を種々の製
剤に利用可能な粉末として供する技術の開発に成功し本
発明の完成に至った。
従って本発明は、抗アレルギー、抗炎症剤としてネコノ
ヒゲを使用する時それぞれの薬効が有効であり、かつ副
作用が少ない医薬、化粧品、機能性食品を提供すること
を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、ネコノヒゲの植物体又はその抽出物が抗アレ
ルギー、抗炎症の両作用を有する生理活性を示すことか
ら、より安全な抗アレルギー、抗炎症剤を提供し、医薬
及び化粧品、機能性食品に展開するものである。
具体的には、本発明はネコノヒゲを原料として得られる
抗アレルギー、抗炎症作用をもつ生理活性物質である。
また、この生理活性物質を製造するに当り、ネコノヒゲ
を原料として抽出溶媒に30〜95℃で浸漬抽出するこ
とを特徴とし、さらに本発明は、この生理活性物質を医
薬品および化粧品、機能性食品に応用することを特徴と
する。
ネコノヒゲは、学名0rthosiphon Gran
diflorus。
Bolding、であり、近来では0rthosiph
on Ar15tatus(BL、)旧Qの学名も使用
され、旧くはOrthosiphonStamineo
us Benth、等としても記載されている。
(中国植物誌DE NU−TTI(d PLANTEN
 VAN rNPONEsIE (II) P−161
9、薬用植物分類学、法用書店、刈来達夫、北村四部著
)。ネコノヒゲは、インド東部、アンサム、タイ、東南
アジア、スンダ列島、オーストラリア、わが国において
は沖縄に分布する多年草であり、タイではクミスクチン
茶として民間利尿薬として使用されている。
本発明においては、ネコノヒゲの植物体またはその抽出
物を使用することができるが、目的とする薬効の観点か
ら、その抽出物を使用するのが特に好ましい。使用する
植物体の部分は特に限定されず、根、茎、葉等、いずれ
を使用してもよいが、茎、葉を使用するのが好ましい。
本発明の抗アレルギー、抗炎症作用をもつ生理活性物質
は、ネコノヒゲエキスであり、これはその植物体から汚
れや異物を除去した後、茎、葉等を細断し、乾燥また半
乾燥したものを抽出溶媒として、例えば水、を機溶媒を
用いて抽出して得られる。
用いる抽出溶媒としては、例えば、メタノール、エタノ
ール、プロパツール、ブタノール等のアルコール類、ア
ルコール類と水の混合物(10〜90%、好ましくは2
0〜80%水溶液)、グリセリン、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコールと
水との混合物(好ましくは5〜30%水溶液)、アニオ
ン、ノニオン、両性等の界面活性剤水溶液、水単独等が
挙げられる。さらに、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、
キシレン、石油エーテル等の炭化水素類、ジクロルメタ
ン、1.2−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素類
、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル
類、酢酸エチル、イソプロピルミリステート等のエステ
ル類、流動パラフィン、ダイズ油、ゴマ油等の各種鉱物
、植物、動物の油およびこれらの混合物が上げられる。
これら溶媒のうち、抽出作業の効率、安全性および得ら
れる抽出物の安全性の面から、水あるいは水とアルコー
ルとの混合物を用いることが好ましい。
抽出方法としては、例えばネコノヒゲの葉、茎の乾燥品
1部に対し溶媒を20〜30部加え、30〜95℃で浸
漬時間1分〜24時間で有効成分を抽出する。
ただし上記の加熱条件は特に限定されるものではない。
また所望により、:うして調製した抽出液を常法、例え
ば減圧濃縮等により濃縮して濃縮物を得ることが出来、
更にスプレィドライ、凍結乾燥等により濃縮乾燥して、
乾燥抽出物を得ることもできる。
本抽出物はそのまま利用してもよいが、更に錠剤、散剤
、顆粒剤、カプセル剤、溶剤等の網形を工夫することに
よって更に利用し易くすることが出来る。通常、本抽出
物のような場合は、濃縮だけでは軟エキスを得るのみで
あり、固形製剤を得るには乳糖、マンニトール、ブドウ
糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース
、澱粉等の不活性な賦形剤、ステアリン酸マグネシウム
の様な潤滑剤、繊維素グルコン酸カルシウムの様な崩壊
剤を使用する。錠剤又は火剤は必要により白糖、ゼラチ
ン、ヒドロキシプロピルセルローズ等の胃溶性あるいは
腸溶性物質のフィルムで被膜してもよいし、又、2以上
の層で被膜してもよい。
経口投与のための液状製剤としては乳濁剤、溶液剤、シ
ロップ剤等が挙げられる。
このような液状製剤には、有効成分及び不活性な賦形剤
以外に、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味
剤、芳香剤、防腐剤等を含有してもよい。その他製剤と
してはスプレー剤、貼付剤等が挙げられる。特に抗アレ
ルギー剤、抗炎症剤として用いるため内用製剤、外用、
注射、点眼、トローチ等の網形とすることも出来る。更
に床温、ハミガキ、シャンプー等の化粧品にも配合可能
である。用法、用途によっては、食品と考えられるネコ
ノヒゲであるから体質改善を目的とする健康食品として
の利用が可能である。
本発明のネコノヒゲを原料として得られる抗アレルギー
、抗炎症作用をもつ生理活性物質は、処方により異なる
が、薬剤、化粧品及び機能性食品中に0.001〜30
重量%含有される。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づき説明する。
まず、ネコノヒゲの葉、茎の乾燥材料1部に20〜30
部の水を加え、熱水抽出(30〜95℃)して、浸漬時
間1分〜24時間で有効成分を抽出する。その後減圧濃
縮等により濃縮して本エキスを得る。
得られた濃縮エキスは収率10〜35%である。本島は
固形物40〜55%を含む褐色の液体である。
このようにして得られたネコノヒゲの乾燥抽出物の物理
的、化学的、生物学的特性は、下記の如くである。
微生物試験 一般生菌数(個/g)   1.Ox 10以下真菌数
  (個/g)   1.0 X 10以下特定菌 大腸菌群      陰性 黄色ブドウ球菌   陰性 緑膿菌       陰性 1)ネコノヒゲの熱水抽出物の糖、蛋白質含有量。
■糖の定量(硫酸、フェノール法)   :28.7%
■蛋白質の定量(ローり法)      : 51.5
%2)ネコノヒゲの抽出物含有成分に関する確認試験(
日本薬局法、生薬試験法に準する) ■マグネシウムと塩酸(MgとHCIでH2発生、還元
):黄色から黄赤色に変化したので疑陽性(フラボノイ
ド) ■塩化第二鉄反応:黄色から黒青色に変化したので陽性
(フェノール) ■リーベルマンーブルヒアルト反応 溶液全体が褐色になり陰性(サポニン、ステロイド不含
) 3)ネコノヒゲのTLCの結果 エキスにメタノールを加え上清部についてTLCを実施
プレート:シリカゲル60(メルク社製)展開溶剤:■
ベンゼン、■酢酸エチル、■ベンゼン(3):酢酸エチ
ル(1)、■クロロホルム(10) :メタノール(1
)■クロロホルム(10) :メタノール(1):酢酸
(2滴) 検出方法 二12発色 4)薬理作用 ■ヒアルロニターゼ阻害作用 一般的に抗炎症性の惹起に深い関係があると考えられる
ヒアルロニダーゼは起炎酵素としてライソゾームから浸
出されてくる。これは酸性ムコ多tieの分解酵素であ
る。生理学的意義については、まだ不明な点が多いが、
本酵素が毛細血管の透過性を高めることに関与している
点、実験的に急性炎症モデルを本酵素を用いて作成出来
ること(Toshio 5ato、 Chew、 Ph
arm、 Bull、+ 33(2)+ 647〜65
4 (1985) )、更に種々の炎症において本酵素
の活性が上昇するという報告などから、炎症の惹起に深
い関係があると考えられている。又酸性タイプの抗アレ
ルギー剤はヒアルロニターゼ阻害作用を有することが知
られている。
起炎酵素ヒアルロニダーゼに対する作用を、掛川等の方
法(Chem、 Pharm、 Bull、、 33(
2)、 642(1985) )に従い検討した。
その実験例を以下に記載する。
〔実験例1〕 ヒアルロニダーゼ阻害活性作用 ヒアルロニダーゼ(シグマ社製、1−8型)の活性を酢
酸緩衝液(pH3,5)中、基質ヒアルロン酸カルシウ
ムの氷解量から求め、これに対する各検体を加えた場合
の基質の氷解量の減少を■害率として算出した。検体は
モルガン・エルラン法により発色させ585nmにおけ
る光学濃度を測定した。
ヒアルロニダーゼ活性に関するネコノヒゲ抽出物の抑制
効果(エキス濃度と抑制効果の関係)を表1および第1
図に示した。
表1 注:  (1) :  検体 以上の結果より抑制効果は検体の濃度依存性があり、エ
キス濃度が高いほど抑制効果は大きくなる。
■抗アレルギー作用 また1型のアレルギー症の治N薬であるインタールやリ
ザベンなどがヒアルロニダーゼの強力な阻害剤であると
の報告もある(CheIIl、 Pharm、 Bul
l、。
33(2)、 642〜646 (1985))。更に
、抗アレルギー性の引き起こしに深い関係があると考え
られているのは、化合物4B/80起炎症剤が、ヒアル
ロニダーゼを活性化し、マストセルからヒスタミンを遊
離してくるということである。これを抑制することによ
り、抗アレルギー性を立証する報告がされている(W、
 D、 M、 Paten、  Br1t、 J、 P
hamacol。
Chemether+ 6.499 (1951)、 
Toshio 5atoh、 Chem。
Pharm、 Bull、、 33(2)、 647〜
654 (1985))。
このことはヒアルロニダーゼが炎症だけでなく、1型ア
レルギ一反応の発症(肥満細胞からの化学伝達物質の遊
離過程)に於いても深く関与していることを意味してい
る。その実験例を以下に記載する。
〔実験例2〕 ヒスタミン遊離抑制試験:抗アレルギー作用(化合物4
8/80によるヒスタミン遊離に対する薬物の抑制作用
) 試験法: ■ラット腹腔侵出細胞の調製 ウシ血清アルブミン0.1%を含んだロック液10−を
放血致死せしめた体重約250gのウィスター系雄性ラ
ットの腹腔内に注射し、軽くマツサージした後、開腹し
腹腔液を洗浄採取した。該腹腔液を500rpmで5分
間遠心分離し、沈渣に冷ロック液5mlを加え、洗浄し
た後、再度冷ロック液3i加え、ラット腹腔侵出細胞液
とした。
■化合物4B/80によるヒスタミン遊離に対するネコ
ノヒゲ抽出物の抑制効果 前記■で得たラット腹腔侵出細胞液に、適当に調整した
試料のロック液を加え、37℃で5分間インキュベート
した。その後、化合物4B/80のロック液(1■/1
00mりを徐々に加え、37℃で10分間遠心分離し、
上澄部と沈渣部に分離した。上澄液及び沈渣部の各上澄
を指定量とり、それぞれに水とIN苛性ソーダを順次加
え、さらに0.5%0PT(オルトフタルアルデヒド)
メタノール溶液を加え、室温で4分間反応させた。2M
クエン酸を若干量加え、反応を停止させた後、それぞれ
の蛍光を蛍光高度計により測定した。
なお、コントロールとして試料のロック溶液の替わりに
ロック液を加えた。
化合物48/80によるヒスタミン遊離に対する薬物の
抑制率は下記式により算出した。
■=化合物の遊離率 C:コントロールの遊離率 Bニブランクの遊離率 ネコヒゲエキスのヒスタミン遊離抑制率(%)を表2に
示した。
この表よりネコノヒゲ抽出物は化合物48/80による
ヒスタミン遊離を抑制することがわかる。これは抗アレ
ルギー作用を示すことを表している。
■抗炎症作用 従来より臨床に使用されている抗炎症剤は副腎皮質ホル
モンであるヒドロコルチゾン等のステロイド系抗炎症剤
と、インドメタシン等の非ステロイド系抗炎症剤の2種
類に大きく分けられる。これら抗炎症剤は強い抗炎症作
用を示すが、その反面副作用の強いものが多い。特に消
化性潰瘍等は主とした副作用である。インドメタシン等
も胃障害、喘息等のアレルギー症等の多くの副作用をも
つ欠点がある。この抗炎症作用を確認するため、イン・
ヴイヴオ系でラットでのカラゲニン足浮腫に対する効果
を経口投与で実施した。以下ネコヒゲエキスの薬理活性
について実験例を記載する。
〔実験例3〕 ネコノヒゲ抽出物の抗炎症作用の薬理試験(カラゲニン
足踏浮腫に及ぼす影響) 試験方法: 体重200〜250gのSD系ラットを使用した。1%
カラゲニン溶液0.1−をラットの右足足踏及内に投与
し、ただちに水101dlを経口投与して、右足容積を
測定した。以後、時間経過に伴う定容積の変化率を以下
の式に従って算出し浮腫率とした。
被験物はネコヒゲエキス含量として1000■/1lq
t−になるように、エキス水溶液をカラゲニン投与60
分前に経口投与した。
P、:経過時間ごとの測定値 Po :カラゲニン投与前の測定値 カラゲニン足踏浮腫におよぼす影響を表3および第2図
に示した。
表3 投与量:ネコノヒゲエキス:1g/ksr第2図におい
て、経過時間(縦軸)に対する浮腫率%(横軸)を示す
。各経過時間におけるコントロールと薬液との差が抑制
効果として表わされている。
通常、非ステロイド系抗炎症剤は炎症発現の初期(第1
相)では、抗炎症作用を示さないが、ネコノヒゲ抽出物
は第1相より抑制効果を示しているのが特徴的で、コン
トロールに対し約40%の抑制率を示す。
■急性毒性試験 上記の薬理作用から、医薬、医薬品および化粧品の用途
、機能性食品に対して有効であることが示唆された。さ
らに−群10匹の5週令のSD系雌雄性ラット使用し、
生食水に溶解したネコノヒゲエキスを強制経口投与し、
1週間その生死を観察することにより、その毒性を調べ
た。その結果は最大容量Log/kgでも死亡例は認め
られなかった。
このように作用と副作用をみた結果、医薬として有効で
あることが確認できた。
5)ネコノヒゲエキスの製造法 ネコノヒゲの葉、茎の乾燥材料1部を抽出釜に入れ、水
15部〜30部(好ましくは20部)を加え加熱抽出す
る(30〜90℃)。好ましくは90“Cの熱水で1分
〜24時間(好ましくは0.5時間〜2時間)後、浸液
を取り出し、残渣に再び水15部〜20部を加えて、約
1時間〜24時間熱水抽出する。得られた浸液を合わせ
て濾過する。この液を減圧乾燥釜に入れ、600〜75
0mmHHの減圧下、35〜45℃で濃縮する。約2〜
3時間でネコノヒゲエキス1.5〜2.5部を得る。こ
こで減圧を解除し、70〜90℃で1分〜60分加熱滅
菌する。その後、再び60〜70°Cで減圧濃縮して水
抽出物0.15〜0.36部を得た。
本島は固形物30〜50%を含む褐色の液体である。
この製造方法の特徴とするところは短時間に抽出、濃縮
するところにある。
6)製剤としての適用。
「粉末エキス」 ネコノヒゲの茎、葉を加熱水で抽出して得たエキスをさ
らに粉末にするため、ブドウ糖および乳糖を含水率15
%ネコノヒゲエキス(軟エキス)の5倍量を加えて練合
し、60℃1時間減圧乾燥(シリカゲル)して粉末エキ
スを得た。この粉末エキスは粉剤として使用できる。
「錠剤」 前記粉末に適当量の水を加えて練和し、これを顆粒化し
て乾燥し、打錠機で圧縮することにより、その抽出物の
乾燥粉末0.25gを含有する錠剤を製造した。
「化粧品」 実施例1 ネコノヒゲの葉と茎を細かく裁断して乾燥したもの10
0部に2500部の蒸留水を加えて60〜70℃で10
時間連続で抽出を行った。このものを濾過して褐色液状
の抽出物を含む水溶液を得、これに脱色用活性炭(白鷺
A、代用薬品工業側製)を50部加えて50℃で1時間
処理を行ってから濾過したが、この脱色工程は3回繰り
返して行った。脱色液はさらに減圧下に脱水して濃縮し
、淡黄色液状の精製したネコノヒゲ抽出物28.8部(
対原料収率28.8%)を得た。
代表的なスキンケア製品であるエモリエントクリームの
処方で前記したネコノヒゲ抽出物を配合した。薬理生理
活性効果を評価する方法としては、接触感作性試験法と
してモルモットの首部へ感作誘導処置する方法(Max
imization Te5t法: Magru−ss
on、 B & Kligman、 A、 M、 ■d
entification ofcontact al
lergen+ Charlesthomas、 Pu
blisherSpringfield; l1lin
ois p、 102〜123+ 1970)を用いた
判定基準 0:目に見える変化なし 1:軽度の紅斑 2:中度の紅斑 3:強度の紅斑又ははれあり エモリエントクリームの処方(%) パラフィン           5 ワツクス             7セチルアルコー
ル         3ミツロウ          
    5ステアリン酸モノグリセリド    2流動
パラフイン          35ワセリン    
         10ポリオキシエチレン(20モル
) ソルビタンモノラウリン酸エステル 2香料     
         適量防腐剤           
  通量酸化防止剤           適量ネコノ
ヒゲ抽出物         2精製水       
      残量このエモリエントクリーム(W10型
エマルション)を、予め薬剤で判定基準3の紅斑とはれ
をもたせた10匹のモルモフトの処理部位に塗布して2
4時間後に観察したところ、判定基準0が6匹、判定基
準1が4匹と著しい効果が得られた。
比較として、ネコノヒゲ抽出物を配合しないエモリエン
トクリームを用いて同様の試験を行ったところ、10匹
とも判定基準3のままであった。
実施例2 実施例1で用いたエモリエントクリームを20〜40才
の女性パネラ−10名の顔と手に塗布して2時間後の皮
膚の状態を観察した。10名のネコノヒゲ抽出物を配合
したものの配合しないものに対する本人の評価は次の通
りであった。
6名  皮膚がつやつやしてしっとりした。
3名  しっとりした。
1名  変わらない。
実施例3 実施例1で得たネコノヒゲ抽出物をボディーシャンプー
に配合し、配合したボディーシャンプーと配合しないボ
ディーシャンプーについて試験を行った。
ボディーシャンプーの処方 (%) ラウリン酸トリエタノールアミン塩 5ラウリン酸ナト
リウム       20ヤシ油脂肪酸ジエタノールア
ミド  3プロピレングリコール      10食塩
              通量バラヒドロキシ安息
香酸ブチル  適量香料              
適量色素              適量ネコノヒゲ
抽出物         1精製水         
    残量20〜40才の成人男性パネラ−10名に
ボディーシャンプー5−を浴用スポンジ上にとったもの
を用い、約40度の温湯で手指および前腕部を3回ずつ
洗浄させた後、洗浄水で3回洗い流し、自然乾燥後の皮
膚の状態について、ネコノヒゲ抽出物を配合したものの
配合しないものに対する本人の評価は次の通りであった
8名  肌がしっとりし、がさつかない。
1名  さっばりしている。
1名  はとんど変わらない。
実施例4 実施例1で得たネコノヒゲ抽出物をシャンプーに配合し
、配合したシャンプーと配合しないシャンプーについて
試験を行った。
シャンプーの処方 (%) ラウリン酸トリエタノールアミン塩 16ラウリン酸ジ
エタノールアミド    4エチレングリコールジステ
アレート  2エチレングリコールモノステアレート 
2バラヒドロキシ安息香酸ブチル   適量香料   
            適量色素         
      通量ネコノヒゲ抽出物         
0.5精製水              残量18〜
30才のパーマネントウェーブ等の処理をしていないロ
ングヘアーの女性パネラ−10名に、シャンプー5dを
手のひらに採ったものを用いて35℃の温湯でヘアーを
2回ずつ洗浄させ、5回同温の温湯ですすいだ後、タオ
ルを用いて乾かしたときの髪の状態について、・ネコノ
ヒゲ抽出物を配合したものの配合しないものに対する本
人の評価は次の通りであった。
7名  つややかで、しなやかである。
2名  少ししなやかである。
1名  あまり変わらない。
以上の実施例の結果から明らかなごとく、天然品である
ネコノヒゲ抽出物を化粧品に配合することでネコノヒゲ
の持つ生理活性、薬理活性効果としての抗炎症、抗アレ
ルギー性が皮膚上の治癒効果として認められ、かつ皮膚
、頭髪に期待される保湿、柔軟作用が著しいことがわか
る。
「機能性食品」 この他、このネコノヒゲ抽出エキスは抗炎症、抗アレル
ギー作用を有する薬効を利用して、ドリンク剤、飴玉等
の健康食品として利用できる。
その−例を記載する。
ソフトドリンク剤(1000cc)を製造する配合割合
は下記の通りである。
オレンジ果汁           17.5gグレー
プフルーツ果汁       14.0 gパイナツプ
ル果汁         4.2g果糖、ブドウ糖、液
tJ!(BXニア5)    140.0gクエン酸 
             4.0gフレーバー   
         1、Ogネコノヒゲ抽出エキス  
     5.0g精製水             
残量また炭酸飲料(1000cc)を製造する配合割合
の一例を示すと下記の通りである。
グラニユー糖           124.0 gク
エン酸              1.0 gビタミ
ンC0,1g グレープスキンカラー フレーノマー ネコノヒゲ抽出エキス 炭酸水 さらに る。
砂糖 水飴 練乳 小麦粉 牛乳 バター ヤシ油 ネコノヒゲ抽出エキス フレーバー (発明の効果) 本発明によれば、ネコノヒゲの抽出物を含有する生理活
性物質が特に抗アレルギー、抗炎症作用を有することを
見出したので、この物質を用いて抗アレルギー、抗炎症
作用をもつ薬剤、化粧品、70.0kg 83.0kg 30.0kg 9.38kg 18.75kg 2.25kg 0.75kg 0.21kr 0.25kg 5.0g 1.8g 5.0g 残量 の例では下記の通りであ 「キャラメル」 機能性食品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ヒアルロニダーゼ活性に関するネコノヒゲ抽
出物の抑制効果を示す図であり、縦軸は抑制率C%)、
横軸はネコノヒゲエキス濃度を示す。 第2図は、カラゲニン足随浮腫におよぼす影響を示す図
であり、縦軸は浮腫率(%)、横軸は経過時間(Hr)
を示し、×はコントロール、○はネコノヒゲエキス(I
g/kg)である。 第1図 第2図 任A時間(8pt1

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ネコノヒゲ(学名OrthosiphonGra
    ndiflorusBolding又はOrthosi
    phonAristatus(BL.)MIQ)を原料
    として得られる抗アレルギー、抗炎症作用をもつ生理活
    性物質。
  2. (2)ネコノヒゲを抽出溶媒に30〜95℃で浸漬抽出
    することを特徴とする請求項1記載の生理活性物質の製
    法。
  3. (3)ネコノヒゲより得られる生理活性物質を含有する
    抗アレルギー、抗炎症薬剤。
  4. (4)ネコノヒゲより得られる生理活性物質を含有する
    抗アレルギー、抗炎症作用をもつ化粧品。
  5. (5)ネコノヒゲより得られる生理活性物質を含有する
    抗アレルギー、抗炎症作用をもつ機能性食品。
JP2059893A 1989-03-15 1990-03-13 生理活性物質、その製法、該物質を含有する薬剤、化粧品及び機能性食品 Pending JPH037234A (ja)

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