JPS6011938Y2 - 排水路構成用蛇篭 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は山腹工事、地すべり防止対策等において、排水
路を構成するための蛇籠に関する。

従来この種の蛇籠として金属性のものが提案されている
が、このものにあっては、重量が重い上に、排水路が急
角度で屈曲しているとこれに沿って急角度に屈曲できな
い不都合があった。

本考案は軽量で搬送が便利であり、しかも急角度に屈曲
でき、かつ排水が良好に行なえる蛇籠を提案することを
目的とするもので、すなわち一端を閉塞し、他端を開口
した軟質脅威樹脂よりなる筒状の網袋１内に、網袋１の
円周方向のほぼ半面の巾をもった長尺の軟質合成樹脂製
の樋紙２を、網袋の長手方向に沿って敷設し、しかも網
袋１内には空隙構成側塊３を充てんし、このような網袋
を複数個、一方の網袋の閉塞端側を、他方の網袋の開口
端側に嵌入して排水路を構成するようにしたことを特徴
とするものである。

図中、１ａは閉塞部、１ｂは開口部を示す。

また樋紙２′は、網袋の開口部１ｂ側より舌片部２ａが
突出するように網袋１の長さより幾分長く形成されてい
る。

尚、空隙構成用塊３は、例えば発泡ガラス塊、その他自
然石等、これらの塊の相互間に水が流れる空隙が生ずる
ようなものであればよい。

４は網袋の開口部１ｂ側を縛る紐である。

以上のようであるから、網袋を現場まで搬送する場合は
、網袋１が軟質合成樹脂製であるからこれを折り畳んで
縮小して搬送する。

そして現場において該網袋１を引き延ばすとともに該網
袋１内に樋紙２を、その舌片部２ａが網袋１の開口部１
ｂ側より突出するように敷設するとともに空隙構成側塊
３を充てんする。

そしてこの網袋を予め掘削された排水溝内に敷設し、次
で前記と同様に樋紙２及び塊３を入れた他の網袋を、そ
の閉塞部１ａ側を前記敷設された網袋の開口部１ｂ側に
嵌入し、その後に、開口部１ｂ側を紐４で縛って連結す
る。

そしてこのような作業をくり返して多数の網袋１を排水
溝内に連結敷設して、網袋による排水路を構成する。

尚、網袋１はその開口部１ｂ側を排水溝の上流側に向く
ように敷設して、水が図示の矢印Ａ方向から流れるよう
にするものである。

そして、このように網袋１を敷設したま）の開渠を構成
したり、網袋の上面を適宜に被覆してメクラ排水を構成
する。

尚、空隙構成用塊３及び樋紙は現場において網袋内に入
れてもよいが、予め網袋内に入れてこれを現場へ搬送し
てもよい。

以上のように蛇籠を排水溝内に設置することにより、水
は空隙樹皮側塊３間により構成される空隙を通って下流
に排出される。

以上のように本考案の蛇籠にあっては、軟質合成樹脂製
の網袋で構成したから屈曲性に富み、第４図の如く急角
度に屈曲する排水路に対しても容易に設置でき、しかも
軽量であるから搬送にも至便である。

更に網袋１内には軟質合成樹脂製の樋紙２を敷設したか
ら、流氷を地面内に侵透させることなく良好に排水でき
、しかも上流側の蛇籠の樋紙２を下流側の蛇籠の樋紙２
上に配置することにより、水を下流に良好に流すことが
できるなど蛇籠として極めて有効なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は網袋と樋
紙の斜視図、第２図は使用状態を示す側断面図、第３図
は第２図における■−■線断面図、第４図は蛇籠の設置
例を示す平面図である。 １・・・・・・網袋、２・・・・・・樋紙、３・・・・
・・空隙構成用塊、４・・・・・・紐。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端を閉塞し、他端を開口した軟質合成樹脂よりなる筒
   状の網袋１内に、網袋１の円周方向のほぼ半面の巾をも
   った長尺の軟質合成樹脂製の樋紙２を、網袋の長手方向
   に沿って敷設し、しかも網袋１内には空隙構成用塊３を
   充てんし、このような網袋を複数個、一方の網袋の閉塞
   端側を、他方の網袋の開口端側に嵌入して排水路を構成
   するようにしたことを特徴とする排水路構成用蛇籠。