JPS6016290Y2 - コンバインの穀稈搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 １産業上の利用分野ヨ 本考案は刈取った殻稈をフィードチェーン始端に移送す
る穀稈縦搬送チェーンを備え、扱胴を内蔵する脱穀部の
扱口に穂先を挿入するように殻稈をフィードチェーンに
受継がせる装置に関する。

１従来の技術ヨ 従来、搬送チェーンの稈送り歯を上側方向に折曲げた技
術（例えば特公昭４３−１０２８吋公報）があった。

１考案が解決しようとする問題点ヨ 従来技術は、搬送チェーンを形成する上下一対の稈送り
歯を上側方向に夫々折曲げていたので、殻稈を挟持搬送
するガイドを前記搬送チェーンに接離自在に圧接させ難
く、下側の稈送り歯が前記ガイドに当接する危険性があ
り、前記ガイドの取付けによって稈詰りか発生する恐れ
があった。

また前記搬送チェーンに圧接させるガイドはこのチェー
ンの始端より短かく形威し、前記チェーンの扱深さ変位
によって前記ガイドが不必要に始端側に突出するのを防
止した従来技術もあったが、前記搬送チェーンが長稈姿
勢のときに前記ガイド始端がチェーン始端受継部から離
れ、長稈の受継を適正に行い難い欠点があった。

１問題を解決するための手段ヨ 本考案は上記の従来欠点を解消するものであり、脱穀部
に殻稈を移送する搬送チェーンをコンバイン機体に扱深
さ調節自在に斜設支持させる扱深さ支点を設け、脱穀部
−側のフィードチェーン始端に前記搬送チェーン終端を
扱深さ支点を中心に接離させる扱深ざ調節部材を備え、
搬送チェーンにより稈元を挾持した殻稈を略水平姿勢で
フィードチェーンに受継ぎ移送する一方、前記搬送チェ
ーン始端に殻稈の稈元側を移送案内する稈元案内用下部
ガイドを備え、その稈元案内用下部ガイドと前記搬送チ
ェーンの稈元挟持用ガイドとの間に非挾扼空間を形威し
たコンバインにおいて、前記搬送チェーン上側の稈送り
歯だけを上側方向に折曲げると共に、前記搬送チェーン
に圧接させて殻稈を挾持する稈元挟持用が、千ドを上下
の稈送り歯間に位置させ、前記搬送チェーン送り始端部
の上側で前記稈元挟持用ガイドと平行に稈元挾持用補助
ガイドを設け、その稈元挟持用補助ガイド基端を前記稈
元挟持用ガイドに連設し、前記稈元挟持用ガイドよりも
稈元挟持用補助ガイド先端を送り始端側に長尺に延設形
威し、前記の非挾扼空間をその稈元挟持用補助ガイドに
よって覆うべく構成したものである。

１作用ヨ 従って、本考案は、従来に比べて搬送チェーンの稈送り
歯が当接する恐れをなくして前記稈元挟持用ガイドをそ
のチェーンに圧接支持し得ると同時に、長稈移送時の稈
送り歯係合不足を解消し得、前記搬送チェーン送り終端
での長稈の停滞及び稈詰り等を防止し得ると共に、長稈
移送時の搬送チェーン送り始端部における稈元挾持用ガ
イド挾持範囲の不足を前記稈元挟持用補助ガイドによっ
て補うことにより、前記稈元挟持用ガイド始端での短稈
受継ぎ時期を適正に保って長稈の脱落をも防止し得、従
来よりも安全に扱深さ調節を行えて簡便に取扱えるもの
である。

実施例 以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図はコンバインの概略側面図、第２図は同平面図で
あり、図中１は左右に走行うローラ２．２を装設するト
ラックフレーム、３は前記トラックフレーム１に回動支
点軸４及び昇降シリンダ５を介して支持する機台、６は
一側にフィードチェーン７を備えていて扱胴８を内蔵し
ている脱穀部、９は刈刃１０及び殻稈搬送機構１１を有
していて脱穀部６の扱口１２に刈取った殻稈を供給する
刈取部、１３は排藁チェーン１４によってフィードチェ
ーン７から受継ぐ排藁を供給する排藁処理部、１５はエ
ンジン、１６は揚穀筒１７を臨ませる籾受台、１８は運
転席１９及び運転操作部２０を備える運転台である。

上記刈取部９の殻稈搬送機構１１は、引起しタイン２１
と、掻込みベルト２２と、下部及び上部搬送チェーン２
３．２４と、縦搬送チェーン２５とを備え、引起しタイ
ン２１及び掻込みベルト２２によって支持した未刈殻稈
の稈元を刈刃１０で切断し、このように刈取った殻稈を
下部及び上部搬送チェーン２３．２４で移送し、下部搬
送チェーン２３から縦搬送チェーン２５に前記殻稈の稈
元側を受継ぎ移送すると共に、扱口１２に送り終端を臨
ませる上部搬送チェーン２４によって前記殻稈の穂先側
を脱穀部６内部へ送込み、また前記縦搬送チェーン２５
からフィードチェーン７が殻稈を受継いで後方に移送す
るように形威してなる。

第３図乃至第５図に示す如く、上記縦搬送チェーン２５
をこのチェーンガイド２６に支持させ、駆動スプロケッ
ト２７及びテンションローラ２８をチェーンガイド２６
に設け、そのスプロケット２７及びローラ２８間に前記
チェーン２５を張架してなる。

また前記搬送チェーン２５の送り始端側のスプロケット
２７を扱深さ支点である駆動用ギヤボックス２９で支え
ると共に、前記チェーンガイド２６中間に扱深さ調節部
材である油圧シリンダ３０を連結させ、前記シリンダ３
０操作により、ギヤボックス２９を回動支点とし、前記
搬送チェーン２５の送り終端をフィードチェーン７の始
端に接離させるように、搬送チェーン２５を揺動変移さ
せて長短稈調節を行い、殻稈の扱深さを略一定に保つよ
うに長稈及び短稈を各チェーン２５．７によって搬送す
るように構成してなる。

上記縦搬送チェーン２５は、第７図に示すように平面的
にチェーンガイド２６に支持させると共に、そのチェー
ン２５を終始端方向に傾斜させ、チェーン２５始端を下
部搬送チェーン２３の送り終端に、チェーン２５終端を
フィードチェーンの送り始端に夫々臨ませてなり、前記
搬送チェーン２５周面に形成する稈送り歯２５ａ・・・
及び２５ｂ・・・のうち上側周面の稈送り歯２５ａ・・
・を搬送チェーン２５の上側方向に折曲げ形威し、前記
搬送チェーン２５の送り終端部で該チェーン２５の上側
面に沿う穀稈を、上側に突出させた稈送り歯２５ａによ
ってフィードチェーン７始端方向に送出するように形成
する。

更に、上記下部搬送チェーン２３の下部ガイド３１終端
に連設状に縦搬送チェーン２５の稈元挾持用ガイドであ
る縦ガイド３２を設ける。

前記縦ガイド３２は、この支持フレーム３３にスプリン
グ３４．３４を介して取付け、前記チェーン２５にその
ガイド３２を進退自在に圧接させると共に、平均的な長
さの殻稈を搬送時、下部ガイド３１終端に縦ガイド３２
始端がこの送り方向に重なって連結されるように形成す
る。

即ち、前記チェーン２５によって長稈を搬送時、第４図
のように各ガイド３１，３２の終始端間に非挾扼空間１
が形成される。

また前記空間ｌが生じないように縦ガイド３２始端を延
長することにより、前記チェーン２５によって短稈を搬
送時、下部ガイド３１に縦ガイド３２が必要以上に重な
り、そのため前記チェーン２５による短稈の受継ぎが早
くなるので、短稈の移送姿勢が不適切になるなどの不都
合を生じる。

而して上記点に鑑み、前記縦ガイド３２の始端側上方に
これと平行な補助ガイド３３を設け、このガイド３３の
基端を縦ガイド３２に固定すると共に、補助ガイド３３
の始端を縦ガイド３２よりも長く形成し、上記の各ガイ
ド３１，３２の終始端間に生じる非挾扼空間１をその補
助ガイド３３によって覆い、長短稈のいずれをも各ガイ
ド３１，３２，３３によって円滑に挾扼し、特に長稈搬
送において、この長稈が前記空間１部分で外れることな
く、また停滞することなく、良好な姿勢を保持した状態
で長稈が各チェーン２３゜２５によって脱穀部６へ移送
できるものである。

本考案は上記の如く構成しており、上記の各チェーン２
３．２４．２５によって殻稈を脱穀部６に送込むもので
、第４図の如く、長稈を搬送時、フィードチェーン７始
端から縦搬送チェーン２５を離し、一定扱深さを保たせ
ており、このとき、長稈の穂先が扱口１２に送込まれる
と、縦搬送チェーン２５の上側に沿うように長稈が水平
姿勢となる。

そのため前記チェーン２５の各稈送り歯２５ａ、２５ｂ
から長稈が離脱し易くなるが、上方側の稈送り歯２５ａ
をチェーン２５上側方向に折曲げ形成しているので、前
述の水平姿勢となる長稈をその稈送り歯２５ａによって
フィードチェーン７始端に送込むことができるものであ
る。

なお、短稈搬送などにおいて、縦搬送チェーン２５終端
をフィードチェーン７始端に近接させると、前記チェー
ン２５が立設するので、短稈などが扱口１２に送込まれ
るべく水平姿勢となっても、稈送り歯２５ｂと同形状の
従来構造のものによって適切に短稈なとは移送できるが
、このような短稈などにおいては前記稈送り歯２５ａが
殻稈に直交するので、一層強力に殻稈を搬送できるもの
で、一方、例えば縦搬送チェーン２５の稈送り歯２５
ａ、 ２５ ｂを伸張させて殻稈のかみ合い部分を増
加させると、チェーン２５に殻稈がからみ付くなどの不
都合が生じるので、前記歯２５ａ。

２５ｂの大きさは必然的に限定されるものである。

１考案の効果ヨ 以上実施例から明らかなように本考案は、脱穀部６に殻
稈を移送する搬送チェーン２５をコンバイン機体に扱深
さ調節自在に斜設支持させる扱深さ支点２９を設け、脱
穀部６−側のフィードチェーン７始端に前記搬送チェー
ン２５終端を扱深さ支点２９を中心に接離させる扱深さ
調節部材３０を備え、搬送チェーン２５により稈元を挾
持した穀稈を略水平姿勢でフィードチェーン７に受継ぎ
移送する一方、前記搬送チェーン２５始端に殻稈の稈元
側を移送案内する稈元案内用下部ガイド３１を備え、そ
の稈元案内用下部ガイド３１と前記搬送チェーン２５の
縦ガイド３２などの稈元挟持用ガイドとの間に非挾扼空
間ｌを形成したコンバインにおいて、前記搬送チェーン
２５上側の稈送り歯２５ａだけを上側方向に折曲げると
共に、前記搬送チェーン２５に圧接させて殻稈を挾持す
る稈元挾持用ガイド３２を上下の稈送り歯２５ａ。

２５ｂ間に位置させ、前記搬送チェーン２５送り始端部
の上側で前記稈元挾持用ガイド３２と平行に稈元挾持用
補助ガイド３３を設け、その稈元挟持用補助ガイド３３
基端を前記稈元挾持用ガイド３２に連設し、前記稈元挾
持用ガイド３２よりも稈元挾持用補助ガイド３３先端を
送り始端側に長尺に延設形威し、前記の非挾扼空間１を
その稈元挾持用補助ガイド３３によって覆うべく構成し
たもので、従来に比べて搬送チェーン２５の稈送り歯が
当接する恐れをなくして前記稈元挾持用ガイド３２をそ
のチェーン２５に圧接支持できると同時に、長稈移送時
の稈送り歯２５ ａｔ ２５ ｂ係合不足を解消でき、
前記搬送チェーン２５送り終端での長稈の停滞及び稈詰
り等を防止できると共に、長稈移送時の搬送チェーン２
５送り始端部における稈元挾持ガイド３２の挾持範囲の
不足を前記稈元挾持用補助ガイド３３によって補うこと
により、前記稈元挾持用ガイド３２始端での短稈受継ぎ
時期を適正に保って長稈の脱落をも防止でき、従来より
も安全に扱深さ調節を行えて簡便に取扱うことができる
等の実用的な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第１図はコ
ンバインの概略側面図、第２図は同平面図、第３図は要
部の拡大図、第４図は作業系統図、第５図は第３図のＡ
−Ａ楔断面拡大図である。 ６・・・・・・脱穀部、７・・・・・・フィードチェー
ン、２５・・・・・・縦搬送チェーン（搬送チェーン）
、２５ ａ ｇ２５ｂ・・・・・・稈送り歯、２９・・
・・・・ギヤボックス（扱深さ支点）、３０・・・・・
・油圧シリンダ（扱深さ調節部材）、３１・・・・・・
下部ガイド、３２・・・・・・縦ガイド（ガイド）、３
３・・・・・・補助ガイド、Ｉ・・・・・・非挾扼空間
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 脱穀部６に穀稈を移送する搬送チェーン２５をコンバイ
   ン機体に扱深さ調節自在に斜設支持させる扱深さ支点２
   ９を設け、脱穀部６−側のフィードチェーン７始端に前
   記搬送チェーン２５終端を扱深さ支点２９を中心に接離
   させる扱深さ調節部材３０を備え、搬送チェーン２５に
   より稈元を挾持した殻稈を略水平姿勢でフィードチェー
   ン７に受継ぎ移送する一方、前記搬送チェーン２５始動
   に殻稈の稈元側を移送案内する稈元案内用下部ガイド３
   １を備え、その稈元案内用下部ガイド３１と前記搬送チ
   ェーン２５の稈元挾持用ガイド３２との間に非挾扼空間
   １を形威したコンバインにおいて、前記搬送チェーン２
   ５上側の稈送り歯２５ａだけを上側方向に折曲げると共
   に、前記搬送チェーン２５に圧接させて殻稈を挾持する
   稈元挾持用ガイド３２を上下の稈送り歯２５ａ、２５ｂ
   間に位置させ、前記搬送チェーン２５送り始端部の上側
   で前記稈元挾持用ガイド３２と平行に稈元挾持用補助ガ
   イド３３を設け、その稈元挟持用補助ガイド３３基端を
   前記稈元挾持用ガイド３２に連設し、前記稈元挾持用ガ
   イド３２よりも稈元挾持用補助ガイド３３先端を送り始
   端側に長尺に延設形成腰前記の非挾扼空間１をその稈元
   挾持用補助ガイド３３によって覆うべく構成したことを
   特徴とするコンバインの殻稈搬送装置。