JPS60168787A - ピツチの製造方法 - Google Patents

ピツチの製造方法

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JPS60168787A
JPS60168787A JP59024679A JP2467984A JPS60168787A JP S60168787 A JPS60168787 A JP S60168787A JP 59024679 A JP59024679 A JP 59024679A JP 2467984 A JP2467984 A JP 2467984A JP S60168787 A JPS60168787 A JP S60168787A
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pitch
oil
mesophase
crude oil
hydrogen atoms
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JP59024679A
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English (en)
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Shinpei Gomi
五味 真平
Tomio Arai
荒井 富夫
Fumio Mogi
文雄 茂木
Takao Nakagawa
隆夫 中川
Kunio Miura
邦夫 三浦
Sugiro Otani
大谷 杉郎
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Fuji Standard Research Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10CWORKING-UP PITCH, ASPHALT, BITUMEN, TAR; PYROLIGNEOUS ACID
    • C10C3/00Working-up pitch, asphalt, bitumen
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/145Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues

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  • Textile Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、炭素繊維原料として好適なピッチの製造方法
に関す乞ものである。
現在、炭素繊維は主としてポリアクリロニ1−リル系高
分子を原料として製造されているが、このような炭素繊
維は高価であるため、その用途は著しく制約されている
。そこで、炭素繊維を安価に製造することを[l的とし
た研究が種々・行われるようになり、その原料としてピ
ッチが注目されている。
ピッチを〃;(料として炭素繊維を製造するには、ピッ
チを溶融紡糸し、得られたピッチ繊維を不融化し、炭素
化する方法が行われている。ところで、このようなピッ
チを原料とする炭素繊維の製造方法によンいては、原料
とするピッチの品質が問題になり、その最’b大きな要
件は溶融紡糸性にすぐれていて、かつピッチ繊維の不融
化及び炭化が容易でか(プればならない。従って、従来
用いられている原料ピッチには制約があり、高芳香族性
でしかも金属分、jijQ機分、イオウ分等の不純物の
少ない、一般的には比較的低分子量の特殊な原料、例え
ば、ナフサ分解残渣油、FCCサイクル油、コールター
ル油等を原料油として用い、これを注意深く熱処理して
得られるピッチが良いとされていた。換言すれば、原油
の常圧蒸留残渣油や減圧蒸留残渣油のような不純物含有
量の高い低品質の残渣油を原料油として得られるピッチ
は、溶融紡糸が実質」二不可能で、とうてい炭素繊維製
造用ピッチとして適用し得るものではないと考えられて
いた。一方、前記したナフサ分解残渣油やFCCサイク
ル油等の特殊な原料油を用いて得られるピッチは、原料
油のコストが比較的高い上に、分子量が比較的に低いこ
ともあって、原料油からのピッチ収率も低く、その結果
、得られる炭素繊維の価格は比較的高いものとなってい
る。炭素繊維がプラスチック、セラミックス、コンクリ
ート、金属等の素材に対する複合材料としてすぐれた効
果を示すことはこれまでの数多くの研究により明らかに
されてきているが、その利用範囲をさらに拡大するには
、炭素繊維の製造コストを大rlJに低下させしかも性
能を向上することが望まれている。
特開昭’、)7 1 ilo 18(5号公報によれば
、メソフェースを含有するピッチを水素化処理して、メ
ソフェースを消失させることにより、等方性の11シー
札を形成し、潜在的異方性を備えたピッチが得られるこ
とが示されている。しかしながら、このピッチの製造に
おいては、メソフェース含有ピンチを水素化させる工程
を含むことから、製造コストが高くなるという難点があ
った。
本発明者らは、炭素繊維の製造分野に見られる前記の事
情を鑑み、炭素繊維素材として性能の良いピッチを安価
に製造し得る方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、
本発明を完成するに到った。
即ち、本発明によれは、ナフテン基原油から得られる沸
点:l 51) ”C:以−1−の残渣油を主成分とす
る原料油を、蒸気状若しくはガス状の不活性熱媒体と接
触させるか又は減圧下に、分解軽質油を蒸発除去しなが
ら、液相の状態で熱分解・熱重縮合することによって、
メソフェースを5重量%以−ヒ含有し、60mml1g
(絶対圧)圧力下における沸点300℃以下の軽質留分
が10重量%以下で軟化点160〜220°Cのピッチ
を生成させた後、該ピッチに含まれるメソフェースを除
去し、実質的にメソフェースを含まない、等方性の単一
・相を形成し、か−)ナフテン環を有する多環多核構造
を含みしかもピッチ中に存在する全水素原−子のうち芳
香環位からβ位以−1−の水素原子数かα位水素原r−
数より多いピンチを得ることを特徴とするピンチの製造
方法が提供される。
本発明においては、ピッチ原料油として、ナフテン基原
油から得られる沸点350°C以−」二の残渣油を主成
分とするものを用いることを特徴とする。
本発明者らは、ピンチ原料油について種々検ii、J 
していたが、このナフテン基原油からの残渣油は、反応
性及び得られるピッチの性状等に関し、極めて有利な結
果を与えることが見出された。
先ず、ナフテン基原油からの残渣油を用いるJ揚台、得
られるピッチは、水素化処理を施すことなく、潜在的異
方性を有するものとすることができる。本発明者らが先
に提案した方法(特開昭57−1001.86号公報)
では、潜在的異方性のピンチを慴るにはメソフェースを
含むピッチを水素化処理し、メンフェースを実質的にキ
ノリンロ■容成分に変換させることが必要であったが、
ナフテン基原油からの残渣油を原料油とする場合には、
谷jられるピッチ中に、ナフテン環を有する多環多核の
炭化水素を含有させることができ、潜在的異方性な有す
るものとすることができる。なお、こ5の場合の潜在的
異方性とは、全体的には等方性ピッチとみなし得るもの
であるか、ピンチに対しせん断力や延伸力などの外力を
加えると、その方向に分子が配向したことを示す光学的
異方性が観察される性状を意味する。
次に、ナフテン系原油からの残渣油を用いる場合、ピッ
チ化反応は円滑に進行し、パラフィン基Jツバ油からの
残渣油の場合と比IUするとその反応速度がはやく、ピ
ッチ化時間を短縮させることができ、それによってピッ
チ中にナフテン環を有する多環多核構造の炭化水素を保
持させることが容易である。本発明においては、原料油
は、ピッチ中にメソフェースが形成されるまでピッチ化
処理されるが、ナフテン基原油からの残渣油を原料油と
して用いる場合、相当量のメソフェースが形成されても
、その71〜リツクスを構成するピッチには、ナフテン
環構造が保持され、しかも形成されるメソフェースは、
分離性の良好なものである。
本発明で用いる原料油は、ナフテン基原油からの残渣油
であるが、この場合のナフテン基原油とは、原油の化学
的性質による分類法において、1013特性係数法によ
って、分類されるものであって、次式によって表わされ
る特性係数にの値が、11.0〜月、5の原油をナフテ
ン基原油と定義されるものである。
特性係数 K= :I’FIJ / 5TB=モル平均
沸点(°R=’ F+/160)S=60°Fにおける
留出油の比重 このようなナフテン基原油の例としては、アメリカのカ
リフォルニア原油、コーリンガ原油、テキサス原油、ベ
ネズエラのバチャケロ原油、メレー原油、ボスカン原油
、メキシコのマヤ原油、ニューギニアのクラモノ原油、
ブルネイのセリア原油、ナイジェリアのJ)ハ浦等があ
る1、また1本発明でいうナフテン基り油からの残渣油
とは、沸点;i50°(二以上の(1′1分を含むもの
であり、常圧燕留残lWi浦、減圧蒸留残渣油、減圧蒸
留留出油、溶剤脱歴アスファル1−及びそれらのa合物
等が挙げられる。
なお、ここで溶剤脱歴アスファル1〜とは、常圧蒸留残
渣油等の残渣油を通常の溶剤例えはプロパン、ブタン、
ペンタン等を用いた溶剤脱歴θ;によ−)で11)らA
しるアスファルトである。
これらの残渣油中には、最#製品の物性によっては金属
分や硫、l、lt分が多く含まれていても良い。
J二たこれらの残li+仁油は残留炭素分(コンラドソ
ン炭素)の値が高くても差支えなく、残留炭素分の多い
程ピンチ収■(が高いので、むしろ好ましい。
前記のような性状を示す原料油は、一般的に低品質の重
質油に属するものも含まれており、従来の常識では炭素
繊維用の原料油としての適用は全く考慮されなかったも
のである。
本発明で用いる原料油は、必ずしもナフテン基171油
からの残渣油を単独で用いる必要はなく、これらを主成
分とするものであればよく、パラフィン基原油や中間基
原油の如き他の原油の残渣油との混合物の形で用いるこ
ともできる。この場合、混合残渣油中のナフテン基原油
の割合は、通常、45〜100重量%、好ましくは60
〜100重量%であり、生成するピッチにおいて、ナフ
テン基原油の残渣油に由来するピッチ成分の含量が50
%以」二になるような割合である。
本発明においては、前記ナフテン基原油からの残渣油を
主成分とする原料油の使用との関連において、そのピッ
チ化工程では、潜在的異方性を与えるナフテン環を有す
る多環多核構造を含みしかもピッチ中に存在する全水素
原子のうち芳香環位からβ位以上の水素原子数がα位水
素原子数より多い炭化水素を含有すると共に、高分子量
の多環多核の炭化水素成分を主体とするピッチが得られ
るように、メンフェース成分を5重量%以上含み、60
mml1g(絶対圧)圧力下における沸点が300℃以
■であるような軽質留分含量が10重重量以下であり、
かつ軟化点が160〜220℃であるピッチを生成させ
る。メソフェースは、条件によって異なるが、一般的に
は重縮合の過程で生成する。
本発明者らの研究によれば、ナフテン基原油からの残渣
油の場合は、熱分解反応において、脱水素反応が起り易
く、分解速度及びピッチの生成速度が大きいく、しかも
一定の軟化点を示すピッ、チを得る時間が短かくなるう
えに、得られるピッチの熱安定性が良く、また反応器中
及び紡糸工程でのコーキングJS(、象が少いことが認
められた。また、本発明者らの研究によれは、ピッチ化
J二程においては、比1咬的初期の段階からピッチ中に
10μm以ト(通常、1〜57zm)のメンフェースが
多数発生し、しかもこのメンフェースの単位粒子は比較
的成長することなく、分解反応の進行につれて、その形
状を保持したまま、多数集まって、ブドウ状の会合物(
通常、25〜150μm)を形成し、その−に、このメ
ソフェース会合物は、メソフェース間の融合(合体)を
起しにくく、ピッチ中に安定して均一に分散しており、
濾過によって、ピッチ母体から分別しやすい特徴を備え
ていることが見出された。
従って1本発明においては、ピッチからメソフェースま
たはメソフェース会合物を1例えば、250〜350℃
の溶融状態で濾過によって分離し、除去することが可能
である。この場合、」二記メソフェースおよびその会合
物の軟化点は高く、濾過温度においては固体的挙動を示
し、比較的容易に濾過分離することができる。
斯くして、メンフェースを分子?llt、除去して得ら
れたピッチは、例えば300℃以下では濾過中または濾
過後において新しいメソフェースの発生や、微少メソフ
ェースの融合(合体)による成長もなく、メソフェース
は実質的に存在せず、かつ熱安定性の良好なピッチであ
り、更に、60mm1lε(絶対圧)圧力下における沸
点が300℃以下の軽質留分がIO東量%以下と少いた
め、比較的高分子量でかつ、分子量分布が調整されてい
るので、紡糸用原料ピッチとして好適に使用することが
できる。
なお、ピッチ化原料油として、ナフテン基原油以外の例
えばパラフィン基原油を主成分とするものを用いる場合
には、熱分解に際し、ピッチ化の反応速度が遅く、ピッ
チの熱安定性が悪く、コーキング現象を起し易くなる。
また、生成するピッチ中のメソフェースは合体又は会合
し易く、会合粒子の大きさは、例えば200〜1000
7z−mとなり、これらが不均一・にづ)敗し、濾過に
際して濾過ケーキの形成が悪くなり、濾過によって、ピ
ッチ11体から分別し難、いものとなる。更に、濾過、
に際しても、濾過されたピッチ中でも、微小のメソフェ
ースが会合、合体し、大きなメソフェースが発生し、溶
融紡糸性の良いビツヂを得ることはが困が1になる。
次に、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明を実施するには、先ず、前記原料油に加熱された
蒸気状若しくはガス状の不活性熱媒体を接触さ田るか又
は減圧下で、温度350〜500℃、好ましくは/10
0〜440°Cで熱分解・熱重縮合させてピッチを生成
さ山る。この場合、蒸気状又はガス状の不活性熱媒体と
しては、スチームの他、炭化水素ガス、炭化水素蒸気、
実質的に酸素を含まない燃焼廃ガス、窒素ガス、水素ガ
ス等が任M:に適用される。また熱分解反応は液相で行
われ、圧力は不活性熱媒体の吹込みによって、炭化水素
蒸気分圧を5−5005−5O0とするか、または減圧
(5−so。
m m II g絶苅圧)が採用される。また、原料油
が比I咬的低沸点留分(350〜500℃)を含む1例
えば常圧蒸留残渣油や減圧蒸留留出油(VGO)の場合
には、反応の前半において、1〜]Okg/61にの圧
力ドに熱分解を行なうことによって、ピッチ収率を向−
ヒさせることができる。反応時間は、分解温度や圧力ま
たは原料油の種類で異なるが、通常、0.3〜10時間
であり、分解反応器としては、液相熱分解装置であれば
任意で、特に制約を受けず、例えば、攪拌機伺き槽壁反
応器等を用いることができ、また反応操作はバッチ、セ
ミパッチ(例えばユリカプロセスのような)及び連続式
等のいずれの方法でもよい。
本発明では、前記の熱分解反応によるピッチ化」二程に
おいて、メソフェースを少なくとも5重量%、通常、5
〜40重量%、好ましくは10〜25重星%含有し、9
15点:300℃(60mml1g絶対圧)以゛ドの留
分が10重量%以下で軟化点が160〜220°C1好
ましくは170〜210℃のピッチを生成させる。この
ようなピッチは、メソフェースの分離性が良好であると
共に、メソフェースを分離した後のピッチは熱安定性に
優れた炭素繊維用原料として好適な性状を右する。
即ち、本発明においては、生成ピッチ中にメソフェース
が生成するまで前記原料油の熱分解反応を進行させる。
熱分解反応をメンフェースが生成する以前で停市する時
には、ピッチ化が不充分で得られるビツヂの分子量が小
さく、実用性ある強度のピッチ繊維をjjえない。本発
明の場合、ピッチ中に生成さげるメソフェースの坂は、
少なくとも5主地%で、1ろり、このようなメソフェー
スを含むピンチは、炭素繊維原料に必要な十分大きな分
子量を有する。また、本発明においては、ピッチ中に含
まれる沸点300°(:(60mmHg絶対圧)以下の
軽質留分を10重)if:%以下、好ましくは5重凧%
以下に規定することも重要である。ピッチ中の軽質留分
を前記のように規定する時には、ピンチ中の分子量分布
が調整され糸切れのない紡糸性に優れたピッチとなり、
又紡糸されたピッチの不融化が容易になる。この沸点3
00℃(60mml1g絶対圧)以下の軽質留分含量の
調節は、原料油を熱分解させる場合に用いられる蒸気状
又はガス状の不活性熱媒体の供給量を調制し、炭化水素
分圧を5〜500mm11gに制御するか、又は、減圧
(5〜500mm1g絶対圧)に制御することによって
、調節することができる。
さらに、本発明の場合、生成するピッチの軟化点は16
0〜220℃、好ましくは170〜210℃の範囲に規
定される。軟化点がこの範囲より低くなると、紡糸が困
難になるし、紡糸後のピッチ繊維の不融化が困難になり
、一方、この範囲よりも高くなると、ピッチ中のメンフ
ェース量が多くなるため、濾過したピッチの収率は低く
なり、また、紡糸も困難になるので好ましくない。なお
、ここで言う軟化点は、島津高化式フローテスター(島
津製作所製)を用いて測定した値を意味する。
次に、本発明においては、原料油の熱分解により得られ
た前記ピッチから、それに含まれる、メソフェースおよ
びメソフェースの会合物を分離除去する。本発明のピッ
チ中に含まれるメソフェースは偏光顕微鏡ドの観察によ
れば、モザイク状の微細なメソフェースで、その単位粒
子の大きさは1〜5μm1位でンラリ、熱分解工程の時
間の中で会合し、25〜15071m位のブドウ状の会
合物を一形成して、均一に分1tIIしており、しかも
それらメソフェースは固体的であって、会合はするが融
合(合体)シ難く、その形状を保持したままブドウ状に
会合している。それ故、例えは、吸引濾過によりこのメ
ソフェースを分mlFするに際しては、濾過ケーキ層が
一様に形成され、濾過による分Altが容易である。
このような濾過IIJ能なメソフェースの形成は、原料
がナフテン基原油の残渣油であることに起因するものと
考えられる。パラフィン基原油の残渣油を原料として、
同様にして造ったピッチと比較すると、本発明のピッチ
中のメソフェースの場合。
メソフェースおよびその会合物の大きさが小さく、また
濾過したピッチの粘度が高く粘稠であるためか、安定で
均一に分散している。パラフィンJ−s、 j′;C油
からのビツヂはメソフェースおよびその会合物が、例え
ば200〜1000μmと大きく、濾過に際して、均一
な濾過ケーキを形成せず、濾過ピッチ中には301tm
以上のメンフェースが認められ、濾過によるメソフェー
スの分11JItは困難である。又、本発明の方法では
濾過分離されたメソフェースは、キノリンネ溶分が多く
、又Nj、V等の金属含有量が、濾過されたピッチに比
べて高い。このことは原料中に含まれる金属分が、例え
ば金属塩やポリフィリン構造の寄与によってメソフェー
ス中に多く取込まれ、集まり、微細でキノリンネ溶分の
多い、軟化点の高い(マトリックスに比べ)固体的なメ
ソフェースが形成され、このことも本発明のピンチの濾
過性の向−1−に貢献していると考えられる。
本発明において、ピッチ中からのメンフェースの分離は
、各種のフィルターを使用した、加圧または吸引(減圧
)濾過分離法、遠心分離法などの機械的分離法が採用さ
れるが、もちろん、これに限定されるものではなく、他
の固液分離法も採用され1例えば、沈降分離法の他、メ
ソフェースが金属成分を含むことを利用して、磁気台!
911や、高勾配磁気分離、及び電気的な分離法を採用
することができる。
本発明で得られるピッチは、軟化点が160〜220℃
で、60mm1lB(絶対圧)圧力下における沸点30
0 ”C以下の軽質留分の含量が10屯量%以下であり
、またそのII/C(水素列炭素原子比)は0.55〜
1.2の範囲にあって、その分子量は高く、分子■(分
布が狭くかつ熱安定性の良好なピッチである。しかも、
本発明しこよるピッチは、メソフェースが除去されてい
るため、実!!″を的にキノリン可溶性の(1ト−相を
形成しているという1・、〒徴を有し、溶融紡糸性にす
ぐれ、安定に高速紡糸することが可能である。。
さらに、本発明で得られるピッチは、そのピッチ分子中
に、ナフテン環を有する多環多核構造の炭化水素を相当
量含有し、潜在的異方性を備え、炭素繊卸、とした場合
に、強度の大きな製品を与えるという人さンノ・特徴を
備えている。
なお本発明に十;いては、メソフェース除去後、更に熱
分解及びメソフェース除去の操作を1回以J−繰り返す
ことによって、取得ピッチの分子量分布の調整や金属−
@量の減少が可能になる。このような多段処理されたピ
ッチは、炭素繊維とした場合、更に物性の優れた製品を
与える。
本発明のピッチを’II−N肝及び13C−NMRを用
いて分析し、分子数の測定や元素分析の結果と併せて、
その平均構造を推定するための各パラメーターを算出し
、その結果を、パラフィン基原油の残渣油の残渣油やt
rccボ1−ム油等から看たピッチの値と比較すると、
本発明のピッチは、例えば次のような特徴を有している
(1) ” II−NMRスベク1ヘルにおいて、]、
、5−2.0ppmにナフテン環水素に基づく明瞭なピ
ークを示し。
又−分子あたりの、芳香環からβ位以」二のナフテン環
水素数が、パラフィン基原油の残渣油からのピッチに比
べて大である。さらに、本発明のピッチのZ値(脂肪族
水素数/脂肪族炭素数)は1と2の間を示しており、こ
のことはナフテン環が縮環していることを示している。
(2)芳香環をぺり型縮合と仮定したときの一分子中の
芳香環数を示すRaの値が大きく、多環多核の構造を有
することを示している。
(3)芳香環かIll 11位の水素に比べ、β位以上
の水素の割合が人で、ちる。このことは石油系残渣油か
ら得られるピッy−の特徴であり、またナフテン環構造
のイj在をti示唆している。
(4)蒸気圧平合法(VPO法)による分子量測定によ
れば、ナフテン基原h11の残渣油を原料とした本発明
のピッチは、@+塗セかセ巖粋セセた←発訃ひビキーf
=a=、同し軟化点て比lIつした場合、パラフィン基
原油の残114r油を原料としたピッチに比へて、分子
Fatが人でtらる・・ (5)本発明のピッチは熱安定性においてもすぐれ′C
いる。例Aば、アン1〜ラセンと共に熱処理し、’II
−N旧(に、Lす!1.10−ジヒドロアン1〜ラセン
の生成琺を41す定し、原料残渣油及びピッチ中の移行
性水素紙をtγ出すると、その値は、本発明の原料残渣
油及びビツヂの方が、パラフィン基原油からの減圧残渣
油及びそれから得られたピッチよりも大きいことが確認
された。このことは、ナフテン基原油からの残渣油を熱
分解する場合に、熱分解により生成したラジカルが、移
行性水素と反応して安定化され、その結果、熱的に安定
なピッチが生成されたことを示唆している。
本発明のピッチは、炭素繊維原料用ピッチとして好適で
あり、このピンチを常法により溶融紡糸すると、250
〜310℃で高速紡糸を安定的に行うことがljJ能で
あり、非常にすぐれた紡糸性を備えている。本発明のピ
ンチからの炭素繊維の製造は、従来公知の方法に従って
行うことができる。即ち、先ず、ピッチを溶融紡糸して
ピンチ繊維となし、次いでこのピッチ繊維を、空気や、
空気と窒素酸化物(NO2)との混合ガス等の存在下で
加熱し、酸化脱水素反応を行わせて不融化させた後、炭
化させる。この場合、不融化は比較的短い時間で300
℃までの温度で行うことができ、炭化は、常法に従い、
1000℃以上の温度で行うことができる。このように
して得られる炭素繊維は、原料として用いるピッチが、
等方性ピンチの性質を保持しながら、他方では、異方性
の性質を有するもの、即ち、潜在的異方性を有するもの
であることから、等方性のピッチから得られたものに比
して、炭素分子の配向性がよく、良好な引張り強度と弾
性率を右する。
本発明のピッf−は、前記したように、炭素繊イイ1原
料として極めて好適なものであるが、その用途に限定さ
れるものではなく、通常のピッチの場合と同様に、グラ
フアイ1−等として有利、に利用し得ることはもr)ろ
んであり、さらに熱処理等の変性処理を施すこともでき
る。
次に本発明を実施例によってさらにa゛(・細に説明す
る。この実施例は本発明の理解をより完全なものにする
ための一例であって、本発明を限定するものではない。
実施例1 ナフテン基原油であるベネズエラのハチャケロ原油を常
圧蒸留し、次いで減圧蒸留を行なって、減圧残渣油を1
()だ。この減圧残渣油の収率及び性状を第1表に示す
第1表 減圧残渣油の収率と性状 」二記の減圧残渣油IKgを採り、2Qの攪拌機つきオ
ートクレーブを使用して、反応温度425°C1圧力1
.1にIζ/ cnT (絶対圧)で熱分解した。熱分
解反応は液相で攪拌下に過熱水蒸気を約1 g / m
 i nの割合て)ll続的に吹込みながら行い、分解
ガスおよび分解軽質油は、水蒸気と共に系外に導びき回
収した。反応過程における水蒸気鼠の調節で、系内の炭
化水素蒸気の分圧は300mm1lBに保たれた。熱分
解反応の結果、〃;(料残渣nlから733重量%のピ
ッチが得られ、4重量%の分解ガスと64fl’l;i
%の分解油が回収された。反応に要した時間は45分で
あった。
得られたピッチの性状は第2表の如くで沸点が1100
℃(60mmll+x絶ツ、1月、)以下の留分は1重
量(乙以下てあった。
第2表ピッチの性状 このピンチを偏光顕微鏡−Fで観察すると、ピッチ中に
は、モザイク状の微細なメソフェースか認められ、中位
粒子−1〜6μm位のメソフェースか会合し、50〜l
0071m位のブドウ状の会合物を形成し、偏光顕微鏡
によるメソフェース含有量は約20%であった。
次に、このピッチ]00gを採り、窒素気流中で300
°Cにて溶融し、濾過面積約25CI++の500メツ
シユ金箋フイルターを用いて、10mm1ll; (絶
対圧)の減圧で吸引濾過した。濾過によるメソフェース
の分離は、短時間で容易に行なわれた。
濾過されたピッチは、55gで、偏光顕微鏡によるti
Jlaでは、メソフェースを殆んど含まない、実質的に
等方性のピッチであり、軟化点は179°C1揮発分は
46.5重量%、キノリンネ溶分は0.1峠%、金属分
(N、i+V)は2030ppmであった。
このピッチは、偏光顕微鏡下ではメソフェース組織が認
められない等方性のピッチであるが、一方向にこするこ
とによって、その方向に沿って弱いがはつきりした偏光
がみられ、潜在的異方性をもったピッチであった。
次にこのピッチを’ II−NMR及び13cmNMR
ヲ用イて分析し、蒸気圧平衡法(V、S、O法)による
分子風の測定と元素分析の結果を併せて、その平均構造
解析を行なった。NMRはVarjau社製の高分解能
核磁気共鳴吸収装置により、クロロポル11溶媒で測定
し、 Bro讐n −1,adner法及びその改良法
によって平均構造のパラメーターを算出した。
本発明のピッチでは’II−NMRスペクトルにおいて
、δ値1.5〜2.OPρmにナフテン環水素に基づく
明瞭な吸収を示した。
また、パラメータの値を後記のパラフィン基原油(アラ
ビアンライ1へ系原油)の残渣油から製造したピッチ(
比較例)の結果とあわせて、第;3及び4表に示す。
第3表 第4表 r!Ig)II10ビツヂ:バチャケロ原油の残渣油か
らのピッチ(本発明) Al1.ピンチ=7ラビアンライ1へ原油の残渣油から
のピッチ(比較例) 11a:芳A環水素量 11α :芳香環からα位の水素量 I−IN :芳香環からβ位以」二のナフテン環水素量 +Iβ : J’J’香環からβ位の側鎖水素量Hγ 
:芳香環からγ位の側鎖水素量 fa : ”C−NMRよりの実測値 Mw :V、P、(1法による分子量 nca ニー分子あたりの芳香族炭素数#Csニー分子
あたりの脂肪族炭素数 Z :脂肪族水素数/脂肪族炭素数 Ra(ぺり):芳香環をペリ型縮合と仮定したときの一
分子中の芳香環数 #1−IN:芳香環からβ位以」二のナフテン環水素数 第3及び4表にみられるように、本発明のピッチは、比
較例のピッチに比べ、#I(Nの値が12.1と高く、
Zの値も1.6であり、前記’Il−NMRにおける1
、5〜2.0ppmの吸収とあわせて、ナフテン環を多
く含むピッチであることがわかる。また、本発明のピッ
チは、 Mwが1290と犬きく、Ita(ぺ1月の値
の16.2とあわせて、多環多核の構造を有することが
示され、更に11αに比べてβ位以上の水素量が太きく
(HN、l−1β及びIIγの合R1が50%以上)、
このことはナフテンII:1の存在を示唆している。
次に、このメソフエ゛−スを濾過したピッチを用いて溶
融紡糸を行なった。紡糸ノズル径0.3mmφ、1、/
l]=:iの紡糸):+を用い、紡糸温度280℃、紡
糸圧1.8にバへ、イGで溶1.に(紡糸したところ極
めて安定な紡糸が0■能で、毎分500mの紡糸速度で
直径約15μmのピッチ繊維が11トられだ。
更に得られたピッチ繊維の不融化は、1%のN02を含
む空気中で100℃から150℃まで、毎分1′(:の
VL ?L’(速度で加熱し、150℃で30分間保持
し、す5に引続き空全を中で250°′Cまで毎分1℃
の昇温速度で加熱し、250′(:で;10分間保持し
て行なった。不融化は容易に行なわれた。
炭化]こ程は、一般のピッチ系炭素繊維の場合と同様に
、窒素気流中で毎分5℃の昇温速度で1000°(二ま
で昇温し、1000℃で30分間保持して、焼成物を得
ることができた。
得られた炭素繊維は直径が14μmで、引張り強度がI
:lL、on/cjτ1弾性率が3/l0jan/cn
?、伸度は3.0%であった。尚、ピッチに対する炭素
繊維の収率は約72重量%であった。
比較例 パラフィン基原油であるザウジアラビアのアラビアンラ
イ1へ原油を常圧蒸留し、次いで減圧蒸留を行なって、
減圧残渣油を得た。この減圧残渣油の収率及び性状は第
5表に示す通りであった。
第5表減圧残渣油の収率と性状 」―記の減圧残渣油IKF、を採り、実施例1で用いた
と同じオートクレーブを使用して、実施例1と同じ条件
で熱分解を行った。その結果、原料残渣油から23屯量
%のピッチが得られ、4重量%の分解ガスと73屯量%
の分解油が回収された。反応に要した時間は80分であ
った。
得られたピンチの性状は第6表の如くで、沸点力襠00
℃(60nnnllB絶苅圧)以下の留分は1重量%以
下であった。
第〔5表ピッチの性状 このピッチを偏光顕微鏡下で観察すると、モザイク状の
メンフェースの単位粒子は、10μm以」二のものが存
在し、その会合物は200〜1000μinと大きく、
しかも不均一に分散されているのが観察された。偏光顕
微鏡によるメソフェース含有星は約30%であった。
次に、このピッチ100EXを採り、実施例1と同様の
装置で、同様に加熱下吸引濾過した。このピッチでは、
ピンチの粘度は低く、フィルターにに均一・な濾過ケー
キ層が形成されず、メンフェースの分離は極めて困難で
あった。
濾過困難のため、得られたピッチは僅か10.で。
しかも偏光顕微鏡による観察では、メソフェースまたは
その会合物が含まれていた。なお、濾過されたピッチの
軟化点は181°C1揮発分は40重σ%。
キノリンネ溶分3重暇%、金属分(N」+ V ) 2
20pp+nで。
あ゛つた。
このピッチを実施例1と同様な方法で分子量及び平均構
造の解析を行なった結果は、第3及び4表に示した通り
であった。この比較例のピッチは、’ II−NMII
スペタ1〜ルにおいて、ナフテン水素に相当する明瞭な
ピークを示さず、しかも本発明のビツヂに比べて分I・
量が小さく11.つ〜・分子中の芳香標数も少なく、ま
たナフテン環水素数も少ないことが示されている。
次に、濾過したピッチを用いて、実施例1と同様の装置
を用いて、紡糸温度285°C1紡糸圧1..5に、。
/ cnT G紡糸速度、iij分400 mで紡糸を
試みたが、糸切れが生じ、紡糸は困N1.であった。
得られたピッチ繊維について実施例】と同様にして不融
化を行なったが、それも実施例1に比べ困難であった。
次いて実施例1と同様に炭素化を行ない。焼成物を′4
1することかできた。得られた炭素繊維は直径力”24
(tm、引張り強度が61=on八]イ、IyII性率
が:l 711;o n / +:lイ、伸度は1.9
%であった。
実施例2 第7表の如き割合の原油の混合物を、常圧蒸留し次いて
減圧蒸留を行って、減圧残渣油を得た。
沸点538”C以1.の残渣油の収率は34容量%Cあ
った。
第7表 原油の油種構成 各原油の減圧残油の収率およびその性状は第8表の如く
である1、従って、沸点538°C以上の残渣油の油種
別構成(J第9表の如くであり、ナフテン基原油に由来
する残渣油の割合は60重量%である。
第J(表各原油の減圧残油の性状 第9表減圧残渣油の油種構成 上記の減圧残渣油]Kgを採り、実施例1で用いたと同
じオー1−クレープを使用して、実施例1と同し条件で
熱分解を行なった。その結果、原料残渣油から33 I
r(址+×、のピッチが得られ、5東量γ、の分子η′
ガスと60 、I+’(、r1%の分解油が回収された
。反応に要した時間は75分であった。得られたピッチ
の性性は第1O表の如くで沸点が300°C(60mm
lltζ絶対圧)以下の留分はしr(?X%以下であっ
た。
第10表 ピッチの性状 このピッチを偏光顕微鏡下で観察すると、ピッチ中には
、モザイク状の微細なメソフェースが認められ、+11
1位粒゛r・1〜6μm位のメンフェースが会合し、5
0〜100μm位のブドウ状の会合物を形成し、ピッチ
中に均一に分散していることが?ii 11された。
偏光顕微鏡によるメソフェース含有量は約25%であっ
た。
次に、このピッチ100gを採り、実施例1と同様の装
置で、同様の加熱上吸引濾過した。フィルター−1−に
は、Jヴさ約10+nmのメンフェースの濾過ケーキ層
が一様に形成され、濾過によるメソフェースの分離は、
短時間で容易に行なわれた。
濾過されたピッチは、50gで、偏光顕微鏡による観察
では、メソフェースを殆んど含まない、実質的に等方性
のピンチであり、軟化、へは179゛C1揮発分は/1
3.8重量%、キノリンネ溶分は0.8重量%、金属分
(Nj+V)は1200pp+nであった。
次に、メソフェースを濾過したピッチを用いて、実施例
1と同様に溶融紡糸を行なった。紡糸ノズル径0.3m
mφ、1./I) = :3の紡糸器を用い、紡糸温度
280℃、紡糸圧1.8にg/cnVGで溶融紡糸した
ところ極めて安定な紡糸が可能で、毎分500 mの紡
糸速度で直径約1.57x mのピッチ繊維が得られた
。また、ピッチは熱安定性も高く、紡糸]二程における
変質は殆んど認められなかった。
更に得られたピッチ繊維の不融化及び炭化を実施例】と
同様に行ない。焼成物を得ることができた。
得られた炭素繊8イ1は直径が約17I7Lmで、引張
り強度が1ノ、 21.on/ Clイ、弾性率が:l
 60 シo n / cnt、伸度は2゜8ヅ、であ
っノー1.尚、ピッチに刻する炭素繊維の収率は約75
 +I’c Ia ’X+であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ナフテン基原油から得られる沸点350℃以上の
    残渣油を主成分とする原料油を、蒸気状若しくは蒸気状
    の不活性熱媒体と接触させるか又は減圧下に、分解軽質
    油を蒸発除去しながら、液相の状態で熱分解・熱重縮合
    することによって、メソフェースを5重量%以上含有し
    、 60mml1g(絶対圧)圧力下における沸点30
    0℃以下の軽質留分が10重量%以下で軟化点160〜
    220℃のピッチを生成させた後、該ピッチに含まれる
    メソフェースを除去し、実質的にメソフェースを含まな
    い等方性の単−相を形成し、かつナフテン環を有する多
    環多核構造を含みしかもピッチ中に存在する全水素)M
     子のうち芳香環位からβ位以上の水素原子数がα位水
    素原子数より多いピッチを得ることを特徴とするピンチ
    の製造方法。
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